パソコンの初期化をするにはどうすればいい?Windows 7・Windows 10のデータの初期化方法と注意点

パソコンを使用していると、いろいろなトラブルに遭遇することがあります。そして、それらのトラブルを解決する際の最後の手段として覚えておきたいのが、パソコンの初期化です。

パソコンがコンピューターウイルスに感染して動かなくなってしまった時や、誤って重要なシステムファイルを削除してしまい、パソコンが正常に動作しなくなってしまった時などに改善が期待できます。

初期化するとパソコンのデータはすべて削除され、購入時の状態に戻すことができます。あくまで最後の手段ですが、緊急時に備えてパソコンの初期化方法は覚えておきたいところです。

なお、パソコンの処分前に初期化すればデータの消去もできると思っているかたも多いと思いますが、データが消えているように見えても実際はハードディスクの中に削除したはずのデータが残っているケースがあります。パソコンの廃棄前のデータ消去については初期化だけでは不十分ですのでご注意ください。

今回はパソコンの不安定な動作を改善したいときに参考になるパソコンの初期化方法についてご紹介します。

パソコンの初期化方法について

一口にパソコンの初期化と言っても、複数のやり方があります。よく用いられる初期化方法は以下の3つです。

リカバリー領域から初期化

市販されているパソコンの多くには、何かトラブルが生じた場合に備えて、HDDなどの記憶媒体にパソコンの初期化を行うための情報が書き込まれた領域が用意されています。これを「リカバリー領域」と言います。

リカバリー領域を利用することで、パソコンの初期化を行うことができます。リカバリー領域の利用は、パソコンの初期化方法の中で最もスタンダードな方法です。リカバリー領域を使った初期化は、他の初期化方法に比べて、初期化完了までの作業スピードが速いというメリットもあります。

ただし、HDDそのものに異常が発生していて、HDDが読み込めなかったりする場合や、リカバリー領域を誤って削除してしまっていたりする場合、初期化できなくなってしまうというデメリットがあります。

リカバリーディスクを使用して初期化

次によく使われる方法が「リカバリーディスク」を使用して、パソコンを初期化する方法です。リカバリーディスクとは、その名の通りパソコンをリカバリーするディスクのこと。パソコンを購入する際に付属していることもありますが、最近ではリカバリー領域がHDDに内蔵されていることが多いため、リカバリーディスクが付属していることは少なくなっています。

そのため、リカバリーディスクは、パソコン購入時に自分で作成しておく必要があります。リカバリーディスクの作成方法は、パソコンのメーカーやOSの種類によって異なります。各メーカーでリカバリーディスク作成用のツールが用意されていることが多いので、パソコンの説明書をよく読み、作成しておくことがおすすめです。リカバリーディスクを作成しておけば、万が一、パソコン内のリカバリー領域に不具合が生じた場合でも、パソコンの初期化を行うことができます。次の章で簡単に作成手順も紹介します。

インストールディスクを使用して初期化

「インストールディスク(ソフトウェアをパソコンにインストールするためのCD-ROMやDVD-ROM)」を使用して初期化する方法もあります。

自作のPCを使用していて、リカバリー領域やリカバリーディスクがそもそもない場合や、HDDの不具合でリカバリー領域を使用することができず、リカバリーディスクも準備していなかった場合などに取られる方法です。

リカバリーディスクの作成手順と必要なもの

リカバリーディスクを作成して初期化をする場合は、事前にリカバリーディスクの作成が必要です。先述のとおり、メーカー・機種・OS等によって作成方法は様々ですが、ここでは一例をご紹介します。

リカバリーディスク作成前に準備するもの

準備するもの:USB(16GB以上推奨)またはCD-R・DVD-R

16GB以上のUSBを準備しましょう。CD-RやDVD-Rでも対応できる機種もありますが、Windows 8以降のOS搭載キスではUSBメモリでの回復ドライブが推奨されています。ここではWidows 10の例を参考にUSBでの作成方法をご紹介します。

