スマートホーム化で快適に暮らすには?必要ガジェットを解説

自宅のスマートホーム化。便利・快適になるイメージはあっても、どんなことをすればよいのか、何が必要になるのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、スマートホーム化という言葉を初めて聞いた方向けに、基本情報からメリット・デメリット、おすすめの家電、スマートホーム化を行う上での注意点について解説します。
スマートホーム化とは何かを理解して、我が家に導入するには何から始めればよいのか、対応を進めていきましょう。
スマートホーム化とは何か

スマートホーム化された家とは、インターネットに接続できる家電がWi-Fiに接続され、アプリや音声で便利に操作できる環境が整った状態の家のことを指します。
スマートホーム化すると、たとえば次のようなことが可能です。
- 音声だけで家電のオン・オフが行える
- 近くにスマートフォンがなくてもSNSのメッセージを読み上げてもらえる
- 外出先から家の鍵の開け閉めが行える
- 家にいるペットを外出先から家のカメラを通じてみることができる
共通しているのは、従来使用していたリモコンやスイッチの役目を、音声やスマートフォンアプリが担っているという点です。こうしたリモコンやスイッチの機能をスマートホームで使えるようにすることを、スマート化といいます。
つまりスマートホーム化とは、リモコンやスイッチの役目を専用の機器が代わりにこなせるように環境を整えていくということになります。
自宅をスマートホーム化する3つのメリット

実際にスマートホーム化するとなると、具体的なメリットが分からずに踏み切れない方も多いのではないでしょうか。メリットとしては下記があります。
- 自宅の家電の操作が簡単
- 外出先からでも家電の操作
- ルーティン動作の時短
自宅の家電の操作が簡単
スマートホーム化することで、リモコンを使わず音声だけで家電を操作できるようになり、利便性が大きく向上します。
テレビのリモコンや電気のリモコン、エアコンのリモコンなど、複数のリモコンがテーブルの上に並んでいる状態をスマートホーム化で解決できます。
リモコンをスマートリモコンと呼ばれる家電に集約することで、自宅の家電の操作を簡単に行えるようになります。
音声だけで家電を操作できるようになると、たとえば洗濯物を抱えていて両手がふさがった状態で部屋の電気をつけたり、料理中にエアコンをつけたり、生活の中で起きるちょっとした面倒を解決することも可能です。
また、音声だけで操作できるようにすることで、視覚が不自由な方や、加齢でリモコンが使いづらくなった高齢者も、直感的に家電を操作しやすくなります。
外出先からでも家電の操作
スマートホーム化することで、外出先からでも家の中の家電を操作できるようになります。
たとえばエアコンをスマートホーム化することで、消し忘れが起きた場合に外出先からも対処でき、省エネにつながります。反対に帰宅時間を見越して電源を入れることで、適温の部屋にした状態で家に帰ることも可能です。
またセキュリティの面からも、スマートホーム化することはメリットがあります。スマートロックと呼ばれる専用の家電を玄関のドアに取り付ければ、鍵の開閉を外出先からコントロールできるようになるためです。万が一閉め忘れてしまった時でも、慌てて帰る必要はありません。
ルーティン動作の時短
家の中で毎日使う家電を自動でオンオフする設定を付け加えることで、家事における余計な動作が減り、時短にもつながります。
たとえば「夜中の0時になったら家中の照明を消す」という設定にしておけば、照明をオフにしていく手間も省けます。毎日行う単純な家事を自動化することで、時間の余裕や心のゆとりができるでしょう。


修理対応 | 出張サポート |
---|---|
対応エリア | 47都道府県 |
実績 | パソコンや周辺機器のトラブル・設定を年間約10万件サポート |
料金 | 基本料金 8,800円 + スマートホーム・スマート家電設定サポート 6,600円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
自宅をスマートホーム化する3つのデメリット

