パソコンのディスプレイが映らない!本体の故障?原因と対処法

作業をしていたら突然ディスプレイが映らなくなった、電源をいれたがディスプレイが映らないなど、ディスプレイが映らなくなるトラブルは多くの人が経験しています。
この記事ではパソコンのディスプレイが映らない原因と対処法をご説明いたします。
パソコンのディスプレイが映らない3つのケース

調査概要 調査対象者:パソコンのディスプレイが映らなくなった経験がある人 |
ディスプレイが映らないトラブルに直面したことがある人317名へのアンケートでは、ノートパソコンのモニタが映らないトラブルが50.2%、デスクトップパソコンのディスプレイが映らないトラブルが42.3%、残りはサブディスプレイが映らないトラブルなどでした。アンケートを見るとノートパソコン、デスクトップパソコンそれぞれにトラブルを経験したことが多くあることがわかります。
ディスプレイが映らないトラブルは原因ごとに対処法が異なってきます。ここでは、ディスプレイが映らなくなったノートパソコン、デスクトップ、外部ディスプレイのデバイス別に原因を追求し、その対処法を紹介していきます。無暗に画面やボタンを叩いたり、何度もクリックしたり、電源のオン・オフを繰り返さないよう、原因を突き止めて正しい対処をし、ディスプレイを映る状態に回復するように実行していきましょう。
【ノートパソコン】ディスプレイが映らない原因と対処法

ここではノートパソコンのディスプレイが映らない場合の原因究明と、対処法を紹介していきます。特にディスプレイが一体型のノートパソコンはディスプレイが映らなくなるトラブルも多く、取り替える場合には修理が必要になります。正しく原因を追求して、そもそも交換が必要なのか、もしくは設定の問題なのかを見極めましょう。
一時的な不調でディスプレイが映らないことも多い
パソコンはスリープ状態から解除されなかったり、電気が溜まりすぎていたりといった一時的な不調が原因でディスプレイが映らなくなる場合も多いです。この場合、溜まった電気を放電してあげると回復することがあります。
ただし、度々同じような不調が起こるようになると故障の前触れかもしれません。一度専門業者に見てもらうか、少なくとも外部バックアップをこまめにとるようにして、買い替えを検討しましょう。
放電は以下の手順で行って下さい。
放電の仕方 |
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ディスプレイ部分の故障の場合
チェックリストの4番で外部ディスプレイが映る場合に考えられるのは次の2点です。
- ディスプレイ部分のみ故障している
- 接続部分の故障
ノートパソコンのメインディスプレイが故障している場合は、メインディスプレイを接続せずに外部ディスプレイのみで使用するか、修理を依頼したほうが良いです。
また、ノートパソコンに映像出力端子が付いていれば外部ディスプレイで確認ができますが、付いていない場合でもUSB接続で外部出力できる機種もあります。ノートパソコンの修理代と比べて安価なUSBサブモニター接続器を購入してチェックするという方法もあることを覚えておきましょう。
ノートパソコンはディスプレイが一体化しているので、ディスプレイが壊れる頻度も高いです。ディスプレイの表示が一部欠けていたり、黒く色落ちしていたら劣化が進んでいます。また、色合いがまだらになってきたり、一部の色が変わっていたりするのも劣化による影響です。ディスプレイの見え方に変化が出てきたら、こまめにバックアップをとって一度専門家に見てもらうことをおすすめします。
パソコン自体の故障の場合
外部ディスプレイをつないでも画面が映らない場合は、以下の2点が考えられます。
- パソコン本体の故障
- ソフトウェアの不調
ノートパソコンはメモリとハードディスク以外は基本的には専門家でないと作業ができないため、専門家に修理を依頼すべきです。
ソフトウェアの不調の場合はバックアップから復元できることがあります。外部ディスプレイをつないで復元作業をしてみましょう。作業状態がディスプレイに表示されたなら回復の見込みがあります。復元方法などは取扱説明書を確認しましょう。パソコンの機種や型番がわかればwebで説明書をダウンロードできることもあります。
ただし復元作業を行うと、バックアップした日時からの復元になります。つまり、直近のデータが失われる可能性があります。日ごろからこまめにバックアップをし、ソフトウェアの不調が生じたパソコンは早めに買い替えを検討しましょう。
【デスクトップ】ディスプレイが映らない原因と対処法

