「No bootable device」と表示される理由は?対処法とあわせて解説

「No bootable device」と表示される理由は?対処法とあわせて解説

パソコンを起動しようとすると「No bootable device」というメッセージが表示され、起動に失敗することがあります。改めて起動しようとしても同じメッセージが表示されると、驚いてしまうでしょう。今回はこのメッセージが表示される理由と対処法を解説します。

「No bootable device」の意味とは

「No bootable device」とは、直訳すると「起動するためのデバイスが見つからない」です。パソコンを起動する際には、OSが必要となり、ここでのデバイスとはOSが格納されている場所を指します。一般的には、HDDやSSDにOSが格納されているため、これにアクセスなどができない状態です。

なお、多くはこのメッセージが表示されますが、パソコンによっては似た意味合いの以下が表示されるかもしれません。

  • Boot Device Not Found.
  • No Boot Device Found
  • No boot device is available.
  • Bootable device was not found.

これらは一例で他にも種類はありますが、どれも以下の原因や対処法が該当すると考えてください。

「No bootable device」と表示される原因

「No bootable device」とのメッセージが表示される原因は、大きく分けて4つ考えられます。

  • BIOSが破損している
  • ストレージを読み込めない
  • Windows OSが破損している
  • マザーボードにトラブルが発生している

原因をご説明いたします。

BIOSが破損している

BIOSが破損していることで、パソコンを正常に起動できていないのかもしれません。このプログラムは、パソコンの起動時に必ず利用されるもので、起動に関する処理を全般的に制御しています。このプログラムが破損すると、プログラムを正しく制御できなくなり「No bootable device」とのメッセージが表示されかねません。

なお、BIOSは安全にパソコンを制御するため、特別な領域に保存されています。ただ、パソコンを利用している限りは、突発的に保存されているデータが破損してしまうかもしれません。パソコンを酷使したわけではなく、適切な利用を続けていても、このような状況が発生する可能性はあります。

ストレージを読み込めない

パソコンを起動する際は、HDDやSSDなどのストレージを読み込みます。しかし、ストレージの読み込みに失敗すると、パソコンの起動に必要な情報が読み込まれず、「No bootable device」と表示されかねません。

これは、パソコンの起動に必要なOSと呼ばれるものは、ストレージの中に保存されているからです。最初にBIOSが読み込まれ、その次にストレージが読み込まれることで、パソコンは利用できるようになります。そのため、ストレージが読み込めない限りは「No bootable device」のメッセージが表示される状況をほぼ避けられません。

Windows OSが破損している

ストレージの読み込みに成功しても、OSのデータが破損していては起動できません。パソコンを動作させる基板となるプログラムであるため、こちらも破損なく正常に読み込みできることが求められます。

意外にもOSはさまざまな要因で破損してしまう可能性があります。例えば、パソコンのストレージに外部から衝撃を与えることで、OSが破損するかもしれません。また、フリーズしてしまい強制終了した際に、破損することも考えられます。

とはいえ、特に思い当たる節がなくても、内部ではOSが破損しているかもしれません。「No bootable device」とのメッセージが表示される際は、OSも考慮する必要があります。

マザーボードにトラブルが発生している

マザーボードはパソコンの基盤で、トラブルが発生すると、さまざまな別のトラブルを誘発します。結果「No bootable device」と表示される原因となるかもしれません。

例えば、マザーボードにトラブルが発生すると、BIOSを読み込めなくなる可能性があります。この状態では上記のとおり、パソコンを適切に制御できません。また、ストレージは正常でもBIOSがデータを読み込まず、OSが起動できないこともあり得ます。

なお、マザーボードのトラブルは、BIOSやストレージのトラブルと勘違いするかもしれません。実際にハードウェアを分析してみないと、判断が難しい原因です。

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「No bootable device」と表示される時の対処法

画面に「No bootable device」と表示されて改善しないならば、以下の対処法を試してみましょう。

  • ストレージの状況を把握する
  • 電源ケーブルを接続し直す
  • 周辺機器を全て外す
  • メモリを差し直す
  • 更新プログラムをアンインストールする
  • スタートアップ修復を実行する
  • BIOSの設定を確認・変更する
  • CMOSの電池を交換する
  • システムを復元する
  • PCをリフレッシュする
  • システムファイルを修復する

