Windows 11で発生する不具合と対策のまとめ

目次
2021年10月にWindows 11のインストールが可能になってから、ドクター・ホームネットではWindows 11に関連する様々な不具合及びトラブル解決のご依頼をいただいています。
今回の記事ではWindows 11の不具合が発生する状況、各不具合の内容や対策についてご説明をいたします。
1.Windows 11の不具合が発生する状況とは
Windows 11の不具合は主に下記の状況の際に発生いたします。
- 古いパソコンをWindows 11にアップグレード後
- Windows 11インストール済みパソコンに買い替え後、特定のソフトが使用できない等
アップグレードにより新しい機能が実装されることや、OSが公開されて間もないということもございますので不具合も発生する確率が高くなります。
次の項目では、ドクター・ホームネットに実際にご依頼いただいたWindows 11に関連するサポートの不具合別割合やご依頼数の推移をご説明いたします。
2.Windows 11のサポートご依頼の不具合別割合、月別ご依頼数の推移
2021年10月6日から2022年2月28日までの間にドクター・ホームネットにご依頼いただいたWindows 11に関連するサポートご依頼の症状別割合、月別のご依頼数推移をご紹介いたします。
Windows 11に関連するサポートご依頼の不具合別割合

Windows 11に関連するサポートご依頼では「起動しない」が全体の29%、そこから順に「Windows 11にアップグレード希望」、「ソフトウェアトラブル」、「動作遅い」のサポートを多くご依頼いただいています。
Windows 11に関連するサポートご依頼数の月別推移

Windows 11のインストールが2021年10月に可能になってから、徐々にWindows 11に関連するサポートのご依頼が増えている状況となっています。
次の項目からはドクター・ホームネットにサポートをご依頼いただいたWindows 11の各不具合の詳細と対策をご説明いたします。
3.動作が遅くなる不具合
Windows 11の動作が遅くなる不具合のご説明をいたします。
OSは最新になるほど必要なスペックが上がるので、パソコン本体が古い場合、どうしてもトラブルが発生する頻度が上がります。
3-1.パソコンの動きが遅くなった
Windows 10のパソコンでアップグレードを行ったところ、スペック不足でWindows 11のシステム負荷に耐えられず、動作が遅くなる不具合です。Windows 11のトラブルの中でも特にたくさんのご依頼をいただきます。
2022年3月時点でのWindows 11のシステム要件は下記になります。
プロセッサ | 1ギガヘルツ(GHz) 以上で2コア以上の64 ビット互換プロセッサまたは System on a Chip (SoC) |
メモリー | 4ギガバイト(GB) |
ストレージ | 64GB 以上の記憶装置 |
システムファームウェア | UEFI、セキュアブート対応 |
TPM | トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)バージョン 2.0 |
グラフィックスカード | DirectX 12 以上(WDDM 2.0 ドライバー)に対応 |
ディスプレイ | 対角サイズ 9インチ以上で8ビットカラーの高解像度(720p)ディスプレイ |
インターネット接続とMicrosoftアカウント | Windows 11 Home エディションにはインターネット接続と Microsoft アカウントが必要です。 Windows 11 Home の S モードを解除する場合もインターネット接続が必要です。すべての Windows 11 エディションで、更新の実行、ダウンロード、一部の機能を使用するために、インターネットのアクセスが必要となります。一部の機能を利用するにはMicrosoft アカウント が必要です。 |
上記はあくまで最低限のシステム要件なので、今後アップデートしていくことで更にシステムの負荷が大きくなり、動作が遅くなる可能性も高くなります。
この場合の解決策としては下記があります。
- メモリーの増設
- 内蔵HDDの場合は内蔵SSDに交換
- Windows 10に戻す
スペックに余裕を持たせた状態でなければ、アップデートをしていく中で遅かれ早かれ動作が遅くなる可能性が高くなります。
4.インターネット接続、ネットワーク接続の不具合
Windows 11のインターネット接続、ネットワーク接続の不具合をご説明いたします。
アップグレードに失敗し、インターネット設定が削除される等が原因で不具合が発生しています。
動作が遅い、起動しない、メールトラブルに次いで、ご依頼が多い不具合です。
4-1.インターネットに接続できない
Windows 11にアップグレード後、インターネットに接続できない不具合です。
原因として多いのはアップグレード後、インターネットの接続設定が無くなったことによるものです。
解決方法としては再度SSIDの接続設定を行う、無線LANルーターの再起動等があります。
4-2.パソコンのみ『インターネットなし』と表示され、インターネットに接続できない
パソコン以外では正常に無線LANによるインターネット接続が可能ですが、パソコンのみ『インターネットなし』と表示されて接続できない不具合です。
Windows 11にアップグレード後、ドライバー不良が原因で起こるトラブルになります。
この場合、ドライバーの再インストール、コマンドプロンプトでシステム修復、BSSIDが有効な場合は通常のSSIDに接続を行うといった対処法があります。
4-3.共有元パソコンがWindows 11に更新され、アクセスできない
共有元のパソコンがWindows 11にアップグレードされたことで、別のパソコンから共有元のパソコンにアクセスできなくなる不具合です。
解決方法として共有設定、ネットワーク共有ファイルのアクセス設定を再度行うことで改善する可能性があります。
それでも解決しない場合は共有元のパソコンでも共有設定を再度行うことで改善する可能性があります。
5.ソフトウェアの不具合