ここではデスクトップパソコンのディスプレイが映らない場合の原因究明と、対処法を紹介していきます。
ディスプレイ分離型タイプのデスクトップパソコンでもディスプレイが映らなくなる、縦線や横線のノイズの発生といった画面の乱れや異常などのトラブル原因はグラフィックボード、ビデオカード(GPU)、マザーボードの故障や寿命等ひとつではありません。
ドライバーなどWindowsのシステム的な問題や接続ケーブルの接触不良、他にもウイルスやフリーズが原因の場合もあります。症状によって対処方法もさまざまです。
液晶モニター自体を取り替える場合には、デスクトップ同様修理か購入の必要がでてきます。こちらもまずは原因をつきとめて、正常に表示されるように解決法を探して、原因を特定しましょう。
ディスプレイまたはケーブルが原因の場合
チェックリストの4番でディスプレイがスリープ状態になってしまっている場合、解除の方法はディスプレイによって違います。取扱説明書を参考にするか、メーカーに問い合わせをしましょう。
チェックリストの4番でディスプレイの電源自体が入らない場合は、ディスプレイまたはケーブルの故障の可能性が高いです。できればケーブルやディスプレイを他のものに替えて試してみましょう。基本的にはケーブルの故障であればケーブルを交換することで問題は解決します。
ディスプレイが原因の場合は個人で修理することは困難なのでメーカーか修理業者に修理を依頼しましょう。
パソコン自体が原因の場合
チェックリストの2番でハードディスクやパソコン自体の故障の場合は、メーカーや専門業者に修理を依頼しましょう。保存してあるデータの破損リスクを小さくするためにも、なるべく電源は入れないで故障したときの状態を保つようにしてください。
パソコン自体の不調の原因は、故障以外にも電気が溜まりすぎや、ウイルス感染が考えられます。電気が溜まりすぎている場合は、以下の放電の仕方を試してみてください。パソコンがウイルスに感染しているとメーカーのサポート対象外のことも多く、その場合は修理業者に依頼しましょう。また、ウイルス感染が疑われる場合にはバックアップデータにウイルススキャンをかけて駆除しておくことも重要です。
ソフトウェアが故障している場合は復元作業をすることで直ることもあります。ただし、ハードディスクが壊れているかどうか見分けが難しいので、ハードディスクエラーが点灯している場合は電源のオン・オフを繰り返さず修理業者に依頼しましょう。
放電は以下の手順で行って下さい。
放電の仕方 |
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ビデオカード(GPU)の故障が原因の場合
パソコンの電源は入っているのにモニターが映らないのであれば、ビデオカード(GPU)の故障の可能性があります。ケーブルの配線や接触を確認してみましょう。
また、ファンが回転しているかどうかも確認しましょう。片方だけ回っていない、両方回ってない場合は故障してる可能性があります。
他にもゲームや動画視聴などでビデオカード(GPU)に負荷がかかるとシャットダウンする場合もあります。大きく負荷がかかった結果、ブルースクリーンで再起動のような形になります。
性能が低い場合も同様の症状はなりますが、症状が頻発したり、以前までは大丈夫だったことでも落ちたり重くなる場合も故障の可能性があります。
外部ディスプレイが映らない原因と対処法

外部ディスプレイだけが映らない場合は、基本的にはハードディスクの故障ではありません。ディスプレイとケーブルが故障していない限りは、設定か接続環境に問題があることが多いです。
ケーブルの種類が原因の場合
外部ディスプレイとパソコンをつなぐ端子は複数種あります。VGAやHDMIといった端子が主流ですが、HDMIにもさらに複数の種類があります。まずはケーブルの端子が間違っていないか、接続先が間違っていないか、パソコンの取扱説明書などを確認しましょう。
外部ディスプレイによっては他のディスプレイに映像を出力する出力端子が付いている場合もあります。使っている外部ディスプレイに映像を出力するには、パソコンの映像出力端子から、外部ディスプレイの映像入力端子にケーブルをつなぐ必要があります。
購入直後、または掃除をするのにケーブルを外した後などは、正しい接続になっているのか取扱説明書などを確認してみましょう。パソコン側とディスプレイ側で端子の形状が同じ場合は特に注意して接続を確認しましょう。
据え置きのゲーム機などと一緒に使用するため、別のパソコンと併用するためなどの理由でDVI切り替え器やHDMI切替器を使ってる方もいるかと思います。
ノイズで画面が乱れる場合は別の入力に切り替えて、再度パソコンの入力に戻せば映像が正常に表示される可能性もあります。
このような切替器でノイズが入ってしまい、画面が乱れてしまう原因となることもあるので、直接ケーブルをつないで正常に動作するか確認してみてください。
パソコンの設定が原因の場合

