HDDが故障する理由は?トラブルの原因ごとに適切な対処法を解説

HDDが故障する理由は?トラブルの原因ごとに適切な対処法を解説

1.HDDはデリケートで壊れやすい

HDD(ハードディスク)は、とてもデリケートな部品です。HDDが故障してしまうと、中に保存されている大切なデータが取り出せなくなる場合もあります。今まさに異音や異臭がする、起動時にメッセージが表示されるなどHDDの不具合に不安を感じている人もいるでしょう。

そこでこの記事では、HDDが故障したときの症状と原因、対処法について解説します。自分のパソコンの状態を確認しながらどのように対処するとよいか確認していきましょう。

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2.HDDの故障率について

HDDが故障するとデータが消えてしまったり、通常作業がストップしてしまったりと困った事態が起こります。HDDが故障する割合は使用環境にも左右されますが、メーカーによっても差があります。できるだけ故障しにくいHDDを選ぶにはどうしたらよいのでしょうか。

そこで参考にしたいのが、オンラインバックアップサービスを提供するBackblaze社が公開しているAFR(年間故障率)です。同社では、使用環境や使用量を統一したHDDを10万台以上使って四半期ごとに各メーカーのAFRを導き出しています。

AFRは数値が低いほど故障率も低くなります。たとえば、AFRが100%だと1年に1度は故障する可能性があり、50%だと2年に1度故障する可能性があることを意味します。これらを踏まえて、同社が発表した数値を参考に主要メーカー2社の故障率について解説します。

2-1.東芝製のHDDの場合

東芝製のHDDで公開されているのは、4TB、5TB、14TBの3モデルの故障率です。このモデルについては使用台数・期間が通常より少なかったと前置きされていますが、4TBと5TBが0.00%と優秀な数値を示しています。これは、期間中に1台もHDDが故障しなかったということです。

特に5TBについては、2016年第2四半期以降は0.00%を維持しています。故障率が高いとされる大容量モデルの14TBでも0.33%と低い数値を示しており、メーカー平均値は0.11%とほかのメーカーと比較しても特に低い点が特徴です。これらを考慮すると東芝は故障率が低く信頼できるメーカーといえるでしょう。

2-2.Seagate製のHDDの場合

Seagate製のHDDで公開されているのは、4TB、6TB、10TB、12TBの4モデルと8TBのDM002、NM0055の2モデルの合計6モデルの故障率です。中でも4TBは2.67%、12TBは2.30%とほかのメーカーと比較しても高いAFRを示しています。

残りのモデルでも10TBが唯一0.57%と1%を切っている以外は、6TBが1.07%、8TBの2モデルが1.06%と1.19%といずれも1%を超える高い数値となっています。6モデルの平均AFRは1.38%となり、公開されているメーカーの中でもっとも高い数値です。これらを考慮するとSeagateは比較的故障率が高いメーカーといえるでしょう。

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3.HDDが故障したときの症状は

HDDが故障すると作業が思うように進まずイライラすることもあるでしょう。データが消えてしまうのではないかという不安が常につきまとうのも憂鬱です。今、発生している症状からHDDに何が起きているのかを推測できます。データが消えてしまう事態を避けるためにも早めに確認しましょう。

3-1.異音が発生している

パソコンを起動しようとすると、ガリガリ、カチカチ、ガタガタといった異音がする場合について解説します。異音がする場合、HDDが故障しかけている可能性が高いでしょう。HDDの寿命が近づいていることも考えられます。異音の原因として推測できるのは、磁気ヘッドの故障による誤作動や接触してはいけない部分への接触です。

HDDはデータを書き込むことができる磁気体を塗布した「プラッター」と呼ばれる円盤を、磁気ヘッドで挟み込む構造になっています。プラッターと磁気ヘッドの間には10数nm(ナノメートル=1mの10億分の1)というごくわずかな隙間しかありません。そのため少しの衝撃でプラッターと磁気ヘッドが衝突し、損傷する可能性が高いのが特徴です。

異音がしていてもまだデータにアクセスできるなら、すぐにバックアップをとることをおすすめします。まだ動くから大丈夫だろうと油断していると、HDDの損傷が大きくなってしまい起動しなくなってしまうからです。すでにHDDが動作しない場合は、パソコンの電源を切りましょう。起動させ続けることでさらに深刻な状態になりかねません。