Windows 11のソフトウェアの不具合についてご説明をいたします。ソフトウェア自体がWindows 11に対応してないことやアップグレードの不具合で 一部のソフトウェアが上手く移行できていない等が原因としてあります。
5-1.Outlookでメールの送受信ができない
Windows 11にアップグレード後、Outlookでメールの送受信ができない不具合です。
アップグレード後、メールアカウントの設定が解除されたことが原因です。
解決方法として、再度メールアカウントの設定を行うことで、メールの送受信が可能になります。
5-2.Microsoft Edgeが無くなった
Windows 11にアップグレード後、Microsoft Edgeがインストールされておらずインターネットの閲覧ができないという不具合です。
正常にアップグレードが行われなかったことで発生した不具合の可能性が高いです。
この場合、Microsoft Edgeの再インストールを行うことで解決する可能性があります。
5-3.Microsoft Office 2013が起動できない
Windows 11にアップグレード後、Microsoft Office 2013が起動できない不具合です。
Microsoft Office 2013はWindows 11に未対応なので使用できないことをMicrosoftが公式で発表しています。
この場合、Microsoft Office 2021のライセンス版購入かMicrosoft 365を月払いで使用のどちらかに変更する必要があります。
もしくはWindows 10に戻すことでMicrosoft Office 2013の使用を続けることが可能です。
5-4.Microsoft Edgeが英語表記になっていた
Windows 11にアップグレード後、Microsoft Edgeの表示が日本語ではなく英語になっていた不具合です。
OSの設定は日本語ですが、Microsoft Edgeだけ英語表記になっていました。
アップグレード時のエラーもしくは何かの設定間違いにより発生する可能性が高いです。解決方法は下記になります。
手順
- Microsoft Edgeを立ち上げる
- 右上の「・・・」をクリックして設定を選択
- 言語を選択し、日本語の横にある「・・・」をクリック
- 「Microsoft Edgeをこの言語で表示」を選択し、チェックマークが入ってる状態になれば完了です
6.起動しない、電源が入らない不具合
Windows 11の起動しない、電源が入らない不具合をご説明いたします。アップグレードを終える前に電源を切ってしまったり、途中でフリーズしてしまうことで、起動しない不具合が発生いたします。
6-1.サインインに失敗して起動できない
Windows 11にアップグレード後、サインインに失敗して起動できない不具合です。
パスワード認証時にインターネット接続されてないことが原因です。
解決方法としてインターネットに接続された状態で行うと問題なくサインインできるようになります。
6-2.アップグレードに失敗して起動できない
Windows 11のアップグレードに失敗して起動できない不具合で、この不具合は特にトラブル解決のご依頼を多くいただきます。
原因はアップグレード中のフリーズもしくは電源切断でアップグレードに失敗したことによるシステム破損が多く、解決方法としてはOSのクリーンインストールがあります。
アップグレード失敗後のクリーンインストールやその後の初期設定などをドクター・ホームネットで承っております。ご自身で対処することが不安な際はぜひ、ご相談ください。 詳しくはこちら。
6-3.起動しない不具合の他の原因
Windows 11は2021年10月に発表され、2022年3月時点で公開されてからまだ6ヶ月しか経ってないOSというのもあり、起動しないトラブルは他にも様々なことが原因で発生しています。下記がその一覧です。
- セキュリティーソフトの混在
- スタートアップアプリによる阻害
- パソコンの帯電
- 内蔵HDD及び内蔵SSDの故障
起動しないトラブルは上手く原因を探して対処しなければ、より悪化してしまうこともあります。
Windows 11に関連する起動しない不具合が発生した際はドクター・ホームネットにご依頼いただくのをオススメいたします。
7.周辺機器の不具合
Windows 11の周辺機器の不具合をご説明いたします。
7-1.DVDもしくはBlu-rayが再生できない
Windows 11にアップグレード後、DVDやBlu-rayなどのメディアが再生できない不具合です。下記が原因と解決方法の一覧です。
コーデックが無い | コーデックをインストールもしくは再生用ソフトウェアをインストール |
メディア自体が破損している | 別のメディアを再生する |
ドライブの故障 | ドライブを交換する |
7-2.Bluetoothのマウスとキーボードが使用できない
Windows 11にアップグレード後、Bluetoothのマウスとキーボードが使用できない不具合です。下記が主な原因と解決方法です。
パソコンのBluetooth機能がオフになっていた | Bluetooth機能をオンに設定変更 |
ドライバー不良 | マウスやキーボードのドライバーをアンインストール後、再度インストール |
8.Windows 10に戻す必要がある不具合

