パソコンの電源が急に落ちる原因と対処法

パソコンを使っていて急に電源が落ちた経験はありませんか?急に電源が落ちるのには、いくつかの原因があります。この記事では、パソコンを使っていて急に電源が落ちる原因と、落ちないようにするための対策方法を徹底的に解説します。
パソコンの電源が急に落ちる原因

パソコンの電源が急に落ちる原因として考えられるものは次の9つです。
- パソコンが高熱になってしまう
- 電源プラグに問題がある
- 電力不足になっている
- 帯電している
- メモリ不足が起きている
- HDD・SSDが故障している
- CPUに大きな負荷をかけている
- ウイルスに感染している
- ソフトウェアのエラーが発生している
まずはこの中に原因がないか探してみましょう。ひとつひとつの考えられる原因について詳しく解説します。
パソコンが高熱になってしまう
パソコンの電源が急に落ちた場合、高熱になったのが原因かもしれません。精密機器であるパソコンは熱に弱いという特性を持っています。高熱になると予期せぬ動作を起こしたり電源が切れたりする場合があります。
パソコンでたくさんのアプリを同時に動かすと、CPUの負荷が高まってしまい、高熱になってしまう場合があります。また、冷却ファンにゴミやホコリが溜まっており、正しく動作しなくなっている場合も、高熱になってしまいます。
冷却ファンはこまめにメンテナンスすることが大切です。冷却ファンを含めたパソコンの内部掃除は修理業者のPCホスピタルにも依頼できますので、お気軽にご相談ください。
電源プラグに問題がある
パソコンの電源が落ちる場合、電源プラグに原因がある可能性もあります。電源ケーブルがパソコン本体とコンセントにしっかり差し込まれているか確認しましょう。
また、ケーブルが断線しているということも考えられます。
普段からケーブルを差しっぱなしにしている場合、これらの問題に気が付かないことも多いので、一度確認してみることをおすすめします。
電力不足になっている
電源プラグに問題がなくても、電力不足だった場合は電源が落ちてしまうことがあります。特にオンラインゲームやレーザープリンターの印刷などは多くの電力を使うため、電力不足になりやすいです。
また、電源タップを使う場合も電力が足りなくなることがあります。コンセントに直接差すことで、電力を安定させられる可能性があるので、試してみましょう。
帯電している
帯電(静電気を帯びる)によって誤作動が起こり、電源が落ちてしまうことも考えられます。特に冬の乾燥した季節は静電気の影響を受けやすいので注意が必要だ。
帯電が原因の場合は、電源を落としてパソコンを放電させる必要があります。しばらくパソコンを休ませて様子を見ましょう。
メモリ不足が起きている
パソコンのメモリが不足していることも考えられます。メモリはパソコンのファイルを一時的に記憶するパーツです。メモリ容量が多いとパソコン内で多くの作業を同時にできます。
メモリが不足していると、パソコンの動作が重くなったり、強制的に電源が落ちてしまったりすることもあります。メモリ不足の場合は、複数のアプリを同時に動かしすぎないように気をつける、といった対処が必要です。
HDD・SSDが故障している
パソコンのストレージであるHDD・SSDが故障している可能性もあります。HDD・SSDが故障すると、正常にパソコンが動かなくなり、電源が落ちてしまう原因にもなります。
パソコンに衝撃を与えたり水没させたりした結果、HDD・SSDが故障してしまう場合もあります。故障が疑われる場合は、PCホスピタルにご相談ください。
CPUに大きな負荷をかけている
CPUの負荷が大きい場合も、電源が落ちることがあります。
CPUはパソコンの制御・演算を行っているパーツです。パソコンの頭脳とも呼ばれており、他の部品や周辺機器を動かしています。
パソコンで多くのアプリを動かせば、その分CPUにかかる負荷も大きくなります。特に動画編集ソフトなど処理が多いアプリを使う場合は、CPUへの負荷を考えることが大切です。
ウイルスに感染している
