iPhoneがウイルス感染した?診断方法と対処法を徹底解説

目次
iPhoneの挙動がおかしい、もしかしてウイルス感染したかもしれない、とお困りではありませんか。
iPhoneはセキュリティ対策がしっかりと行われていますが、ウイルスに絶対感染しないわけではありません。自力での対応が難しい場合は、早めに専門業者へ相談することも大切です。
この記事では、役立つウイルスの診断方法と対処法を解説します。日頃からできる予防策も解説するので、万が一に備えたい方にもおすすめです。
本ページを読むことで、iPhoneのウイルス感染について理解し、対処法や予防策を行えるようになるでしょう。
1.iPhoneはウイルス感染の診断ができない

前提として、iPhoneそのものにはウイルスをスキャンする機能が備わっていません。iOSのシステム自体が外部に非公開となっており、他の企業がセキュリティアプリを開発できない仕組みになっているからです。
したがって、ウイルス感染の診断に効果的なセキュリティアプリを使用しても、感染したかどうかを明らかにすることはできません。
しかし、iPhoneのウイルス対策が不完全なわけではありません。まずiOSに関するシステムが非公開で、セキュリティアプリが開発できないということは、不正アプリが入り込む可能性も狭まることになります。
基本的にアプリ同士のやり取りが許可されておらず、ウイルスが拡散するために必要な通信が困難となっていることや、Apple側の厳しい対策も行われています。
したがって、通常の使い方であれば、アプリをAppStoreからダウンロードしてもウイルス感染が起きることは稀です。だからといって、必ずしも感染しないとは限らないのが難しいところです。
実際、2015年には中国のApple公式ストアに掲載された正規アプリに、XcodeGhostというウイルスが混入しており、ウイルス感染が起きた事例もあります。
100%防ぐ方法はないため、普段から予防を心掛けつつ、ウイルス感染が考えられる場合はすぐに対処することが重要となります。
2.iPhoneのウイルス感染が疑われる5つの事例

現時点で、不安に思うような症状が出ていることもあるかもしれません。ウイルス感染が疑われるのは、次の5つの状態です。
- iPhoneが勝手に再起動される
- データの通信量が過度に増えている
- アプリが勝手にインストールされている
- バッテリー消耗が早い
- iPhoneの動作が重い
今の不具合に近い状態があれば、すぐに対処を行いましょう。
2-1.iPhoneが勝手に再起動される
勝手に電源がついたり、電源が消えたりする場合は、ウイルス感染により不正な通信が繰り返し行われている可能性があります。
ただし、iPhoneが勝手に再起動される理由には、バッテリーの劣化やアップデートによる不具合、物理的な破損など複数の原因が考えられるのも事実です。
また、水没後に修理が適切に行われていない場合や、高温環境でiPhoneを使用し続けた場合も、勝手に繰り返し再起動が起きることがあります。
こうした複数の原因に心当たりがない場合は、ウイルス感染も視野に入れましょう。
2-2.データの通信量が過度に増えている
急に通信制限がかかる、普段の使い方では考えられないほどテータ通信量が増えているといった状況も、ウイルス感染が疑われます。
ウイルスは感染した際に、不正な方法でシステム全体に広がり、データの破壊や削除、収集、不正なアプリのインストールなどを行います。この結果、データ通信が大幅に増えてしまうことがあるからです。
データ通信量を確認する方法は、設定の「モバイル通信」より確認できます。個々のシステムサービスによるモバイル通信データ量もわかるため、自分が使用した覚えのないアプリやシステムが含まれていないか、チェックしましょう。
2-3.アプリが勝手にインストールされている
ウイルス感染によりダウンロードした記憶のないアプリが勝手にインストールされることがあります。
ホーム画面に見覚えのないアプリがあったり、iPhoneのストレージ使用量が明らかに増えていたりする場合は、遠隔操作を可能にするウイルス感染が疑われます。
ストレージ使用量が増えるのは、ウイルスの中にはより複雑な動きをさせるため、データ量が膨大なものもあるためです。
症状が出始めたころにダウンロードしたアプリがあれば、そのアプリを経由して感染した可能性も考えられます。
2-4.バッテリー消耗が早い
普段と異なり バッテリーが熱を持っており、充電の消耗速度も速い場合は、ウイルス感染の可能性があります。
ウイルス感染により、アプリをインストールされたり、何度もデータ通信が行われたりすることで、自分が使っていない時間もiPhoneを利用されてしまうからです。
ただし、バッテリーが劣化していると、100%充電してもすぐにバッテリーが消費されてしまうことはあります。
バッテリーの健康状態が気になる際は、Appleの公式アプリである「Appleサポート」や、iOS11.3以降で使用できる「iOS診断プログラム」を利用して確認しましょう。以下はiOS
診断プログラムの利用方法です。
- iPhoneで「設定」を開く
- 欄から「バッテリー」をタップ
- 「バッテリーの状態」をタップ
- 新品時と比較した最大容量を確認
- バッテリー最大容量が80%以下になっていないかチェック
この診断で最大容量が80%以下でなければ、バッテリーは劣化していないと判断できます。その場合はウイルス感染の可能性が高まります。
iPhoneのバッテリー寿命は、充電回数約500回分とされます。毎日充電する人であれば1年半から2年ほどが目安です。1年以下の期間しか利用しておらず、普段から充電回数も多くない場合は、ウイルス感染が疑われます。
もし、バッテリーの診断結果が80%以下であったり、1年半以上毎日充電を行っている場合などにはバッテリー交換で改善できる可能性が高いので、バッテリーの交換をご検討ください。
2-5.iPhoneの動作が重い
普段とは異なり不自然にiPhoneの動作が重い場合は、ウイルス感染の可能性があります。
ウイルス感染により、バックグラウンドでアプリのダウンロードなどが行われた結果、データがストレージを圧迫してしまうためです。
特に購入から日が経っていないにもかかわらず、iPhoneの動作が極端に重くなってしまった場合は、ウイルス感染の可能性が高いです。
しかし、動作が重くなる理由には、経年劣化や一時的に保存されるキャッシュデータの増加も考えられます。
購入から年数が経っているiPhoneの場合は、キャッシュデータの削除やバッテリーの劣化具合など、動作を重くする要素が他にないか確かめておくことも大切です。
3.iPhoneのウイルス感染が疑われる場合の対処法

