ブラウザとは?種類や設定方法などの初心者向けブラウザ基礎知識

目次
パソコンの話では、「ブラウザ」という言葉がよく出てきます。誰かにブラウザの意味を聞こうとして、聞く機会を逃してしまった方も多いのではないでしょうか。
「ブラウザ」という言葉は聞いたことがあるけれど、何なのかイマイチ分かっていないという人も多いと思います。
今回は「今さら人に聞けない…」という方のために、ブラウザの意味や種類、設定方法についてご説明します。
1.ブラウザ(Browser)とは

まずはブラウザの意味について確認しておきましょう。
ブラウザとは、一般的にWebサイトを閲覧するためのソフトを指します。英語の「browse(拾い読み)」という言葉が語源となっています。
かつては、パソコン上のさまざまなファイルを見るためのソフト全般のことを指していました。
今はインターネットに接続してWebページを見る際に、画面上に文字や画像、動画などを表示するソフトになります。GoogleやYahoo!から何かを検索しようと思って開くページもブラウザによって表示されています。InstagramやFacebookのようにスマートフォンのアプリだけでなくブラウザからWebページを見れるものもあります。
実際、画像ブラウザ(画像ビューア)やテキストブラウザ(テキストビューア)など、閲覧するファイルによってさまざまな種類のブラウザが存在します。
しかしインターネットの普及に伴い、現在では単にブラウザといえばウェブブラウザ(Web Browser)を指すようになりました。
2.ブラウザの種類
ブラウザはインターネット上でWebページを見た際にデータを表示するソフトということはわかっていただけたと思います。ブラウザには、実は色々な種類があります。よく使われているブラウザについて、ご紹介します。いつも使っているものですので、「これが、ブラウザだったのか~」と実感していただける可能性が高いです。
Webサイト閲覧に必要なブラウザは、パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットにも標準搭載されています。
標準搭載されているブラウザのことを「標準ブラウザ」と呼びますが、この標準ブラウザは使用する機器によって異なります。
ブラウザにはさまざまな種類があり、標準ブラウザ以外のブラウザを複数併用することも可能です。
好みによって使い分けると良いでしょう。なお、ブラウザによって対応OSが異なるため、注意が必要です。
それでは、主なブラウザを6つご紹介しながら解説していきます。

