ブラウザとは?種類・設定方法・初心者向けブラウザなど基礎知識を解説

ブラウザとは?種類・設定方法・初心者向けブラウザなど基礎知識を解説

パソコンの話では、「ブラウザ」という言葉がよく出てきます。誰かにブラウザの意味を聞こうとして、聞く機会を逃してしまった方も多いのではないでしょうか。

「ブラウザ」という言葉は聞いたことがあるけれど、何なのかイマイチ分かっていないという人も多いと思います。

今回は「今さら人に聞けない…」という方のために、ブラウザの意味や種類、設定方法についてご説明します。

ブラウザ(Browser)とは

まずはブラウザの意味について確認しておきましょう。

ブラウザとは、一般的にWebサイトを閲覧するためのソフトを指します。英語の「browse(拾い読み)」という言葉が語源となっています。

かつては、パソコン上のさまざまなファイルを見るためのソフト全般のことを指していました。

今はインターネットに接続してWebページを見る際に、画面上に文字や画像、動画などを表示するソフトになります。GoogleやYahoo!から何かを検索しようと思って開くページもブラウザによって表示されています。Instagram、Facebook、TikTokのようにスマートフォンのアプリだけでなくブラウザからWebページを見れるものもあります。

実際、画像ブラウザ(画像ビューア)やテキストブラウザ(テキストビューア)など、閲覧するファイルによってさまざまな種類のブラウザが存在します。

しかしインターネットの普及に伴い、現在では単にブラウザといえばウェブブラウザ(Web Browser)を指すようになりました。

ブラウザの種類

ブラウザはインターネット上でWebページを見た際にデータを表示するソフトということはわかっていただけたと思います。ブラウザには、実は色々な種類があります。よく使われているブラウザについて、ご紹介します。いつも使っているものですので、「これが、ブラウザだったのか~」と実感していただける可能性が高いです。

Webサイト閲覧に必要なブラウザは、パソコンだけではなく、スマートフォンやタブレットにも標準搭載されています。

標準搭載されているブラウザのことを「標準ブラウザ」と呼びますが、この標準ブラウザは使用する機器によって異なります。

ブラウザにはさまざまな種類があり、標準ブラウザ以外のブラウザを複数併用することも可能です。
好みによって使い分けると良いでしょう。なお、ブラウザによって対応OSが異なるため、注意が必要です。

それでは、主なブラウザを5つご紹介しながら解説していきます。

Google Chrome(グーグルクローム)

Google社が開発する世界中で愛用され、世界シェアトップのブラウザがGoogle Chromeです。「OK Google」のCMで、Google Chromeを使い始めた人も多いかと思います。IEと違って、パソコンに最初から入っていないことが多いため、自分でダウンロードなどをしないといけないですが、ダウンロードはGoogleの公式サイトから無料で簡単に行えるので、インストール作業もそこまで手間ではありません。

Windows、macOS、iOS、Androidに対応したブラウザで、アプリを追加して自分の使いやすいようにカスタマイズできる機能や新しいバージョンが利用可能になった際に自動アップデートする機能を持っています。

また、Googleアカウントと呼ばれるログインIDを作成することで別の端末でChromeへログインしてもブラウザの設定が同期されます。

  • ブックマークしているページ
  • ブラウザに読み込ませているパスワード
  • 過去の閲覧履歴や固定タブ
  • その他のブラウザ上の設定

などを、例えばパソコンとスマホで同じ情報を共有することができます。

他にもGoogleが提供するサービス(スプレッドシートやGmailなど)との相性がよく、アドオンなどの拡張機能が豊富、使っている人が多いからといった理由から世界シェアトップになっています。

拡張機能も1Password、Google Mail Checker、One Tabなど使い勝手の良いものがたくさんあります。

Microsoft Edge(マイクロソフトエッジ)

Microsoft Edgeは、Microsoft社が提供するサービスと親和性が高くなったブラウザです。Windows 11ではMicrosoft Edgeが標準になっているので、これを使っている人も多いかと思います。

