パソコンの音が出ない原因は?Windows 10などOSごとの解決策を紹介

目次
音楽を聴いたり、ゲームをしたりするときに音が聞こえなくなってしまうと、迫力あるサウンドを楽しむことができません。音が出ていたのに急に聞こえなくなるなど、音に関するトラブルはたくさんありますが、実は落ち着いて対処すれば解決できる問題ばかりです。
今回は、パソコンの音が出ない場合の解決方法をご紹介します。
1.パソコンの音が出ない原因は?

パソコンの音が出ない原因はさまざまですが、主な原因は以下の3つです。
- スピーカーやヘッドフォンの電源が入っていない、コンセント・コネクタが抜けている、壊れている。
- 音量がミュート(消音)になっている、または小さくなっている。
- デバイスドライバーが正常に起動していない。
音が聞こえない場合に限った話ではありませんが、まずは一度パソコンを再起動してみましょう。一時的な不具合であれば、再起動をするだけで解決することも珍しくありません。また、ソフトウェアのインストールや更新などを行った場合は再起動しないと新しい設定が反映されない場合も多いので、終わっていない作業があるなど特に理由がなければ画面に再起動の指示が出たら速やかに再起動を行いましょう。
1-1.SNSや動画サイトで音が聞こえない場合
また、原因としては少数かもしれませんが、パソコンの音量設定自体は正常であっても使用しているソフト側の設定が原因で音が聞こえない場合や、元々の音が非常に小さいなど視聴している音楽ファイルや動画ファイルに問題があって音が聞こえない可能性も考えられます。
Youtubeなどの動画配信サイトやtwitterやfacebook、InstagramなどSNSの音が出ない場合、音声設定がミュートもしくは小さくなっていないか確認する必要がありますが、動画配信サイトではテレビ番組やアニメ、有名アーティストのプロモーションビデオなど著作権のある動画が公式のものに混じって違法にアップロードされている場合も少なくないため、運営側が音声を消している場合があります。また、著作権とは別に差別的な発言や個人情報など内容に問題があって音声が消されている場合も考えられます。音声設定に問題が無くても音が聞こえない場合は、他の動画も音が出ていないか確認してください。
twitterの場合だと、初期の設定ではタイムライン上に出てきた動画は画面の中央にくると自動で再生されますが、音声は自動では再生されないようになっています。twitterなどのSNSはスマートフォンで閲覧するユーザーが多く、公共の場で閲覧されている場合も多いことから、音声が自動で再生されない設定になっているのは必然と言えます。ブラウザの種類やバージョンによってはtwitterの動画や音声の再生自体に対応していない可能性もありますので、ブラウザのバージョンを最新にしたり他のブラウザでも音が出ないのかを確認してください。
1-2.音量設定の確認方法
まずは、音量設定を確認してみましょう。Windowsの場合、画面の右下にスピーカーのマークがあると思います。これをクリックすると、音量を調節できるバーが表示されます。このバーが下に行くほど、音量が小さくなり、一番下まで行くと音がでない「ミュート」の状態になります。
まずは、このバーを動かして音が出るかを確認しましょう。また、Youtubeなどを開いている場合は、Youtube自身の音量設定がきちんとされているかも確認しましょう。
それでも音が聞こえない時は、原因を特定する作業を行っていきます。
2.パソコンの音が出ない原因を特定する方法

自分のパソコンのトラブルが上記原因のどれにあたるのか見極めましょう。
最初にスピーカーやヘッドフォンの電源が入っているかどうか確認し、次にコンセントやケーブルが正しく接続されているかチェックします。
チェックの際は目視で確認するだけでなく、コンセントやケーブルプラグを抜いて再度差し込んでみましょう。時間が経つうちにプラグが緩んでしまい、奥までしっかりと入っていなかったりすることがあります。
ヘッドフォンやイヤホンは、プラグがしっかりと差し込まれていない場合、音が聞こえない、もしくは片側からしか聞こえないことがあります。
差し込み直したらパソコンを再起動します。これで音が聞こえれば問題解決です。
また、デバイスドライバーは最新バージョンをインストールしておきましょう。旧バージョンのドライバーがインストールされている場合、動作が不安定になることがあります。
上記のいずれにも該当しない場合、使用しているソフト側の問題の可能性が考えられます。パソコン本体は音が出る設定でもソフト側に音量に関する設定があってミュートになっていれば音は出ません。また、使用している動画再生ソフトなどが動画ファイルの音声圧縮形式に対応していない、もしくは設定で対応させていなかった場合にも音が出ない可能性があります。
