「0x80070643」エラーでWindows Updateが失敗!4つの理由と対処法を解説

Windows Updateに失敗する際は「0x80070643」とエラーが表示される可能性があります。いくつかのエラーが生じることが考えられ、それらの中のひとつです。このようなエラーは原因が複数考えられ、状況に応じた対処が求められます。今回はエラーが発生する原因から具体的な対処法までそれぞれ解説します。
「0x80070643」はWindows Updateの失敗を示す

「0x80070643」エラーは、Windows Updateが失敗したことを示しています。これは手動で実行した場合でも、自動で実行された場合でも発生する一般的な内容です。エラーが発生する原因は多岐にわたり、状況に応じた対処が求められます。
対応にあたって「エラー番号だけでは原因の特定が難しい」ということは押さえておくべきです。Windows Updateを正常に完了させるためには、さまざまな条件が整っている必要があります。しかし、それらのどこで問題が生じたのかを、エラーから一目で判断できません。
また、突発的なトラブルによって「0x80070643」エラーが表示されることもありえます。そうした一時的な要因も、考慮に入れて対処することが重要です。
「0x80070643」エラーが発生する4つの理由

「0x80070643」エラーの理由は状況によって異なりますが、代表的なものを4つに絞って解説します。
- ウイルス対策ソフトウェアなどの干渉
- システムファイルの破損
- ストレージ(SSD・HDD)の容量不足
- ストレージの物理障害
ウイルス対策ソフトウェアなどの干渉
意外にも、ウイルス対策ソフトウェアが原因となりかねません。これらのソフトウェアには、システムファイルやアップデートファイルへのアクセスを制限するものが含まれます。本来は許可すべきアクセスを遮断してしまうケースです。これにより、正常にファイルを処理できず「0x80070643」エラーが発生してしまいます。特にリアルタイムスキャン機能が搭載されていると、アップデートに干渉しやすいため注意しましょう。
Windows Updateの過程で多くのファイルがダウンロードされ、利用されます。これら短時間が何度も実施されるため、不審な動きだと判断されるケースは多いようです。
システムファイルの破損
システムファイルと呼ばれるものが破損していることも「0x80070643」エラーの理由として挙げられます。これは、Windowsを構成する重要なファイルで、破損するとさまざまな処理を実行できません。Windows Updateの更新プログラムも例外ではなく、システムファイルが破損すると正常に実行できなくなります。実行中に強制終了してしまう「0x80070643」エラーが発生することとなりかねません。
システムファイルが破損している場合、特に.NETフレームワーク関連の更新でエラーが出やすくなります。別のWindows Updateでエラーが出ることもありますが、.NETフレームワークでエラーが出る場合はシステムファイルの破損を疑ってみましょう。
ストレージ(SSD・HDD)の容量不足
Windows Update中は意外と多くの容量を消費します。これは一時的にアップデートファイルをダウンロードしたり、展開したりするからです。そのため「容量が残っている」と感じていても「0x80070643」エラーが発生することがありえます。この場合はMicrosoft社のサポートページを参考に、どの程度の容量が必要であるか確認しましょう。
ストレージの物理障害
上記の確認で容量に十分な空きがあっても、物理障害が起きていると「0x80070643」エラーが発生しかねません。SSDやHDDの物理的な破損や劣化が更新の失敗を引き起こします。
たとえば、物理的な破損によって読み書きエラーが頻発すると、更新ファイルの保存や適用中にエラーが発生します。その結果、大量のエラーが発生し、その中に「0x80070643」エラーも含まれがちです。
ただ、障害が起きているかどうか、パソコンの利用者から簡単には判断できません。「故障しているとは思わなかった」というケースも多いため「0x80070643」エラーが発生した際は、落ち着いて確認することがポイントです。


修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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「0x80070643」エラーが発生した場合の対処法6選