対処法の詳細をご説明いたします。

ストレージの状況を把握する

不定期にNo bootable deviceと表示される場合は、ストレージの状況を把握する作業が必要です。「ディスクの診断と復元」からストレージの状況を確認しましょう。

ストレージの状況を確認する手順
  1. コマンドプロンプトを起動する
  2. コマンドプロンプトに「wmic」と入力する
  3. 続いて「diskdrive get status」と入力する
  4. 「OK」と表示されるかどうか確認する

実行した結果、OKと表示されない場合はストレージの問題が疑われます。自力での修復は難しいため、専門家への相談を検討しましょう。

電源ケーブルを接続し直す

電源ケーブルが正しく接続されてないことで、「No bootable device」が表示されてる可能性があるため、電源ケーブルを接続し直してから症状が改善するかご確認ください。

周辺機器を全て外す

パソコンに接続している周辺機器の影響により、エラーが発生して「No bootable device」が表示されてるかもしれないため、一度周辺機器を全て外してから状況が改善するかご確認ください。

メモリを差し直す

パソコンの内部パーツとして設置しているメモリが正しく接続されてないことで、トラブルを発生している可能性があります。

パソコン内部のUSBメモリを取り外してから再度設置し、正常起動及び操作が可能かご確認ださい。

更新プログラムをアンインストールする

更新プログラムの不具合や正しくインストールされてないことが原因で起動トラブルが発生することがあります。

その場合は更新プログラムをアンインソールすることで改善する可能性があるため、お試しください。

更新プログラムをアンインストールする手順
  1. パソコンの電源を入れ、Windowsロゴが表示されたタイミングで電源ボタンを10秒押してパソコンの電源を切る
  2. Step1を何度か実行した際に、winRE画面に切り替わる
  3. オプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択する
  4. 「詳細オプション」を選択する
  5. 「更新プログラムのアンインストール」選択する
  6. そのまま進めていくと更新プログラムがアンインストールされます
  7. 更新プログラムのアンインストール後、正常起動が可能かご確認ください

スタートアップ修復を実行する

Windowsを正常に起動できない場合、スタートアップ修復機能が自動的に実行されます。これにより状況が改善するかもしれません。

スタートアップ修復を行う手順
  1. パソコンの電源を入れ、Windowsロゴが表示されたタイミングで電源ボタンを10秒押してパソコンの電源を切る
  2. Step1を何度か実行した際に、winRE画面に切り替わる
  3. オプションの選択画面から「トラブルシューティング」を選択する
  4. 「詳細オプション」を選択する
  5. 「スタートアップ設定」選択する
  6. 再起動をクリックしてスタートアップ設定に実行する

BIOSの設定を確認・変更する

BIOSの設定に問題が生じている可能性があるため、設定の確認と必要ならば変更しましょう。自分自身で設定を変更していなくても、何かしらの要因で設定が変更されている可能性があります。

内容を確認する際は、起動時にどのストレージを読み込むことになっているかに注目しましょう。基本的に、OSはHDDやSSDに格納されているはずです。そのため、最初にこれらを読み込む設定になっているか確認しましょう。もし、そのような設定になっていないならば、読み込み順を変更しなければなりません。

CMOSの電池を交換する

CMOSはBIOSの設定値を保存する部分です。こちらの電池が切れてしまうことで、BIOSの設定値が保存されなくなり、適切に起動できなくなるかもしれません。

そのため、電池の交換で解決する可能性があります。ただし、CMOSの電池交換には専門的なスキルが必要です。周辺機器を取り外す

周辺機器が接続されている場合、これらを取り外してみましょう。例えば、マウスやプリンター、USBメモリーなどが該当します。パソコンを起動するために必要のないものは、できるだけ外してパソコンを改めて起動します。

意外にも、周辺機器が故障していると、パソコンの起動に影響が出かねません。関係がないように思われがちですが、パソコンの起動時に周辺機器を読み込むため、故障しているとエラーなどが発生します。「No bootable device」は、周辺機器の故障に依存する可能性があるため、まずは状況の切り分けを試しましょう。

