パソコンの時刻がおかしい!時間設定がずれる原因と時刻合わせの方法
パソコンを使っているうちに、時刻がずれてしまうことはありませんか？携帯電話やスマートフォンで時間を確認することもできますが、パソコンの作業中に画面に表示される時刻が誤っていると何かと不便ですよね。毎回、時間がずれるたびに手動で修正することもできますが面倒です。
パソコンの時刻はどのように管理されているのでしょうか。ここでは、パソコンのタスクバーに表示される時刻がずれる原因と時刻の合わせ方についてご紹介します。
パソコンの時刻がずれる原因
パソコンには時計と電池が内蔵され、Real TimeクロックもしくはCMOSクロックと呼ばれています。電池の電力を利用してパソコンのキーボードやマウス、CPUなどのハードウェアを制御する「BIOS(バイオス)」の設定を保存したり、時計を動かしたりしています。電池にはCMOS電池とも呼ばれるコイン型リチウム電池（ボタン電池）が用いられています。
しかし、パソコンに内蔵されている時計は電波時計のように精度の高い時計ではありません。本体の時計が狂ってしまっても、タイムサーバーに定期的にアクセスして時刻調整することを前提としており、高い精度は求められないためです。
そのため、タイムサーバーにアクセスしていないパソコンは少しずつ時刻がずれていきます。また、タイムサーバーにアクセスする設定をしていても、インターネットに接続せずに使用することで、結局タイムサーバーに接続できずにずれが生じる場合もあります。
インターネット接続環境にあり、なおかつタイムサーバーと同期する設定にしていても、タイムサーバーとの同期に失敗している場合は正しい時刻を取得できません。
また、電池切れやマザーボードの故障で時計が大幅に狂ってしまうケースもあります。何度調整してもすぐにずれてしまう場合は、電池切れやマザーボードの故障が疑われます。
パソコンに詳しい方であれば、筐体を開けて電池の交換をすることもできますが、基盤を傷つければ修理代が高くつきます。自信がない方は無理に手を出さず、PCホスピタルにサポートをご依頼ください。
時刻がずれることによる影響
時刻がずれていてもパソコンを使うことはできますが、どのような点で影響があるのかは知っておきましょう。
例えばメールの送信では内蔵時計の日時を使用するため、実際の日時と大幅にずれていると、送信先のメールサーバーや相手側のメールソフトで迷惑メールと判断されて受信されない場合があります。
また、ファイルの保存を行った際も、最終更新日時が正しいものにならず、ファイルの管理に影響することが考えられるでしょう。
テレビ録画機能を使っている場合は、意図していない番組を録画してしまったり、予約したしたはずの番組が録画できなかったりします。
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タイムサーバーの設定方法
タイムサーバーに接続して、正確な時刻に時計を合わせましょう。
Windows 10では、以下の手順で操作を行ってください。
【タイムサーバーの設定方法】
- 画面右下の時刻表示をクリックし、「日付と時刻の調整」を選ぶ
- 別のタイムゾーンの時計を追加する
- 「インターネット時刻」タブの「設定の変更」ボタンをクリック
- 「インターネット時刻サーバーと同期する」のチェックボックスにチェックを入れる
- 時刻を合わせたいサーバーを選び、「今すぐ更新」ボタンを押す
これで正確な時刻に時計を合わせることができます。「サーバー」の初期設定はMicrosoftが運営しているNTP (Network Time Protocol) サーバーである「time.windows.com」です。
Windowsの初期設定では7日ごとに自動更新が行われる設定になっていますが、このように手動で更新することもできます。
設定をしたのに更新されないという場合は、タイムサーバーに接続できていない可能性があります。プルダウンリストから別のサーバーを選択して様子を見てみましょう。
また、情報通信研究機構（NICT）が公開しているNTPサーバーでは、インターネットを利用して日本の標準時を配信しています。「time.windows.com」を「ntp.nict.jp」に変更することでNTPサーバーと同期することが可能です。
手動で時刻設定を変更する方法
時刻設定は手動で変更することも可能です。ここではWindows 10の場合の修正方法を説明いたします。
- 画面右下にある日付と時刻の箇所を右クリックして、日付と時刻の調整をクリック
- 「日付と時刻」の画面が表示されていたら、「時刻を自動的に設定する」をオフにする（タイムサーバーに同期されていると表示されない場合があります）
- 「日付と時刻を変更する」の「変更」をクリック
- 「日付と時刻の変更」ウィンドウが表示されるので、好きな日時を設定して「変更」をクリック
タイムゾーンを変更する方法
NTPサーバーのタイムゾーンの設定が原因で、時刻が狂うこともあります。タイムゾーンはコントロールパネルから変更することができますので、手順を説明いたします。
- スタートボタンをクリック
- 「Windows システムツール」から「コントロールパネル」を選択
- 「日付と時刻」から「タイムゾーンの変更」を選択
- 「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」を選択
PCホスピタルはパソコン時間トラブルのサポートが可能です
職場や学校など、管理者のいるネットワーク上のパソコンは、管理者側で時刻の同期を取るように設定されている場合もあります。
しかし、個人でパソコンを利用されている方は自分で時刻を合わせる必要があります。時刻がずれていることに気づいたらそのままにせず、タイムサーバーとの同期の設定を見直してみましょう。
PCホスピタルでは、パソコンの時刻設定トラブルに関するサポートを行っています。お困りのときはぜひご依頼ください。
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濱﨑 慎一（日本ＰＣサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 ＩＴ整備士協会 理事）
2010年8月、日本ＰＣサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 ＩＴ整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得