リカバリーディスク作成手順

1.デスクトップから「スタート」ボタンを開いて、「すべてのアプリ」「Windowsシステムツール」から「コントロールパネル」をクリックします。

コントロールパネルの右上の「表示方法:カテゴリ」→「表示方法:小さいアイコン」に切り替えます。画面が切り替わったら「回復」を選択します。

Windows 10コントロールパネルの操作方法

リカバリーディスクの作成手順

2.次に「回復ドライブの作成」をクリックします。

リカバリーディスクの作成手順

表示されたウィンドウで『システムファイルを回復ドライブにバックアップします。』のチェックボックスにチェックを入れたうえで、「次へ」をクリック。

「USBフラッシュドライブの接続」と記載があるウィンドウが表示されたらUSBメモリを接続し「次へ」をクリックします。

3.「回復ドライブを作成中」の画面が表示されたら、そのまま完了するまで待ちます。「完了」と表示されたら、リカバリーディスクは完成です。USBを安全に抜き取りましょう。

パソコンを初期化する際の注意点

パソコンを初期化する際に、以下の注意点を必ず確認してください。

1.データのバックアップを取っておく

データのバックアップ

使用しているOSにもよりますが、パソコンの初期化を実行すると、基本的には自分でインストールしたアプリケーションや写真、テキスト、文書ファイルなどのデータがすべて消去されてしまいます。

OSによっては、完全初期化するのではなくデータを残したままパソコンをリフレッシュする機能がある場合もありますが、それでも万が一ということもありますので、パソコンの初期化を行う前には、バックアップを取っておくのが安全です。

2.解決策として初期化が適しているか確認

初期化は最適な解決策かを確認

パソコンの初期化を行う場合、パソコンに何かしらの不具合が起きていて、それを解決するために初期化を行うケースが多いかと思いますが、不具合の原因が本当に初期化で改善されるのか調べてみることも大切です。

というのも、ソフトウェア系の異常はパソコンの初期化で直ることが多いですが、ハードウェアに異常がある場合は、初期化しても改善されないことがあるからです。

パソコンのHDDが故障していたり、CPUやマザーボードなどに不具合が生じていたりする場合には、初期化を行ってもあまり意味がありません。ハードウェアの異常の場合は、修理パーツ交換が必要になってきます。自分で判断できない場合は状態を悪化させてしまうことがあるため、安易に初期化を行わず、メーカーや購入店舗、プロの修理業者に状態を確認してもらうことをお勧めします。

3.再セットアップの際に必要な情報を控えておく

パソコン内部に保存していた必要なWordやExcelデータ、写真や動画、保存しておきたい電子メールなどデータのバックアップを取っていても、案外見落としがちなのがインストールしているソフトや、アプリケーションの情報です。初期化はパソコンを工場出荷状態に戻すことになるため、機器を購入した後に取り込んだソフトは消えてしまいます。インターネットのブラウザに保存していたお気に入りのURL情報や、よく利用しているサイトのログインパスワードなども初期化後に忘れてしまってログインできなくなるケースもあります。

〇パソコンの初期化前に確認しておきたいもの一例

・インストールしているソフトの情報(ウイルス対策ソフトや年賀状ソフト等)
※各ソフトメーカーの説明書やHPを確認し、再セットアップ後の手順と必要なユーザー登録を済ませておきましょう。ダウンロード版のソフトの場合ライセンスキー情報や事前のユーザー情報の登録がなく、再インストールできないケースもありますので注意しましょう。

・利用しているアプリケーションの情報(再セットアップしたいアプリケーションのリストを作成)

・インターネット接続情報(無線LANのSSID・パスワード等)

・メールの設定情報(メールアドレスや、メール設定時のID・パスワード等)

・MicrosoftアカウントのID・パスワード(複数のユーザーアカウントを利用している場合は全て)

・インターネットのお気に入り登録情報やよく使うサイトのログイン情報

これらが全てではありませんので、再セットアップをスムーズに行うためにも、初回セットアップ時に設定した情報や、インストールしているソフトの情報や普段よく使っているアプリやブラウザ上に保存している情報などしっかりと控えておきましょう。

4.初期化完了までの時間を十分確保しておく

パソコンの初期化には時間がかかる場合がありますので、スケジュールに余裕のある時に行うようにしましょう。

外出する予定がある時などに初期化作業を行うと、時間が来ても終わらず、初期化作業中に電源を落とさなければならないという事態にもなりかねません。パソコンの初期化作業中に電源を落とすと、正常に処理が終了せず、パソコンの状態をさらに悪化させてしまうことにもつながります。

