パソコンのキーボード入力がおかしい!NumLockボタンはどこか?その解除方法もご紹介

目次
「文字を打とうとしても数字が打たれてしまう」
「数字を打ちたいのにカーソルが操作されてしまう」
など困った事態に遭遇したことのある方もいるでしょう。
これらの原因は、「NumLock」というキーを押すことによって起こる現象です。
NumLockキーのほかにも、キーボード入力を変える「ロックキー」というものがいくつか存在します。今回は、NumLockキーをはじめとするロックキーとその解除方法についてご紹介します。
1.NumLockキーとは
NumLockキーとは、主にキーボードの右側に配置されているキーです。
「Num」は「Numeric」(または出典によっては「Number」)の略で、「Lock」はロック(鍵)を意味します。つまり、NumLockキーは「数字をロック・解除するキー」です。
NumLockキーを使用すると、1つのキーに割り当てられた2つの機能を切り替えることができます。
コンパクトさが売りのノートパソコンの場合、デスクトップパソコンのキーボードのようにすべてのキーが配置されているわけではありません。1つのキーに2つの機能が割り当てられていることがほとんどです。
そのため、ノートパソコンの機種によってはキーボード上にNumLockキーがない、ということもあります。そのような場合は、次にご紹介する解除方法を試してみましょう。
2.NumLockキーをONにすれば数字の入力が簡単
2-1.大型のノートパソコンの場合

主に17イン チを越える大型のノートパソコンでは、文字を入力するメインのキーボードの横に数字や×や-などの記号を入力できるテンキーボードが搭載されています。

NumLockキーをONにすれば、このテンキーボードで数字を入力することができるようになります。
2-2.小型のノートパソコンの場合

小型のノートパソコンの場合は、キーボードにスペースがないため、キーボード上部の文字列の一部を数字入力用に変更することができます。
「7、8、9」は「7、8、9」。「4、5、6」は「u、i、o」。「1、2、3」は「j、k、l」キーを使用します。
数字の入力が多いエクセルなどで使用する場合には非常に便利ではあるのですが、この機能を知らず、意識せずNumLockキーを有効にしてしまうと、文字を入力したいのに数字が入力されてしまう!壊れた!と思うこともあります。
3. メーカーで異なるキーボードのロックキー解除(ON/OFFの切り替え方法)

ロックキーとは、NumLockキーを含めた入力などのモードの切り替えを行うキーの総称です。後述で説明しますが、入力モード以外の切り替えを行うロックキーも存在します。
下の表は、メーカーごとの主なNumLockキー解除方法です。NumLockキーの解除方法は、ノートパソコンの機種やメーカーによって異なります。
機種によっても解除方法が異なる場合があるため、自分のノートパソコンのメーカーに合わせた方法であっても解除されないことがあります。あくまでも参考と考え、いくつかの方法を試してみましょう。製品マニュアルがあればそちらを確認し、NumLockキーの解除方法を調べることもおすすめです。
メーカー名 | 解除方法 |
---|---|
IBM、富士通 、SONY | 「Shift」を押しながら右上に配置されているScrLk/NumLkキーを押す。 |
HP (ヒューレット・ パッカード) |
左下の Fnキーを押しながらF8キーを押す。 |
DELL | Fnキーを押しながら右上のScrollLk/NumLkキーを押す。 |
東芝 | 左下のFnキーを押しながらF11キーを押す。 |
NEC | 左上に独立したNumLkキーを押す。 |
シャープ | 左下のFnキーを押しながら右上のInsert/NumLkキーを押す。 |
4.ログイン画面とログイン後の画面
ログインパスワードに数字を使っている場合などは、テンキーボードを有効にしておきたい場合もあると思います。ですがこの部分はレジストリの修正が必要となります。レジストリとはWindows OSの設定情報のことで、システムの根幹に関わるところなので初心者で変更することはオススメできません。
面倒ではありますが、手動でNumLockキーを毎回切り替えるようにしましょう。
また、ログイン後の画面でNumLockキーを有効にして置きたい場合は、パソコンを終了させる時にNumLockキーをONにしておきます。これは終了時の状態を覚えておいて保持しているためです。
5.NumLockキーが無いパソコン
Lenovoのノートパソコンの一部のモデルなどには、NumLockキーは搭載されていません。その場合には、「スクリーンキーボード」を使用することが代替案としてメーカーにより提示されています。
スクリーンキーボードは名前の通りの意味ですが、画面上に表示されるキーボードのことで、ハードではなくソフトウェアで仮想的にキーボードを実現させているものです。
- スタートメニュー→「設定」→「簡単操作」→「キーボード」を選択、「スクリーンキーボード」のスライダー動かして有効にします。
- 「スクリーンキーボード」が表示されるので「オプション」を選び、「テンキーを有効にする」にチェックを入れて「OK」を押します。
6.キーの配置が原因のトラブル

