エラー「0x800705b4」とは?原因と対処法を解説!
パソコンでWindows Update実施時に突然、エラー「0x800705b4」という、まるで暗号のようなエラーコードが表示されると、「パソコンが壊れた?」「大切なデータは大丈夫?」と思われるかもしれません。
このエラー「0x800705b4」は、実はパソコンの故障を示すものではなく、多くの場合、Windows Update実施時や、ウイルス対策を行ってくれるWindows Defenderを動かそうとしたときに、「途中で時間がかかりすぎて、もう待てない!」と、処理をあきらめてしまったサインなのです。しかし、このエラーの原因はいくつかあり、自分で解決しようと複雑な設定を触ってしまうと、かえって状況が悪化することもあります。
この記事では、このエラー「0x800705b4」がなぜ起こるのかをわかりやすく解説し、パソコン初心者の方でも安全に、そして解決方法を、一つずつステップを踏んでご紹介します。
エラー「0x800705b4」とは何?発生する場所と意味

まず、この「0x800705b4」というエラーコードが示す意味を理解することが、適切な対処への第一歩です。
このWindowsのエラーコードは、「操作がタイムアウトした」または「要求された操作は完了しなかった。タイムアウトした。」という状態です。「システムが処理を完了するまで待機していたが、規定の時間内に応答が得られなかったため、処理を強制的に中断した」ということを意味します。
このタイムアウトは、以下の二つの主なシーンで発生します
- Windows Updateの実行時
- Windows Defender(セキュリティ機能)の動作時
Windows Updateの実行時
更新プログラムのダウンロードやインストール中に、処理が停滞し、システムが応答を待てずにタイムアウトします。
「新しい更新を確認しています」の画面で、検索が長時間続き、最終的に「0x800705b4」が表示されるケースもこれに該当します。
Windows Defender(セキュリティ機能)の動作時
Windows Defenderのリアルタイム保護やクイックスキャンなどが有効にならない、または設定変更ができない場合に表示されます。
Windows Defenderの設定画面でエラーが表示され、セキュリティ機能が「無効」または「動作していません」という状態になることが多いです。
このエラーは、システムがネットワークやローカルファイルへのアクセスを試みている際に、何らかのブロックや競合が発生していることを示唆しています。
エラー「0x800705b4」を引き起こす原因
エラー「0x800705b4」でパソコンがタイムアウト(時間切れ)になってしまうのには、いくつかの理由があります。具体的な原因をご紹介します。
- Windows Update関連のキャッシュの破損
- システムファイルの破損
- 他社製セキュリティソフトの干渉
- クリーニングソフトによる誤削除
- ネットワークアダプタドライバの不調
- ストレージ(HDD/SSD)のエラー
- メモリ(RAM)の一時的な不調
- 関連Windowsサービスの停止
- 電源設定の干渉
Windows Update関連のキャッシュの破損
更新プログラムのダウンロードや適用に不可欠な一時ファイルやデータベースが破損していると、処理が先に進まずタイムアウトしてしまいます。
システムファイルの破損
OSの基盤となるシステムファイル自体が何らかの理由(強制終了、マルウェア感染など)で破損し、Windows UpdateやWindows Defenderのプロセスを正常に呼び出せない状態でもエラーが発生します。
他社製セキュリティソフトの干渉
このエラーの最も典型的な原因の一つが、セキュリティソフト間の競合です。後からインストールした他社製のアンチウイルスソフトと、Windowsに標準で組み込まれているWindows Defenderが、同時に「リアルタイム保護」を有効にしていると、お互いをウイルスや不正なプログラムだと誤認し、処理をブロックし合います。この状態が、Windows UpdateやWindows Defenderの動作を完全に妨げ、システムが処理を完了できずにタイムアウト(0x800705b4)エラーを引き起こすことにつながります。
クリーニングソフトによる誤削除
過去に利用したシステム最適化ツールなどが、Windows UpdateやWindows Defenderに必要なレジストリや一時ファイルを「不要」と誤認して削除・変更してしまった時も不具合がおきます。
ネットワークアダプタドライバの不調
Windows Updateは、最新の更新プログラムをインターネットからダウンロードするために、安定した通信環境を必要とします。この通信を管理しているのが、パソコンのネットワークアダプタドライバという「交通整理役」のソフトウェアです。もしこのドライバが、お使いの最新OSに対応していなかったり、何らかの理由で不調であったりすると、インターネット接続が不安定になり、更新データのダウンロード中に途切れてしまいます。データがスムーズに受け取れない状態が続くと、システムは処理を時間切れ(タイムアウト)と判断し、「0x800705b4」エラーを表示する原因となります。
ストレージ(HDD/SSD)のエラー
Windowsのシステムファイルや更新プログラムのデータは、パソコンのストレージ(HDDやSSD)に保存されています。このデータの保管場所に、軽微なエラー(読み書きの記録が少しずれている状態)が発生していると、システムが必要なファイルを読み書きするのに想定以上の時間がかかってしまいます。 Windows UpdateやWindows Defenderといった時間厳守のプロセスは、この「時間がかかりすぎている状態」を待てずにタイムアウトと判断し、「0x800705b4」エラーとして表示される原因となります。これは、ストレージそのものが壊れ始める初期のサインであることもあります。
メモリ(RAM)の一時的な不調
メモリへのデータ書き込み時にエラーが発生し、Windows UpdateやWindows Defenderのようなメモリを多用するプロセスが途中でクラッシュしている状態も不調となります。
関連Windowsサービスの停止
Windows UpdateやWindows Defenderといった重要な機能は、それぞれを動かすための関連するサービスによって支えられています。具体的には、「Windows Updateサービス」「Background Intelligent Transfer Service (BITS)」「Cryptographic Services」といった必須サービスです。これらが何らかの理由(たとえば、過去のシステム最適化ソフトの操作やウイルス感染など)で「無効」に設定されていたり、動作中に「停止」してしまったりすると、必要な処理の呼び出しができず、システム全体が機能の完了を待っている間にタイムアウト(0x800705b4)が発生します。
電源設定の干渉
特にノートPCなどで、省電力設定が厳しすぎる場合、バックグラウンドのUpdate処理が途中でスリープ状態に入り、再開時に処理の連続性が失われてタイムアウトに至ります。