システムを復元する

Windowsには、復元ポイントと呼ばれるシステムの設定を保存する機能が用意されています。システムの復元で、この復元ポイントまで戻すことで、状況が解消されるかもしれません。

システムを復元する手順
  1. スタートメニューで「復元」を検索する
  2. 「システムの復元」や「復元ポイントの作成」などをクリックする
  3. 表示されたウィンドウで「システムの復元」をクリックする
  4. 復元ポイントの一覧が表示されるため、適切なものを選択し「次へ」をクリックする
  5. 内容を確認後「完了」をクリックする

PCをリフレッシュする

パソコンが起動できる場合は、PCのリフレッシュを試してみましょう。保存されているデータを保持しながら、OSを再設定するため、OS関連のトラブルを解決できる方法です。

PCをリフレッシュする手順
  1. コントロールパネルを起動する
  2. 「Windowsの設定」から「更新とセキュリティ」を選択する
  3. 「回復」タブを開き、「このPCを初期状態に戻す」の「開始する」をクリックする
  4. 「個人用ファイルを保持する」を選択し「リセット」を実行する

システムファイルを修復する

Windowsのシステムファイルが破損している場合、修復することで安定して起動できるようになります。完璧に修復できるとは限りませんが、修復機能を試してみましょう。

システムファイルを修復する手順
  1. Windowsアイコンを右クリックし「Windows PowerShell(管理者)」を起動する
  2. 「sfc /scannow」のコマンドを入力し完了するまで待つ

「No bootable device」と表示されても避けるべきこと

No bootable deviceと表示されると、焦って様々な行動を起こしがちです。ただ、パソコンが故障する原因となりかねないため、以下の行動は避けてください。

  • 再起動の繰り返し
  • OSのリカバリー

避けるべき理由をご説明いたします。

再起動の繰り返し

パソコンの挙動が不安定になっても、再起動を繰り返すことは避けましょう。再起動によって問題を解決できる場合はありますが、何度も繰り返すことで問題を解決できるものではありません。

そもそも、パソコンの起動と停止は、ハードウェアに一定の負荷をかけてしまいます。必要以上に繰り返すと、急激に負荷が高まってしまい、故障する原因となりかねません。

なお、パソコンが不調ならば、1回だけ再起動を試してみるようにしましょう。突発的なトラブルであれば、一度の再起動で解決できるはずです。

OSのリカバリー

メッセージが消えないからといって、早々にOSのリカバリーを試すことはおすすめできません。確かに、OSが問題の可能性はありますが、ハードウェアに問題がある可能性もあります。リカバリーするとデータが初期化されるため、データを失いNo bootable deviceのメッセージも消えない状況に陥るかもしれません。

リカバリーは万能な解決手段ではなく、むしろ最終手段と考えた方が良いでしょう。ハードウェアに問題がなく、どうしても解決できない場合に限って、リカバリーを試してみるべきです。

「No bootable device」トラブルをプロに任せるのも一つの対処法

前述の対処法で「No bootable device」が改善しない場合、パソコン内部に設置されているパーツの破損やOSエラーなど様々な原因が考えらえます。

パソコン内部のパーツを交換することで正常に使用できる状態に戻る場合もありますが、失敗すれば別のトラブルが発生することも考えられます。また、ノートパソコンや一体型パソコンは分解の難易度が高く、知識が無ければ修復できない状態に陥る可能性があります。

自力の改善が難しいとお考えの場合はパソコンやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。

PCホスピタルは「No bootable device」トラブルのサポートが可能です

パソコンを利用している際に「No bootable device」とメッセージが表示される原因や対処法を解決しました。考えられる原因や対処法が多岐に渡るため、専門家でなければ原因を正しく特定することが難しく、誤った判断で行動してしまうと作業が無駄になったり、データを失ったりする可能性があります。

そのため、状況を効率よく解決するためには、PCホスピタルへの依頼がおすすめです。パソコンのトラブル内容を詳しく確認することで、状況を正確に把握して、適切な対処を選択できるようになります。

PCホスピタルのパソコン修理概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中
料金 起動しないパソコンの修理 22,000円~ + 基本料金 8,800円~11,000円
PCホスピタルの「No bootable device」サポートについて詳細を確認する
監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

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