また、思っている以上に初期化に入る前のデータのバックアップにかかる時間や、初期化後に再度パソコン内にデータを入れなおす作業にも時間がかかるものです。初期化そのものにかかる時間だけではなく、付随する作業時間も考慮しておきましょう。パソコン内のデータ量が多い場合は特に外出予定がない日などに実施するとよいでしょう。

5.ノートパソコンの場合は必ず電源コードを準備する

デスクトップパソコンの場合は電源コードに接続されていると思いますが、見落としがちなのがノートパソコンの初期化を行う際に必ず電源コードを使うことです。必ず接続しバッテリーが切れないようにしておきましょう。パソコンの初期化作業中に、バッテリー切れを起こしてしまうと、初期化がきちんと完了せず、症状がかえって悪化してしまうかもしれません。

リカバリー領域を使ったWindows 8.1・Windows 10の初期化方法

ここでは、リカバリー領域を使用した、Windows 8.1でのパソコンの初期化方法をご紹介します。

※Windows 10の場合もほぼ手順は同じですので参考にしてみてください。

1.まず、画面左下にあるWindowsの「スタートボタン」をクリックします。

スタートボタン

2.スタートメニューが開いたら、マウスカーソルを画面右端に移動し「チャームバー」を表示させます。

チャームバー

3.チャームバーの中から[設定]のボタンをクリックします。

設定

4.[設定]のメニューが開きますので[PC設定の変更]をクリックします。Windows10の場合は、設定から更新とセキュリティをクリックします。

PC設定の変更

5.PC設定のウィンドウが起動しますので、メニューの中から[保守と管理]をクリックします。Windows10では、左側にある回復をクリックします。

保守と管理

6.[保守と管理]の画面が開きますので、メニューの中から[回復]をクリックします。すると、パソコンの初期化に関するボタンが表示されますので、行いたい初期化の種類を選択します。完全な初期化を行いたい場合は[すべてを削除してWindowsを再インストールする]を選びます。自分の状況に応じて、適切なメニューを選ぶと良いでしょう。ここからはWindows10も同じ手順です。

回復

7.あとは、画面の指示に従って手順を進めていけば、パソコンの初期化は完了です。初期化後は再セットアップを画面の案内に沿って行いましょう。

Windows 7の初期化方法と知っておきたい注意点

次にWindows 7のリカバリ領域を使った初期化の手順をご紹介します。

なお、Windows 7はMicrosoftのサポート終了日が決定しているため、使い続けることについてはリスクもあります。初期化方法のご紹介の後に少しだけご紹介します。

リカバリー領域を使ったWindows 7の初期化方法

ハードディスク上のリカバリー領域からWindows 7の初期化をする手順をご紹介します。

ここでは、スタートボタンから初期化する方法をご紹介しますが、メーカーやお使いの機種によっては起動時に特定のキーを押して「システム回復オプション」の画面を呼び出すケースもあります。

いずれも当てはまらない場合は、購入時に付属の説明書や、メーカーのホームページで簡易の手順が紹介されていることがありますので確認しましょう。ここではNECのパソコンの例を参考にご紹介します。

1.パソコンを起動し、スタートボタンから「コントロールパネル」をクリックします。

2.コントロールパネルの中にある「システムとセキュリティ」をクリックします。

3.次に「バックアップと復元」を選択し、復元のカテゴリの下部にある「システム設定またはコンピューターの回復」をクリックします。

4.システムの復元の下部の「高度な回復方法」をクリックします。

5.開いた画面で「コンピューターを出荷時の状態に戻す」をクリックします。注意書きが出てきますのでよく読みながら進んでください。

6.次の画面に進むと『次のファイルをバックアップしますか?という案内が表示された画面を「スキップ」します。

※先述のとおり必ず事前にバックアップは済ませておきましょう。

7.コンピューターを再起動して回復処理を続行してください』という案内が表示されますので、「再起動」を選択してください。

8.再起動後、「システム回復オプション」の画面で設定を確認し「次へ」をクリックします。

その後、Windows 7再セットアップの画面が表示されますので画面の案内に沿って進んでください。

最後にパソコンを再起動します。という案内とともに注意書きが表示されますので、その画面で「再起動」を実行すれば初期化と再セットアップは完了です。

Windows 7のサポート期限は2020年1月で終了

ここまで初期化の手順や注意点についてご紹介しましたが、2020年1月14日でMicrosoftによるWindows 7サポートは終了することが発表されています。

初期化をすることで、現状抱えている不具合を解消することができる可能性はありますが、公式なサポート終了後にWindows 7を使い続けることにはリスクもありますので注意しましょう。

