位置情報やピースサインで個人情報漏洩?SNSで写真投稿する際の注意点

企業による情報漏えいはたびたびニュースでも取り上げられるため、大きな社会問題になっていることは皆さんもご存じでしょう。顧客情報が流出すると大量のダイレクトメールが送られてきたり身に覚えのないクレジットカードの請求をされたりするなど、さまざまなトラブルが発生します。そのため、企業も情報漏えい対策に力を入れるようになりました。

しかし、情報漏えいは私たち個人による不注意で起きてしまうことがあります。若い世代から年配の方まで、多くのユーザーに利用されている SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)ですが、写真の投稿によって情報漏えいが起きる可能性があるのです。今回は、SNSに写真を投稿する際に起きる情報漏えいと、その防止方法をご紹介します。

写真への写り込みで個人情報や機密情報が漏えい!

写真への写り込みで個人情報や機密情報が漏えい

情報漏えいと聞くと、クレジットカードの番号や暗証番号、または、住所や氏名などを文字情報として流出させてしまうことを思い浮かべる人も多いでしょう。そのため、写真についてはあまり注意を払わずにSNSに投稿してしまう方が多いのが現状です。しかし、その写真の中に個人情報が写り込んでいるとしたら、どうでしょうか。

写真は、被写体以外にもさまざまなものが写り込んでいます。撮った人が意図していなかったとしても、重要な情報が写真に含まれていることも考えられます。

例えば、会社で自分のお弁当を写真に撮ってSNSに投稿したとしましょう。

本人はお弁当の写真を投稿しただけなので何も問題ないと思っているかもしれませんが、写真の隅に顧客情報が載った書類が写り込んでいるかもしれません。あるいは社名や会社ロゴなどが写ってしまう可能性もあります。うっかり写真を投稿してしまうことで、機密情報が拡散してしまう危険性が十分にあるのです。

インターネット上に投稿したデータは完全に削除することが難しいといわれています。もし、自分がネットにアップしたデータを誰かがコピーしていれば、自分の力で過去のデータを抹消することは困難です。

「ただの写真だから大丈夫」という安易な気持ちで写真を投稿し、後になってトラブルに巻き込まれることは十分に考えられます。SNSに写真を投稿する際は、載せても問題ない写真かどうかをよく確認することが大切です。

写真を確認するときには、小さく写っているものにも注意しましょう。スマートフォンで見ると小さくて何が書いてあるかわからなくても、写真を拡大すると文字が読めてしまう場合もあるからです。また、ガラスなどへの映り込みにも注意してください。

自宅の写真を撮ったときに、窓ガラスに車のナンバープレートなどが映っていないでしょうか。写真には意外なところに公開してはいけない情報が含まれてしまうときがあります。また、文字情報に限らず、周囲の景色などの映り込みにも気をつけましょう。

SNSに写真を投稿する際の注意点

SNSに写真を投稿する際の注意点

最近のデジタルカメラやスマートフォンは高性能になっており、できることは写真の撮影にとどまりません。一方、高性能だからこそ気をつけなければならない点も出てきています。

ここではSNSに写真を投稿する際の注意点を3つ取り上げます。

【注意点1】写真に位置情報が含まれていないかを確認する

デジタルカメラやスマートフォンには、GPS機能を備え、位置情報を記録できる製品も少なくありません。このような製品でGPS機能をONにして写真を撮影すると、写真に位置情報が埋め込まれます。つまり、自分の部屋で撮った写真に位置情報が含まれていると、SNSにアップした際、不特定多数の人に自宅の住所を知られてしまう恐れがあります。

デジタルカメラの写真画像に付与される情報を「Exif(イグジフ)情報」といいます。Exif情報には、カメラのシャッタースピードやメーカー名、撮影日時などの他、位置情報も含まれています。通常、写真のみを見る場合はこのようなデータは見えませんが、特定のソフトウェアを使うと簡単に確認できてしまいます。

Exif情報から個人情報を知られてしまうことを防ぐため、GPS機能つきのデジカメやスマートフォンを使っているときはGPS設定をOFFにしてください。過去に撮影した写真にはExif情報が含まれているかもしれません。Exif情報を削除したり編集したりするツールを利用して、投稿前に不要な情報を消してしまいましょう。写真を自分で楽しむだけならExif情報が付与されていると便利ですが、SNSに写真を投稿する際には不適切です。

【注意点2】近所で撮影した写真はSNSに投稿しない

最近はセキュリティへの関心も高まり、デジタルカメラやスマートフォンのGPS機能をOFFにして使用されている方も増えています。しかし、位置情報なしの写真でも近所に住んでいる方が見れば、どこで撮影した写真なのかは一目瞭然です。

「そんなことはないだろう」と楽観的に考える方もいるかもしれませんが、過去に投稿した写真や、写真につけたコメントなどを参考にすれば場所の特定は難しくありません。

また、投稿された写真とGoogleのストリートビューの検索結果と突き合わせて、位置を絞り込むことも可能です。自宅近くで撮影した写真をSNSに投稿した場合、自宅の位置が第三者に知られてしまう可能性があります。位置の特定につながるため、近所の写真は投稿しない方が賢明でしょう。

【注意点3】カメラに向かってピースサインはしない

写真が高画質になったことで、思わぬ形で情報が漏えいすることもあります。例えば、ピースサインをしている人物の写真から、その人の「指紋」の情報が盗まれてしまう可能性があることをご存じでしょうか。指紋認証は今後さまざまな機器に搭載されると考えられる認証方法であり、スマートフォンのロック解除や銀行のATMではすでに利用されています。

2014年12月には、ドイツのハッカーが、会見時に撮影された写真から国防相の指紋を複製することに成功した、と発表しました。個人を識別するために指紋が広く利用されるようになると、指紋がコピーして悪用されることも出てくる恐れもあるのです。写真を撮影するときはカメラに向かってピースサインをすることは控えた方が良いかもしれません。

おわりに

今回は写真をSNSに投稿する際のセキュリティ上の注意点について見てきました。SNSに投稿された1枚の写真から、さまざまな情報を知ることができます。投稿前に自分の位置を特定される可能性がないかを十分確認するようにしましょう。

位置情報が不要な場合はGPS機能をOFFにするか、ツールを利用してExif情報を編集もしくは削除するようにしましょう。また、「位置の特定につながるような近所の写真をSNSに投稿しない」「指紋が複製されることを避けるためカメラに向かってピースをしない」ことを心がけてください。

デジタルカメラやスマートフォン、SNSなどのインターネット関連サービスは日ごとに便利になっていき、私たちの生活を豊かにしてくれています。しかし便利になる一方、思わぬところから個人情報が漏えいし、悪用されるケースも増えてきました。これらの被害に巻き込まれないようにするには、セキュリティに関心を持ち、個人情報漏えいなどが起こらないようにしっかりと対策することが大切です。

ドクター・ホームネットでは、パソコンやスマートフォンを利用する際に役立つ記事を多数掲載しています。SNSの種類や違い、使い方や活用方法についても取り上げていますので、ぜひご覧ください。

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