2-1.Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)
Windowsのパソコンに、最初から入っているブラウザです。
「IE」と表記されることも多い、マイクロソフト社が開発するWindows対応のブラウザです。
WindowsのバージョンアップとともにInternet Explorerも進歩を遂げてきました。
かつてはMac対応のInternet Explorer も存在しましたが、今では開発が終了しています。
また、Windows 10以降は標準ブラウザがMicrosoft Edgeに変わっており、マイクロソフト社ではInternet Explorerの利用をしないようアナウンスを出しています。
ただし、Internet Explorerでしか動作しないシステム等を利用しているユーザーもいるため、引き続きWindowsに搭載されセキュリティーアップデートも継続しています。
IEからMicrosoft Edgeへのバージョンアップも行われていますが、それをしていない人も多く、Webページが正常に表示されていないといったトラブルが多いブラウザです。もしも、IEを使っていてページが正常に表示されない場合はIEからMicrosoft Edgeへバージョンアップをされるといいでしょう最近まで、日本国内ではIEがシェアトップと言われていましたが、2020年のウェブ調査会社Net Applicationsの発表ではMicrosoft Edge を含めてもGoogle Chromeがシェアトップになっています。
出典:株式会社マイナビ「10月PCブラウザシェア、ChromeからEdgeへの移行兆候」
2-2.Google Chrome(グーグルクローム)
Google社が開発する世界中で愛用され、世界シェアトップなのがGoogle Chromeです。「OK Google」のCMで、Google Chromeを使い始めた人も多いかと思います。IEと違って、パソコンに最初から入っていないことが多いため、自分でダウンロードなどをしないといけないですが、ダウンロードはGoogleの公式サイトから無料で簡単に行えるので、インストール作業もそこまで手間ではありません。
Windows、macOS、iOS、Androidに対応したブラウザで、アプリを追加して自分の使いやすいようにカスタマイズできる機能や新しいバージョンが利用可能になった際に自動アップデートする機能を持っています。
また、Googleアカウントと呼ばれるログインIDを作成することで別の端末でChromeへログインしてもブラウザの設定が同期されます。
- ブックマークしているページ
- ブラウザに読み込ませているパスワード
- 過去の閲覧履歴や固定タブ
- その他のブラウザ上の設定
などを、例えばパソコンとスマホで同じ情報を共有することができます。
他にもGoogleが提供するサービス(スプレッドシートやGmailなど)との相性がよく、プラグインなどの拡張機能が豊富、使っている人が多いからといった理由から世界シェアトップになっています。
拡張機能も1Password、Google Mail Checker、One Tabなど使い勝手の良いものがたくさんあります。
2-3.Mozilla Firefox(モジラ ファイアフォックス)
Mozilla Foundation(モジラ・ファウンデーション)が開発するブラウザで、知っている人は知っている「狐のマーク」でお馴染みの、Firefoxもブラウザです。きつねをモチーフとしたアイコンを見たことがあるのではないでしょうか。2011年ごろは「火狐」などの愛称でシェアがありましたが、Google Chromeの人気もあり、現在はウェブ調査会社Net Applicationsの発表によるとシェア率が低くなっています。
出典:株式会社マイナビ「10月PCブラウザシェア、ChromeからEdgeへの移行兆候」
Windows、Mac OS X、Androidに対応しており、Google Chromeと同じくらいプラグインなどの拡張機能が多く、カスタマイズを楽しみたい人にはおすすめのブラウザです。ただし、これも最初からパソコンに入っていないため自分でダウンロードなどをする必要があります。
GoogleやMicrosoft、Appleなどとは違い、Mozilla Foundationは営利企業ではありません。
そのため、ユーザーのためのソフトウェアとして開発されています。
2-4.Microsoft Edge(マイクロソフトエッジ)
Microsoft Edgeは、Microsoft社が提供するサービスと親和性が高くなったブラウザです。Windows 10からは、IEではなくMicrosoft Edgeが標準搭載されるようになったので、これを使っている人も多いかと思います。
IEよりもWebページを素早く表示し、新機能を実装する拡張機能に優れ、Webノート、読み取りビュー、リーディングリストといった機能が搭載されてるのが特徴です。
2-5.Safari(サファリ)
Apple社が開発しているブラウザです。
macOSやiOSに対応しています。MacやiPhoneやiPod touchなどのApple製品に 搭載されているので、Macのパソコンを使っている人や、iPhone、iPadを使っている人には馴染みが深いブラウザだと思います。
かつてはWindows版も開発されていましたが、現在は開発を停止しています。
Apple製品限定されるブラウザですが、iPhoneやiPadユーザーの増加に伴い、シェアを伸ばしています。
基本的にはiOSプラットフォーム向けに作られているため、Windowsのパソコンを使っている人には不向きなブラウザかと思います。反対に、Mac関連の製品やサービスを使っている人にとっては、便利なブラウザです。
2-6.Opera(オペラ)
ブラウジングの軽快さとOpera Miniであればデータ通信量が少ないことが強みのブラウザです。
広告ブロック機能が標準搭載されており、拡張機能なども使えます。
ただ、日本での利用者はとても少なく、使用するブラウザの選択にはなかなか入らないのが現状です。
3.ブラウザの設定方法
パソコンには複数のブラウザをインストールすることが可能です。複数のブラウザを併用するメリットは、トラブルが起きた際に別のブラウザを利用することができるという点です。
また、ブラウザの設定で困った際はリセットすることもできます。
標準ブラウザ以外のブラウザをメインで利用したい場合は、利用したいブラウザを設定画面から「既定のブラウザ」に設定することが必要です。