例えばサポート終了と同時に、セキュリティ更新プログラムの配信がされなくなりますので、外部からの悪意のある攻撃に対して万全の状態が取れなくなりウイルス感染などのリスクがあります。

その他、ソフト関連についてもサポート終了後の機種に対応したものは開発されなくなるため、今使用しているソフトがアップデートされた場合に使用できなくなったり、アップデートせずに使い続けることで安全に利用できない可能性があります。

しかし、Windows 7でしか動作が保証されていないソフトや機能をお使いの場合は、上記を念頭においたうえで、初期化のやり方を参考に慎重に初期化を進めてください。

長くパソコンを使いたい場合は、お使いの機種が対応していればWindows 10にアップグレードするか、最新機種に買い替えを検討するのもよいでしょう。

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初期化が完了した後に行うセットアップ作業

初期化が完了しても今までとおりの状態に戻っているわけではありません。これまでと同じように利用できるよう、自分に必要な設定作業を行います。

パソコンの初期化後の作業の一例

主な初期化後に必要になる設定です。ご自身の利用環境に応じて必要な作業を実施しましょう。

・Windowsの設定

・インターネット接続・メール設定
プロバイダーから発行されている接続情報、無線接続をしている場合はSSIDやパスワード情報を確認のうえ設定を進めます。

・ウイルス対策ソフトの再インストール
ウイルス感染のリスクを軽減するため、できるだけ速やかにウイルス対策ソフト等、お使いの製品の再インストール方法に沿って対応します。再度お手元のCD-ROMから再インストールするパッケージ版もあれば、ダウンロード版でソフトメーカーのHPで必要情報を入力し再インストールするケースなどがあります。繰り返しになりますが、事前に情報登録がない場合や、ライセンスキーの情報がない場合に、再インストールできずに新たに購入する必要が出てくるケースがありますので必ず控えを取っておきましょう。

・その他必要なソフト・アプリケーションの設定と、不要なアプリケーションの削除
Office(Word・Excel等)の再インストールや必要な音楽アプリ等普段お使いのアプリケーションを設定していきましょう。また、初期化後は購入時と同様メーカー側で推奨するアプリケーションがプリインストールされている場合もありますので不要なものは整理しましょう。
また、Officeの再インストールにはMicrosoftアカウントでパソコンにサインインする必要があるため、事前に控えておいたID・パスワードを利用します。

・プリンター等、周辺機器との接続設定

・バックアップしたデータの復元

・各種アップデートを行う
Windows Update、各種ソフト・アプリを最新の状態にアップデートします。

自分で初期化ができない・問題が解決するのかわからない場合

パソコンの初期化は、パソコンの論理的な障害を修復する際に役立つ方法です。ですが、初期化の作業には手間も時間もかかります。バックアップしておいたデータの復旧やインストールしていたアプリケーションの再インストール・再設定、パソコンのパスワードの再設定、ネットワークの再構築など、やり直さなければならないことがたくさん発生します。

ですので、パソコンの調子が悪くなったからといって、すぐに初期化をするのではなく、きちんと原因を調べ、解決方法が初期化以外にないと決まった時点で初めて実行することをおすすめします。パソコンの初期化は、どうにもならなくなった場合の最後の手段として、認識しておくと良いでしょう。

また、自分で初期化ができなかった、失敗しそうで手順に不安があるという場合は無理せずにプロに依頼をしましょう。手順を誤ってしまうと大切なデータを失ってしまうこともあります。

年中無休でパソコン修理を対応しているドクター・ホームネットでは、パソコンの初期化だけではなく、初期化前のデータのバックアップ方法やハードウェアトラブルの原因と対処方法について、初期化後の設定やオフィスの再インストール方法などのさまざまなパソコンのサポートをしています。もしかすると、初期化をしなくても不具合を解消できる可能性もありますので、迷ったときは相談してみましょう。

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