雷が鳴っている時にパソコンを使うと壊れる?誰にでもできる雷対策を解説

雷が鳴っている時にパソコンを使うと壊れる?誰にでもできる雷対策を解説

雷が鳴っているときにパソコンでの作業を続けると、たとえ落雷や停電などが発生しなかったとしてもパソコンが故障する恐れがあります。雷がパソコンにもたらす影響や、どのような対策を講じれば良いのかを知り、大切なデータを守れるようにしましょう。

雷対策は誰にでもできる簡単なものなので、ぜひ参考にしてください。

雷によるパソコンへの影響

雷とノートパソコン

雷はパソコンに悪影響を与えやすく、停電によるハードディスクの損傷や落雷による感電といった被害のほか、雷サージと呼ばれる現象による被害も起こり得ます。特に雷サージは落雷がなくとも発生するため注意が必要です。それぞれのケースについて、簡単に解説していきます。

停電でハードディスクが壊れる

停電が発生すると、家中の電気を使うものが停止することになり、当然パソコンも電源が切れてしまいます。そうなったときに、深刻なダメージを受ける可能性があるのがハードディスクです。

通常のシャットダウン手順を踏まず急に電源が切られると、ハードディスクは損傷し、中に保存されているデータも失われるか、壊れて閲覧できない状態になる可能性があります。この被害は、ハードディスクにとってはたった一度でも致命傷になってしまう可能性のあるものです。

雷サージにより負荷がかかる

雷が鳴り始めたらパソコン使用を控えるべき理由が、この雷サージと呼ばれる現象です。雷サージとは、雷によって発生する一過性の異常な高電圧・過電流のことで、避雷針やアンテナ、電線などを伝ってパソコンに侵入することで被害をもたらします。

雷サージはパソコンでは処理しきれないほど負荷が大きく、基盤が焼け焦げてしまうこともあります。
また、電線を伝うという性質上、広範囲に被害を及ぼすことがあります。

故障によるデータの消失

停電や雷サージといった被害によってパソコンが故障してしまうと、ハードディスクの故障でも述べたように、中に保存されている大切なデータが失われてしまう可能性があります。

パソコンのパーツや周辺機器は、損傷しても修理したり交換したりすることができますが、データまでは修理することができません。大切な思い出や仕事の資料を失わないためにも、日ごろから対策を徹底しましょう。

雷が落ちた場合の感電

すぐ近くで雷が発生している場合、雷は私たち自身にも被害をもたらす恐れがあります。雷によって雷サージが発生し、様々な経路から家の中に侵入してくるのは上で述べた通りですが、侵入してきた電流が、パソコンだけでなく人間も感電させる可能性があるのです。

雷が近いときにコンセントやパソコンなどの電源に触れると感電し、怪我をする恐れがあります。蛇口などの金属部も通電する可能性があるため、できるだけ離れた方が良いでしょう。

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パソコンを雷から守るための対策

パソコンを持って笑顔の男性

では、雷の被害からパソコンを守るにはどのような対策をとれば良いのでしょうか。雷への対策は、それほど難しいことではなく、パソコンにあまり詳しくない方でもすぐに実行に移せるものばかりです。どのような方法があるのか、簡単に説明します。

すぐにパソコンをシャットダウンする

雷が鳴っていることに気づいたら、まずは使用しているパソコンの電源を切ってください。急に電源が切られて作業内容などが全て消えるといった最悪の事態を回避することができます。

次に、ACケーブルや電源コードをコンセントから抜くことで、より効果的に被害を回避することができるようになります。ケーブルなどから雷サージが流れ込むという状況からパソコンを隔離して守る、というイメージです。

ビルへの落雷

もし使用しているパソコンが有線LANの場合は、LANケーブルも抜くようにしましょう。雷サージはLANケーブルから侵入してくることもあります。パソコンに繋がっているケーブル類は全て抜いてしまうのが確実です。

雷サージ対応の電源タップを利用する

電源を切り、ケーブル類を全て抜いてパソコンを隔離することで、雷の被害を回避することができますが、いちいちケーブルを抜くのが面倒な方、仕事の期限の関係などで作業を続けざるを得ない方もいると思います。
雷が鳴っていても安心して作業を継続したい方には、雷サージに対応した電源タップの使用をおすすめします。

これを使用しておけば、作業中に雷サージが発生したとしてもパソコンに強い電流が流れることが防がれるので、故障の心配をせずに作業をすることができます。ただし、雷タップは一度雷サージを防御すると壊れてしまうため、都度買い直すようにしましょう。

UPSを利用する

UPSはUninterruptible Power Supplyの略称で、日本語にすると「無停電電源装置」です。その名の通り、停電などによって電源が絶たれた際に予備電力として機能してくれる装置です。急な電源遮断を防ぐことにより、ハードディスクの損傷を防いだり、作業内容を保存する時間を作ったりすることができます。

製品によって予備電力としての稼働時間に差があるため、パソコンの消費電力や、停電時にどれくらいの時間が必要かを考えながら選ぶと良いでしょう。メーカーによっては、Webサイト上で計算ツールを用意していることもあるので、参考にしてみてください。

