Windows 10/11のセーフモードでトラブル解決!起動方法や使い方を紹介
Windows 10/11を使っていると思わぬトラブルが発生し、対処に困った経験がある人も多いのではないでしょうか。
このようなトラブル時には、Windows 10/11に搭載されているセーフモードを使うことで改善できる可能性があります。
この記事では、Windows 10/11のセーフモードを使ってトラブルを解決する方法をわかりやすく解説します。セーフモードの基本的な使い方もあわせて解説します。万が一トラブルが発生したときもスムーズに対応できるようにしておきましょう。
Windows 10/11のセーフモードの役割
そもそもセーフモードとは、OSに何らかのトラブルが発生したときのために搭載されている診断用の起動モードです。セーフモードは、WindowsやmacOS、Androidといった多くのOSに標準搭載されています。
2015年にリリースされたWindows 10/11にもセーフモードが搭載されており、必要に応じて使用が可能です。Windows 10/11のセーフモードは必要最小限の機能で起動させて、トラブルの診断や原因の解決が可能です。
セーフモードが効果的なトラブルの例としては、Windows 10/11が正常に起動しない、Windowsアプリがフリーズし続けるなどが挙げられます。万が一トラブルが発生したときでも、セーフモードで起動させて原因を特定し、対処すれば正常な状態に戻すことができます。
Windows 10/11のセーフモードの種類と特徴
Windows 10/11のセーフモードには、次の3種類があります。
- 基本のセーフモード
- セーフモードとネットワーク
- セーフモードとコマンドプロンプト
それぞれ特徴が異なり、セーフモードの中にはパソコンの専門知識が必要なものもあります。ここではWindows 10/11のセーフモードの種類と特徴をわかりやすく解説するので、いざというときに、どの機能を使用すれば良いか把握しておきましょう。
基本のセーフモード
Windows 10/11に搭載されたセーフモードの中で、最もスタンダードなのが基本のセーフモードです。基本のセーフモードでは、パソコンを起動するために必要最低限の機能だけが表示されます。
例えば、スタートメニューやキーボード、マウスは通常通り使えます。その一方で、ドライバーやサービスといったほかのプログラムは一切起動しないため、使うことはできません。
また、ネットワークには接続しないため、ネットの脅威を遮断して安全な状態に導くことが可能です。
セーフモードとネットワーク
セーフモードとネットワークは、基本のセーフモードにネットワークのアクセス機能が追加されたものです。
基本のセーフモードでは、ドライバーやサービスは起動しない一方で、セーフモードとネットワークではネットワークへのアクセスに必要なドライバーとサービスを追加することができます。
ネットワークにアクセスする必要があるため、基本のセーフモードに比べるとセキュリティ面は劣りますが、原因を特定して解決方法をネットワークから収集するといったことが可能です。
セーフモードとコマンドプロンプト
Windows 10/11のセーフモードの中で、パソコンの専門知識が必要になるのがセーフモードとコマンドプロンプトです。
セーフモードとコマンドプロンプトは、基本のセーフモードにコマンドプロンプトが追加されたセーフモードです。コマンドプロンプトとは、WindowsのベースになったMS-DOSと呼ばれるOSにアクセスするための基本的なプログラムです。
現在は、Windowsの基本的なプログラムの多くはエクスプローラーが担っていますが、コマンドプロンプトも少なからず残されているのが現状です。
セーフモードとコマンドプロンプトは、基本のセーフモードと同様にネットワークには接続されないため、セキュリティ面では安全だといえます。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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Windows 10/11でセーフモードを起動する方法
Windows 10/11を使用中にトラブルが発生した場合、セーフモードを起動するとパソコン自体の不具合かそうでないかをチェックすることが可能です。Windows 10/11でセーフモードを起動するには、次の4つの方法があります。
ホーム画面のロゴキーから起動する手順
まずは、ホーム画面のロゴキーからセーフモードを起動する手順について解説します。
ホーム画面のロゴキーとは、画面左下にあるスタートメニューを表示させるロゴマークのことです。ホーム画面のロゴキーからセーフモードを起動する手順は、次の通りです。
Windows 10でホーム画面のロゴキーからセーフモードを起動する手順 |
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Windows 11でホーム画面のロゴキーからセーフモードを起動する手順 |
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システム構成から起動する手順
システム構成からセーフモードを起動する手順は、次の通りです。
Windows 10でシステム構成からセーフモードを起動する手順 |
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手順1.は、キーボードの「ロゴ」キーと「R」キーを同時に押した場合でも「ファイル名を指定して実行」を表示させることが可能です。
Windows 11でシステム構成からセーフモードを起動する手順 |
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サインイン画面から起動する手順
Windows 10のサインイン画面からセーフモードを起動する手順は、次の通りです。
Windows 10のサインイン画面からセーフモードを起動する手順 |
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ホーム画面のロゴキーからセーフモードを起動できない場合は、Windows 10のサインイン画面から起動する方法を試してみましょう。
Windows 11のサインイン画面からセーフモードを起動する手順は、次の通りです。
Windows 11のサインイン画面からセーフモードを起動する手順 |
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黒い画面の状態から起動する手順
黒い画面の状態からセーフモードを起動する場合、事前にWindows回復環境を「winRE」に切り替える必要があります。
事前準備:「winRE」への切り替え |
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セーフモードの起動 |
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セーフモードでトラブルを解消する方法
Windows 10/11でセーフモードに切り替えた後は、パソコンに起こったトラブルを解決していきましょう。ここからは、セーフモードでトラブルを解決する4つの方法について解説します。