便利なことも多いスマートホーム化ですが、実際にはデメリットも存在します。
- スマートホーム化に高額な費用がかかる
- セキュリティの強化をしないと危険
- 同居人に配慮しないと不便
ただしデメリットは、適切に対処すれば回避できるものがほとんどです。それぞれ、どのように対処する必要があるのか見ていきましょう。
スマートホーム化に高額な費用がかかる
スマートホーム化を行うには、遠隔操作に対応している家電とWi-Fi環境の構築が必須となるため、環境や導入したい家電によっては、数万円以上かかる可能性があります。
現在、スマートホーム化に必要なサービスや家電は、そこまで多くはありません。スマートホーム化で叶えたい要望次第では、対応した家電を改めて買いなおす必要があります。
また、loT家電はインターネット回線へ接続する必要があるため、Wi-Fi環境も求められます。インターネットをほとんど使わずスマートフォンのテザリングで代用している、と言った場合には、Wi-Fi環境の導入も必要になるでしょう。
対処法としては、すぐに家中をスマートホーム化するのではなく、よく使う部屋の中からスマートホーム化していく、必要な機能だけをまずはスマートホーム化する、と順序を決めておくとよいでしょう。
セキュリティの強化をしないと危険
自宅のWi-Fiを通じて家電を常時ネット接続するため、外部からスマート化されたリモコンや家の鍵をハッキングされてしまい、勝手に操作される恐れがあります。
たとえば家の鍵を勝手に開けられてしまい、家の中からものを盗まれるといったリスクです。
また、品質や信頼性が劣る機器を購入してしまったがために、ペットの見守り用に設置したカメラを通し、盗撮される恐れもあります。
そのためセキュリティの強化をしっかりと行うとともに、次のように使い方のポイントを守る必要があります。
- パスワードを定期的に変更する
- アップデートを定期的に行う
- 自宅で使用した機器はそのまま捨てずに情報を削除する
また、メンテナンスが自分では難しい場合は、loT機器を販売するメーカーや、メンテナンスやサポートに対応した専門業者へ依頼することも検討しましょう。
同居人に配慮しないと不便
家族や同居人に配慮せずスマートホーム化を行ってしまうと、相手にとって不便な暮らしになりかねないというデメリットが挙げられます。
たとえば夜中の0時に自動で家中の電気を消灯する設定をしている場合、同居する家族の帰宅時間が夜間になることが多いと、相手が家電を使っている最中に電気が切れてしまう可能性もあります。
ほかにも、外出先からエアコンの切り忘れかと思って対応したら、実は家族がその部屋でエアコンを使っていた、なんていうこともあり得るのです。
ただし、1人暮らしであれば気にする必要はありませんし、同居する家族と話し合ったうえで設定を決めるのであれば不便さを減らせます。家族みんなでスマートホーム化でどのようなことを便利にしたいのか、具体的に話し合うことが大切です。
スマートホーム化できる主な家電5選

