Windows 11でNASにアクセスできない原因と対処法【24H2/25H2対応】
Windows 11、特に24H2や25H2といった新しいバージョンへアップデートした後、突然NASにアクセスできなくなる問題が多発しています。
これは、セキュリティ強化に伴う仕様変更が主な原因です。
この記事では、Windows 11でNASに接続できなくなる原因を特定し、ネットワーク設定の確認から資格情報の登録、さらには最終手段としての設定変更まで、具体的な対処法をわかりやすく解説します。
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Windows 11のアップデートでNASに接続できなくなる主な原因

Windows 11のアップデート後にNASへアクセスできなくなる主な原因は、セキュリティポリシーの変更によるものです。
特に、パスワードなしでの接続を許可する「ゲストアクセス」や、旧式の通信プロトコルである「SMB1.0」が、セキュリティリスクを理由に標準で無効化されたことが影響しています。
これにより、以前は問題なく接続できていたNASに対しても、認証エラーや接続不可といった症状が発生します。
- 原因1:セキュリティ強化によるゲストアクセスの無効化
- 原因2:古い通信規格「SMB 1.0」の標準無効化
原因1:セキュリティ強化によるゲストアクセスの無効化
近年のWindows 11アップデートでは、セキュリティを強化するため、パスワードなしでファイル共有に接続する「ゲストアクセス」が標準で無効化されています。
これは、ランサムウェアなどのサイバー攻撃からシステムを保護するための措置です。
この影響で、ユーザー名やパスワードを設定せずに運用していたNASにアクセスしようとすると、「組織のセキュリティポリシーによって、認証されていないゲストアクセスはブロックされています」といったエラーが表示され、接続が拒否されます。
原因2:古い通信規格「SMB 1.0」の標準無効化
SMB(Server Message Block)は、ネットワーク上でファイル共有などを行うための通信規格です。
その中でも「SMB1.0」は非常に古いバージョンで、既知の脆弱性が多く存在します。
そのため、Windows 10以降のOSではセキュリティ上の観点から標準で無効化されています。
もし、使用しているNASが古いモデルでSMB1.0にしか対応していない場合、Windows 11側でこの機能が無効になっていると、NASを認識できずアクセスが不可能になります。
設定変更の前に試したい基本的な切り分け方法

本格的な設定変更を行う前に、まずは簡単に試せる基本的な確認作業から始めましょう。
ネットワークの接続状態や一時的なシステムの不具合が原因である可能性も考えられます。
これらの手順を実行するだけで、問題が解決することもあります。
専門的な設定を試す前に、まずは以下の3つの方法で状況を切り分けてみてください。
- ネットワークプロファイルが「プライベート」になっているか確認する
- PCとNAS(ネットワークHDD)を再起動してみる
- IPアドレスを直接指定してアクセスを試みる
ネットワークプロファイルが「プライベート」になっているか確認する
Windows 11では、接続するネットワークの種類に応じてセキュリティレベルを自動で設定します。
公共のWi-Fiなどで使用する「パブリック」プロファイルはセキュリティが厳しく、ファイル共有が制限されることがあります。
自宅や職場の安全なネットワークでは「プライベート」に設定してください。
確認方法は、「設定」→「ネットワークとインターネット」→「プロパティ」の順に進み、ネットワークプロファイルの種類で「プライベート」を選択します。
PCとNAS(ネットワークHDD)を再起動してみる
PCやNAS、そしてルーターなどのネットワーク機器に発生した一時的な不具合が原因で、通信がうまくいかないケースは少なくありません。
原因が特定できない場合は、まず関連するすべての機器の電源を一度切り、数分待ってからNAS、ルーター、PCの順番で再起動してみてください。
この単純な操作で、機器内部のキャッシュがクリアされ、接続が正常に復旧することがあります。
IPアドレスを直接指定してアクセスを試みる
通常、エクスプローラーから「\NASの名称」でアクセスしますが、名前解決がうまくいっていない可能性があります。
NASに割り当てられているIPアドレスがわかる場合は、エクスプローラーのアドレスバーに「\(NASのIPアドレス)」(例:\192.168.1.10)と直接入力してアクセスを試みてください。
これで接続できれば、名前解決に問題がある可能性が考えられます。
【推奨】Windows資格情報にNASのIDとパスワードを登録する手順