自分で修理しようとすることもできるだけ控えましょう。よくわからない状態で、パソコンの再起動を繰り返したり、HDDを分解したりすると状態を悪化させてしまうことがあります。異音がするなと思ったらプロの業者に修理を依頼することをおすすめします。

3-2.焦げたような臭いがする起動時にメッセージが表示される

パソコンを起動するとエラーメッセージが表示されるケースについてみていきましょう。メッセージの内容がわからないままクリックしてしまうと、誤作動を起こしてしまう可能性があります。どのようなメッセージが表示されているかでエラーの内容が異なるため、いくつかの代表的なエラーメッセージについて解説します。

起動時に表示されるエラーメッセージには、次のようなものがあります。

  • 「Operating System Not Found」または「OS not found」
  • ディスクはフォーマットされていません
  • STOP:0x0000008E
  • 「Windowsが正しく開始できませんでした」または「DISK BOOT FAILURE INSERT SYSTEM DISK AND PRESS ENTER」

「Operating System Not Found」または「OS not found」と表示される場合、システムが起動するために必要な情報が読み込めなくなっている可能性が推測できます。HDDの故障だけが原因とは限りませんが、劣化や接続障害などによってメッセージが表示されるケースが多く見られます。

「ディスクはフォーマットされていません」と表示される場合は、外付けのHDDが認識されていないことを示しています。「今すぐフォーマットしますか?」というメッセージが同時に表示されることがありますが、ここで「はい」をクリックするとデータが消去されてしまうためクリックしないようにしましょう。

「STOP:0x0000008E」と表示される場合、「ブルースクリーン」と呼ばれる青いモニターが同時に表示されるケースがほとんどです。これは、HDDが故障して情報が読み込めない、またはOSを起動させるためのプログラムが壊れている可能性が推測できます。

「Windowsが正しく開始できませんでした」または「DISK BOOT FAILURE INSERT SYSTEM DISK AND PRESS ENTER」と表示される場合、パソコンを起動させるためのOSがインストールされているHDDの故障が疑われます。

いずれの場合も再起動するとメッセージが消えて起動することもありますが、1度エラーメッセージが表示されたということは、何らかの不具合が起きている可能性が高いと認識しておきましょう。エラーメッセージの意味がわからないまま自己判断で解決しようとするとデータが消えてしまったり、パソコンが起動しなくなってしまったりする可能性が高いため注意が必要です。

3-3.焦げたような臭いがする

パソコンから焦げたような異臭がしている場合、すぐに電源を切りましょう。HDDの基板やチップがショートして焦げている可能性が疑われます。音を伴う異臭の場合、HDD以外のパーツが破裂していることも考えられます。

このような状態でパソコンを通電したままにしていると火災の危険性があります。煙が出ている場合には、部屋の換気も忘れずに行いましょう。パソコン本体やHDDが予想以上に熱くなっている可能性もあるため、むやみに触ると火傷する恐れもあります。

異臭の場合は、破損しているパーツを交換、移植することでデータが復旧できる可能性は高くなります。自力で解決しようとすると危険なだけでなくデータを取り出せなくしてしまう可能性もあるため、まずは電源を切って専門の業者に相談することを検討してみましょう。

4.HDDが故障する原因

HDDが故障する原因はさまざまです。気をつけて扱っていても使用頻度や不慮の事態により故障してしまうこともあります。原因によって故障の症状も異なる場合があるため、思い当たる原因を探ってみることも大切です。

4-1.物理的な衝撃によるもの

HDDやパソコンを落として衝撃が加わると故障の原因になります。HDDはとてもデリケートな部品であることは前述しました。プラッターと磁気ヘッドの間は10数nmのわずかな隙間しかないため、衝撃が加わるとプラッターと磁気ヘッドが接触して傷がついてしまう恐れがあります。

HDDに傷がつくと正常に回転しなくなり、ひどい状態になると磁気ヘッドに塗られている磁気体が剥がれ落ちてしまうケースも考えられます。磁気体が剥がれ落ちてしまうとデータの復旧が難しくなります。このような状態にならないためにも、衝撃が加わったHDDは電源を入れないようにしましょう

4-2.周囲の環境によるもの

どのような環境でパソコンを使用しているかもHDDの故障につながる要因となります。保証の範囲を超える温度環境での使用もそのひとつです。たとえば、夏の暑い日など極度の高温状態でパソコンを使用し続けるとHDDが熱で歪むことがあります。湿度にも注意が必要です。湿気が多い状態の中にパソコンを置いておくとHDDが腐食する原因になります。