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エラー「0x800705b4」を解決するための対処法

エラー「0x800705b4」の解決には、原因の切り分けが非常に重要です。以下の手順を上から順に、一つずつ試していきましょう。
- 他社製セキュリティソフトの一時停止/アンインストール
- 周辺機器の取り外し
- トラブルシューティングツールの実行
- ネットワークドライバの更新
- 電源設定の確認
- Windowsのインプレースアップグレード
他社製セキュリティソフトの一時停止/アンインストール
他社製セキュリティソフトを一時的に無効にするか、可能であれば一度アンインストールし、Windows Defenderが正常に動作するか、Windows Updateが完了するかを確認します。再インストールは、問題解決後に行ってください。
周辺機器の取り外し
不要な外付けHDD、USBメモリ、プリンターなどをすべて取り外し、システムへの干渉を最小限にします。
マウスとキーボードなど、操作に最低限必要な機器以外は接続しない「クリーンな状態」にしてから、改めてエラーの解決を試みましょう。
トラブルシューティングツールの実行
Windowsには、Update関連の問題を自動診断・修復するツールが標準搭載されています。画面下のWindowsマークをクリック→「設定」を選択→「システム」を選択→「トラブルシューティング」を選択→「その他のトラブルシューティングツール」から「Windows Update」を実行します。
ネットワークドライバの更新
デバイスマネージャーからネットワークアダプタ(特にWi-Fi/LANアダプタ)を選択し、右クリックから「ドライバーの更新」を試みます。メーカーのウェブサイトから最新ドライバを手動でダウンロードし適用することも有効です。
電源設定の確認
画面下の検索ボックスに「電源オプション」と入力して開き、現在お使いのパソコンに設定されている「電源プラン」をチェックしましょう。特にノートパソコンの場合、設定が「省電力」や、極端な「バッテリー節約モード」になっていないかを確認してください。もしそうであれば、プランを「バランス」または「高パフォーマンス」に切り替えます。これは、Windows UpdateやWindows Defenderの重要なプロセスが、電力節約のために途中で処理能力を落とされ、時間切れ(タイムアウト)になるのを防ぐためです。設定を変更したら、パソコンを再起動して動作を確かめてください。
Windowsのインプレースアップグレード
最終手段として、個人ファイルやアプリケーションを保持したまま、Windowsを再インストールし、システムファイルを一新します。これは、システムの深刻な破損がある場合に非常に有効です。
エラー「0x800705b4」に関するよくある質問
エラー「0x800705b4」に関するよくある質問とその答えについてまとめましたので、参考にしてください。
Q.「0x800705b4」エラーは、外付けHDDやUSBメモリが原因になることもありますか?
A. はい、非常に考えられます。 周辺機器の接続が原因で、システムのリソース(資源)が奪われたり、機器のドライバがWindows Updateのプロセスと干渉したりすることがあります。特に、大容量の外付けストレージは、Windows Updateがファイルを処理する際にアクセスが集中し、応答が遅れてタイムアウトを引き起こす一因となることがあります。トラブルシューティングを行う際は、マウスやキーボードなどの必須機器を除き、すべての周辺機器を取り外して動作を確認することをおすすめします。それでも改善しない場合は、機器が原因ではない、より深いシステムの問題が疑われます。
Q.待っている間に「エラーコード」が表示された場合、何をすればいいですか?
