「PCが正常に起動しませんでした」エラーとは?表示の原因と対処法・注意点を解説

「PCが正常に起動しませんでした」エラーとは?表示の原因と対処法・注意点を解説

PCを起動する際に「PCが正常に起動しませんでした」というエラーが表示されることがあります。いわゆるブルースクリーンが表示されるため、驚く人は多いでしょう。今回は適切に対処するため、エラーの原因と対処法、注意点を解説します。

「PCが正常に起動しませんでした」エラーの6つの原因

「PCが正常に起動しませんでした」トラブルでPCホスピタルにご依頼いただいた時のサポート画像

「PCが正常に起動できませんでした」とのエラーが発生する原因は多岐にわたります。今回は、代表的なものを6つ紹介します。

  • PCの帯電による誤作動
  • 自動修復プログラムのエラー
  • OSの破損・読み込みエラー
  • HDDやSSDの破損
  • メモリやCPUなどの故障
  • 周辺機器の不具合

PCの帯電による誤作動

パソコンが帯電していることにより、誤作動が起きている可能性が考えられます。なるべく帯電しないように設計されていますが、使い方や環境によってはパソコン内部に静電気が溜まってしまうからです。その結果、予期せぬ動作が発生し「PCが正常に起動できませんでした」というエラーにつながることがあります。なお、帯電が原因の場合は、このエラー以外にもさまざまな不具合が発生しかねません。

自動修復プログラムのエラー

「スタートアップ修復」などの修復プログラムの実行後であれば、エラーの発生が疑われます。本来はトラブルを修復するための機能ですが、状況によっては、かえって問題を悪化させる場合があります。もし思い当たる節があるならば、スタートアップ修復の失敗などを疑ってみて良いでしょう。なお、エラーの有無は、パソコンが正常に立ち上がった際に確認できます。

OSの破損・読み込みエラー

パソコンの起動に必要なOSが破損していることが原因かもしれません。OSの読み込みに失敗して「PCが正常に起動できませんでした」エラーが発生している可能性があります。どのようなパソコンであっても、突発的なトラブルによってOSが破損することは回避できません。乱暴に扱った記憶がなくとも、OSの破損や読み込みエラーが原因ということは考えられます。

HDDやSSDの破損

HDDやSSDなどのストレージに問題が発生している場合も考えられます。これは、上記OSを正しく読み込めない原因のひとつです。また、ストレージの一部が破損して発熱し、これが悪影響を及ぼして「PCが正常に起動しませんでした」と表示されることもありえます。

なお、HDDやSSDに物理的な異常を感じる際は使い続けるべきではありません。「PCが正常に起動できませんでした」が表示された段階で、速やかに利用を停止しましょう。

メモリやCPUなどの故障

ストレージに限らず、メモリやCPUなどハードウェアの故障が原因として挙げられます。これらはパソコンを動かすうえで非常に重要なパーツです。そのため、故障が発生すれば、今回のようなエラーに直結しかねません。場合によっては電源ボタンを押しても反応しなかったり、ビープ音が鳴って停止してしまうといった症状も現れるでしょう。他にも、マザーボードなどの主要ハードウェアが故障すれば、パソコン全体の動作に影響を与えます。

周辺機器の不具合

パソコン本体ではなく周辺機器が原因となっている場合もあります。たとえば、マウスやモニター、外付けストレージなどです。

これらは一見すると起動に無関係なように思われています。しかし、実際には起動時にこれらが読み込まれることが多く、起動にさまざまな影響を与えています。大量の周辺機器を同時に接続していると、パソコンの起動時にトラブルを引き起こし「PCが正常に起動しませんでした」となりかねません。

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「PCが正常に起動しませんでした」の対処法7選

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続いては「PCが正常に起動できませんでした」と表示された際の対処法を解説します。

  • パソコンの放電
  • トラブルシューティングの実行
  • システムの復元
  • OSの修復
  • ハードウェア診断の実行
  • ハードウェアの交換
  • 周辺機器の変更

パソコンの放電

パソコン内部に電気が溜まっている可能性があるため、放電することから試しましょう。電源の供給を断つことで、少しずつパソコン全体から静電気を逃がせます。デスクトップパソコンの場合は、ACアダプターを抜いて放置してください。ノートパソコンの場合でバッテリーが取り外し可能な機種であれば、ACアダプターとバッテリーの両方を外して待機します。機種によりますが、放電には5〜10分程度が必要で、その間は操作しないことがポイントです。

トラブルシューティングの実行

何かしらのトラブルが疑われる際は「トラブルシューティング」を実行してみましょう。Windowsには自動診断と修復を実施する機能が備わっているため、これを通じて原因の特定や自動修復が可能です。スタートアップ修復やネットワークの診断などの選択肢があり、状況に応じたトラブルシューティングを試してみましょう。適切なトラブルシューティングを実施するためには、ある程度、トラブルが起きている原因を推測することが大切です。

システムの復元

トラブルシューティングでの対応が難しいならば「システムの復元」を検討しましょう。これは、パソコンの状態を過去の復元ポイントに戻す操作です。これにより、エラー発生前の正常な状態に戻せると考えられます。システムの復元は以下の手順です。

システム復元の手順
  1. コントロールパネルを開く
  2. [回復]を選択
  3. [システムの復元を開く]を選択

ただし、復元ポイント作成以降に実施されたソフトウェアのインストールや設定変更は失われてしまいます。事前に影響範囲を確認してから実行するようにしましょう。

OSの修復

OSそのものにトラブルがある可能性もあるため、Windowsの「スタートアップ修復」を実行するのも有効です。これにより、破損したシステムファイルが復旧され、正常に起動するかもしれません。スタートアップ修復は、以下のいずれかで起動が可能です。

