パソコンの電源がつかない原因と対処法

パソコンを使用するために電源を入れようとしても電源がつかないことがあります。
電源がつかなければパソコンが使用できないのでとても不便ですが、電源が抜けていたり、スリープ状態になっている等が原因の可能性も考えられるため、対処次第で解決できる可能性があります。
そこでこの記事ではパソコンの電源がつかない時の原因と対処法について解説いたします。
パソコンの電源がつかない原因

パソコンの電源がつかない原因は様々です。ノートパソコンとデスクトップパソコンでも若干変わってくるのでそれぞれご説明いたします。
ノートパソコンの場合
ノートパソコンの電源がつかない時の原因は下記の通りです。
- ACアダプター・ACジャックの故障
- 内蔵バッテリーの故障
- 内蔵パーツの故障
- ウイルス感染
- 帯電
- 電力不足
パーツが故障している場合は交換が必要で、ウイルス感染は修理を依頼した方が良いです。それ以外が原因の場合は対処法を行えば改善する可能性があります。
デスクトップパソコンの場合
デスクトップパソコンの電源がつかない時の原因は下記の通りです。
- 電源ユニット・ケーブルの故障
- CPUファンのホコリ
- 内蔵パーツの故障
- 内蔵パーツの故障
- ウイルス感染
- 電力不足
- 帯電
デスクトップパソコンも電源ユニットや内蔵パーツが故障してる場合は交換が必要になります。
ウイルス感染も現状電源が入らない状態の場合はウイルスの駆除ができないので修理を依頼する方が良いです。上記のようなパーツの故障でなければ対処法次第で改善する可能性があります。
パソコンの電源がつかない時に最初に行う対処法
パソコンの電源がつかない場合、最初に行うべき対処法は次の5つです。
- 電源ケーブルが抜けてないか確認する
- パソコンの配線の状態を見直す
- パソコンのディスプレイ(モニター)をオンにする
- ファンの音がするか確認する
- アクセスランプの点滅を確認する
これら5つは手軽に試すことができます。パソコン本体にも影響しませんので、まずはしっかり確認しましょう。それぞれの確認ポイントについて詳しくみていきます。
電源ケーブルが抜けてないか確認する
まず、電源ケーブルが抜けてないか確認しましょう。パソコン本体とケーブル、ケーブルとコンセントがそれぞれ繋がっていることを確かめます。掃除の際などに抜けてしまうことがあるので気をつけましょう。
また、スイッチ付きの電源タップを使っている場合、きちんとスイッチがオンになっているかも確認した方が良いです。
もし電源ケーブルに損傷が見つかった場合は、新しいケーブルに取り替えてください。また、電源タップの故障が疑われる場合も、新しいものと交換しましょう。
パソコンの配線の状態を見直す
パソコンの配線状態を見直し、問題ないことを確認してください。
特に延長コードを使い、複数の機器を接続している場合は要注意です。延長コードは確かに複数の機器を接続できますが、使える消費電力(ワット数)の合計は変わりません。
コンセントは一箇所あたり1500wまでしか使うことが使えないのです。延長コードに複数の機器を接続した結果、1500wギリギリになってしまっている場合、電力供給が安定せず、パソコンの電源が付かなくなる場合があります。
延長コードを用いる場合は、接続する各機器の消費電力を調べましょう。消費電力はできるだけ余裕を持たせた方が安心できます。
パソコンのディスプレイ(モニター)をオンにする
パソコンのディスプレイ(モニター)がオンになっているかも確認しましょう。パソコンの電源がついていないのではなく、単に画面がオフになっているだけかもしれません。
ノートパソコンの場合、スリープ状態になると画面がオフになるので、スリープ状態を解除してみましょう。
外付けディスプレイを使っている場合は、ディスプレイのケーブルがきちんと接続されているかを確認しましょう。また、できれば他のディスプレイで試してみることをおすすめします。他のディスプレイで画面が映るなら、ディスプレイに問題があると分かります。
ファンの音がするか確認する
パソコンのファンの音がするかも確認しましょう。ファンはパソコンに溜まった熱を逃がし、熱暴走を防ぐために存在します。ファンの音がするということは、少なくともパソコンに電気は供給されているということです。
ファンの音がする場合、パソコンの電源以外に問題がある可能性が高いと言えます。たとえば、ディスプレイの故障などを疑ってみましょう。
アクセスランプの点滅を確認する
アクセスランプの点滅も確認しましょう。
ノートパソコンの場合アクセスランプは、本体の前面や側面についている場合が多いです。デスクトップパソコンの場合は、電源スイッチの近くにある場合が多いです。
アクセスランプが点滅している場合、ストレージに読み書きが行われています。その場合も、パソコンに電気は供給されているということになります。
アクセスランプが点滅する場合も、電源以外の箇所の故障を疑ってみましょう。
ノートパソコンの電源がつかない時の対処法