Windows 11のセキュリティポリシーに準拠し、かつ安全にNASへ接続するための最も推奨される方法が、Windowsの資格情報マネージャーへNASのログイン情報を登録することです。
この方法を使えば、アクセスするたびにパスワードを入力する手間が省け、セキュリティを低下させることなくスムーズな接続が可能になります。
ゲストアクセスを有効化する前に、まずはこちらの方法を試してください。
- コントロールパネルから資格情報マネージャーを開く
- 「Windows資格情報」にNASの接続情報を追加する
コントロールパネルから資格情報マネージャーを開く
まず、Windowsの資格情報を登録するための「資格情報マネージャー」を開きます。
スタートボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択し、「control」と入力してコントロールパネルを起動します。
コントロールパネルの表示方法が「カテゴリ」になっている場合は「ユーザーアカウント」をクリックし、次に「資格情報マネージャー」を選択します。
表示方法がアイコンの場合は、直接「資格情報マネージャー」をクリックしてください。
「Windows資格情報」にNASの接続情報を追加する
資格情報マネージャーが開いたら、「Web資格情報」と「Windows資格情報」のタブがあるので、「Windows資格情報」をクリックします。
次に「Windows資格情報の追加」を選択し、表示された画面にNASの接続情報を入力します。
インターネットまたはネットワークのアドレスには「\NASのIPアドレス」または「\NASの名称」、ユーザー名とパスワードにはNASにログインするためのIDとパスワードを入力し、「OK」をクリックして保存します。

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【最終手段】安全でないゲストログオンを許可して接続する方法

Windows資格情報を登録しても解決しない、あるいはパスワード管理が難しい旧式のNASを使用している場合、最終手段としてゲストログオンを許可する方法があります。
ただし、この設定はPCのセキュリティレベルを低下させ、不正アクセスのリスクを高めるため、内容を十分に理解した上で自己責任で行ってください。
特に社内ネットワークなど、複数の人が利用する環境では推奨されません。
- Windows 11 Pro版:グループポリシーで設定を変更する手順
- Windows 11 Home版:レジストリエディターで設定を変更する手順
Windows 11 Pro版:グループポリシーで設定を変更する手順
Pro版では、グループポリシーエディターを使って設定を変更します。
「ファイル名を指定して実行」(Windowsキー+R)で「gpedit.msc」と入力し、エディターを起動します。
左側のペインで「コンピューターの構成」→「管理用テンプレート」→「ネットワーク」→「Lanmanワークステーション」の順に展開します。
右側の一覧から「安全でないゲストログオンを有効にする」をダブルクリックし、「有効」を選択して「OK」をクリックします。
設定を反映させるためにPCを再起動してください。
Windows 11 Home版:レジストリエディターで設定を変更する手順
Home版にはグループポリシーエディターがないため、レジストリを直接編集します。
「ファイル名を指定して実行」(Windowsキー+R)で「regedit」と入力し、レジストリエディターを起動します。
次のパスまで移動してください。「HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\LanmanWorkstation\Parameters」。
右側の何もない領域で右クリックし、「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択。
「AllowInsecureGuestAuth」という名前で作成し、ダブルクリックして値を「1」に変更後、「OK」をクリックします。
PCの再起動で設定が反映されます。
古いNASに接続できない場合にSMB 1.0を有効化する手順

使用しているNASが古いモデルの場合、新しい通信規格に対応しておらず、Windows 11側で標準で無効化されている「SMB1.0」を有効にしないと接続できないことがあります。
SMB1.0はセキュリティ上の脆弱性が指摘されているため、有効化は一時的な措置、または外部ネットワークから隔離された環境での利用に留めることを推奨します。
この手順が必要なのは、特定の古いNASを利用している場合に限られます。
- コントロールパネルから「Windowsの機能の有効化または無効化」を開く
- 「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れる
コントロールパネルから「Windowsの機能の有効化または無効化」を開く
SMB1.0を有効にするには、まずコントロールパネルを開きます。
スタートメニューから「コントロールパネル」を検索して起動し、表示方法を「カテゴリ」から「大きいアイコン」または「小さいアイコン」に変更します。
一覧の中から「プログラムと機能」を選択し、左側に表示される「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックします。
管理者権限のパスワードを求められた場合は入力してください。
「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れる
「Windowsの機能」ダイアログが開くと、機能の一覧が表示されます。
一覧を下にスクロールして「SMB1.0/CIFSファイル共有のサポート」という項目を探してください。
この項目の左側にあるチェックボックスをクリックしてチェックを入れます。
詳細な項目が展開される場合がありますが、基本的には親項目にチェックを入れるだけで問題ありません。
「OK」をクリックすると機能のインストールが開始され、完了後にPCの再起動を求められますので、指示に従って再起動してください。
上記を試しても解決しない場合に確認すべきポイント