データのバックアップをこまめにとる

雷サージ対応タップやUPSを用いることによって雷への対策をとることができますが、それでもデータ消失を確実に防ぐことが保証されるわけではありません。雷による被害に限ったことではなく、例えば電源コードを誤って抜いてしまったり、パソコンに強い衝撃が加わってしまったり、といったトラブルは日常的に起こり得ます。

USBメモリーや外付けのHDDを使うなどして、バックアップをこまめにとるようにしましょう。そうしておけば、もし故障によりデータが失われてしまってもすぐに復旧することができ、被害を最小限に抑えることができます。

雷で調子が悪い場合はこちら。PCホスピタルにお問い合わせ。

避雷針のあるマンションでも雷サージは起こる

企業で使用されるノートパソコン

雷や落雷といったワードから、避雷針を連想する方も多いと思います。20mを超える建造物には、建築基準法第三十三条により避雷針などの避雷設備設置が義務付けられているので、マンションなどに住んでいれば雷が鳴っていても安心だと思われるかもしれません。

しかし、避雷針が設置されていても雷サージを防ぐことはできません。避雷針はあえて雷を落として地面に受け流し、建物の表面を守るためのもので、その中にある電子機器を守る機能はないのです。

なので、避雷針の有無にかかわらず、雷への対策は必須といえます。油断することなく、できることをしてパソコンを守りましょう。

パソコンの雷対策におすすめのグッズ

スーツの女性

ここまで、雷への対策として雷サージ対応電源タップやUPSなどを使用する方法を紹介してきましたが、多くの製品が世に出ているため、どれを使えばいいのか迷ってしまう方もいると思います。そこで、ここからは雷対策グッズの中でもオススメのものを紹介していきます。雷への備えを万全にしましょう。

サンワサプライ 高性能雷連動タップ TAP-RE9SPUN

USBケーブルをパソコンのUSBポートに差し込むだけで簡単に使える雷サージ対応タップです。パソコン本体に流れる電流を感知することで、電源のON・OFFが連動し、このタップに接続したモニターなどの周辺機器の電源のON・OFFを自動で切り替えてくれます。

アース線を接続できる端子が付いていて、タップ内部にある独自設計されたバイパス回路と組み合わせて、大気中から侵入してきた雷サージを外へ逃がすことができます。
電線を伝って侵入してきた雷サージについても、内蔵されているサージ吸収素子で吸収した上で、アースから外へ逃がします。

ガード機能が正常に動作しているかどうかを知らせてくれるランプが付いているので、肝心なときに機能しなかった、ということがなく安心です。

エレコム 電源タップcolor style

color styleという名称の通り、見た目にもこだわりたい方にオススメの雷サージ対応タップです。フローリングに合わせやすいブラウンカラーと、かわいらしいピンクカラーから選ぶことができます。

最大サージ電圧12,500Vの雷サージ吸収素子を内蔵しているため、雷サージ対応タップとしてもしっかり機能してくれます。

差し込み口は通常よりも広い間隔で配置されているためACアダプタが干渉しにくく、また、それぞれの差し込み口に個別の電源ボタンが付いているため、使用していない機器の電源を切ることで省エネにつながります。

火災対策も充実していて、差し込み口には耐熱性に優れたユリア樹脂が採用され、発熱した場合でも融解しにくく、火災が起こりにくくなっています。加えてコンセントプラグの絶縁キャップ、二重被覆コードも採用されているため、より安心です。

また、スイングプラグ仕様のため、狭い場所でも配線がしやすく便利です。

CyberPower 無停電電源装置

上で紹介した停電対策グッズであるUPSの中でも、個人向けに発売されているものです。停電だけでなく、落雷や雷サージ、スパイク電圧降下といった異常からもパソコンを守ってくれます。

製品の型番、仕様は「550VA/330W CP550JP(常時商用給電/矩形波出力)」となっていますが、給電や出力の方式については全くなじみがないという方もいるのではないでしょうか。

個人向けの給電方式には「ラインインタラクティブ」と「常時商用」の二つがありますが、常時商用給電はラインインタラクティブ給電よりも性能がやや劣る代わりに低コストな方式です。性能が劣るとはいえ、停電への備えに支障をきたすことはないので安心して使用できます。

出力には「正弦波」と「矩形波」があり、現在多くのパソコンが採用している回路では矩形波には対応していないといわれています。これにはメーカーでの実証ができず非対応とせざるを得ないという事情もあるようで、実際には問題なく動作する場合がほとんどです。

OMRON BX35F 無停電電源装置(UPS)

上で紹介したUPSよりも小型で、すっきりと収納することができる製品です。こちらも常時商用給電、矩形波方式となっています。

サイズが287×287×45(mm)と非常に小さいのが特徴で、狭いスペースしか確保できなかったとしても、すっきりと収めることができます。

USBインターフェースも搭載しているため、USBポートを使用してパソコンと接続し、各種設定や状態の監視を行うことができます。OMRONのWebサイトからシャットダウン用ソフトをダウンロードすることも可能です。