IEよりもWebページを素早く表示し、新機能を実装する拡張機能に優れ、Webノート、読み取りビュー、リーディングリストといった機能が搭載されてるのが特徴です。

Safari(サファリ)

Apple社が開発しているブラウザです。

macOSやiOSに対応しています。MacやiPhoneやiPod touchなどのApple製品に 搭載されているので、Macのパソコンを使っている人や、iPhone、iPadを使っている人には馴染みが深いブラウザだと思います。

かつてはWindows版も開発されていましたが、現在は開発を停止しています。

Apple製品限定されるブラウザですが、iPhoneやiPadユーザーの増加に伴い、シェアを伸ばしています。

基本的にはiOSプラットフォーム向けに作られているため、Windowsのパソコンを使っている人には不向きなブラウザかと思います。反対に、Mac関連の製品やサービスを使っている人にとっては、便利なブラウザです。

Mozilla Firefox(モジラ ファイアフォックス)

Mozilla Foundation(モジラ・ファウンデーション)が開発するブラウザで、知っている人は知っている「狐のマーク」でお馴染みの、Firefoxもブラウザです。きつねをモチーフとしたアイコンが特徴になっています。

Windows、Mac OS X、Androidに対応しており、Google Chromeと同じくらいプラグインなどの拡張機能が多く、カスタマイズを楽しみたい人にはおすすめのブラウザです。ただし、これも最初からパソコンに入っていないため自分でダウンロードなどをする必要があります。

GoogleやMicrosoft、Appleなどとは違い、Mozilla Foundationは営利企業ではありません。
そのため、ユーザーのためのソフトウェアとして開発されています。

Internet Explorer(インターネットエクスプローラー)

Windows 10までパソコンにプリインストールされていたブラウザです。

「IE」と表記されることも多く、WindowsのバージョンアップとともにInternet Explorerも進歩を遂げてきましたが、2022年6月にMicrosoftから公式にサポート終了がアナウンスされており、新しいセキュリティ更新プログラムが提供されないため、使用し続けるとマルウェアの感染やサイバー攻撃の対象になる可能性があります。

もしも、IEを使用されてる場合はMicrosoft EdgeやGoogle Chromeなど別のブラウザを使用されると良いでしょう。

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ブラウザシェア率とおすすめブラウザ

2022年8月20日~2023年1月20日の間に当サイトにパソコンでアクセスいただいたデータから計測したブラウザシェア率は下記グラフの通りになっています。

ブラウザのシェア率

Google Chromeは2023年1月時点で日本でも世界でもシェア率トップで、シンプルで直感的に操作できること、軽量な動作、アドオンによるカスタマイズが可能な点が強みとしてあり、最もおすすめと言えるブラウザです。

監修者からのコメント 濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)

2023年時点でInternet Explorerはアップデート未対応でセキュリティ面に不安があります。Internet Explorerを使用されてる場合はGoogle Chrome等の別のブラウザに移行しましょう。

既定ブラウザの設定方法

パソコンには複数のブラウザをインストールすることが可能です。複数のブラウザを併用するメリットは、トラブルが起きた際に別のブラウザを利用することができるという点です。

また、ブラウザの設定で困った際はリセットすることもできます。

標準ブラウザ以外のブラウザをメインで利用したい場合は、利用したいブラウザを設定画面から「既定のブラウザ」に設定することが必要です。

表示されるメール本文のリンクや各文書ファイルのリンクなどをブラウザ以外の各ソフトウェアからURLを開く際のブラウザも設定が可能です。

Windowsの場合

Windows 10で既定ブラウザの設定をする手順は下記の通りです。

手順

1. Windowsキーを押す
2. 設定をクリック

3.アプリをクリック

4.既定のアプリをクリック

5.Webブラウザーをクリック

6. アプリを選ぶから設定したいブラウザを選択

以上がWindows 10で既定ブラウザを設定する手順になります。

次にWindows 11で既定ブラウザを設定する手順をご紹介いたします。

Windows 11で既定ブラウザを設定する手順は下記の通りです。

Windows 11の既定ブラウザ設定手順
  1. スタートメニューをクリックして「設定」「アプリ」「既定のアプリ」の順にクリック
  2. 「アプリケーションの既定値を設定する」の検索ボックスに「Chrome」と入力後「Google Chrome」を選択
  3. 「Google Chromeを既定ブラウザにする」の横に表示されてる 「既定値に設定」 をクリックしてウィンドウを閉じると完了です