次に、Google Chromeを既定のブラウザに設定する方法をご紹介します。以下の手順に従って設定してください。
3-1.Google Chromeを既定ブラウザに設定
Google Chromeを既定ブラウザに設定する手順
- Google Chromeのサイトにアクセスする
- 「Chromeをダウンロード」をクリックし、ブラウザをダウンロードする
- ダウンロードしたブラウザをインストールし起動する
- ブラウザ右上のChromeメニューをクリックする
※Chromeメニューはアドレスバーの右側にあります
文字では表示されておらず、横3本線や点線で表示されています
マウスカーソルを載せると「設定」と表示されます - 「設定」をクリックする
- 「Google Chromeを既定のブラウザにする」をクリックする
以上がGoogle Chromeを通常使うブラウザに設定する方法です。設定方法はブラウザによって異なる部分もありますが、基本的には
- 「ブラウザをダウンロード」
- 「ブラウザをインストール」
- 「ブラウザを起動してメニューを開く」
- 「『設定』をクリックし、規定のブラウザに設定する」
というステップで設定が可能ですので試してみてください。
3-2.Windows 10の規定ブラウザの設定
Windows 10で表示されるメール本文のリンクや各文書ファイルのリンクなどをブラウザ以外の各ソフトウェアからURLを開く際のブラウザも設定が可能なので手順を説明します。
手順
1. Windowsキーを押す
2. 設定をクリック

3.アプリをクリック

4.既定のアプリをクリック

5.Webブラウザーをクリック

6. アプリを選ぶから設定したいブラウザを選択
ブラウザの問題に関するトラブルサポートはこちら。
4.Cookie(クッキー)について

パソコンだけでなく、スマホやタブレットなどでインターネットを見ていると、「Cookie(クッキー)」という言葉に触れることがあると思います。よく「キャッシュ」と混同されている人もいますが、ブラウザを使用するうえでとても重要なクッキーについてご紹介したいと思います。Cookieはブラウザを便利に使いやすくするために、IDとパスワードの自動挿入や検索結果のパーソナライズなどでとても重要な役割を果たしているので、クッキーについて理解しておいて損はありません。
4-1.Cookie(クッキー)の概要
クッキーとは、パソコンの中に蓄積されていく情報のことで、ネットショップや会員制サイトにログインするときに自動で挿入されるIDやパスワードなどがクッキーです。図書館やネットカフェなどに置いてあるパソコンに、「個人のIDやパスワードなどでログインしないで下さい」といった注意書きがあります。パソコンにクッキーが残ってしまうと、他の人があなた自分と同じサイトを見たときにあなた自分のログイン情報が残ったままになってしまうからです。中には、それを悪用しようとする人もいるため公共の場所などにあるパソコンなどからは、個人のIDやパスワードを使ってWebサイトなどにログインはしないように注意しましょう。
4-2.Cookie(クッキー)は何に使われるの?