実際に感染が疑われる場合に、すぐにできる対策として次の4つが挙げられます。
- セキュリティアプリをインストールする
- iOSを最新Verにアップデートする
- 端末を初期化する
- スマホ修理店に依頼する
疑わしい症状があらわれている場合は、ぜひ試してみてください。
3-1.セキュリティアプリをインストールする
ウイルスの駆除に対応しているセキュリティアプリをインストールし、ウイルスの駆除を行いましょう。
iPhoneに対応しているセキュリティアプリは、ウイルス感染のスキャンはできませんが、ウイルスの駆除には対応しているためです。
また、ウイルス感染のリスクを抑えられるように、任意のブラウザやアプリなどを利用する際に、詐欺サイトや悪質なサイトを事前にブロックする機能を持つセキュリティアプリもあります。
機能はセキュリティアプリごと異なるほか、利用期間や使用料金も違うため、自分に合うものを選びましょう。
3-2.iOSを最新Verにアップデートする
iOSのアップデートを行っていない場合は、最新バージョンへアップデートを行いましょう。
アップデート内容は機能の更新以外にも、セキュリティ強化も含まれているためです。古いバージョンを使い続けると、改善されたはずの弱点を放置してしまうことにつながります。
手動でアップデートを行う手順は、次の通りです。
- 設定の「一般」をタップ
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップ
- 現在インストールされているiOSのバージョンを確認
- アップデートがあれば実行
通信料対策で自動アップデートをオフにしたことで、最新版になっていない可能性もあるかもしれません。アップデートによる影響の有無を確かめるためにも、確認しておきましょう。
3-3.端末を初期化する
ウイルス感染が疑われるiPhoneを初期化することで、再起動が頻発するなど症状が改善する場合があります。
初期化とは、工場出荷当時のデータが何もない状態にiPhoneを戻すことです。ウイルス自体もデータのため、端末内からすべてのデータを消す初期化が有効な手段となります。
ただし、通常の不具合に対応するための初期化と異なり、バックアップを取ると逆効果になってしまう点に注意が必要です。バックアップ内にウイルスのデータが残ると、再びiPhoneを感染させることにつながります。
ウイルス感染による対応として初期化を行う際は、全データを消去することを忘れないようにしましょう。
3-4.スマホ修理店に依頼する
端末を初期化しても症状が改善しない、再起動を繰り返してしまい初期化そのものができないといった場合には、専門のスマホ修理店へ持ち込みましょう。
スマホ修理専門店であれば、ウイルスを安全に除去できる可能性があるからです。不具合の原因がウイルスではなく、電池の劣化など他の理由だった場合も、適切に対処してもらえます。
iPhoneの修理は、ドクター・ホームネットでも受け付けています。携帯電話からでも通話料は無料です。年中無休で相談できるため、休日にiPhoneのウイルス感染が疑われた場合もおすすめです。
また、ドクター・ホームネットは出張にも対応しています。お店までもっていくことが難しい場合は、出張修理依頼を活用しましょう。
4.iPhoneがウイルスに感染しないための予防策