パソコンがウイルスに感染している場合も、電源が落ちることがあります。ウイルスに感染するとウイルスソフトが常にパソコンで動いてしまい、メモリやCPUに負荷がかかってしまうためです。
悪意あるサイトやメールを開いたり、見知らぬソフトウェアをダウンロードしたりすると、ウイルスに感染する恐れがあります。また、すでにウイルスに感染しているUSBを差し込むのも、感染の原因になります。
ソフトウェアのエラーが発生している
パソコンで動かしているソフトウェア(アプリ)のエラーが原因で、電源が落ちる場合もあります。エラーによって処理が想定外に増えてしまい、メモリやCPUに負荷がかかってしまうことがあります。
ソフトウェアが原因の場合は使用を中断しましょう。また、ソフトウェアをインストールし直したり、バージョンを最新にしたりすることで、エラーが改善する場合もあります。
ノートパソコンの電源が急に落ちる原因
ノートパソコンの電源が急に落ちる場合、次の2つの原因も考えられます。
- 充電が足りていない
- バッテリーが劣化している
ノートパソコンを使っている方はこれらも確認することをおすすめします。ひとつひとつの考えられる原因について詳しく解説します。
充電が足りていない
ノートパソコンの場合、バッテリー残量が少なくなると、強制的に電源が落ちてしまいます。電源が落ちた場合、バッテリー残量が十分残っていたのかを確認しましょう。
充電がすぐになくなってしまうという場合、パソコンの明かりを調整する、不要なアプリケやブラウザのタブは閉じる、といった対策も行うことをおすすめします。
バッテリーを長持ちさせるポイントについては、以下の記事に詳しくまとめてあります。
バッテリーが劣化している
ノートパソコンのバッテリーが劣化しているのが原因の可能性もあります。
ノートパソコンにはバッテリーが内蔵されており、電力を蓄えることで、コンセントに差し込まなくても使えるようになっています。しかし、バッテリーが劣化すると、電力を十分に蓄えられなくなり、充電が長く持たなくなってしまいます。
また、バッテリーが更に劣化すると、電源が急に落ちてしまったり、常に充電している状態でないと使えなくなったりすることもあります。
ノートパソコンのバッテリーは交換することも可能です。PCホスピタルではバッテリーの交換も行っていますので、お気軽にご相談ください。
パソコンの電源が急に落ちる時の対処法

電源が急に落ちる原因について分かったところで、電源が落ちた場合に実施したい対策が知りたいところです。ここでは、パソコンの使用中に急に電源が落ちた場合に実施したい対策をご紹介します。
パソコンの電源が急に落ちる時の対処法は次の5つです。
- 電源プラグを見直す
- デバイスを全て外して時間をおく
- ハードウェア診断を実行する
- ウイルスを駆除する
- イベントログを確認する
ひとつひとつの対処法について詳しくみていきましょう。
電源プラグを見直す
電力不足によってパソコンが正しく稼働せず、電源が落ちてしまう場合があります。たとえば、テーブルタップなどを使ってタコ足配線していると、ひとつのコンセントから多くの家電製品に電力を取られるため電圧が不安定になりやすいです。
実際にはパソコンが動いているので電力が共有はされているのですが、”不足している”と不安定になるので一見するとわかりにくい盲点とも言えます。
パソコンに必要な電力を確保できなければ、電源が落ちやすくなってしまいます。このため、パソコンのACアダプターはタコ足配線に加えず、壁についているコンセントに直接つなぐようにしましょう。
デバイスを全て外して時間をおく
電源が落ちていることを確認したら、デスクトップパソコンの場合はACアダプターまたは電源コードを抜きます。ノートパソコンの場合は、バッテリーを取り外しましょう。
次に、パソコンにつないでいるマウス、キーボード、USBなどの外部デバイスや周辺機器を全て外します。その後しばらく時間をおきましょう。
周辺機器を一度すべて外したうえで、ひとつずつ接続して電源が落ちるかどうか確認してみてください。特定の周辺機器を接続した時に電源が落ちた場合、その機器に問題がある可能性が高いので、外したままにしておくのが無難です。必要であれば、周辺機器の再設定や買い替えを検討しましょう。