このほか気をつけたいのは、たばこの煙やほこりです。たとえば、たばこの煙の粒子はHDDの磁気ヘッドを傷つけることがあります。ほこりは傷の原因になるだけでなく、冷却ファンの周囲に付着するとパソコンが高温になりHDDの故障につながります。

強い磁界を加えることもHDDの故障につながるため注意が必要です。極端な例を挙げるならパソコンに強力な磁石を近づけた場合がこれにあたります。故意にこのようなことをする人はいないはずですが、磁場の強い場所でパソコンを使用する場合は動作異常を引き起こしやすくなり、これを繰り返すことでHDDの故障を招く恐れがあることは覚えておきましょう。

4-3.HDD自体の経年劣化によるもの

HDDは使い続けているうちに消耗します。HDDの経年劣化による寿命は、一般的に4〜5年といわれています。使用環境や使用量によって平均より短かったり長くなったりすることはあるでしょう。ただ、いつか必ず寿命はやってきます。特に使用期間が長いHDDは、いつ故障しても大丈夫なように定期的にバックアップをとることをおすすめします。

衝撃が加わったり、ほこりがついたりという物理的な要因とは異なり、経年劣化はHDDが自ら作動する振動で磁気ヘッドがプラッターを徐々に傷つけてしまうケースです。経年劣化による故障は、傷ついた箇所を磁気ヘッドが繰り返し通ることで傷を深くしてしまうことが
原因となります。

磁気体が完全に剥がれてしまうとデータの復旧が困難になるため、HDDが不安定だと感じたら早めに専門業者に相談することをおすすめします。

5.HDDが故障した場合の対処法

消耗品であるHDDには寿命があります。また、とてもデリケートで故障しやすい部品だともいえます。もし、使用中のHDDが故障した場合、どのように対処すればよいのでしょうか。大切なデータを守り、パソコン業務を快適に進めるためにもHDDが故障した場合の対処法を理解しておきましょう。

5-1.データ復旧ソフトを利用する

HDDが故障した時、真っ先に心配になるのはデータが無事かということでしょう。パソコンが起動できてHDDが認識できる状態であれば、データ復旧ソフトを利用してデータを復旧させるのもひとつの方法です。フリーソフトも多く公開されています。

フリーソフトであれば無償で復旧作業ができるため費用をかけずにHDDを修復したいと考える人にはおすすめです。有料版のソフトも1万円以下で利用できるものが多いため、比較的費用を抑えて対処できる方法といえるでしょう。

ただし、ソフトを利用することで故障状態にあるHDDにさらに負担をかけてしまうことを理解しておく必要があります。自己判断で作業を行ったことで、完全にHDDを壊してしまったというケースもあるからです。重要なデータが保存されている、バックアップをまったく取っていないといった場合には専門業者に相談することも検討してみましょう。

5-2.USB変換アダプタで別のPCにデータを移す

外付けのHDDを使用している場合やパソコンを分解してHDDを取り出すことができる場合には、USB変換アダプタを使用して対処する方法もあります。故障したHDDに市販のUSB変換アダプタを接続して正常に稼働するパソコンとつなぐ方法です。

正常に稼働するパソコンとつないだら、パソコンの「コンピューター画面」上でHDDが認識されるかを確認します。認識されるようなら故障の原因はHDDではなく、パソコン本体にある可能性が高くなります。この場合、正常に稼働するパソコンにHDD内のデータをコピーすることでデータを守ることが可能です。

HDDが認識されない場合は、HDDの故障が疑われます。この場合、復旧したいデータの重要度によって復旧ソフトを利用して作業する方法をとるか専門業者に相談するか検討する必要があるでしょう。

6.HDDが故障した場合のNGな対処法

HDDが故障したとき、早く作業を再開したい、データを取り出したいという気持ちから自分でなんとかしようとする人も多いでしょう。フリーソフトやUSB変換アダプタで復旧する方法は素早く復旧作業が開始できるという点では有益でしょう。