ウイルス感染を防ぐには、普段の予防も重要となります。iPhoneの使い方次第では、ウイルスを感染させやすくしている可能性もあります。
ここでは、iPhoneがウイルスに感染しないための2つの予防策を解説します。
4-1.AppStore以外からアプリをインストールしない
アプリのインストール先は、AppStoreのみにしましょう。AppStoreに掲載できるアプリは、厳正な審査を通過することが前提となっているためです。
提供元が分からないアプリや、サイトなどでおすすめされた直接ダウンロードできるアプリは、インストールしないようにしましょう。
4-2.アプリに権限を与えない
アプリ付与する権限は、慎重に選ぶことが大切です。万が一、不正アプリをインストールしてしまった場合でも、権限を付与しなければ重要なデータにアクセスさせずにすみます。
注意したいのは、アプリの初回起動時です。多くのアプリでは、ここで必要な位置情報やアドレス同期、画像データへのアクセスへの許可を求められます。アプリの利用目的を考えたうえで、不要な権限を与えないようにしましょう。
5.iPhoneのウイルス感染に関するQ&A

ここでは、iPhoneのウイルス感染について、よくある疑問をQ&A方式で回答します。
5-1.「ウイルス感染」のポップアップが表示されたら?
すぐに、 閲覧しているWebページを閉じましょう。
たとえば「ウイルスが検出されました!」や「警告!」といった文章が出てきた場合は要注意です。
基本的には表示が出たとしても、ウイルス感染してしまったわけではありません。むしろ、ポップアップが誘導する通りに、アプリのインストールやURLへのアクセスを行ってしまうと、ウイルスに感染する恐れがあります。
そのためWebページを閉じてしまうのは、有効な対応といえます。心配な場合は、今回紹介したウイルス感染が考えられる事例の症状が出ていないか確認しましょう。
5-2.ウイルスの感染経路を特定する方法は?
iPhoneはセキュリティアプリによるウイルスの検知が行えないため、感染経路の特定は個人では難しいのが現状です。
- iPhoneのシェルブレイクを行った(ロック解除)
- 「ウイルス感染」のポップアップ指示通りにサイトへアクセスした
- 不明な宛先のメールに記載されたURLへアクセスした
しかし、ウイルス感染が起きた場合、直近に次の行動をとっていないか振り返ることで、感染経路になったサイトやアプリ、メールがわかる場合もあります。
シェルブレイクは「脱獄」とも呼ばれ、iPhoneのロックされている機能を解除し、発行元が不明なアプリをインストールできるようにすることです。ここまで述べてきたように、発行元不明のアプリは不正アプリのリスクもあるため、できれば控えましょう。
また、AppStoreからアプリをインストールするようにしていても、不正サイトへのアクセスにより、ウイルス感染する可能性はあります。
高セキュリティのiPhoneでもウイルス感染に気をつけしょう
iPhoneはApple側のセキュリティ対策により、ウイルス感染しにくい環境が作られています。ただし、ウイルス感染が絶対に起きないわけではありません。自分の使い方次第では、大切なiPhoneを危険にさらすことにもつながります。
解説した予防策を日頃から講じ、ウイルス感染が疑わしい場合は落ち着いて対処を行いましょう。初期化が難しい、自分だけでは状態が分からない場合は、豊富な実績を持つドクター・ホームネットへご相談ください。最短即日で、トラブル解決に尽力いたします。