まず、ノートパソコンの電源がつかない時の対処法をみていきます。対処法は次の6つです。
- パソコンを充電する
- 代わりの充電器(ACアダプター)を使う
- 接続している周辺機器を外す
- パソコンの使用環境を確認する
- パソコンを外部モニターに接続する
- バッテリーを取り外して起動する
これらを順番に試してみて、電源がつかないか確認しましょう。1つ1つの対処法について詳しく解説していきます。
パソコンを充電する

電源がつかない場合、まずはパソコンを充電してみましょう。充電が残り数%しかない場合、電源がつかなかったり画面が暗くなったりする場合があります。
1時間程度充電した後、電源がつかないか試してみてください。
なお、充電しながらでないとノートパソコンの電源がつかない場合、バッテリーが劣化している可能性があります。バッテリーが劣化している場合は、交換する必要があります。
バッテリーの交換はPCホスピタルでも行っています。バッテリーを交換するだけで、パソコンがまるで新品のように動作がスムーズになる場合もあります。
代わりの充電器(ACアダプター)を使う

電源ケーブルであるACアダプターは使用状況によって断線したり、変換器が故障することで電源が入らなくなることがあります。
その場合、代わりのACアダプターを用意して電源が入るか試してみましょう。代わりのACアダプターは純正品か互換性があることが条件です。互換性がない場合はプラグサイズが同じで本体に差し込めても、電圧や電流の違いで故障の原因になってしまうので注意しましょう。
また、先ほども紹介したように、コンセントからのケーブルとACアダプターの変換器が正しく接続されているかを必ず確認しましょう。
代わりのACアダプターで電源が入るようなら、ACアダプターの故障が考えられます。代わりのACアダプターで利用し、壊れたACアダプターは廃棄しましょう。
接続している周辺機器を外す
マウスやプリンタ、USBメモリに問題があると、電源がつかない場合があります。さまざまな周辺機器を接続している場合は、一度すべて外してから電源が入るか確認しましょう。
もし、電源が入るようなら、一つずつ使用している周辺機器を接続して電源が入るか試してみましょう。故障の疑いがある機器があるなら接続するとパソコン本体の故障原因になるので、破棄しましょう。
パソコンの使用環境を確認する
パソコンの使用環境の見直しも行ってみましょう。
パソコン周辺にホコリが溜まっている場合は要注意です。パソコンにホコリが付着すると、放熱処理が上手くいかなくなり、電源が付かなくなる場合があります。特にパソコンのファン周辺や通風孔のホコリはしっかり取り除くようにしてください。
また、部屋の温度が高すぎる・低すぎる場合、電源が付かないことがあります。パソコンは急激な温度の変化に耐えられないためです。部屋の温度を10〜30℃にすると、パソコンのトラブルを減らせます。
パソコンを外部モニターに接続する
液晶パネルが故障していると正常に画面が表示されません。液晶パネルの故障か確認するために外部モニターにHDMIケーブルを使用して接続してみてください。
外部モニターが表示されるなら液晶パネルの故障、表示されないならノートパソコンの内部の故障が原因だとわかるため、どちらかの修理が必要になります。
バッテリーを取り外して起動する
バッテリーを取り外し、電源ケーブルを使用して起動してみるのもおすすめです。バッテリーなしで電源がつく場合、バッテリーの不具合の可能性があります。
ただし、最近のノートパソコンはバッテリーが内蔵されており、分解しないと取り外すことはできません。古い機種なら分解なしでバッテリーが取り外せるようになっています。
バッテリーを取り外せないなら、無理して試す必要はありません。その場合は、PCホスピタルにご相談いただければと思います。
デスクトップパソコンの電源がつかない時の対処法

