フルHDや4K、解像度って何?意外と知らないPCディスプレイの基礎知識

PCのディスプレイ(PCの画面のことです。モニタとも呼ばれます)にはさまざまな種類があります。ディスプレイを初めて買うとき、または古いものを新しいものに買い替えようとしたとき、違いが分からないと自分に合ったものが選べない可能性があります。
今回は、「解像度」に焦点を当てた、PCディスプレイについての基礎知識をご紹介します。
PCのディスプレイはどうやって画面を表示している?
PCのディスプレイにはドット(画素、またはピクセル)と呼ばれる点が縦横に無数に並び、それぞれのドットを点灯させることで画像などの表示を作り上げています。そのため、画面の縦方向と横方向に並べることができるドットの数が多いほど、画像を緻密に表示できることになります。
ディスプレイの「解像度」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。解像度とは、そのディスプレイの画面の中にどれだけ多くのドットが並んでいるかを示す数値です。並んでいるドットが少ない(画像が粗い)ディプレイは解像度が「低い」といい、多くのドットが並んでいる(画像が鮮明な)ディスプレイを解像度が「高い」といいます。
最近では、「フルHD」や「4K」、さらには「8K」などという言葉をよく耳にしますが、どれもディスプレイの解像度に関係する言葉です。
ディスプレイと解像度

ディスプレイの解像度は、通常、「横に並んでいるドット数×縦に並んでいるドット数」で表されます。解像度が1,024×768のディスプレイであれば、横に1,024個のドット、縦に768個のドットが並び、画面全体では78万6,432個のドットが並んでいることになります。
ディスプレイの解像度は、PCから変更することが可能です。今の画面が見づらいと感じている場合は、設定を変更して解像度を上げてみてください。
Windows10をご利用の方の場合、デスクトップ画面上で右クリックして表示されるメニューの中に、「ディスプレイ設定」が含まれています。これをクリックし、解像度を変更してください。

Macをご利用の方は、「システム環境設定」から「ディスプレイ」を選択してください。「システム環境設定」は、画面左上のアップルマークをクリックすると表示されます。
解像度を1,024×768から1,280×1,024に変更すると、表示がきれいになると同時に、変更前よりも広い領域が画面に表示され、アイコンなどのサイズも小さくなっているのに気がつくでしょう。
同じディスプレイで解像度を上げると、どんどんアイコンや文字の表示が小さくなっていきます。あまり大きくないディスプレイで解像度を高くすると、アイコンや文字が小さくなりすぎて操作しにくい場合があります。バランスに注意しましょう。


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8Kの解像度はフルHDの約16倍
フルHDや4Kなどの言葉は聞いたことがなくても、テレビや街の広告などで「ハイビジョン」という言葉を耳にしたり、目にしたりすることはあるでしょう。
ハイビジョンはHD(High Definition)とも呼ばれ、解像度が1,280×720(92万1,600画素)であることを指します。「フルハイビジョン(フルHD)」は1,920×1,080(207万3,600画素)、「4K」はさらに高くなり、3,840×2,160(829万4,400画素)です。「8K」ともなると、解像度は7,680×4,320(3,317万7,600画素)と、まさにケタ違いとなります。
ハイビジョン(HD)→フルハイビジョン(フルHD)→4K→8Kの順に画像がきめ細かく、きれいに表示されます。8Kは「スーパーハイビジョン」とも呼ばれ、フルハイビジョンの約16倍の解像度を誇ります。
8Kの解像度を持つディスプレイは、2016年9月時点では一般向けに販売されていませんが、業務用の8Kディスプレイは販売されています。
NHKが2016年8月1日にBSで試験放送をスタート(NHK放送局に配備された専用の8Kテレビで視聴可能)させるなど、8Kの時代の到来はそう遠くはないかもしれません。
ちなみに、4K、8Kなどの「K」は「1,000」という意味です。「4K」は横のドット数が3,840で約4,000なので4Kと呼ばれています。8Kも同様に、横が7,680で約8,000なのでそのように呼ばれます。フルハイビジョンは1,920で約2,000ですので、「2K」と呼ばれる場合もあります。
ディスプレイとPCの解像度を確認

現在お使いになっているディスプレイも、先ほど説明した方法で解像度を上げることができます。しかし、ディスプレイの解像度には上限があり、それ以上の解像度に設定することはできません。
PCディスプレイで表示できる解像度の上限は、一般的にディスプレイの大きさに比例します。大きなディスプレイであればあるほど、高い解像度で表示できるということです。小さい画面のディスプレイに高解像度で表示することも技術的には可能ですが、前にご説明したように、解像度が高くなるほどアイコンや文字が小さくなります。
画面サイズが小さい場合、それらの表示サイズが小さくなってしまうため、高解像度対応のディスプレイほど画面サイズが大きい傾向があります。
ディスプレイで表示できる解像度の限界は、そのディスプレイの取扱説明書に載っています。仕様の解像度の項目に記載されている数字が、そのディスプレイで表示できる最高の解像度です。それ以上の高画質で表示させたい場合は、ディスプレイの買い替えを検討する必要があるでしょう。
ただし、ディスプレイだけ変更しても解像度を上げることができない場合もあります。それは、お使いのPCがディスプレイの最高解像度に対応していない場合があるためです。
PCで出力できる解像度は、仕様書に記載されています。「高解像度のディスプレイでゲームや映画を楽しみたい」という場合は、ディスプレイの購入前にPCの表示可能解像度を確認することをおすすめします。
液晶のトラブルサポートはこちら。
どの程度の解像度が必要?

同じメーカーのディスプレイであれば、高解像度のディスプレイほど値が張ります。そのため、高解像度のディスプレイを購入するときは
例えば、ディスプレイで動画を見る場合、4KディスプレイはフルHDディスプレイよりも解像度が高く、よりきれいな表示で楽しめます。購入前にどの程度の解像度を必要とするのかを把握することが大切です。
しかし、それは再生される動画が4K画質(4K動画)のときに限ります。フルHD動画をフルHDディスプレイで見ても4Kディスプレイで見ても、画質に変わりはありません。
また、「4Kディスプレイでゲームを楽しみたい」という場合も、4Kに対応しているゲームソフトがどのくらい販売されているか、先に確認した方が良いでしょう。
4K対応のゲームソフトが少なければ、急いで4Kディスプレイを購入する必要はないかもしれません。当面はディスプレイの買い替えを控え、ディスプレイの価格が落ちてから購入することも1つの方法です。
ディスプレイでテレビを視聴したい場合は、テレビ放送のアスペクト比(画面の縦横比)が16:9(横が16、縦が9)のため、同じアスペクト比のディスプレイを用意することをおすすめします。
現在販売されているディスプレイの主流は、アスペクト比が16:9のディスプレイですが、従来はアスペクト比16:10のディスプレイが中心でした。アスペクト比16:10のディスプレイでテレビ放送を視聴すると、画面に黒帯が出現します。
PCホスピタルはパソコンのディスプレイ設定サポートが可能です
今後、液晶パネルなどの解像度はさらに進化していくことが期待されます。各メーカーも、8Kテレビやディスプレイの開発に本腰を入れ始めているようです。
消費者としては、どの程度の画質であれば満足できるかを考え、それに見合った解像度の液晶ディスプレイを用意することが賢明といえます。
PCホスピタルではPCディスプレイの設定やトラブルのサポートを承っています。お困りのときはぜひご依頼ください。


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濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得