今もっている家電はそのままに今日からでもスマートホーム化に向けて用意を進められる家電5つは下記の通りです。
- スマートスピーカー
- スマートリモコン
- スマートロック
- ネットワークカメラ
- セットトップボックス
詳細をご説明いたします。
スマートスピーカー
人工知能によって入力された音声を分析・判断できる、音声入力によって操作できるスピーカーのことをスマートスピーカーといいます。
スマートスピーカーのメリットは、スマートスピーカー単体でも活用できることです。そのため、初めてスマートホーム化に挑戦するなど、基本的な家電から揃えたい方に向いています。
スマートスピーカーでできることには、下記のようなものがあります。
- 音楽ストリーミングサービスの再生を開始できる
- アラームやスケジュール管理の追加が行える
- 調べものを検索してもらえる
- 動画を再生してもらえる
- 書籍の読み上げをしてもらえる
- ネットショッピングが行える
選ぶ際のポイントは、次の4つです。
- 搭載されている人工知能がどのような種類なのか確認
- 利用できるサービスの内容を確認
- 音声認識の精度が高いか確認
- スピーカーが声を拾ってくれる範囲を確認
現在、主流なスマートスピーカーはAlexaやGoogleアシスタントが搭載されたものです。
たとえばGoogle検索やGoogleカレンダーをよく利用する方であれば、Googleアシスタントが搭載されたスマートスピーカーを選ぶことで、効率よく音声検索が利用できるようになります。
自分が普段使いたい機能に併せて、スマートスピーカーを選ぶとよいでしょう。
スマートリモコン
スマートリモコンは、赤外線リモコンで操作できる家電を、スマートフォンアプリやスマートスピーカーを通して操作できるようにする家電のことです。
家にある家電の電源のオンオフを管理したい、エアコンを別の部屋から温度を変えれるようにしたい、などの希望を叶えることができます。
対応するリモコンの種類や搭載する機能もスマートリモコンごと異なるため、自分の家に合うものを、比較して選定する必要があります。以下は、初めてスマートリモコンを選ぶ方が、少なくともチェックしておきたいポイントです。
- 室温も把握したいときは温度センサー搭載を選ぶ
- タイマー機能が付いているか確認
- 使いたいスマートスピーカーと連動できるか確認
- 簡単に設定できるプリセット機能が付きを選ぶ
- 登録可能台数を確認して選ぶ
- サポートセンターへの問い合わせが簡単なモデルを選ぶ
スマートリモコンとセットで使いたいのが、スマートプラグとホームロボットです。
スマートプラグはコンセントと家電の間に接続することで、スマートフォンアプリやスマートスピーカーを通じ、接続した家電の電源をコントロールできるようになる製品です。
たとえば、扇風機やサーキュレーターといった、単体ではWi-Fiに接続できない機器でも、スマートプラグを介することで、電源のオンオフが行えるようになります。
ホームロボットは、まるで人間の指のような動きをするロボットで、ボタンを押す動きを伴う家電の電源のオンオフを任せられるのが特徴です。
たとえば、一度浴室の外に出てスイッチを押さないと追い炊きができないお風呂の場合、ホームロボットを取り付けることで、浴室の中からアプリ操作で追い炊きのスイッチを押せるように設定できます。
スマートロック
玄関に後付けで取り付けることで、スマートフォンアプリを通じたカギの開け閉めが行えるようになる家電のことです。導入することで、次のようなメリットが得られます。
- 既存のカギに取り付けるから賃貸でも設置しやすい
- オートロック機能で鍵の閉め忘れを防げる
- カギがいつ開けられたのか履歴を確認できる
- 合いカギが作られずに済む
- カギをなくしてしまうリスクを下げられる
- 専用端末によってスマートフォンアプリなしでも開けられる
これらのメリットに魅力を感じる場合は、スマートロックの導入を検討してみましょう。
スマートロックを選ぶ際は、現在のカギに対応しているタイプかどうか確認したうえで選ぶことが大切です。合わないタイプのスマートロックを購入してしまうと、対応していないために余分な出費になる恐れがあります。
また、取り付け方法もチェックしたいポイントです。以下の3タイプが主な取り付け方法ですので、自分の家に合うものを選びましょう。
取り付け方法 | ポイント |
---|---|
貼り付けるタイプ | 簡単に取り付けられるが、固定が外れる恐れがある |
シリンダー交換タイプ | まるごと取り換えるためしっかり固定されるが、業者へ依頼する必要がある |
工事で取り付けるタイプ | 穴をあけて取り付けるため固定力は高いが、賃貸物件には使えない |
ネットワークカメラ
カメラ本体に内蔵されたコンピューターを通じ、単独でWi-Fiに接続することで、設置された場所の映像を外部から確認できるのがネットワークカメラです。
次のような場合に、導入が向いています。
- 家の外から家族の様子を見守りたい
- 防犯カメラを設置したい
ネットワークカメラは、電源を接続して使うもののほか、ワイヤレスタイプのものもあります。持ち運びできるワイヤレスタイプは設置自由度が高いため、お子様の様子を外出先から見守りたい場合や、設置位置を頻繁に変更したい場合におすすめです。
セットトップボックス
ネットに接続していないテレビであっても、外付けでスマートテレビにできる家電がセットトップボックスです。導入することで、テレビを買い替えずに動画のサブスクリプションサービスや無料動画を見られるようになります。
ただし、商品によって対応サービスが異なるため、導入時は「どのサービスを使いたいのか」も検討して選びましょう。
また、セットトップボックスの形状はさまざまで、HDMI入力端子へ直接接続するタイプのほか、USBケーブルで電源を取るタイプなどがあります。「今のテレビに接続できるのか」を確認することをおすすめします。
スマートホーム化で失敗しないコツ