他にも、増設したパーツがある場合にはそれらを全て外す必要があります。こうすることで不要な電力が放電されて、クリアな状態で電源を立ち上げることができるのです。
ハードウェア診断を実行する
ハードウェア診断を実行することで、ハードウェアのどの部分に原因があるのかを特定できます。
ハードウェア診断を実行するには、購入したパソコンメーカーのロゴマークが出る画面でBIOSを立ち上げます。BIOSが立ち上がったら、Diagnosticsというのを実行するとハードウェアの診断が開始されるのです。
BIOSとは、ハードウェアや周辺機器の制御をおこなっているソフトウェアのことで、パソコンが起動されるとまず始めに実行されます。
このBIOSを起動して診断をすることで、ハードディスクに障害があるのがわかったり、メモリーに問題があったり、CDドライブに問題があることがわかります。
特に多くみられるのが、ハードディスクの故障かメモリーの故障です。ハードディスクにはOSの情報が入っているため、当然ながら故障しているとOSを呼び出せないためパソコンも立ち上がりません。
メモリーに関しても、パソコンを起動すると一時的にファイルが置かれます。ここが故障していては、ファイルの置き場所がなくなってしまうためパソコンが起動しないのです。
ハードウェア診断を使って原因を特定したら、その部品の交換をおこないましょう。部品の交換については、慣れている人であれば自分で部品を購入しておこなっても構いません。しかし、普段はただパソコンを使っているだけだという人の場合は、修理業者に依頼して部品の交換をおこなった方が確実です。
ウイルスを駆除する
ウイルスのせいで誤作動などの不具合が起き、電源が落ちてしまっている可能性が考える状態のときには、まずはセキュリティーソフトなどでウイルスに感染しているかどうかを調べましょう。
感染していれば駆除する必要があります。
ウイルス対策ソフトと使用して駆除する方法と、パソコンを初期化する方法がありますが、初期化の場合にはデータの事前バックアップや初期設定が必要となります。
事前バックアップの際にウイルスに感染したファイルをデータ移行させてしまうと移行後の環境にウイルスを持ち込んでしまうこともあるので最善の注意が必要です。
イベントログを確認する
パソコンの電源が落ちるときや、再起動してしまう、フリーズする、電源が入らず立ち上がらないといった場合はWindowsのイベントログを参考にすることで症状が判明し、改善するための解決策や対処法がわかる場合もあります。確認手順は下記となります。
イベントログを確認する手順 |
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ログの内容でイベント 41というものが表示されてる場合がありますが、このログはシステムが落ちた原因が不明のものとなるのでご注意ください。
原因を特定するのがとても難しいのでこの場合はプロに修理を依頼するのをお勧めいたします。
他にもCPUが高温になるハードのトラブルの場合、BIOSによる再起動となるので、イベントログにログが保存されなかったり、青い画面(ブルースクリーン)も表示されない現象が起こることもあります。
その際はBIOSのログを確認し、改善方法を検討してください。
BIOSのログを確認する方法は、富士通やNECなどメーカーによってBIOS起動キーの違いやBIOSメニューの並びが違うので、それぞれ手順が異なります
パソコンの電源が急に落ちる時の注意点
パソコンの電源が急に落ちる原因を調べるときは次の2つに気をつけましょう。
- OSの再インストールはバックアップを取ってから行う
- 再起動・強制終了は繰り返さないようにする
ひとつひとつの注意点について詳しく解説します。
OSの再インストールはバックアップを取ってから行う
OSの再インストールはバックアップを取ってから行いましょう。
OS側に問題がある場合、再インストールすることで解決する可能性があります。ただし、再インストールした場合、自分でインストールしたアプリはすべて消えてしまいます。アプリが消えても良いという場合のみ行いましょう。