Macの場合

Macで既定ブラウザの設定をする手順は下記の通りです。

Macの既定ブラウザ設定手順
  1. コンピュータで Chrome を開いて画面右上の「その他」アイコン をクリック
  2. 「設定」をクリック後「既定のブラウザ」の「デフォルトに設定」 をクリック

Macのブラウザ問題に関するトラブルサポートはこちら

ブラウザ起動時のホームページ設定方法

ブラウザを立ち上げ時に最初に表示される「ホーム画面」を設定することが可能です。

普段よく見るホームページを設定しておくと、ブラウザを立ち上げてから検索やブックマークを選択せずにすぐ閲覧できるので便利です。

Google Chromeの場合

Google Chromeの起動時に表示するホームページ設定の手順は下記の通りです。

Google Chromeのホームページ設定手順
  1. Google Chromeを起動します
  2. 右上の点3つをクリックして「設定」を選択
  3. 左側の「起動時」をクリックして「特定のページまたはページセットを開く」をクリック
  4. 「新しいページを追加」をクリックして設定したいホームページのURLを入力して「追加」をクリック

Microsoft Edgeの場合

Microsoft Edgeの起動時に表示するホームページ設定の手順は下記の通りです。

Microsoft Edgeのホームページ設定手順
  1. Microsoft Edgeを起動します
  2. 右上の点3つをクリックして「設定」を選択
  3. 左側の「[スタート]、[ホーム]、および[新規]タブ」をクリック
  4. 「これらのページを開く」をクリックして「新しいページを追加してください」をクリック
  5. 設定したいホームページのURLを入力して「追加」をクリック

Safariの場合

MacのSafari起動時に表示するホームページ設定の手順は下記の通りです。新規ウインドウやタブを開いた際に表示することができます。

Safariのホームページ設定手順
  1. MacでSafariを起動して「Safari」「環境設定」「一般」の順にクリック
  2. 「ホームページ」のフィールドで、ホームページのURLを入力
  3. ホームページを開くタイミングを選択すると完了です

Cookie(クッキー)について

パソコンだけでなく、スマホやタブレットなどでインターネットを見ていると、「Cookie(クッキー)」という言葉に触れることがあると思います。よく「キャッシュ」と混同されている人もいますが、ブラウザを使用するうえでとても重要なクッキーについてご紹介したいと思います。

Cookie(クッキー)の概要

クッキーとは、パソコンの中に蓄積されていく情報のことで、ネットショップや会員制サイトにログインするときに自動で挿入されるIDやパスワードなどがクッキーです。図書館やネットカフェなどに置いてあるパソコンに、「個人のIDやパスワードなどでログインしないで下さい」といった注意書きがあります。パソコンにクッキーが残ってしまうと、他の人があなた自分と同じサイトを見たときにあなた自分のログイン情報が残ったままになってしまうからです。中には、それを悪用しようとする人もいるため公共の場所などにあるパソコンなどからは、個人のIDやパスワードを使ってWebサイトなどにログインはしないように注意しましょう。

Cookie(クッキー)は何に使われるの?