バッテリーの期待寿命が長いことも特徴で、従来のシール鉛バッテリーよりも長い4~5年となっています。設備更新の頻度が少なくなることにより、ランニングコストを抑えることができるでしょう。また、電源を切ることなく、自身の手でバッテリー交換が可能なので、停電への防御を途切れさせることなくメンテナンスが可能です。バッテリー交換の時期を知らせてくれるLEDランプが赤く点滅したら、バッテリー交換を行いましょう。

雷でパソコンが壊れた場合の対処法

注意マークが表示されるノートパソコン

対策を万全にしていても、残念ながらパソコンを確実に守れるわけではありません。では、もしパソコンが壊れてしまった場合、どのような処置を行えば良いのでしょうか。

大まかには、データ復旧を試みる、修理を依頼する、保険を利用して修理する、といった方法があり、メーカーや業者の力を借りることになる場合が多いです。ここから、それぞれの方法について簡単に紹介していきます。

ハードディスクを取り出してデータを復旧する

オフィスの木のデスクにあるパソコン

パソコンが故障してしまったとき、バックアップがとってあればそこからデータの復旧を行うことができますが、もしバックアップが無い状態で故障してしまうと、データが消失してしまうことになります。

しかし、故障してもデータが残っている場合もあるため、諦めずにデータ復旧を試みれば無事に取り戻すことができるかもしれません。

ここで大切なのが、復旧作業に自信がなければ一切手を付けず、業者に依頼するのが確実ということです。自力での解決も可能ではありますが、誤った操作をして状況を悪化させてしまうリスクもあります。できるだけ早く使用を中止し、修理を依頼しましょう。

また、修理を依頼する際、データ復旧はメーカー修理に対応していないことがほとんどのため、専門の修理業者への依頼が必要になります。インターネットで検索すると様々な業者が出てきて迷うかもしれませんが、年間サポート実績が15万件以上とシェアNo.1を誇るPCホスピタルに相談してみましょう。

大切なデータが消えてしまった場合はPCホスピタルにご相談ください。
データ復旧サポートの詳細はこちら

電源がつかない場合はパソコンの修理を依頼する

パソコンが故障して電源がつかなくなってしまった場合、どの部品が損傷しているのか、どう分解・再組み立てすれば良いのかなどの知識が必要になるため、パソコン組み立てに詳しくない方では修理や部品の交換に対応することが非常に難しくなってしまいます。やはり修理を依頼するのが確実です。

メーカー修理に出すのも良いですが、できればすぐにでもパソコンを直して作業を再開したいという方が多いと思います。専門の修理業者であれば、即日かけつけてくれるところもあるため、こちらも検討してみてください。

PCホスピタルなら事前に見積もりするので安心です。全国即日かけつけいたします。故障かなと思ったら、ご相談ください。料金の簡易シミュレーションはこちら

火災保険を利用して修理する

雷による被害は、火災保険で補償されます。落雷による建物の火災などが主な対象ですが、過電流による家財の故障も適用範囲内なのです。これにはもちろんパソコンも含まれています。

通常の保険金請求と同じように必要な書類をそろえて、修理にかかった費用を請求しましょう。落雷の事実が分かる書類を求められた場合、新聞記事や気象庁の観測情報などを使うと良いです。

火災保険を利用するうえで注意しなければならないのが、補償されるのはパソコン自体の修理費用のみであるという点です。失ったデータは補償の対象外であるため、こちらについてはPCホスピタルをはじめとする修理業者に相談しましょう。

なお、保険会社によってはノートパソコンを補償の対象外としている場合もあるため、事前に確認するようにしてください。

事前の雷対策をプロに任せるのも一つの対処法

雷でパソコントラブルが発生した時はPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめしましたが、事前に雷対策を行う場合も知識と経験が無ければ十分な対策を施せず、再度雷が発生した際にパソコントラブルが起こる可能性があります。

事前の雷対策に不安がある時もPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。

PCホスピタルはパソコンの雷トラブルサポートに対応しています

雷による被害は、地震や豪雨と同じ自然災害ですので、いつ降りかかってくるか分かりません。いつ雷が発生しても大丈夫なように、できるだけの対策を講じましょう。最低限として、雷が鳴ったらケーブルを全て抜き、また日ごろからバックアップをこまめにとっておくようにすれば、最悪の事態は免れることができます。

それでもパソコンが被害を被ってしまった場合、諦めずにまずはPCホスピタルなどの修理業者に相談してみてください。例えば一見データが消えたように思えても、復旧できる可能性があるかもしれません(ただし、どうしてもデータ復旧できない場合や、部品の修理ができず交換対応になる場合があります。ご了承ください)。

また、大切なパソコンを守るためにも、無理は禁物です。雷で故障したパソコンの修理や事前の雷対策をご希望の場合はぜひPCホスピタルにご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン修理概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中
料金 パソコン修理 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円

PCホスピタルの雷対策サポートについて詳細を確認する
監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

保有資格 パソコン整備士検定 取得

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