続いて、デスクトップパソコンの電源がつかない時の対処法を解説します。対処法は次の6つです。
- パソコンのケーブルなどを抜いて放電
- パソコンが動作しやすい室温にする
- パソコンのファン周りの掃除
- 電源タップに差しているコンセントの数を減らす
- マザーボードのCMOS電池を交換する
- 内部パーツを設置し直す
これらを順番に試してみて、電源がつかないか確認しましょう。1つ1つの対処法について詳しく解説していきます。
パソコンのケーブルなどを抜いて放電
パソコンを長時間使った後にシャットダウンすると、電源がつかない場合があります。これは内部に不要な電気が溜まっていることが考えられます。
対処法としては放電が必要です。放電するためには以下の手順に従って行ってください。
ノートパソコンの放電の手順 |
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パソコンが動作しやすい室温にする
パソコンの動作環境は温度10~35℃程度が目安です。寒すぎたり暑すぎたりすると電源がつかない場合があります。特に暑い場合にパソコンが高温になって起動できないことが多くみられます。
また、冬場の冷え込みの厳しい早朝・深夜など、0度以下になる環境で部屋が低温の状態だと、パソコンが起動しなくなることがあります。しかし、暖房などで急激に温度を上げてしまうと、パソコン内部が結露してしまうことがあります。結露は別の故障につながりますので、注意しましょう。
エアコンなどで室温を調整し、快適な温度になってから再度電源をつけてみましょう。
パソコンのファン周りの掃除

ホコリがあるとパソコンの温度上昇につながり、電源がつかなくなることがあります。特にファン周りの目に見えるホコリをとることで、内部温度を下げられます。
デスクトップパソコンの場合、可能なら本体のカバーを外し内部のホコリを掃除しましょう。ノートパソコンの場合は、マザーボードまで開けるのが難しい場合があります。そのような場合は専門の修理業者に掃除を依頼するのがおすすめです。
電源タップに差しているコンセントの数を減らす
特に接続口が多い電源タップの延長コードを使っていると、ワット数不足になることがあります。延長コードには最大電力量が記載されていることが多いので、その範囲で使用することが大切です。
一度、パソコンの起動に必要最低限のもの以外ははずし、パソコンに必要な機器だけ電源タップの延長コードにつないだら電源を入れてみましょう。もしくは直接コンセントに電源をつないで電源が入るか確認しましょう。
マザーボードのCMOS電池を交換する
マザーボードに使用されているCMOS電池が消耗してることでデスクトップパソコンの電源がつかない場合があります。
デスクトップパソコンのケースを開き、CMOS電池を取り外して交換することで改善する可能性がありますがマザーボードに触れる場合、対応に慣れてなければ他の故障につながってしまうことがあるのでPCホスピタルに修理をご依頼いただくことをおすすめいたします。
PCホスピタルに修理を依頼する場合はこちら。
内部パーツを設置し直す

内部パーツの接触不良で電源がつかない場合もあります。
その場合、デスクトップパソコンのケースを開いて、メモリー・電源ユニット・HDD/SSDを取り外してから再度設置をしてみてください。
これで改善される可能性があります。
また、内部パーツを取り外しする際は元の設置個所を忘れないようにご注意ください。
プロにパソコンの電源がつかないトラブルのサポートを依頼するのも対処法

記載の対処法でパソコンの電源がつかないトラブルが改善しない場合、別のパーツや複数の原因が組み合わさっている可能性もあります。
パソコンを分解してパーツを交換すれば改善するかもしれませんが、失敗すれば更に状態が悪化してしまうことも考えられます。また、ノートパソコンや一体型パソコンは分解の難易度が高く、知識が無ければ修復できない状態に陥る可能性があります。
自力の改善が難しいとお考えの場合はパソコンやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
PCホスピタルはパソコンの電源がつかないトラブルのサポートが可能です
パソコンの電源がつかない時は、パソコン修理に詳しい方でなければ原因を見つけるのが困難で、ご自身で修理しても別の不具合が発生する場合もあります。より安全にパソコン修理を希望される場合は、電源がつかないトラブルの修理実績が豊富なPCホスピタルにぜひご依頼ください。


修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | 基本料金 8,800円 + 起動トラブル修理 22,000円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得