ノートパソコンの充電がすぐなくなる・減りが早い原因とバッテリーを長持ちさせる方法
好きな場所で使えるため便利なノートパソコンですが、バッテリー切れは気になるところです。充電したのにすぐにバッテリーが切れてしまうようでは使い物になりません。少しでもバッテリー残量を長持ちさせたいですよね。
長く使っているとバッテリーは劣化してしまいます。しかし、充電回数やバッテリー容量などに気を付けることで、バッテリーを長持ちさせることは可能です。
今回は、ノートパソコンの充電がすぐなくなる・減りが早い原因とバッテリーを長持ちさせる方法について解説いたします。
ノートパソコンの充電がすぐなくなる・減りが早い原因
ノートパソコンの充電がすぐなくなる・減りが早い原因としては下記が考えられます。
- 経年劣化
- 毎日長時間使用している
- 高温環境で使用している
原因についてご説明いたします。
経年劣化
ノートパソコンのバッテリーの寿命は2年と言われてるため、それ以上の期間を使用することでバッテリーが劣化し、充電がすぐなくなる・減りが早い状態になることが考えられます。
毎日長時間使用している
毎日電源ケーブルを接続した状態で長時間使用している場合、バッテリーに負荷がかかり、従来の寿命よりも早く経年劣化と同様の状態になることがあります。
仕事などの場合、どうしても長時間使用する環境のため、原因としては仕方がないとも言えます。
高温環境で使用している
ノートパソコンで使用されているリチウムイオンバッテリーは気温45度以下、湿度は40~75%が推奨されています。
夏は日当たりの良い場所、冬は暖房の近く、他にも高温になりやすい車内などでノートパソコンを長時間使用するとバッテリーが劣化し、充電がすぐなくなる・減りが早い状態になることが考えられます。
ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせる使用方法
ノートパソコンの充電を長持ちさせるための使用方法をご紹介します。下記がその一覧です。
- ディスプレイの輝度(明るさ)を下げる
- 不要な周辺機器は取り外す
- 不要なアプリケーションは閉じる
- スリープモードや休止モードを使用する
- パフォーマンス設定を見直す
- ノートパソコンの使用環境を見直す
詳細をご説明いたします。
ディスプレイの輝度(明るさ)を下げる
ディスプレイの輝度(明るさ)が高いと消費電力が高くなります。周囲の環境に合わせて、適切な輝度に下げて使用しましょう。
- Windowsマークを選択
- 歯車の設定マークを選択
- システムを選択
- ディスプレイを選択
- 明るさと色を調整
適切な輝度に調整することは、目の健康のためにも重要です。周囲の環境と比較して明るすぎたり、暗すぎたりする輝度は目を疲れさせてしまいます。使用環境の明るさが1日で大きく変化する場合は輝度を手動で調整するか、自動調整機能付きのディスプレイを使用しましょう。
不要な周辺機器は取り外す
使用しない周辺機器は取り外すようにしましょう。インターネット環境が不要な際には無線LANのUSBスティックは取り外しておくことをおすすめします。
不要なアプリケーションは閉じる
複数のアプリケーションを起動させると、その分電力を消費します。見終わったブラウザのウインドウや使用後のグラフィックソフトなど、不要になったアプリケーションは終了させましょう。アプリケーションを多重に起動させていることでメモリの消費量が増え、パソコンに負担が掛かります。
例えば、GPS機能のON・OFFやWi-FiのON・OFFなど、ちょっとしたことですがこまめに行うとよいでしょう。
また、アプリケーションによってパソコンに与える負荷の大きさが異なるため、バッテリー消費量をモニターするソフトを導入して、負荷の大きいアプリケーションを把握しておくのも良いでしょう。
スリープモードや休止モードを使用する
作業を中断する際、シャットダウンではなくスリープモードや休止モードを使用してみましょう。再起動時に消費するバッテリー量を抑えることができます。
パフォーマンス設定を見直す
作業内容に合わせてディスプレイ解像度(画像の細かさ)を落としたり、スリープモードへの移行時間を短くしたりと、適切なパフォーマンス設定を選びましょう。
個別の設定が難しい場合は、Windowsに標準搭載されている、バッテリー節約機能を利用しましょう。下記はWindows 10 の場合の手順です。
- Windowsマークを選択