A. エラーコードは重要な情報源です。 焦らず、表示されたエラーコード(例:0x000000Aなど)や、その付近に表示されたメッセージをスマートフォンなどで写真に撮るか、メモしておきましょう。エラーコードは、問題の原因(ドライバ、メモリ、システムなど)を特定する手がかりになります。ご自身での解決が難しい場合は、PCホスピタルにご相談いただく際、そのコードをお伝えください。診断がスムーズに進みます。
Q.エラーが出た時に、まず最初に試すべき、最も安全な対処法は何ですか?
A. 最も安全で、かつ効果的な第一歩は、Windows標準の「トラブルシューティングツール」を実行することです。 このツールは、システムに組み込まれた自動診断・修復機能であり、お客様が誤って設定を変更するリスクがありません。「設定」から「Windows Update」のトラブルシューティングを実行し、システムに自己診断を任せてみましょう。これで解決しない場合は、問題がツールの手に負えないほど複雑化しているサインですので、その時点でPCホスピタルの訪問サポートをご検討ください。
エラー「0x800705b4」の原因と対処法まとめ
最後に、エラー「0x800705b4」の対処法をまとめました。
- 他社製セキュリティソフトの一時停止/アンインストール
- 周辺機器の取り外し
- トラブルシューティングツールの実行
- ネットワークドライバの更新
- 電源設定の確認
- Windowsのインプレースアップグレード
プロにエラー「0x800705b4」の解決を依頼するのも対処法

今回紹介した方法を試しても、なおエラー「0x800705b4」が解決しない、あるいは解決してもすぐに再発してしまう場合、それはシステムの設定問題ではなく、ハードウェア(部品)の劣化や、メモリの故障などが原因となっていることも考えられます。このような場合、無理にご自身で深追いするのは危険です。誤った操作で大切なデータが消えてしまうリスクや、場合によっては修復不可能な状態まで陥ってしまうこともあるでしょう。
自力での修復が困難だと思われた場合はパソコンやデータの安全のためにもPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。エラーコードの背後にある原因を正確に診断し、データ保護を徹底したうえで、安全かつ確実に問題を解決いたします。
PCホスピタルはエラー「0x800705b4」トラブルのサポートが可能です
今回はエラー「0x800705b4」トラブルについて説明しましたが、いかがでしたでしょうか。
「0x800705b4」が消えない場合、それはハードウェアの劣化が原因かもしれません。 このようなシステムの問題は、専門家でなければ正確な診断は極めて困難です。 自力での修復はデータ消失や起動不能のリスクを伴うため大変危険です。 お客様の大切なパソコンとデータを守るためにも、「0x800705b4」の修理実績が豊富なPCホスピタルにぜひご依頼ください。
PCホスピタルはエラー「0x800705b4」トラブルのサポートを承っております。お困りの際はぜひご依頼ください。


| 修理対応 | 出張/持込/宅配 |
|---|---|
| 対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
| 実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
| 料金 | 基本料金 8,800円 + パソコン修理 3,300円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
田村 勇樹(PCホスピタル 大阪吹田店 店長)
2017年に日本PCサービス株式会社入社後、累計4500件以上のパソコントラブルを解決。ウイルス感染、メールトラブルのサポートに定評を持つ。東京支部勤務、PCホスピタル 京都駅前店の店長を経て、現在は本社に併設する旗艦店のPCホスピタル 大阪吹田店の店長として従事。
保有資格 パソコン整備士検定 取得