  • Windowsを2回連続で起動できない
  • トラブルシューティングからスタートアップ修復を起動
  • システム修復ディスクの利用

「PCが正常に起動しませんでした」と表示される場合、再起動などしたタイミングで自動的にスタートアップ修復が実行されるでしょう。

ハードウェア診断の実行

ハードウェアに問題があるかどうかを判断するために、ハードウェア診断もおすすめです。マザーボード、メモリ、CPUなどの異常がある場合、診断ツールで特定できます。もし診断で問題が見つからなければ、ソフトウェアや周辺機器の影響を疑うようにしましょう。ハードウェア診断は、利用しているパソコンの種類によって実行方法が異なります。

ハードウェアの交換

ハードウェアの故障が明らかになった場合、そのパーツを交換することで対処できます。故障している部品と同等のものを購入し、適切に取り替えましょう。

ただ、パーツ交換には専門知識が必要です。誤った作業により、他の部品まで破損させてしまうと修復不能になりかねません。そのため、自信がない場合はパソコン修理業者に依頼すると安心です。

周辺機器の変更

パソコン本体ではなく周辺機器が原因となっている可能性も考えられます。たとえば、外付けストレージやモニター、キーボード、マウスなどです。これらがPCの起動に干渉している場合、別の機器に交換することで問題が解消されるかもしれません。

ただ、周辺機器の交換には一定の費用がかかってしまいます。そのため、本当に原因であるかを見極めたうえで慎重に判断することが大切です。

PCが正常に起動しませんでしたエラー発生時の注意点

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  • 何度もパソコンを再起動しない
  • データ復旧ソフトを安易に実行しない
  • 知識がないなら分解しない
  • 基本的には初期化しない

「PCが正常に起動できませんでした」が発生した場合、以下の注意点を意識してください。

何度もパソコンを再起動しない

パソコンのトラブルは再起動で解決することもありますが、何度も再起動を繰り返すのは避けましょう。電源を何度もオンオフすることで、パソコンに大きな負荷をかけてしまいます。結果、かえって状況を悪化させることになりかねません。基本的には一度だけ再起動を試み、それでも改善しない場合は他の方法を検討してください。

データ復旧ソフトを安易に実行しない

一部の情報では「データ復旧ソフト」を使った解決法が紹介されています。ただ、これを安易に実行することはおすすめできません。誤った操作によって、状態が悪化したり、必要なデータが完全に失われたりするリスクがあるためです。どうしても実行したい場合は、リスクを十分に理解して、自己責任で対応しなければなりません。

知識がないなら分解しない

自分でパソコンの部品を交換するなどの対応を検討することがあるでしょう。しかし、パソコンの内部構造やパーツの取り扱いには専門的な知識が求められます。知識がないまま作業を進めると、他の部品まで故障させてしまうかもしれません。

部品が故障してしまうと、想定していたよりも多くの修理費用が発生する可能性があります。無駄な出費を増やさないためにも、作業に自信がない場合は専門の修理業者へ依頼することを心がけましょう。

基本的には初期化しない

パソコンのトラブルがどうしても解決しない場合、「初期化」を選択肢として検討することがあります。しかし「PCが正常に起動できませんでした」という表示だけで初期化へ踏み切ることはおすすめできません。原因が明確に特定できていない場合は、基本的に初期化を避けましょう。

パソコンの初期化によって解決できる問題は、あくまでソフトウェア上の不具合に限られます。ハードウェアに問題がある場合は、初期化しても状況は改善されません。データだけが消えてしまうという最悪の事態に陥る可能性があります。

プロに「PCが正常に起動しませんでした」トラブルのサポートを依頼するのも対処法

ご説明した対処法で「PCが正常に起動しませんでした」トラブルが改善しない場合、様々な不具合が組み合わさってる可能性もあります。

パーツの交換やシステムの復旧を実施することで「PCが正常に起動しませんでした」トラブルが改善する可能性はありますが、失敗すれば更に状態が悪化してしまうことも考えられます。また、一体型パソコンやノートパソコンは分解の難易度が高いため、知識が無ければ修復できない状態に陥る可能性があります。

自力の改善が難しいとお考えの場合はパソコンやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。

「PCが正常に起動しませんでした」トラブルはPCホスピタルにお任せください

「PCが正常に起動できませんでした」と表示されるエラーについて解説しました。メッセージのとおり、何かしらの理由でパソコンを正常に起動できなかった状態です。原因を特定し、それに沿った対処を施さなければなりません。

ただ「PCが正常に起動できませんでした」の原因は複数あり、専門知識なしに特定することは難しいでしょう。そのため、不明点があるならば無理にご自身で対処せず、PCホスピタルにご相談ください。

PCホスピタルのパソコン修理概要
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監修

渡邉 太陽(日本PCサービス株式会社 東日本担当課長)

2015年に日本PCサービス株式会社入社後、累計6500台以上のパソコントラブルを解決。PCホスピタル 東京三田店の店長として店舗マネジメント及び店舗スタッフ約20名の人材育成に携わり、2024年度の社内表彰式では年間最優秀店長として表彰される。2025年9月から東日本担当課長として従事。

保有資格 パソコン整備士検定 取得

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