クッキーの概要についてご説明いたしましたが、クッキーが何に使われているのも説明します。 実は、意外と役立つ機能なのであなたすでによく使っているかもしれません。

名前や住所などを自動で入力

一度、名前や住所などをあるWebサイトの会員登録で入力した場合。別のWebサイトの会員登録をしようとしたら、名前や住所が自動的に入力された経験はありませんか?あれは、クッキーに保存されていた情報が自動で入力されているのです。

ネットショップのカート

ネットショップで、カートに一度商品を入れたけど、買おうかどうか迷って一旦保留にした場合。やっぱり買おうと思ってショップのサイトに訪れると、カートに商品が残っていたなんてことはありませんか?あれも、実はクッキーを利用してあなた自分が前回した操作を呼び出しているのです。

Cookie(クッキー)の消去とブロックの設定

便利な機能ですが、「やっぱり怖いからクッキーは残したくない」といった場合は、クッキーの保存をブロックする設定を行いましょう。

既にパソコンに残ってしまったクッキーの消去方法とこれから蓄積されるはずだったクッキーのブロックの設定方法についてご紹介いたします。ブラウザによって、方法が異なるため今回はGoogle Chromeでの設定方法をご紹介いたします。

Google Chromeのクッキー消去は下記手順の通りになります。

Google Chromeのクッキー消去手順
  1. 右上の三点リーターをクリックし、「設定」を選択
  2. 「プライバシーとセキュリティ」から「閲覧履歴データの削除」を選択
  3. 「Cookieと他のサイトデータ」をチェックし、「データを削除」をクリック

Google Chromeであればシークレットウィンドウを使えば、クッキーが残ることもないので、クッキーを残したくない場合はこちらを使うこともお勧めします。右上の三点リーターをクリックして、「シークレットウィンドウ」を選択すれば使用できます。

Cookie(クッキー)のブロック設定

Google Chromeのクッキーのブロック設定は下記手順の通りになります。

Google Chromeのクッキーのブロック設定手順
  1. 右上の三点リーターをクリックし、「設定」を選択
  2. 「プライバシーとセキュリティ」から「Cookieと他のサイトデータ」を選択
  3. 「すべてのCookieをブロックする」にチェックを入れる

クッキーをすべてブロックするとCookieを使用することによるブラウジングの利便性を改善できなかったり、サイトによっては一部機能が使用できないデメリットもあるのでご注意ください。

Cookie(クッキー)の注意点

クッキーは個人情報をパソコンに保存してしまうため、公共のパソコンなどでいつも使っているサイトにログインしてしまうと、他の人にログインのIDやパスワードなどを見られて悪用されてしまうこともあります。そのため、図書館やネットカフェなどのパソコンを使用する際は、注意するようにしましょう。

ブラウザの問題でお困りの場合はこちら

キャッシュとの違いについて

Cookie(クッキー)とキャッシュについて、よく勘違いされる方がいらっしゃいます。機能などが似ているためよく間違えられますが、今回はその違いなどについても紹介したいと思います。

キャッシュとは、Webページなどの画像や写真などを一時的に保存したデータや、その仕組みのことをいいます。よくある使用例としては、ネットショップなどで最初サイトを開いたときはページが表示されるまで時間がかかったけど、2回目以降は表示される時間が短縮されたなどです。

改めて、クッキーとキャッシュの違いについてですが、クッキーは個人情報をパソコンに保存して次回個人情報を入力するときに自動で入力してくれるもの、キャッシュはWebサイトの画像や写真などを保存して2回目に同じWebサイトに訪れた際に表示を早くしてくれるものです。キャッシュもクッキーと同じように削除することができます。

PCホスピタルはブラウザ設定サポートに対応しています

今回は、ブラウザの種類や設定方法など、初心者向けブラウザ基礎知識をご紹介しました。多くの方は、最初から機器に設定されている標準ブラウザのみを利用していたかもしれません。パソコンの中に標準で入っているブラウザを使っていて、何か不具合などがあったり、使いにくいなと思うことがあれば、今回紹介したブラウザなどを使ってみてはいかがでしょうか。例えば 標準ブラウザ以外のブラウザを知っていることで、「インターネットにつながりにくい」と感じた場合に別のブラウザを試すこともできるようになります。

ブラウザの設定でお困りのときはPCホスピタルにサポートをご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン設定サポート概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中
料金 パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円

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監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

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