法人パソコンのリプレイス(買い替え)とは?メリットと失敗しないための注意点

法人パソコンのリプレイス(買い替え)とは?メリットと失敗しないための注意点

法人でパソコンを利用している場合、一定のタイミングでパソコンのリプレイスが必要です。これは新しいパソコンに置き換える作業で、これまで利用していたパソコンの問題点を解決するために実施されます。
パソコンのリプレイスについて、具体的に説明できる人は少ないでしょう。今回は、パソコンリプレイスとはどのような作業であるかについて、細かく解説します。

パソコンのリプレイス(PCリプレイス)とは

パソコンのリプレイスといわれても、どのような作業かイメージできない人も多いでしょう。まずは、パソコンにおけるリプレイスの意味合いについて解説します。

パソコンの買い換え作業

パソコンのリプレイスとは、簡単に表現すると、パソコンの買い替え作業です。個人でパソコンを利用していても古くなってくると買い換えるでしょう。それと同様に、ビジネスでパソコンを利用している場合でも、状況によっては買い替えが必要です。

そもそも、リプレイスは日本語訳すると「置き換え」という意味を持ちます。そのため、単純に意味合いを理解すると、同じパソコンへと買い替えることになってしまいかねません。しかし、実際にはまったく同じパソコンに買い換えることはほぼなく、新しいパソコンへと買い替えます。その理由については、以下を参考にしてください。

パソコンのリプレイスが必要な理由

パソコンのプレイスでは、同じものではなく新しいパソコンを導入します。このような作業が必要となる理由を、具体的に挙げると以下のとおりです。

パフォーマンスの低下

パソコンのパフォーマンスが低下してきた場合、リプレイスを検討しなければなりません。導入当時は最新のパソコンでも、数年経つと古いスペックになってきます。結果、パフォーマンスが低下し、必要に迫られてリプレイスするという流れです。

パフォーマンスが低下すると、日々の業務に影響を与えると考えられます。例えば、パソコンの起動に時間がかかると、従業員の時間を無駄に消費しかねません。また、処理が遅いことで、モチベーションを低下させてしまうこともあり得ます。

消耗品の経年劣化

パソコンには、消耗品が多く含まれています。これらは経年劣化するため、部品の交換タイミングでリプレイスが必要です。

しかし、「部品だけ交換すれば良いのではないか」と考える人もいるでしょう。場合によっては、部品だけを交換すべきですが、経年劣化する頃にはいくつもの部品が消耗しています。これらをすべて交換すると、まとまった費用が発生することになりかねません。そのため、費用や消耗品以外の部品が進化していることなどを踏まえると、よほどのことがない限りパソコンをリプレイスした方が良いと考えられます。

メンテナンスコストの増加

パソコンを長期間利用していると、経年劣化によってどうしても修理しなければならない場面が増えてきます。このような状況に陥ると、メンテナンスコストの増加につながりかねません。上記でも触れましたが、部品交換の費用は高価であるため、これを支払うよりもリプレイスした方が良いでしょう。

ただ、パソコンのリプレイスにはまとまったコストが必要で、これはメンテナンスコストとは大きく異なります。そのため、予算次第ではメンテナンスコストが増加しても、リプレイスせずに使い続けるということも考えなければなりません。

バージョンアップへの対応

パソコンやインストールされているソフトウェアは、時代の進化と共に新しくなっています。これらをバージョンアップするために、パソコンのリプレイスが必要です。古いパソコンでは対応できない技術があるため、新しいパソコンに切り替えてそれらを活用できるようにします。

コストがかかるため「リプレイスは避けたい」と考える人が見受けられますが、バージョンアップしない状態では、セキュリティ上の問題が発生しかねません。外部からの攻撃を受け情報漏洩するなどのトラブルが考えられるため、パソコンが古くなってきたならば、バージョンアップして時代に追いつくべきです。

パソコンのリプレイス方法と特徴

リプレイスの方法は大きく分けて4種類が考えられます。

  • 一括移行方式
  • 平行移行方式
  • パイロット方式
  • 段階移行方式

以下にてそれぞれの概要と特徴を解説します。

一括移行方式

一括移行方式は、パソコンやソフトウェアなど、すべてを一括で入れ替える方法です。リプレイス作業における負担は大きくなりますが、一度だけの作業で済むため、そこに集中して対応できます。

ただ、リプレイスしている状況では、パソコンの利用ができません。つまり、業務に影響が出てしまう可能性があります。従業員が多く台数が多い場合は、一括移行方式は現実的ではないでしょう。

平行移行方式

平行移行方式は、古いパソコンと新しいパソコンを平行稼働させる方法です。両方のパソコンが共存しているため「新しいパソコンではアプリケーションがうまく動かなかった」などの問題が発生しても、古いパソコンでカバーできます。

ただ、両方のパソコンを保有する必要があるため、通常よりも場所を要してしまいます。また、同時に利用したい場合は、コンセントが不足するなどの問題が起きるかもしれません。

パイロット方式

パイロット方式は、一部のユーザーでのみパソコンのリプレイスを実施し、問題なければ全体へと展開する方法です。事前に、問題ないかの評価が終わっているため、安心して全体に展開できます。安全な方法ですが、評価作業のために一定の時間が必要です。また、正確に評価してくれる担当者を選ばなければ、意味がなくなってしまいます。

段階移行方式

段階移行方式は、部門やチームなど、小さな単位で新しいパソコンへとリプレイスする方法です。同時に停止するパソコンの数を減らせるため、業務に大きな影響が出ない範囲でリプレイスを進められます。一括移行方式の問題点を解決したと考えれば良いでしょう。

ただ、作業が長期間かつ複数に及ぶため、IT担当者の負担が高まったりコストが増加したりします。また、古いパソコンと新しいパソコンが混在する機関があり、これによるトラブルが発生しないように注意が必要です。