クッキーの概要についてご説明いたしましたが、クッキーが何に使われているのも説明します。 実は、意外と役立つ機能なのであなたすでによく使っているかもしれません。
4-2-1.名前や住所などを自動で入力
一度、名前や住所などをあるWebサイトの会員登録で入力した場合。別のWebサイトの会員登録をしようとしたら、名前や住所が自動的に入力された経験はありませんか?あれは、クッキーに保存されていた情報が自動で入力されているのです。
4-2-2.ネットショップのカート
ネットショップで、カートに一度商品を入れたけど、買おうかどうか迷って一旦保留にした場合。やっぱり買おうと思ってショップのサイトに訪れると、カートに商品が残っていたなんてことはありませんか?あれも、実はクッキーを利用してあなた自分が前回した操作を呼び出しているのです。
4-3.Cookie(クッキー)の消去とブロックの設定
便利な機能ですが、「やっぱり怖いからクッキーは残したくない」といった場合は、クッキーの保存をブロックする設定を行いましょう。
既にパソコンに残ってしまったクッキーの消去方法とこれから蓄積されるはずだったクッキーのブロックの設定方法についてご紹介いたします。ブラウザによって、方法が異なるため今回はGoogle Chromeでの設定方法をご紹介いたします。
4-3-1.Cookie(クッキー)の消去方法
Google Chromeのクッキー消去は下記手順となります。
- 右上の三点リーターをクリックし、「設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」から「閲覧履歴データの削除」を選択
- 「Cookieと他のサイトデータ」をチェックし、「データを削除」をクリック
Google Chromeであればシークレットウィンドウを使えば、クッキーが残ることもないので、クッキーを残したくない場合はこちらを使うこともお勧めします。右上の三点リーターをクリックして、「シークレットウィンドウ」を選択すれば使用できます。
4-3-2.Cookie(クッキー)のブロック設定
Google Chromeのクッキーのブロック設定は下記手順となります。
- 右上の三点リーターをクリックし、「設定」を選択
- 「プライバシーとセキュリティ」から「Cookieと他のサイトデータ」を選択
- 「すべてのCookieをブロックする」にチェックを入れる
クッキーをすべてブロックするとCookieを使用することによるブラウジングの利便性を改善できなかったり、サイトによっては一部機能が使用できないデメリットもあるのでご注意ください。
5.Cookie(クッキー)とキャッシュの違いについて
Cookie(クッキー)とキャッシュについて、よく勘違いされる方がいらっしゃいます。機能などが似ているためよく間違えられますが、今回はその違いなどについても紹介したいと思います。
5-1.キャッシュとは
キャッシュとは、Webページなどの画像や写真などを一時的に保存したデータや、その仕組みのことをいいます。よくある使用例としては、ネットショップなどで最初サイトを開いたときはページが表示されるまで時間がかかったけど、2回目以降は表示される時間が短縮されたなどです。
5-2.Cookie(クッキー)とキャッシュの明確な違いとは
改めて、違いについてですが、クッキーは個人情報をパソコンに保存して次回個人情報を入力するときに自動で入力してくれるもの、キャッシュはWebサイトの画像や写真などを保存して2回目に同じWebサイトに訪れた際に表示を早くしてくれるものです。キャッシュもクッキーと同じように削除することができます。
5-3.Cookie(クッキー)の注意点
クッキーは個人情報をパソコンに保存してしまうため、公共のパソコンなどでいつも使っているサイトにログインしてしまうと、他の人にログインのIDやパスワードなどを見られて悪用されてしまうこともあります。そのため、図書館やネットカフェなどのパソコンを使用する際は、注意するようにしましょう。
ブラウザの問題でお困りの場合はこちら。
6.ブラウザの便利な点や使い方
ブラウザの便利な点としてクッキーというものがあり、クッキーを使用することで一度ログインしたホームページをしばらく閲覧していなくても、IDとパスワードを入力せずにログインすることが可能になります。
他にもブラウザの設定でJavascriptを有効にすれば、よりリッチなコンテンツの表示が可能になり、ホーム画面の設定をすることでブラウザ立ち上げ時に表示されるデフォルトのWebサイトの設定を変更することができたり、初期から既定されてる検索エンジンの設定も変更可能です。
また、ブラウザとは別のツール側での設定になりますが、Outlookなどの別のツールからリンクを開く場合は優先して使用するブラウザの設定が可能で、ライン(LINE)だとトークからURLを開く際のブラウザも変更可能です。
インターネットブラウザの活用
今回は、ブラウザの種類や設定方法など、初心者向けブラウザ基礎知識をご紹介しました。多くの方は、最初から機器に設定されている標準ブラウザのみを利用していたかもしれません。パソコンの中に標準で入っているブラウザを使っていて、何か不具合などがあったり、使いにくいなと思うことがあれば、今回紹介したブラウザなどを使ってみてはいかがでしょうか。例えば 標準ブラウザ以外のブラウザを知っていることで、「インターネットにつながりにくい」と感じた場合に別のブラウザを試すこともできるようになります。 状況に応じて複数のブラウザを使い分け、快適なインターネット生活を送りましょう。 今回ご紹介した情報以外にも、ドクター・ホームネットではさまざまなパソコン・インターネット関連の情報をお届けしています。
また、万が一のトラブルのときには
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していますので、「こんなことで相談してもいいのかな?」と思うようなことでも、パソコンで困ったことがあった場合はお気軽にご相談ください。