付属のセキュリティソフトでウイルスの駆除
トラブルの原因がウイルス感染だった場合、Windows 10/11のセーフモードでウイルスを駆除することが可能です。
ただし、市販のセキュリティソフトだと、セーフモードでの起動が制限されている可能性があります。そのため、Windows 10/11に標準搭載されているMicrosoft Defenderと呼ばれるセキュリティソフトを使う必要があります。
Microsoft Defenderを使ってウイルスを駆除する手順は、次の通りです。
Microsoft Defenderを使ってウイルスを駆除する手順 |
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プログラムやドライバーの削除
新しいプログラムやドライバーのインストール後にトラブルが発生した場合は、原因となっている疑いがあるものを削除しましょう。プログラムとドライバーを削除する手順は、次の通りです。
プログラムを削除する手順 |
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ドライバーを削除する手順 |
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なお、プログラムやドライバーを削除した場合、パソコンの動作に影響が出る可能性もあります。
削除する前にドライバーやプログラムの影響範囲を調べて、動作に影響がでないか確認しておきましょう。
ドライブのエラーチェックと修復
Windows 10/11が起動しない場合、セーフモードでドライブのエラーチェックと修復を行いましょう。ドライブのエラーチェックを行う手順は、次の通りです。
ドライブのエラーチェックを行う手順 |
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エラーチェックの完了後は、要求に応じて再起動を行います。再起動後に表示される「自動修復」で「再起動」をクリックすれば、自動で修復が行われます。
トラブル前にシステムの復元
Windows 10/11には、システムの復元と呼ばれる機能が標準搭載されています。システムの復元とは、トラブルが発生する前の状態に戻すバックアップ機能のことです。システムの復元で正常に作動していたときの状態に戻すことで、トラブルが改善される可能性があります。
セーフモードでシステムの復元を実行する手順は、次の通りです。
ドライブのエラーチェックを行う手順 |
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セーフモードが起動しない時の対処法
セーフモードを起動する際に、上手く移動しなかったり途中で止まったりすることがあります。このような場合、いくつかの方法を試すと改善される可能性があります。
ここでは、Windows 10/11でセーフモードが起動しないときの対処法を3つ解説します。
強制終了して再度セーフモードの起動
何らかのトラブルによってパソコン自体が起動しない場合、まずは電源ボタンを長押しして強制終了させます。その後、電源をONにして起動し、再度セーフモードの手順を踏んでみましょう。
事前に作成した回復ドライブを利用
セーフモードが起動しない場合、事前に作成した回復ドライブを利用すると改善が見られることがあります。回復ドライブとは、パソコンを工場出荷状態に戻すための情報をUSBメモリーに記録したものです。
回復ドライブを利用すると、トラブルが発生した際にWindows 10/11を再インストールできます。回復ドライブの作成とセーフモードを起動するまでの手順は、次の通りです。尚、作業に入る前に大切なデータはバックアップを取っておきましょう。
回復ドライブの作成を行う手順 |
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回復ドライブの利用からセーフモードの起動する手順 |
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Windows 10/11のセーフモードに関するQ&A
ここからは、Windows 10/11のセーフモードに関するQ&Aを2つ紹介します。セーフモードをスムーズに使うために、ぜひ参考にしてください。
セーフモードも起動しない状態からデータを取り出せる?
大切なデータを取り扱っているときにトラブルが発生した場合、Linuxと呼ばれる無料のOSを使ってデータを取り出すことが可能です。
LinuxはWindowsやmacOSなどと同じOSのひとつで、リーナス・トーバルズ氏によって開発されました。
ただし、Linuxを使うためにはある程度のパソコンの専門知識が必要です。Linuxを使っても暗号化されたデータの取り出しは難しいため、自信がない場合は専門業者に相談しするのがよいでしょう。
セーフモードを解除する方法は?
一度起動したセーフモードは、目的を果たした後に解除することが可能です。セーフモードの解除方法は次の通りです。
セーフモードを解除する手順 |
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システム構成でセーフモードでの起動を設定している場合は、次の手順で解除できます。
システム構成でセーフモードを起動してる時の解除手順 |
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パソコン修理をプロに依頼するのも一つの対処法
強制終了や回復ドライブを利用してもセーフモードが起動しない場合や、自分で対処するのに不安がある場合は、さまざまなパソコンのトラブルを解決することができるPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
起動しないパソコンの修理にかかる費用や期間は、次の通りです。
パソコンが起動しない主な症状 | ログインできない ロゴの画面から先に進めない 青い画面に英文字が表示される |
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作業料金 起動しないパソコンからの復旧 |
22,000円(税込)~ ※2023年5月時点(基本料金別途) |
期間 | 最短即日 |
自力の改善が難しいとお考えの場合はPCホスピタルにご依頼ください。
PCホスピタルはセーフモードを使用するトラブルのサポートが可能です
ここまで、Windows 10/11のセーフモードの役割や起動方法について解説しました。
セーフモードはWindows 10/11に不具合が発生した際に、不具合を解消するために必要な機能です。セーフモードを使用しても、不具合が解消しない場合は、Windowsの初期化などの対応が必要です。
今回ご紹介した内容でトラブルが解決しない場合は、修理店へ依頼することをおすすめします。
PCホスピタルでは、365日体制で対応しており、メーカーや症状問わず対応しています。パソコンで困りごとがある場合はぜひサポートをご依頼ください。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | パソコン修理 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得