パソコンリプレイスの事前準備

パソコンリプレイスにあたっては、下記の事前準備が必要です。

  • データバックアップ
  • ログイン情報の確認

詳細をご説明いたします。

データバックアップ

新しいパソコンへとデータを移行するために、バックアップを取得しなければなりません。一般的に、バックアップは万が一に備えるものですが、リプレイスにあたっても取得が必要です。リプレイ作業の過程で、データが消えてしまうリスクもあるため、事前に対応しておきます。

バックアップの方法はさまざまあり、簡単に実施できる方法は、外付けハードディスクやSSDにコピーする方法です。パソコンに接続し、コピーとペーストを実施するだけでバックアップできるため、難しい作業がありません。USBメモリーは容量が少ないため、容量の大きい外付けデバイスを選択しましょう。

また、日頃からクラウドサービスを利用しているならば、こちらへコピーする選択肢もあります。例えば、Googleには「Googleドライブ」と呼ばれるサービスがあり、こちらへとコピーが可能です。契約状況によって、上限容量は異なりますが、不足しないならばクラウドサービスも検討しましょう。

ログイン情報の確認

各種ログイン情報を確認しておきます。例えば、業務で利用しているWebサービスで必要となる、IDとパスワードなどです。特に、パソコンにこれらの情報を記憶させ自分で覚えていない場合は、その内容を確認しましょう。パソコンをリプレイスすると、保存されている情報が消えてしまいます。

情報の確認方法は、確認対象によって大きく異なります。例えば、Webブラウザに保存されている情報は「セキュリティ」などのタブに保存されているはずです。自分自身で確認できない際は、Webで調べたり専門家のサポートを受けたりしましょう。

パソコンリプレイス作業

事前準備が完了すれば、実際にパソコンのリプレイス作業に移ります。大きく分けて、下記2つの作業を実施しなければなりません。

  • キッティング
  • データ移行

詳細を解説いたします。

キッティング

最初に、新しく導入するパソコンのキッティング作業が必要です。キッティングとは、初期設定やそれらに付随する作業であると理解すれば良いでしょう。パソコンは購入するだけでは利用できず、最初にさまざまな設定が求められます。

例えば、パソコンにログインできるようにユーザーIDやパスワードの設定が必要です。また、業務で利用するソフトウェアがあるならば、これを改めてインストールしなければなりません。インストールだけではなく、設定作業が必要になることも考えられます。

リプレイスするパソコンが多いならば、すべてに対してこの作業を実施しなければなりません。担当者によって扱うソフトウェアが異なるならば、それらの考慮も必要です。キッティングは、まとまった時間がかかる作業だと考えておきましょう。

データ移行

キッティング作業が完了すれば、データ移行へと進みます。データによっては、ソフトウェアをインストールしていないと移行できない場合があるため、キッティングの完了後に作業しなければなりません。

単純なデータ移行ならば、バックアップされているものを新しいパソコンへコピーするだけです。バックアップとほぼ同じ作業であるため、特に難しい作業ではないでしょう。データ量が多い場合は、コピーに時間が必要となるため注意が必要です。

ただ、データの内容によっては、インストールしたソフトウェアの画面で取り込む操作が求められます。このような作業は複雑であるため、操作説明を閲覧したりソフトウェアベンダーのサポートを受けたりして対応しなければなりません。

パソコンリプレイスにおける注意点

パソコンリプレイスには、時間とコストを要することと、自社内での対応が難しいという注意点があります。

  • 時間を要するケースが多い
  • 自社内で対応することは難しい
  • コスト配分に気をつける

順にご説明いたします。

時間を要するケースが多い

パソコンリプレイスの作業は、時間を要するケースが多いため注意すべきです。特に「思ったよりも時間がかかる」という状況に陥りやすく、余裕を持った作業を心がけなければなりません。

例えば、パソコンの起動に予想よりも時間がかかり、全体として作業時間が長くなるケースがあります。また、バックアップしたデータのコピーに、想定の何倍もの時間が必要となることもあるでしょう。

可能であれば、事前にパソコンリプレイスをリハーサルし、どの程度の時間を要するか評価すべきです。ただ、それでも作業ミスなどによって、想定よりも時間がかかる作業であると認識しなければなりません。

自社内で対応することは難しい

パソコンリプレイスは複雑であり、上記のとおり時間を要するケースが多い作業です。そのため、自社内で対応することは難しいと考えた方が良いでしょう。最初から、外部への委託を前提とした方が安心です。

特に、リプレイス対象となるパソコンの台数が多いと、社内では対応しきれません。他の業務と並行しながら、リプレイ作業にも対応することは困難です。社内で対応すると、作業に失敗するなどのリスクもあるため、注意点として認識が求められます。

コスト配分に気をつける

リプレイス作業にあたっては、コスト配分に気をつけましょう。計画的に実施しないと、想定を超える莫大なコストが発生するかもしれません。

例えば、パソコンのキッティング作業にコストを割きたいならば、バックアップ作業は自分たちで対応した方が良いでしょう。古いパソコンは自分たちで操作し、キッティングしてもらったパソコンに自分たちでデータを移すことで、効率よくコストを配分できます。

法人パソコンの買い替えはPCホスピタルにお任せください

パソコンリプレイスは、今までのパソコンから新しいパソコンへと買い替え、設定やデータの移行まで済ませる作業です。作業量が多く専門的な知識も必要となるため、不安を感じた人は多いのではないでしょうか。

PCホスピタルであれば、導入するパソコンの選定からデータのバックアップ作業、キッティングなどパソコンのリプレイスを全面的に支援できます。専門家に依頼することで作業の失敗もなくなるため、お気軽にご相談ください。

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