あと、モスキート音など加齢に伴い聞こえにくくなる音もあります。高い周波数の音は、比較的若い世代でも聴力の衰えなどで聞こえない場合がありますので、可能であれば第3者にも音が出ているか確認してもらいましょう。
最終的にはパソコンそのものの故障が原因である可能性を考える必要がありますが、多くの場合は設定ミスやコンセントが抜けているなどのヒューマンエラーとプログラムの不具合が原因です。修理を依頼される前に、まずはここで書かれた内容を試してみましょう。
3.Windows 7の場合の対処方法
配線を確認しても音が出ない場合は、音量設定を確認します。
後述では、WIndows 10などOSごとの音量設定の確認方法を紹介していきたいと思います。
【音量の調整方法】
- デスクトップ画面右下のスピーカーのアイコンをクリック。
- 「ミキサー」をクリックし、ミュート(消音)になっていないか確認。
- 音量が小さい場合は、画面に表示されるつまみを動かして音を大きくします。
デバイスドライバーのバージョンが古い、または破損していると音が出ない場合があります。このような場合はドライバーを削除してから再インストールしましょう。
ドライバーを削除しないでアップデートを行う方法もありますが、ドライバーを削除してから再インストールする方法が確実で分かりやすいため、後述でも同様の方法でOSごとの再インストール方法を紹介していきます。
【デバイスドライバーの削除と再インストール】
- 「スタート」をクリックし、「コントロールパネル」を選択。
- 「デバイスマネージャー」をクリック。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」の左にある矢印をクリック。
- 「プロパティ」ウインドウが表示されたら「ドライバー」タブを選択し、「削除」をクリック。
- 「システムからこのデバイスを削除しようとしています」と表示されたら「OK」をクリック。
- 削除完了後、開いているウインドウをすべて閉じてパソコンを再起動。
起動後、自動でドライバーのインストールが開始されます。
インストール終了後、画面右下に「デバイスドライバーソフトウェアが正しくインストールされました」と表示されます。
4.Windows 8/8.1の場合の対処方法
【音量の調整方法】
- デスクトップ画面右下に日時が表示されていますが、その左側にあるスピーカーのアイコンをクリック。
- つまみを動かして、音量を調整してみます。また、つまみの下にあるスピーカーのアイコンをクリックすると、オンとオフを切り替えることができます。
【デバイスドライバーの再インストール】
- デスクトップ画面左下の「Windowsキー」を押しながらXキーを押す。
- 一覧から「デバイスマネージャー」をクリック。
- 「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラ」の左にある矢印をクリックし、確認したいデバイスを選択。
- 表示されたドライバーから、該当するドライバーを右クリックして「削除」をクリック。
- 「デバイスのアンインストールの確認」が表示されるので、OKをクリック。
削除完了後、開いているウインドウをすべて閉じてパソコンを再起動させると、自動でドライバーのインストールが開始されます。1~2の手順を再度行い、ドライバーが再インストールされている事を確認できたら完了です。
5.Windows 10の場合の対処方法
【音量の調整方法】
- デスクトップ画面右下のスピーカーのアイコンをクリック。
- つまみを左右に動かして、音量を調整します。また、つまみの左にあるスピーカーのアイコンをクリックすると、オンとオフを切り替えることができます。
【デバイスドライバーの再インストール】
- デスクトップ画面左下の「Windowsキー」を右クリックし、一覧から「デバイスマネージャー」をクリック。
- 「デバイスマネージャー」が表示されるので、確認したいデバイスの左側にある「>」を選択。
- 表示されたドライバーから、再インストールを行いたいドライバーを右クリックして「削除」をクリック。
- 「デバイスのアンインストールの確認」が表示されたら、そのままOKをクリック。
- 削除が終わったら、開いているウインドウをすべて閉じてパソコンを再起動させます。再起動後、自動でドライバーのインストールが開始されます。
- 1と2の手順を改めて行い、ドライバーが再インストールされている事を確認し、問題がなければ完了です。
6.Mac OS Xの場合の対処方法
パソコンに内蔵されているPRAMにはスピーカーの音量に関する情報が記憶されているため、Mac OS Xの音の問題はPRAM(NVRAM)のクリアを行うと解決することが多いようです。
【PRAMをクリアする方法】