ただ、HDDが故障した場合にNGな対処法があることは頭に入れておく必要があります。具体的にどのような対処法がNGとなるのか理解しておきましょう。

6-1.通電をし続ける

HDDが故障した場合、通電し続けるのはNGです。通電状態=磁気ヘッドが作動している状態となるため、磁気ヘッドが不規則な動作をする可能性があります。磁気ヘッドとプラッターが接触してしまうと、HDDの記録面である磁気体に傷がついてしまいデータの復旧が困難になります。HDDが故障した場合には、パソコンの電源を落としましょう。

6-2.電源のオンとオフを繰り返す

パソコンの調子が悪いからといって電源を入れたり切ったりするのもNGです。HDDは稼働中よりも電源をONにする瞬間とOFFにする瞬間にもっとも負荷がかかります。故障しているHDDは、不安定な状態です。そのような状態で何度もONとOFFを繰り返しているとHDDの状態をさらに悪化させてしまう危険性があります。

前述したようにHDDが故障した場合は、パソコンの電源をOFFにしましょう。

6-3.分解して修理しようとする

HDDを分解して修理することもNGです。よほどHDDに詳しい人なら復旧できる可能性はあるでしょう。しかし、あまり詳しくない人がむやみに分解してしまうと、復旧できなかったときに後悔することになります。一度分解したHDDは、メーカー保証の対象外になるからです。

HDDが故障した場合は、メーカーに修理や交換を依頼するか専門業者に相談する方法が一般的です。メーカー保証の期間内であればほとんどのメーカーが無料で修理や交換を引き受けてくれます。ただし、分解してしまったHDDはメーカーだけでなく専門業者からも復旧作業を断られてしまう可能性が高くなるため注意が必要です。

もしも、分解したHDDの復旧を引き受けてくれる専門業者があったとしても、一般的に一度分解したHDDの復旧費用は通常の1.5~3倍といわれている点も覚えておきましょう。

7.HDDの故障が直らない場合の対策

データ復旧ソフトやUSB変換アダプタを使ってもHDDの故障が直らない場合はどうしたらよいのでしょうか。あまり自分で触りすぎると症状を悪化させる可能性があります。データを守るためにも、基本的な対処法を試しても直らない場合の対策について知っておきましょう。

7-1.パソコン修理業者に修理を依頼する

HDDが故障した場合の対処法を試しても直らない場合は、早い段階でパソコンの電源をOFFにしてや専門業者に復旧作業を依頼することを検討しましょう。自分でなんとかしようと悪戦苦闘しているうちにHDDの状態を悪化させてしまう可能性が高いからです。

ある程度まで試したら諦めることも大切です。メーカー保証の期間内でなければ多少の費用はかかりますが、プロに任せたほうが直る確率は高くなります。ただし、メーカー修理であっても業者修理であっても修理不可になる可能性はゼロでないことも頭に入れておきましょう。

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7-2.新しいHDDと交換してもらう

HDD自体が故障している場合には、部品の交換が必要です。単純に同じ型番のHDDと交換するだけでは動作しないケースもあります。この場合は、交換と同時にHDDが動作するためのプログラムの修復が必要です。

メーカー保証の期間内ならメーカーに問い合わせて部品の交換を依頼しましょう。保証が切れているときは、データ復旧の専門業者に依頼して部品の交換をしてもらうことも可能です。

HDDの状態に合わせた対策を選ぼう

HDDが故障すると大切なデータが失われたり、通常の業務に支障をきた

したりとやっかいな事態が起こります。消耗品であるHDDは、いつか寿命がくると考えて定期的にバックアップを取っておくことをおすすめします。

それでも故障は急に起こるため、故障したときの対処法を知っておくことも大切です。データ復旧のフリーソフトやUSB変換アダプタを使って自分で修復するのもひとつの方法です。ただし、自分での修復作業にはデメリットもあります。HDDの知識が少ない人が自分で復旧しようとすると事態を悪化させる可能性があることは覚えておきましょう。

HDDそのものが故障している物理障害の場合とHDD自体に問題はないけれどパソコン本体やソフトウェアに不具合が生じている論理障害の場合でも対策は異なります。どちらの障害が起きているのかを見極めるだけでも素人には至難の技といえるでしょう。

正しい対策を選ぶことが大切なデータを守る近道です。迷ったときは、自分で判断せずにデータ復旧のプロに相談しましょう。ドクター・ホームネットは365日無休のサポート体制で最短即日でお困りの現場に駆けつけます。事前見積もりも可能となっているためまずはお気軽にご相談ください。

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