前述でも触れましたが、基本的にNumLockキーはキーボードの右側に配置されており、キーボードによってはNumLockキー自体がない場合もあります。
比較的多いNumLockキーの配置場所としては、テンキーの7の真上になりますが、周囲にはDeleteキーやBack Spaceキー、Enterキーなど使用される頻度の高いキーが多く集まっているため、タイプミスでNumLockキーが押されてしまうことも珍しくありません。
NumLockキーに限らず、キーによってはキーボードで配置場所が異なる場合も少なくなく、Ctrlキーの位置が今まで使っていたパソコンでは左下の一番端にあったのに、新しく購入したパソコンでは一つ右にずれて配置されていることでショートカットキーの入力がスムーズにできなくなったという話もあるなど、少しの配置の違いでも入力する際に大きな影響が出ます。
ショートカットキーのように、複数のボタンを組み合わせた入力ミスが原因で入力方式が変わってしまった場合だと、1つのボタンを押しただけでは元の状態に戻らないため混乱してしまうかもしれませんが、ここで書かれている内容を参考にすれば、落ち着いて対処できるでしょう。
キーボードトラブルの相談はこちら。
7.NumLock以外のロックキーが原因でキーボードがロックされて打てない
キーボードが打てなくなるのはNumLockキーが原因の場合が比較的多いですが、冒頭でも触れましたようにNumLockキー以外にもロックキーは存在します。普段、これらのキーを意識して使用されていない方も少なくないため、意外と使用方法を知らない方が多いかもしれません。
NumLockキー以外にも存在する、ロックキーを紹介いたします。
7-1.CapsLockキー
英字の小文字・大文字を切り替えるキーです。「Caps」は「capital letters」の略で、大文字を意味しています。オンの状態で大文字になり、オフの状態で小文字になる大半のキーボードに搭載されているキーです。
CapsLockキーはちょうどShiftキーの真上にあります。


オン・オフの切り替えは、Shiftキーを押しながらCapsLockキーを押すため、英字を打つ際に誤って大文字になることは少ないと思われますが、Ctrlキーがすぐそばにあるため、Ctrl+A(全て選択)やCtrl+Z(元に戻す)などのショートカットを多用されている方の場合は誤ってShiftキーを押しながらCapsLockキーを押してしまうこともあるかもしれません。
また、CapsLockキーはあくまで英字に反映されるキーのため、日本語入力の際には一切影響を受けません。
7-2.ScrollLock キー
NumLockキー同様、テンキーが存在しない小型のノートパソコンには搭載されていないことの多いロックキーです。キーボードによっては、NumLockキーと同じボタンとされているものもあります。
通常の検索や文書ファイルの作業では機能せず、表計算ソフトやデータ処理系ソフトなど、特定のアプリケーションで作動します。通常の使用では厄介なキーではありません。パソコンによっては、略して「Scroll Lk」、「Scr Lk」と記載されている場合があります。
7-3.F-Lock キー
キーボード上部にはF1からF12のキーが並んでいますが、これらのキーは単体で押す場合とFnキーを押した状態で押す場合とで役割が異なります。
たとえば、Webサイトを閲覧している時にF5キーを押すと画面が最新の状態に更新され、Fnキーを押しながらF5キーを押すと画面が暗くなる(F6キーで明るくなる)場合が多いですが、これはF-Lockキーがオンになっているからです。
F-Lockキーは、キーボードによってはEscキーと同じキーである場合も多く、鍵マークが描かれていたりFnLk、もしくはFnLockなどと記載されていることもあります。
F-Lockキーがオンになっているのは、Fnキーが常時押されているのと同じ状態で、F1からF12キーを単体で押したと思っていても実際にはFnキーを押しながら押したのと同じ状態になり、逆にFnキーを押しながらだと単体で押したのと同じ状態になります。
F-Lockキーのオン・オフは、キーボードにもよりますがFnキーを押しながらF-Lockキーを押すことで切り替えることができます。どちらの状態の方が使い勝手が良いかでオン・オフの切り替えを行うと良いですが、下記の表のようにF6~F10のキーはひらがなやカタカナ、アルファベットおよび全半角の変換を行う際に使用されるため、基本的にはオンの方が使い勝手が良いでしょう。
Fnキー | 変換内容 |
---|---|
F6 | ひらがな |
F7 | 全角カタカナ |
F8 | 半角カタカナ |
F9 | 全角アルファベット |
F10 | 半角アルファベット |
7-4.カナロック キー

パソコンで日本語入力をする際、ローマ字入力モードを使用している方が多いと思いますが、ひらがなやカタカナを直接入力するカナ入力モードという方式もあります。キーボードにひらがなが書かれているのは、この方式で入力するためです。
カタカナ、ひらがな、ローマ字と書かれたキーがカナロックキーで、キーボードにもよりますがスペースキーの2個右隣りにある場合が多いです。
カナ入力モードは、ローマ字入力モードよりも各カナが割り当てられているキーの位置を覚える量が多くなりますが、日本語入力をする際はローマ字入力モードよりも入力する必要のあるキーの数が少なくなるため、この方式で入力をしている方も多からずおられます。
Ctrl+Shift+カナロックキー、もしくはAlt+カナロックキーで入力モードを切り替えることができるため、もしカナ入力モードになってお困りの場合はこれらの組み合わせでキーを押してください。
解除方法が分からない場合はご相談ください
これまで突然キーボード入力がおかしくなったと悩まされてきた方も、原因のキーと解除方法が分かれば安心です。
もしどうしても解除方法が分からないという場合は、ドクター・ホームネットにご相談ください。問題解決のサポートをいたします。
NumLockキーを含めた各種ロックキーは、何も知らなければ厄介なキーとして認識してしまいがちです。しかし、活用法を分かっていれば実は効率的に活用することができる便利なキーです。
例えばExcelを使う場合はNumLockキーのオン・オフの切り替えをするだけで、カーソルの切り替えと数字の入力が可能になるため、マウスよりも早い操作が可能になります。また、キーボードによってはNumLockキーなどのキーにライトがついていてオン・オフの確認が容易なものもあります。キーの役割や活用方法を正しく理解し、パソコンをより便利に使いこなしましょう。