- 歯車の設定マークを選択
- システムを選択
- バッテリーを選択
- バッテリー節約機能の各設定を使用環境に応じて行う
バッテリー節約機能は、バッテリーを長持ちさせるために一定の電池残量を下回るとアプリケーションの通知を止めてくれたり、画面の明るさを抑えてくれます。
初期の段階では、電池残量が20%を下回ると自動で動作するよう設定されています。この設定画面では、機能のON・OFFや、節約機能が動作する電池残量の変更なども可能です。
ノートパソコンの使用環境を見直す
バッテリーは高温の環境に弱い特徴があります。またノートパソコン本体についても、設置場所が劣悪な環境だと、動作が鈍くなります。動作スピードが低下すると、同じ作業をするのに必要なバッテリー量も変わってきます。
一般的に、ノートパソコンの使用環境として、室温は10~35度、湿度は20%~80%が推奨されています。また、急激な温度変化は結露の原因になるため、これも避けることをおすすめします。 バッテリーは高温になると、劣化が早くなります。
- ノートパソコンをケースに入れたまま使用する
- 電源に接続した状態で使用する
- 暑い部屋で使用する
といった使い方はバッテリーの寿命を縮めてしまいます。
ノートパソコンは室温の変化が少なく、涼しい場所で使用しましょう。ノートパソコンの下に台を設置することにより、パソコンの高温状態やほこりの吸い込みを防止できます。
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ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせる充電の仕方
ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせる充電の仕方として下記があります。
- バッテリーの種類に最適な充電をする
- バッテリーの充電回数を減らす
- リチウムイオン電池は過放電や過充電を避ける
詳細をご説明いたします。
バッテリーの種類に最適な充電をする
ノートパソコン本体に貼られたラベルを確認して、「Li-ion」の記載があればリチウムイオンバッテリー、「Ni-MH」の記載があればニッケル水素バッテリーと判断できます。
この他にもノートパソコンのバッテリーには、ニッカド電池、リチウムポリマー電池があります。大抵の場合は、リチウムイオン電池が使われていると思いますが、古いパソコンをずっとお使いの場合はニッカド電池が使われているかもしれません。
製品カタログの使用表にもバッテリーの種類が記載されています。お使いのバッテリーに合った充電方法を把握しておくことが大切です。
バッテリーの充電回数を減らす
バッテリーの充電可能回数には限界があるため、充電回数は減らしましょう。いったん電源ケーブル(ACアダプター)を抜いてから短時間使用し、その後ケーブルを挿し直すことを繰り返したりすることも、バッテリーの寿命を縮める原因になってしまいます。
また、ノートパソコンに電源ケーブルをつなぎ、コンセントから電源を取っている方はバッテリーを外すことをおすすめします。
電源ケーブルを接続していると、バッテリーが減るたびに充電されるためバッテリーにとって良くありません。
リチウムイオン電池は過放電や過充電を避ける
リチウムイオンバッテリーの場合は、バッテリーの過放電や過充電に気を付ける必要があります。
放電時にはバッテリー容量が0%になるまで使い切らないようにし、充電時には80%程度の充電にとどめておくと、バッテリーの劣化を抑えることができます。
パソコンのバッテリーが0%に近い状態から100%まで充電するような使い方を繰り返すと、バッテリーの寿命を縮めてしまいます。具体的には、充電量が20%程度になったら80%まで充電する使い方がおすすめです。
ノートパソコンの機種によっては、充電量の上限値を80%に設定することができます。充電量の上限値を設定しておくことでバッテリーの消耗を抑え、バッテリーを長持ちさせることができます。パソコンを電源ケーブルにつないで使用する場合、フル充電の状態が続くことでバッテリーが劣化してしまうため、設定しておくことをおすすめします。
なお、画面右下の通知領域にある電源のアイコンをクリックすると、パソコンの電池残量が表示されます。
上記はWindows 10の場合の表示イメージですが、Windows 7や8.1でもほぼ同じ場所から確認ができるでしょう。