ディスプレイがどうのように認識されているかは「設定」もしくは「コントロールパネル」で確認することができます。
また、デスクトップで右クリックを押下後、「ディスプレイ設定」を選択することでも確認できます。
パソコンの設定画面からディスプレイ設定画面で1以外に2が表示されていれば、パソコンでは外部ディスプレイを認識している状態です。ディスプレイ設定画面で2を選択し、適用することで、外部ディスプレイに映像が出力され、問題が解決することも多くあります。
チェックリスト4番までいったら、メインディスプレイでディスプレイ設定画面を表示して、映像の出力先を確認しましょう。ここで外部ディスプレイにあたる2が表示されていない場合は、外部ディスプレイが故障している可能性が高いです。
可能なら他のパソコンに問題の外部ディスプレイを接続してみてください。外部ディスプレイに映像が映るようなら、問題のパソコン本体の端子が故障していることがわかります。パソコン本体の端子が故障している場合はメーカーか修理業者での修理を検討しましょう。
端子の故障が原因の場合
すべての外部機器や設定が正しい状況でディスプレイが映らない場合は、パソコンの出力端子、もしくはディスプレイ側の入力端子のトラブルという可能性があります。複数のケーブルに対応した端子がパソコンと外部ディスプレイ双方に付いていれば、別の種類のケーブルで接続を確認すると端子の故障か突き止められます。
たとえばHDMIケーブルで接続していたら映らなくなったという場合は、VGAケーブルに変えてみてください。それで映るようになれば、HDMIケーブルの故障かパソコン、ディスプレイどちらかの端子の故障だとわかります。該当のHDMIケーブルを他のパソコンで試してみて映像が映るなら、端子の故障だということになります。
映像端子が故障している場合はメーカーか修理業者に修理を依頼するか、別の種類の接続方法で問題なければそのまましばらくは使えます。しかしパソコン自体が劣化してきているということでもあるので、買い替えか修理依頼を検討し早めに対処して改善をしていきましょう
ディスプレイが映らないときの注意点

ここでは、ディスプレイが映らないときに、やってはいけない動作について紹介します。注意点を把握することで、より悪い状態にならないよう故障した状態を保つポイントを紹介していきます。
正しく確認すれば、不具合なのか故障なのかというおおよその判断はつきます。乱暴に扱うことはもちろんのこと、設定をいじりすぎてより問題を複雑化させないように以下の点に注意しましょう。
パソコンを叩かない
パソコン本体を叩いて直るということはまずありません。映らなくなった原因はこれまでのチェックリストにあるどれかが該当します。パソコンを叩くことで、外部、内部にダメージを与えてしまい、さらなる故障の原因になることがあります。
昔のテレビなどでは本体を叩くと映像が映るようなシーンもみられ、パソコンも同様に叩けば直るようなイメージを持っている人もいます。しかしパソコンの部品はとても細かく、作りも複雑なので叩くと破損させてしまう可能性が高くなるばかりです。
特に、振動でハードディスクに傷ができるとデータを失います。本体には問題がない場合でも、パソコンを叩くことでより被害を大きくしてしまうことになります。
電源を入れたり切ったりしすぎない
ディスプレイが映らないときにまずは再起動したり放電したりすることはあっても、つけた直後に消すような、あまりに短い時間に電源のオン・オフを繰り返すのはハードディスクに良くありません。
起動に時間がかかっている場合などもあるので、ハードディスクへアクセス中に強制的に度々電源を切ることになり、より重度の高い故障の原因になります。再起動や放電作業を正しく行い、チェックリストを一通り確認しても映らない場合は、メーカーか修理業者に早めに依頼しましょう。
通常に使用しているときでも、動作が遅いからといって頻繁に電源のオン・オフを繰り返すのも同じ理由から控えましょう。電源を入れたら起動するまでは待ち、電源を切ったら、再度入れるまでに一呼吸おくことを心がけてください。
外部の影響も考慮する
電子レンジなどの電磁波がケーブルや本体に影響する場合もあり、大きな電流を使う機器を同じコンセントにつないだ結果、電源の供給が不安定になることでディスプレイが上手く映らない可能性もあります。
このように原因がパソコンとはまた別の箇所にある場合もあるので、画面が乱れる、上手く映らないといっても、どこに問題があるかを上手く分けて考え、故障の原因となる部分を探していきましょう。
修理ではなく交換になることもある
ケーブルは基本的に修理対象ではないことや、ディスプレイ、パソコンともに修理するよりも交換したほうが早く済むことや安く済むことも多いです。パソコン本体のハードディスクの破損が激しい場合などは修理ができない場合もあります。
修理業者に依頼する場合には、調べたあとに修理不能だった場合の作業料なども併せて確認しておきましょう。また、壊れたパソコンを下取りしてくれるかも合わせて確認しておくと買い替えのときに負担を減らせます。
ノートパソコンの修理の場合は、ディスプレイの不具合による修理でもハードディスクが初期化されることがあります。修理依頼時によく確認しておき、必ずバックアップを取ってから修理に出しましょう。
パソコンのディスプレイが映らない時はPCホスピタルにお任せください
パソコンに詳しくない人にはここまでの工程でも難しく感じてしまいますよね。どうにか自分で治そうと解決方法を探すのは重要ですが、慣れないのに見よう見まねで色々触ってしまうと、問題をより複雑にしてしまうこともあります。
これまでのチェックリストを参考に自分で解決できないと感じたときには、PCホスピタルに修理を依頼いただくことをおすすめいたします。


修理対応 | 出張/持込/宅配(出張の当日サポートは予約枠が早く埋まるため、お急ぎの場合はなるべく早い時間にご依頼ください) |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | 基本料金 8,800円 + パソコン修理 3,300円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得