また、保存した文書や画像に関しては、「個人用ファイルを保持する」というオプションを選べば消えずに済みます。ただ、何らかの原因でデータが消えてしまう可能性もゼロではありません。そのため、バックアップを取ったうえで再インストールするようにしましょう。
再起動・強制終了は繰り返さないようにする
再起動は何回も繰り返さないようにしましょう。再起動するとHDD・SSDに負荷がかかります。パソコンの電源が落ちる原因がHDD・SSDだった場合、負荷をかけたことが理由で、状態が悪化したりデータが消えてしまったりする可能性も考えられます。
また、強制終了に関しては最後の手段であると捉えましょう。強制終了は準備なしにいきなり電源を落とす行為であり、パソコンの負担が非常に大きいです。強制終了を繰り返すと、データが消えてしまったり、電源がまったく付かなくなったりすることもあります。
パソコンの電源が急に落ちないように普段からできる対策

パソコンの電源が急に落ちる場合は、普段のメンテナンスが不十分であることが多いです。ここでは、普段から実施したいメンテナンス方法についてご紹介します。
パソコンの電源が急に落ちないように普段からできる対策は次の2つです。
- パソコン内部のゴミやホコリを定期的に取り除く
- パソコンを使用する部屋の温度を調節する
ひとつひとつの対策法について詳しく解説します。
パソコン内部のゴミやホコリを定期的に取り除く
パソコン内部のゴミやホコリは、熱をこもらせる要因となってしまうため定期的に取り除く必要があります。特に、ゴミやホコリがある場合にはCPUのグリスの劣化によりファンやヒートシンがうまく機能しなくなったり、大きな音を立ててしまう可能性があるため、熱暴走を起こさないためにも定期的に清掃しておきましょう。
パソコンを使用する部屋の温度を調節する
パソコンは電子機器のため温度の変化に弱いです。暑すぎたり、逆に寒すぎたりする環境ではパソコンが正常に動作しない場合があります。
エアコンを使うなどして部屋の温度をちょうど良い温度に保つようにしましょう。
プロにパソコンの電源が落ちるトラブルのサポートを依頼するのも対処法

ご説明した対処法でパソコンの電源が急に落ちる症状が改善されない場合、内部パーツの故障やシステムエラー等の原因が複数積み重なってる可能性があります。
パソコンを分解して必要なパーツを交換すれば改善する場合もありますが、失敗すれば更に症状が悪化してしまうことも考えられます。また、ノートパソコンや一体型パソコンは分解も容易ではありません。知識が無ければ、場合によっては修復できない状態に陥ってしまうこともあります。
自力での改善が困難だとお考えの場合はパソコンやデータの安全のためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
パソコンの電源が急に落ちる時はPCホスピタルにお任せください
今回は、パソコンを使っていて急に電源が落ちる原因と、そのときの対応策について解説しました。
パソコンの電源が急に落ちる場合、電源がうまく供給されていない、またはハードウェアやソフトウェアに問題があります。どこに問題があるのかをしっかりと切り分けることで取るべき対応策が異なります。まずは原因がどこにあるのかを明確にすることから始めましょう。
パソコンの電源が落ちる原因を自分では見つけられない場合は、パソコン修理の専門会社に相談してみましょう。メーカー修理が可能な場合もありますが、メーカー修理のほうが費用や時間が余計にかかることは多々あります。
PCホスピタルは電話1本で最短当日中に駆けつけ、土日祝日でも営業しているので困ったときにすぐにご相談いただけます。パソコンのことでお困りのときはお気軽にご連絡ください。


修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | 基本料金 8,800円 + パソコン修理 3,300円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得