ニッケル水素電池・ニッカド電池「メモリー効果」に注意
「メモリー効果」は充電開始時のバッテリー残量が充電量の下限値として記憶される現象で、一度この現象が起こると、元のバッテリーの状態には戻せません。
現在はリチウムイオン電池が主流となっています。 ニッケル水素電池やニッカド電池搭載のPCの場合は、 こまめな充電によってメモリー効果が発生し、実際にはバッテリー容量が残っているにもかかわらず、充電した電気を使えないことがあります。
これはメモリー効果によるもので、充電途中でパソコンを使うと、次に充電するときにその途中の状態が充電できる上限になってしまうのです。
例えば、80%まで充電した途中の状態でパソコンを使うと、次にパソコンを充電しようとしても100%まで充電されず、80%までしか充電されなくなります。
したがって、ニッケル水素バッテリーの場合は、バッテリー容量を使い切るようにするとバッテリー寿命が長持ちします。ただし、過放電させるとバッテリーの性能を低下させてしまうため、注意が必要です。
ノートパソコンを長期間使用しない場合
新しいパソコンやタブレットを購入して、それまで長く使っていたパソコンを使用しなくなった経験はありませんか?
バッテリーを長期間使用しないで放置することも、バッテリーの寿命を縮めてしまいます。ノートパソコンを1カ月以上使用しない場合は、バッテリー残量を50%程度残して取り外しましょう。
取り外したバッテリーは、環境変化が少なく、湿度の低い涼しい場所で保管します。取り外した後も、放置するのではなく1カ月に1回程度はノートパソコンに取り付けて充電状態を確認してください。
NEC Lavieでは「バッテリ・リフレッシュ&診断ツール」があらかじめインストールされており、手軽にバッテリーの劣化状況を確認することができます。
ノートパソコンでWindowsを使っている場合、バッテリ・リフレッシュ&診断ツールというものが入っていると思います。
これは、バッテリーの状態を確認したり、バッテリーの状態をよくしてくれるものです。
最近、雑な使い方をしていたなと思ったときは、このバッテリリフレッシュを使ってバッテリーの状態を確認・調整してあげましょう。
バッテリーは劣化すると充電しても駆動時間が短くなったり、性能が落ちることがあるので、バッテリーの寿命が近づいてくると、パソコンの画面にバッテリーの交換を促すメッセージが表示されるようになります。
家でずっと電源に繋いだ状態でしか使わないという場合でも、停電や知らない内に電源コードが抜けているとバッテリー切れでシャットダウンしてしまうことがあるため、早めに交換されることをおすすめします。
ノートパソコンのバッテリートラブルをプロに任せるのも一つの方法
さまざまな対策をしてもバッテリーがすぐになくなる場合は、バッテリーが寿命を迎えている可能性があります。
一般的に500回程度充電を行った場合、パソコン購入時の約半分の性能までバッテリーは劣化すると言われています。
- 電源ケーブルをつないでも充電されない
- 100%充電されたと表示されているのに、すぐに充電がなくなる
- バッテリーランプが点滅し異常を示している
などの症状が見られたら寿命が来ているかもしれません。
バッテリーの交換は自分でできるタイプのものもありますが、交換ができないモデルのものもありますので、ノートパソコンの充電がもたない時はプロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
PCホスピタルはノートパソコンの充電トラブルサポートが可能です
ノートパソコンのバッテリー容量は、2~3年程の使用で最初の約半分に減ってしまうといわれています。頻繁に使用したり、過酷な環境で使用したりする場合には、短期間でバッテリーの寿命を迎える可能性が高くなります。
しかし、普段からバッテリーの取り扱いに気を付けることで、バッテリーの寿命を延ばすことができます。今までのパソコンの使い方や充電の仕方を見直し、バッテリーを長持ちさせてはいかがでしょうか。
PCホスピタルでは、ノートパソコンの修理やトラブル解決を承っています。バッテリーの持ちが悪くてお困りのときはお気軽にお問い合わせください。
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濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得