- パソコンの電源を入れる。
- 起動音の直後に「Option +Command+P+R」キーを押す。次の起動音が鳴るまでキーを押し続けてください。
- キーから指を離す。
起動直後に押す必要があるため、キーの場所はあらかじめ確認しておきましょう。
7.スピーカーからは音が出ないのにイヤホンは出る場合の対処方法

パソコンのスピーカーからは音が出ないのに、イヤホン(ヘッドフォン)からは音が出る場合があります。
考えられる理由はさまざまですが、まずはサウンド設定で既定のデバイスがスピーカーになっているかどうかを確認してみましょう。
パソコンは初期の状態であればスピーカーが既定のデバイスに設定されていますが、外部出力機器を接続して音を再生すると、既定のデバイスの設定が自動的に変更されてしまい、パソコンの音が正常に再生されないことがあります。
既定のデバイスがスピーカーになっていない場合、下記の方法で変更が可能です。
下記の作業を行って解決しない場合、音声ミキサー(Windowsのみの機能で、画面右下にあるスピーカーを右クリックすると一覧に表示)を開き、消音になっているアプリがあればつまみを動かして音が出るか試してください。
【Windows 7の場合】
- デスクトップ画面左下の「Windowsキー」をクリックし、「コントロールパネル」をクリック。
- 「ハードウェアとサウンド」をクリックした後、「サウンド」をクリック。
- 「再生」タブをクリックし、スピーカーが既定のデバイスに選択されていることを確認。
- スピーカーが既定のデバイスでない場合、スピーカーを選択して「既定値に設定」ボタンをクリック。
【Windows 8 / 8.1の場合】
- デスクトップ画面左下の「Windowsキー」を押しながら「Xキー」を押し、「コントロールパネル」をクリック。
- 「ハードウェアとサウンド」をクリックした後、「サウンド」をクリック。
- 「再生」タブをクリックし、スピーカーが既定のデバイスに選択されているかどうか確認。
- スピーカーが既定のデバイスでない場合は、スピーカーを選択してから「既定値に設定」ボタンをクリック。
【Windows 10の場合】
- 画面右下にあるスピーカーのアイコンを右クリックし、「サウンド」をクリック。
- 「再生」タブをクリックし、スピーカーが既定のデバイスに選択されているか確認。
- スピーカーが既定のデバイスでない時は、スピーカーを右クリックして「既定のデバイスとして設定」をクリック。
【MAC OS Xの場合】
- 画面左上のアップルメニューから、「システム環境設定」を選択。
- 「サウンド」を選択し、出力」タブをクリックして「内蔵スピーカー」を選択。
- 音量が消音、もしくは低音に設定されている場合は調整。
8.その他のパソコンの音が出ない場合の対処方法
パソコンが帯電していると正常に動作しない場合があり、音の再生にも影響が出ている可能性があります。その場合は電気を放出するため、放電作業を行う必要があります。最も簡単な放電の方法は、デスクトップ型パソコンの場合は電源を抜いて数分から可能であれば30分以上待ちます。ノートパソコンの場合は電源だけでなくバッテリーも抜きますが、バッテリーが取り外せないタイプのノートパソコンであればデスクトップ型パソコンと同じ方法で放電を行います。より高度な放電方法もありますが、こちらはパソコンを分解するなど作業内容が複雑になるため、自信が無いのであればプロなど専門の知識を持った方に依頼することをおすすめします。
どうしても解決しない場合は、パソコンの再セットアップを行うことで解決することもあります。ただし、これはパソコンを購入時の状態に戻すものなので、パソコン内のデータや設定は消えてしまいます。再セットアップを行う場合は、データや設定のバックアップを行ってからにしましょう。
再セットアップでも解決しなければ、マザーボードなどハードウェア側の不具合や故障が原因の可能性が高いので、修理に出すことや買い替えも検討してください。
修理や買い替えを検討されている方はこちら。
症状が改善しない時はプロに依頼しよう
パソコンの音が出なかったり、聞き取りにくかったりするようなトラブルは、ちょっとした方法で解決できることがほとんどです。もしパソコンの音が出ないなどのトラブルが起きた場合は、今回ご紹介した方法を一度試してみることをおすすめします。
また、音が出るようになったのであれば、音が出なくなった状況および解決するまでの流れをメモに取るなどして残しておくことをおすすめします。音が出ない原因はさまざまなので次も同じ理由で音が出なくなるとは限りませんが、過去に経験した症状を記録しておけば可能性の1つを速やかに試せるので、以前よりもスムーズに対応できます。
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