SSDでパソコンを高速化!メリット・デメリットから換装手順まで解説
SSDでパソコンを高速化しようと考えていませんか。SSDに換装することで、高速化するだけではなく、省電力や耐久性アップなどのメリットもあります。基本的なやり方を覚え、スムーズにSSDに換装しましょう。
この記事では、SSDでパソコンが高速化する理由や、SSDに換装するメリット・デメリット、パソコンをSSDで高速化する手順などを紹介します。
本記事を読むことで、具体的にSSDで高速化する方法を理解でき、パソコンの動作の遅さで不満を抱かないようになるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
SSDでパソコンが高速化する理由
SSDは、物理的な駆動部品を持たないため、パソコンが高速化します。同じストレージであるHDDの場合、データの読み書きを行う円盤を回転させるために、モーターなど駆動部品があります。
一方SSDの場合、内蔵されたフラッシュメモリにデータを読み書きするため、物理的な駆動部品がありません。こうした理由により、SSDに換装することでパソコンが高速します。
SSDに換装する4つのメリット
SSDに換装するメリットは、以下の4つあります。
- パソコン本体やアプリの起動が高速化
- 物理的な耐久性がアップ
- HDDより省電力で動作
- パソコンの静音性の向上
ここでは、各メリットの詳細を紹介します。
パソコン本体やアプリの起動が高速化
SSDに換装するメリットは、パソコンの読み取りスピードやアプリの起動などが、高速化することです。SSDはHDDと比較した場合、電気的な処理だけで動作をするため高速化を実現できます。
実際、以下のように読み込み速度が大きく異なります。
ストレージの種類 | 読み取りスピード(目安) |
---|---|
HDD | 新品:100~120MB/s 数年使用:80~100MB/s |
SSD | SATA規格:500~550MB/s M.2 NVMe規格:2,000MB/s |
同じSATA規格で比較しても、5~7倍程度高速化するため、読み込み速度を上げたい場合、SSDに換装することはおすすめです。
物理的な耐久性がアップ
衝撃に強くなることも、SSDに換装するメリットです。
SSDは、物理的な駆動部分がないため、HDDより衝撃に強くなります。また物理的に動かないからこそ、発熱自体が少ない傾向にあります。
パソコンは高熱になってしまうと動作を鈍らせるため、SSDに換装することで、この問題をクリアできるでしょう。
HDDより省電力で動作
省電力になることも、SSDに換装するメリットです。SSDは、駆動部分がなく発熱も少ないため、電力を抑えられます。
また、ノートパソコンで換装をした場合、バッテリーが長持ちするでしょう。
パソコンの静音性の向上
HDDの回転音がなくなることも、SSDに換装するメリットです。
負荷のかかる作業をしていても、本体からの音はCPUなどのファン程度しかありません。
またファンレスのパソコンであれば、より静かです。パソコンの静音性を向上させたい場合も、SSDに換装することをおすすめします。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
---|---|
対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中 |
料金 | パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
SSDに換装する3つのデメリット
上記で紹介したメリットもある一方で、SSDに換装するデメリットもあります。
- 大容量のSSDは高額
- SSDは接続規格の種類が多い
- SSDへ換装する難易度が高い
SSDに換装する前に、デメリットについても把握しておきましょう。
大容量のSSDは高額
SSDは、HDDと比較した場合、容量あたりの単価が高額になるデメリットがあります。1GBあたりの単価はHDDが数円、SSDは数十円となるため、明らかにSSDの方が高いです。
また大容量のSSDの場合、単価は下がるものの、1TBを超えるSSDは、価格が万単位になるケースもあります。容量あたりの価格がHDDよりも高いことは、認識しておきましょう。
SSDは接続規格の種類が多い
SSDにはさまざまな種類の接続規格があり、それぞれ互換性がないこともデメリットに挙げられるでしょう。
HDDの主な接続規格は「SATA」と「IDE」ですが、SSDの場合、「SATA」や「mSATA」、「M.2」などがあり、互換性はありません。また、HDDからの換装を検討している場合、SATA規格のSSDを選ぶ必要があります。
パソコンに対応する接続規格について必ず確認してから、換装するようにしましょう。
SSDへ換装する難易度が高い
換装するハードルが高いこともデメリットです。SSDは構造上、HDDよりもデータを取り出すことが難しいためです。パソコンによっては、独自規格が採用され、メーカー純正品しか使えません。
そのため、換装できるのかどうか、事前にメーカーのサポートセンターなどに確認してみましょう。
パソコンをSSDで高速化する手順
「換装の難易度は高い」と紹介しましたが、それでも自分で挑戦してみたい場合は、以下の手順で行いましょう。
- 使い勝手のよいSSDを購入する
- 新しいSSDのフォーマットを行う
- HDDからSSDにデータを移行する
- パソコンのHDDをSSDに換装する
- パソコンを起動して動作を確認する
ここでは、SSDに換装する手順の詳細を紹介します。
使い勝手のよいSSDを購入する
まずは、メーカーなどに問い合わせてSSDに換装できるのか確認し、問題なければSSDを購入します。購入するSSDを選ぶ際、以下のポイントをおさえておきましょう。
- HDDの代わりに使用する場合は、500GB以上の容量が必要
- 読み込み速度は、高速になるほど熱を持ちやすい
- 搭載されているHDDからSSDに換装する場合、同じ規格サイズのSSDを選ぶ
容量や読み込み速度だけではなく価格なども比較しながら、パソコンに合った使い勝手の良いSSDを見つけましょう。
新しいSSDのフォーマットを行う
続いてパソコンにSSDを接続し、パソコンにSSDを認識させるために、SSDをフォーマットしましょう。
Windows 10では、以下の手順でフォーマットします。