スマートホーム化に踏み切ったとしても、思っていた機能が使えず失敗してしまうケースがあります。ここではスマートホーム化で失敗しないための3つのコツを解説します。
全体の使い勝手を考えてスマートホーム化
スマートホーム化をする際は、家電同士がどこまで連携できるのか、同じアプリですべて管理できるのかなど、全体の使い勝手を考えていくことが大切です。
たとえば、スマートスピーカーとスマートリモコンが連動出来ない機種だった場合、別々に動かす必要があります。製品同士の連携が行えないと、遠隔操作できるようになったとしても、逆に使い勝手が悪くなってしまうのです。
そこで、導入目的から全体の使い勝手を考えて、スマートホーム化を進めていくことが大切となります。以下では、目的別に例をあげました。参考にしてください。
導入目的 | 用意したい家電 |
---|---|
外からエアコンや 家電を操作したい |
|
音声AIを使いたい |
|
照明を 音声操作したい |
|
外から家族の様子を カメラで観たい |
|
なお、どの目的の場合でもスマートフォンが共通して必要となります。アプリを通じて設定することが多いためです。
手動でも操作する方法を確保
スマートホーム化をする場合でも、手動で機器を操作できる用意はしておきましょう。
たとえばスマートフォンの紛失があれば、アプリを通じた操作ができなくなります。大規模なネットワーク障害が起きた際には、スマートスピーカーなど、すべてのスマートホーム家電が使えなくな可能性も高いです。
また、スマートロックを導入する際は、予備のカギを持っておくことをおすすめします。万が一、ネットワーク障害などでスマートロックを使えなくなった際に、家に入れなくなる恐れもあるからです。
併せて、緊急時に連絡できる管理会社や、サービス管理会社の電話番号を控えておくとよいでしょう。
設定でわからないことは専門業者に相談する
スマートホーム化のために家電を導入しても、実際に使うには正しい設定が必須です。もし難しいと感じた場合は、専門業者への相談も検討してみましょう。
たとえば、PCホスピタルではネットワーク設定だけでなく、スマートホーム用のIoT機器について初期設定や機器連携、セキュリティ対策など幅広く対応してもらえます。
また、機器の購入相談や操作レッスンを受けることもできるため、今ある家電にどのような機器を活用できるのか、有料でもアドバイスを受けたい方もおすすめです。
依頼の受付時間は電話は9時から21時までですが、Webからなら24時間いつでも申し込めます。365日対応しているため、スマートホーム化を考えているけれど自分での設定が難しい場合には、PCホスピタルへ相談してみましょう。
PCホスピタルはスマートホーム化のサポートが可能です
スマートホーム化に必要な家電はスマートスピーカーやスマートリモコンなどが挙げられます。すべてを導入する必要はなく、導入目的を決めてから必要なものを購入するのがベストです。
スマートスピーカーのように、導入後ネット回線につなぐことができれば、すぐに使えるスマート家電もあります。
ただし、導入時はセキュリティ対策も重要です。Wi-Fiに接続する必要もあるため、自宅のネット環境の見直しが必要になるケースもあるでしょう。
PCホスピタルではスマートホーム化やスマートホーム化したあとのセキュリティチェックなどを一挙に行うことができます。スマートホーム化についてお悩みの方は気軽にご相談ください。


修理対応 | 出張サポート |
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対応エリア | 47都道府県 |
実績 | パソコンや周辺機器のトラブル・設定を年間約10万件サポート |
料金 | 基本料金 8,800円 + スマートホーム・スマート家電設定サポート 6,600円~ + 出張サポートは2,200円追加 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得