「0x80070643」エラーが発生した場合の対処法を6つに分けて解説します。
- ウイルス対策ソフトウェアの停止
- Windows Defenderの無効化
- システムファイルの破損を修復(SFCコマンド)
- ストレージの容量確認と増加(DISKPARTコマンド)
- ストレージの障害をチェック(chkdskコマンド)
- トラブルシューティングの実施
ウイルス対策ソフトウェアの停止
状況を評価するために、ウイルス対策ソフトウェアを停止してみましょう。これらのソフトウェアがWindows Updateの動作を妨げているかもしれません。特に、リアルタイムスキャンやファイアウォール機能が実装されているものは、停止して動作確認をおすすめします。
具体的なソフトウェアの停止方法は、利用しているものによって大きく変化します。近年はオンラインマニュアルなどが充実しているため、それらを検索して確認するようにしてください。
Windows Defenderの無効化
Windows Defenderを無効化してみることも適切な対処法です。ウイルス対策ソフトの干渉と同様に、Windows Defenderが悪影響を与えている可能性があります。Microsoft社が提供する製品ではありますが、誤作動を起こす場合があるため、注意しておきましょう。
Windows Defenderを停止する際は、以下の作業が必要です。
Windows Defenderを停止する手順 |
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なお、基本的にWindows Defenderは有効化すべきであり、無効化するとセキュリティのエラーが表示されます。赤色で気になる表示ですが、Windows Updateの間だけこちらは無視するようにしましょう。
また、実行が完了した後は、できる限りWindows Defenderを有効化しておくべきです。無効化したままインターネットへ接続すると、ウイルスに感染するなどのトラブルが生じかねません。
システムファイルの破損を修復(SFCコマンド)
システムファイルが破損している可能性があるため、一度修復のコマンドを実行してみましょう。
修復コマンドの手順は以下の通りです。
修復コマンドを行う手順 |
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何かしらの問題が生じている場合、これらのコマンドを実行することによって状況が改善するはずです。逆にシステムファイルが原因ではないならば、コマンドでは状況が変化しません。
ストレージの容量確認と増加(DISKPARTコマンド)
ストレージの容量を確認し、必要に応じて拡張するなどの対処も考えられます。Windows Updateではまとまった容量が必要で、不足していると「0x80070643」エラーが表示されます。以下の方法でストレージの容量を確認しましょう。
ストレージの容量を確認する手順 |
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明らかに不足しているならば、不要なデータを削除するなどの対処が必要です。
もし、削除するデータがないならば、ディスクを拡張するなどしてみましょう。物理的に容量が残っている場合に限られますが、以下のような方法が考えられます。
ディスクを拡張する手順 |
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パーティションの割り当てを見直すなどして、Windows Updateに使用されるCドライブの容量を増やすことで対処が可能です。
ストレージの障害をチェック(chkdskコマンド)
ストレージの容量も十分にある場合は、障害の発生を疑ってみましょう。状況を把握するために、チェックディスクの実行が良い対処法です。
チェックディスクを実行する手順は以下の通りです。
chkdskを行う手順 |
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過度に負荷をかけることなくパソコンを利用し続けても、経年劣化などにより、ストレージが破損することがあります。また、突発的な不具合によってストレージに障害が発生する可能性はゼロにできません。気づかないうちに、これらのストレージ障害が発生していると、データの読み書きができず「0x80070643」エラーが発生します。
このコマンドによって解決すれば、Windows Updateが実行できるでしょう。
逆に、まったく修復できずストレージを交換するしかないという状況も考えられます。その都度、適切な対処を見極める必要があるため、専門的な知識が必要です。
トラブルシューティングの実施
Windows Updateには、トラブルシューティング機能があります。これは「0x80070643」など何かしらのエラーが生じた際に、状況を診断してくれるものです。エラーが発生して対処法に困った場合は、トラブルシューティングの実行もおすすめします。これを実行するとWindows Updateにどのような問題が生じたか、大まかに把握することが可能です。トラブルシューティングは、以下の手順で起動できます。
トラブルシューティングを実施する手順 |
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トラブルシューティングの実行によって、どのようなトラブルが発生した可能性があるか示してくれます。また、自動的に解決できる内容であれば、専門知識なくとも解決できることが特徴です。「0x80070643」エラーを自己解決できない場合には、トラブルシューティングも併用しましょう。
課題が解決されたならばWindows Updateを再実行
説明した対処法を試すことによって、「0x80070643」エラーが解決できる可能性があります。何かしら原因が特定でき対処できたならば、改めてWindows Updateを実行してみましょう。「0x80070643」エラーは表示されず、無事にアップデートが完了するはずです。
逆に、紹介した対処法を試しても、問題が解決しない場合があります。また、「0x80070643」とは別のエラーが表示されることもあり得るでしょう。どちらの場合であっても、改めてそのような状況に陥る原因を分析しなければなりません。今回紹介したような対処法を繰り返しても状況が改善しないだけではなく、むしろ悪化してしまうリスクがあります。
「0x80070643」エラーはデータ破損のリスクがあるためプロへの相談もおすすめ

「0x80070643」エラーの原因は多岐にわたり、適切に状況を把握しなければ解決できません。確実に原因を特定して、それに即した対処が必要です。対処を誤ってしまうと逆に状況を悪化させてしまうことがありえます。
そのため「0x80070643」エラーが発生した際は、自分で対応するのではなくプロへ相談してみましょう。PCホスピタルでは、パソコン修理屋サポートのプロとして非常に多くのトラブルに対応しています。エラーを解決できるだけではなく、自宅やオフィスへ最短即日で全国に出張して作業できるという強みもあるため、是非ご相談ください。
PCホスピタルは「0x80070643」エラーのサポートが可能です
Windows Updateでエラーが発生すると「0x80070643」エラーが表示される可能性があります。これにはさまざまな要因が考えられるため、状況から適切に把握しなければなりません。誤って対処してしまうと、問題が大きくなってしまうリスクがあります。
もし、不安な部分があるならば、パソコン修理のプロへ相談しましょう。PCホスピタルならば、出張してトラブルを解決してくれます。


修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国17店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | 基本料金 8,800円 + パソコン修理 3,300円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
渡邉 太陽(PCホスピタル 東京三田店 店長)
2015年に日本PCサービス株式会社入社後、累計6500台以上のパソコントラブルを解決。現在はPCホスピタル 東京三田店の店長として店舗マネジメント及び店舗スタッフ約20名の人材育成に携わり、2024年度の社内表彰式では年間最優秀店長として表彰される。
保有資格 パソコン整備士検定 取得