- タスクバーのWindowsロゴを右クリック
- 「ディスクの管理」を選択
- 「ディスクの初期化」が表示される
- SSDと同じフォーマット形式を選択し「OK」をクリック
この手順で「オンライン」「未割り当て」という表示に変更された場合、フォーマットは完了です。
HDDからSSDにデータを移行する
続いて、HDDのデータをSSDに移行します。移行することで、今までとまったく同じ環境を継承でき、すぐにパソコンを使えます。
SSDにクローンを作成する場合は、無料のクローンソフトを活用しましょう。そうすれば、HDD上のデータだけではなく、OSのクローンも一緒に移行できます。またクローンソフトの画面の指示に従えば、問題なくデータを移行可能です。
パソコンのHDDをSSDに換装する
クローン完了後、HDDを取り外してSSDを装着します。また換装は、デスクトップとノートパソコンによって手順が異なります。デスクトップの場合、以下の手順で装着しましょう。
- PCケースを開く
- マザーボードに接続しているHDDをケース内から取り外す
- SSDを入れて固定する
- SSDの電源ケーブルも挿入する
デスクトップの場合は、ケーブルの挿し忘れに注意しましょう。ノートパソコンの場合、HDDを取り外してSSDを差し込むだけのケースが多く、比較的換装をしやすいです。
パソコンを起動して動作を確認する
最後にパソコンを起動させて動作をチェックしますが、SSDを起動ディスクとして設定しなければ、パソコンが動かない可能性があります。
起動ディスクはBIOS設定で変更できます。方法は以下の通りです。
- パソコン起動時、「F2」あるいは「Del」キーを押す
- Boot(ブート)を選択
- boot device priotityの中で、1番目のブートデバイスを換装したSSDと選択
- パソコンの再起動
BIOSの設定画面に移動するキーは、パソコンによって異なるため、事前に確認しておきましょう。
SSDでパソコンを高速化するポイント
SSDでパソコンを高速化するためには、OSのクリーンインストールや容量に余裕のあるSSDを選択することがおすすめです。また、修理専門店に依頼をすると、換装で失敗することはありません。
ここでは、SSDでパソコンを高速化するポイントを見ていきましょう。
OSのクリーンインストール
OSのクリーンインストールは、SSDでパソコンを高速化するポイントです。クリーンインストールは、クローンのようにデータを丸ごとコピーするのではなく、OSをイチから入れ直し、その他のデータはクリーンインストール後に手動でコピーするやり方です。
クリーンインストールの手順は、以下の通りです。
- データのバックアップを取る
- OSをインストールするためのインストールメディアを作成する
- SSDを換装する
- OSをクリーンインストールする
データの移行に手間がかかるものの、OSの設定は初期状態になり、動作の遅延が起きにくくなるメリットがあります。
容量に余裕のあるSSDを選択
容量に余裕のあるSSDを選ぶことも、SSDでパソコンを高速化するポイントです。SSDは、容量が不足していると、書き込み速度が低下する傾向にあるためです。
また、SSDの容量が足りなくなった場合、フラッシュメモリを劣化させ、寿命が短くなる可能性もあります。SSDの容量不足を解消するためには、できるだけ容量の大きいSSDを用意しましょう。
やり方に困ったときは修理専門店に依頼する
SSDの換装で困ったときは、パソコンの修理専門店に相談すると良いでしょう。修理専門店に依頼すれば、換装で失敗することはないためです。
修理専門店であれば、PCホスピタルをご利用ください。PCホスピタルでは、訪問してHDDからSSDに換装するサービスを展開しています。
またSSDは、PCホスピタルで用意するため、自身で購入しなくても問題ありません。電話は、年中無休・土日祝日もつながるため、困ったときは気軽に相談してみましょう。
SSDでパソコンを高速化するときの疑問
SSDで高速化するときによくある質問も見ていきましょう。
- SSDの最適化の設定は必要か
- SSDの寿命は何年か
- 外付けSSDでも高速化するのか
各質問の回答を紹介するので、よりSSDについて理解を深めたい場合は、ぜひ参考にしてください。
SSDの最適化の設定は必要か
SSD最適化の設定は、特に必要ありません。
最適化しなければ、書き込み限界によるエラーが発生するという意見もありますが、一般的な使い方であれば、SSDの大容量化が進んでいるため問題ないでしょう。
SSDの寿命は何年か
SSDの寿命は、5年程度です。
使い方によりますが、HDDより寿命が長い傾向にあります。また、メーカー保証はあるものの、期間はメーカーによってバラバラです。
外付けSSDでも高速化するのか
外付けSSDによって高速化することは可能です。
外付けSSDをパソコンに接続してから起動させることで、重たかった動作が軽快になるでしょう。また外付けSDDの場合、手軽に導入できるメリットもあります。
SSD換装をプロに任せるのも一つの対処法
前述の方法でSSD換装を行う場合、対応に慣れてなければ実際に進めていく時に様々な問題が発生する可能性があります。
規格の選定を間違える、SSD換装時に別の内部パーツに触れることによる故障、データの移行が上手くいかない等のトラブルが発生することがあります。また、ノートパソコンや一体型パソコンは分解の難易度が高く、知識が無ければSSD換装の失敗により修復できない状態に陥る可能性があります。
SSD換装が難しい、換装したいけど不安とお考えの場合はパソコンやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
PCホスピタルはパソコンのSSD換装サポートが可能です
SSDに換装するメリットは、パソコン本体・アプリ起動の高速化や物理的な耐久性アップ、省電力、静音性の向上などです。しかしながら、SSDはHDDと比較すると高額であり、接続規格の種類が多く、換装する難易度が高いデメリットもあります。
ご自身で行うことが難しいと思われた場合はぜひPCホスピタルにSSD換装をご依頼ください。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中 |
料金 | パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得