これまで紹介した対処法をすべて試してもNASにアクセスできない場合、原因は他にあるかもしれません。
Windowsの設定だけでなく、セキュリティソフトの影響やNAS本体の問題も考えられます。
問題の切り分けを進めるために、以下のポイントを確認してみてください。
これらの要素が通信を妨げている可能性も十分にあります。
- セキュリティソフトのファイアウォール設定を見直す
- NASメーカーの公式サイトで最新情報を確認する
セキュリティソフトのファイアウォール設定を見直す
インストールしているウイルス対策ソフトやセキュリティソフトには、通信を監視・制御するファイアウォール機能が含まれています。
この機能が、PCとNASとの間の通信を安全でないと判断し、ブロックしている可能性があります。
問題の切り分けとして、一時的にファイアウォール機能を無効にしてNASへのアクセスを試みてください。
これで接続できる場合は、セキュリティソフトの設定で、NASとの通信を許可するルールを追加する必要があります。
NASメーカーの公式サイトで最新情報を確認する
問題の原因がNAS側にある可能性も考えられます。
NASのメーカー公式サイトにアクセスし、使用しているモデルに関する情報を確認しましょう。
Windows 11のアップデートに対応するためのファームウェア更新が提供されていたり、特定の不具合に関する情報が公開されていたりする場合があります。
また、メーカー独自の接続ツールを提供していることもあるため、サポートページやFAQを確認することをおすすめします。
Windows 11のNAS接続に関するよくある質問
ここでは、Windows 11環境でNASにアクセスできなくなる問題に関して、頻繁に寄せられる質問とその回答をまとめました。
Q1. 昨日まで接続できていたのに、なぜ急にアクセスできなくなったのですか?
WindowsUpdateがバックグラウンドで自動実行され、OSのセキュリティポリシーが更新された可能性が高いです。
特に大型の機能アップデートが適用されると、ゲストアクセスや古い通信規格が無効化され、以前の設定のままでは接続できなくなることがあります。
Q2. 「安全でないゲストログオン」を有効にすると、どんなリスクがありますか?
パスワードなしでのアクセスを許可するため、第三者が容易にNAS内のファイルにアクセスできる状態になります。
これにより、データの盗難、改ざん、削除のリスクが高まるほか、ランサムウェアなどのマルウェアに感染する経路として悪用される危険性もあります。
Q3. Windows 11 Home版でグループポリシーエディターは使えませんか?
はい、標準では使用できません。
グループポリシーエディター(gpedit.msc)は、Windows 11ProやEnterprise、Educationといった上位エディション向けの機能です。
Home版で同様の設定変更を行う場合は、レジストリエディターを使用する必要があります。
プロにWindows 11のNASトラブルのサポートを依頼するのも対処法

Windows 11でNASにアクセスできなくなる問題は、主にOSのセキュリティ強化による仕様変更が原因です。
解決策として最も安全で推奨されるのは、NASのユーザー名とパスワードを「Windows資格情報」に登録する方法です。
これがうまくいかない場合の最終手段として、ゲストログオンの許可や古い通信規格であるSMB1.0の有効化がありますが、これらはセキュリティリスクを伴うことを理解しておく必要があります。
問題が解決しない場合は、セキュリティソフトの設定やNASメーカーの情報も確認してください。
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Windows 11でNASにアクセスできない時はPCホスピタルにお任せください
Windows 11でNASにアクセスできない原因と対処法についてご説明しましたがいかがだったでしょうか。
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渡邉 太陽(日本PCサービス株式会社 東日本 兼 西日本担当課長)
2015年に日本PCサービス株式会社入社。PCホスピタル 東京三田店店長、東日本担当課長を経て、現在は東日本と西日本担当課長を兼任。
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