アンプの真空管はどのくらいで劣化する?劣化の原因と交換時期

オーディオにこだわりを持っている方の中には、真空管アンプを愛用されている方もいるでしょう。真空管とは白熱電球とよく似た構造をしたガラス製の管で、音声信号や電流のコントロールを行う部品です。真空管は長期間使用すると機能が低下していく消耗品のため、劣化が見られる際には交換が必要となります。

今回は、オーディオのアンプに使用される、真空管の劣化の原因や交換の目安についてご紹介します。

真空管の寿命を知るタイミングは?

主に、真空管アンプの使用中に真空管の寿命を察知できるタイミングは2通りあります。

1.部品や線材(コルク状の鋼材)が物理的に壊れる場合

本来は真空状態であるガラス管内に空気が入ってしまったり、内部ヒーターの線が切れてしまったりすると、音が出なくなるなど明らかに「壊れている」と分かる状況が発生します。もちろん、アンプの動作にも影響を及ぼすため、交換時期であることがすぐに把握できるケースです。

2.動作や音質に問題があるように感じられる場合

このケースでは、物理的に何かが壊れる場合とは異なり、見た目や機器の稼働状況で状態を把握しにくい点が厄介です。主な症状は「なんとなく音にノイズが乗っているように聞こえる」「特定のチャンネルの音量に問題がある」「音質にひずみが出たように聞こえる」などで、いずれも故障であると特定するには曖昧です。

1のケースであればすぐに真空管を交換するタイミングであると誰にでも分かりますが、2の場合はその状態を確認しただけで真空管の寿命が原因であるかを判断することが難しくなります。トータルの使用時間や製造からの年数なども考慮しつつ、総合的な判断をする必要があるでしょう。

真空管の劣化を把握するには

真空管には、メーカーなどで定める交換時期などの規定はほぼありません。「使い続けることが可能ならいつまでも使って良い」ということになりますから、製造から数十年たっていても良い音を鳴らしてくれる名品もあります。

ただ、前項目の2の「動作や音質に問題があるように感じられる場合」、劣化したものでも正常に動作する場合があるため、すでに性能が落ちていることに気づかず使用を続けてしまっていることも少なくないでしょう。

そこで、音質などから真空管の劣化をある程度把握する方法をご紹介します。

音質から真空管の劣化を把握する方法

・音量が小さくなる

・音のひずみが気になる、音がクリーンに出ない

・ガサガサ音などのノイズが気になるようになった

・「ピー」という音が聞こえたり、高周波数域の音が出たりする

これらの症状が出た場合は、真空管の劣化・老化を疑ってください。また、真空管自体を目で見て確認できる劣化の症状もあります。

目視で真空管の劣化を把握する方法

・ガラス管部分の裏側の一部に塗ってある「ゲッター(真空管内部の不純物などを吸着して真空度の悪化を防ぐ物質)」が剥がれてきて色が薄くなった

・ガラス管の内側が経年によって黒ずんできた

これらの状態が目視で確認できた場合も、そろそろ真空管の寿命かなと判断できる基準となります。

真空管が劣化する原因は?

真空管が劣化してしまう原因には、以下のケースが挙げられます。

1.ヒーター部分の寿命

2.真空度が悪くなる

1のケースは経年や長期の使用でどうしても起こってしまいますし、2についても長年使用すれば管の内部に不純物などが付着して真空度が悪化してしまいます。

真空管内部には、不純物の付着によって真空度が悪化しないよう「ゲッター」が塗ってあります。しかし、経年や継続使用によって「ゲッター」が薄くなると、真空度が悪くなってしまうのです。

一般的には、真空管はおよそ5,000時間使い続けることができるといわれています。1日あたり2時間オーディオ機器を使用した場合で、6~7年程度は使える計算です。しかし、この数字は多くのユーザーの経験値に基づいたものであり、メーカー等が実際にテストを行って規定したものではありません。

したがって、実際には5,000時間使用するより早く劣化してしまうものもあれば、その2倍以上も長く使い続けることができているものもあります。

真空管に日頃のメンテナンスは必要?

真空管は、消耗品と呼ばれる電機部品の中ではかなり長寿命とされるものの1つです。使用に伴って、特に神経質に気を配る必要はなく、時々、ガラス管をていねいにから拭きする程度で問題ありません。

また、「ゲッター」の減少を定期的にチェックすることは、寿命の目安を確認する意味でおすすめです。こちらもあまり神経質になる必要はありませんが、年に1~2回くらいのレベルで見ておくと良いでしょう。

定期的にメンテナンスが必要な部品

一方、定期的にメンテナンスが必要な部品もあります。ピン(足)の部分は、サビが発生する可能性もあるため、定期的にクリーニングすることがおすすめです。

メンテナンス時に注意すること

メンテナンス時に注意したい点は、あまり浸潤性の高い清浄剤や接点復活剤などを使用しないよう気をつけることです。絶縁部分にこれらのケミカル類が影響を及ぼすとショートなどの事故につながり、機器そのものの故障を招く場合があります。普段のお手入れは無水エタノールなどを使用して、表面やピンの汚れをていねいに落とす程度のシンプルなメンテナンスで十分でしょう。

真空管の交換はどうやって行う?

さて、真空管が寿命であると分かった場合、新しいものに交換することを検討しなければなりません。真空管の交換作業は電球などのように、古いものを取って新しいものをつけるだけで良いのかと思いきや、そう簡単にもいかないようです。

真空管の中でも「プリ管」と呼ばれる、生の音声信号を増幅してパワーアンプに届ける役割を持っている管については、簡単に交換することができます。しかし、プリ管で整えられた音声信号をさらに増幅して大きくする「パワー管」については、交換作業に伴って「バイアス調整」という専門的な作業が必要になります。素人が個人で行うことは難しいかもしれません。

また、真空管の電極部分にはかなりの高電圧がかかっていますから、感電の危険性も伴います。厄介なのは、コンセントを抜いた状態であっても電極部分は高い電荷(電気の量)を持った状態が続いてしまう点です。安全性を考えると、真空管の交換や調整の作業は専門業者へ依頼することがおすすめでしょう。

真空管を交換するとき、これまで使用していたメーカー・ブランドとは異なるものを選択することによりサウンドの質が変化するため、自分好みの個性ある音を出せるように工夫するというマニアや専門家も多くいます。真空管オーディオ自体がマニアックな分野であるだけに、一般の愛好家でもこだわりたいという方は少なくないでしょう。さらに上級者になると、複数のメーカー・ブランドを組み合わせて楽しむ方もいます。

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おわりに

今回は、オーディオのアンプ部分に使用される真空管の寿命や劣化の原因、交換の方法などについてご紹介しました。真空管の交換や組み合わせには、部品ごとの互換性などにも気をつける必要があるため、専門業者に依頼するか、専門業者の指導を受けながら行うことが無難でしょう。好みの音質に応じて真空管の組み合わせをアドバイスしてくれる場合もあるため、プロに相談するという選択肢は趣味的な意味合いでも有用といえるでしょう。

リペアネットワークではオーディオ修理をはじめ、ご家庭にあるさまざまな家電の修理を行っております。気になることがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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