Windows 11からWindows 10に戻すことが必要な不具合があるのでご紹介いたします。
8-1.プリンター印刷ができない
Windows 11にアップグレード後、プリンターで印刷できない不具合で、この症状もドクター・ホームネットに解決のご依頼を多くいただいています。
プリンターがWindows 11に未対応の場合に起こり、プリンターメーカーのWebサイトでWindows 11対応のドライバーが用意されていればインストールして解決いたします。
プリンターで印刷ができず、Windows 11対応ドライバーも無い場合は、Windows 10に戻さなければプリンターで印刷ができません。
8-2.ゲームが動作しない
Windows 11にアップグレード後、ゲームが動作しない不具合です。
Windows 11にアップグレードした事でゲームをプレイするためにより高いスペックが必要になった、もしくはゲーム側がWindows 11に完全に対応されてないことが原因としてあります。
この場合、Windows 10に戻すことでゲームが動作する可能性があります。
8-3.勝手にWindows 11にアップグレードされてしまう
勝手にWindows 11にアップグレードされてしまったというケースも発生しています。
Windows 10のバージョンが古いことで、Windows 11へのアップグレードの要求が頻繁に起こり、予期せぬままWindows 11にアップグレードされてしまうとのことでした。
この場合、Windows 10を最新にするのと、アップグレード通知を表示しない設定にすることで対処が可能です。
Windows 11の不具合はドクター・ホームネットにおまかせください
ドクター・ホームネットにトラブル解決のご依頼をいただいたWindows 11の不具合を一覧にしましたがいかがだったでしょうか。
2022年3月時点でWindows 11が公開されてからまだ6ヶ月というのあり、不具合もまだまだ多く、様々な症状のご依頼をいただいています。
Windows 11の不具合に関して記事の内容を試したが解決しない、この記事で記載されてない別の不具合でお困りの際はお気軽にドクター・ホームネットにご相談ください。