PCが突然シャットダウンする時の原因と対処法を解説

PCが突然シャットダウンする時の原因と対処法を解説

「PCを使用していたら突然シャットダウンした」「PCを何度付け直しても突然シャットダウンする」という症状に悩んでいる方もおられるのではないでしょうか?

一時的なトラブルの可能性もありますが、放っておくと症状がひどくなる可能性があり、場合によっては故障してPCが起動しなくなる危険性もあります。

そこでこの記事では、PCが突然シャットダウンしてしまう原因と対処法を解説します。

PCが突然シャットダウンする原因

PCが突然シャットダウンする6つの原因

PCが突然シャットダウンしてしまう原因はいくつか考えられますが、原因の多くは下記の7つです。

  • PCの電力不足
  • PCが熱暴走を起こしている
  • PCが帯電をしている
  • OSのアップデート中
  • インストールしているアプリの不具合
  • PC内部のパーツの故障
  • ウイルス感染が原因

PCを扱う方であれば知っておきたい情報ですので、ご参考ください。

PCの電力不足

ノートPCの場合、考えられるのはバッテリー切れです。

ノートPCは電源を繋げなくても取り付けられているバッテリーを充電することで電力が供給されるので、長時間使用しているとバッテリー不足になります。

また、充電していたのにすぐにバッテリー不足になる場合はバッテリーの劣化によるものと考えられ、購入してから2年~3年経っており、すぐにバッテリー不足になってしまう時は交換することを検討した方がいいでしょう。

デスクトップPCの場合に考えられる原因には、電力不足が挙げられます。

デスクトップPCは供給容量が決まっているので、同じコンセントに消費電力の大きい複合機・プリンターなどの家電を繋げていると電力不足になりやすくなり、突然シャットダウンしてしまうこともあるので周辺機器のコンセントの配置などは注意が必要です。

PCが熱暴走を起こしている

PCに内蔵されているCPUというパーツが高熱になるとシャットダウンする可能性があります。

通常はPC内部の熱を冷却するファンなどで対策がなされています。しかし、掃除をしないまま長年使っていると、ホコリがたまってしまい熱が逃げにくくなる環境を作ってしまいます。

そうすることにより、熱暴走を起こしてしまい、突然シャットダウンを引き起こしてしまうのです。

後程詳しいやり方を解説しますが、日頃からPCの掃除は行うようにしましょう。

また、熱暴走してしまう他の理由として考えられるのは、CPUに負担のかかる作業をしていることです。CPUは故障を防ぐために一定の温度に到達するとシャットダウンする機能が備わっています。

PCが帯電をしている

PCに必要のない熱がたまり帯電しているとシャットダウンする可能性が高まります。

電源ケーブルを繋いだままにしていたり、PCを長時間使用することでPC内部のコンデンサーに必要のない電気をためてしまうことが原因です。

PCは決められた最大出力を超えると破損などのトラブルを防ぐために保護装置が働きます。帯電するとこの保護装置が誤作動を起こし、突然シャットダウンしてしまうことがあります。

OSのアップデート中

トラブルではなく、OSのアップデート中である可能性もあります。

これは、再起動を必要とするアップデートの場合ですが、OSのアップデートは自動更新されるので、バックグラウンドで動いていることに気が付かず突然シャットダウンしたような現象が起きます。

しかしこれは、アップデートによるものなのでトラブルではありません。

インストールしているアプリの不具合

ウイルス対策ソフトなどの対策アプリや追加したアプリが不具合の原因となっている場合もあります。

ウイルス対策ソフトなどの起動時に自動で同時に立ち上がるアプリが多くなるとPCに負担がかかってしまいます。そういった場合には必要のない常駐アプリは無効にしましょう。

また、勝手にバックグラウンドで動いているアプリもありますので、この機会に常駐アプリの整理をおすすめします。

PC内部のパーツの故障

長期間の使用や劣化によりPC内部のパーツが故障している可能性もあります。

また、マザーボードというパーツやメモリ、ケーブル類は寿命があり、劣化してしまうことでシャットダウンしてしまうこともあります。

ウイルス感染が原因の場合も

上記の内容で対策しても原因が見つからない場合は、ウイルス感染してシャットダウンしてしまった可能性もあります。

ウイルスの種類にもよりますが、ウイルスに感染してしまった際はシャットダウンだけではなく、ファイルが消えている、メールなどが勝手に送信されてしまうなど様々な不具合が生じることが多いでしょう。

突然シャットダウンするだけであれば、ウイルス感染の可能性は低く、ほとんどの場合上記で解説したPC内部・外部が原因である場合が多いですが、チェックしておくと安心です。

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PCが突然シャットダウンした時の対処法

ここまではPCが突然シャットダウンしてしまう原因について解説しました。ここからは、原因を踏まえたうえで突然シャットダウンした時の対処方法を下記の7つに絞り解説していきます。

  • PCへの電力を確保する
  • PCのファン回りや通気口の掃除
  • PCの帯電ならケーブルを抜いて放置
  • アップデート中なら終わるまで待つ
  • 不要なアプリの動作を止める
  • ウイルスの疑いがあるなら駆除
  • 原因不明の場合は修理業者に依頼

自身ですぐにできるものも多いので下記を参考に対処法を試してみましょう。

PCへの電力を確保する

ノートPCのバッテリー不足であれば充電するだけで解決できる場合が多いです。

デスクトップPCの場合は、タコ足配線のコンセントに刺さっている機器を少し減らしてみるか、壁に備え付けられているコンセントに直接繋ぎましょう。

PCのファン回りや通気口の掃除

PCのファン回りや通気口の掃除を行うことで熱暴走を防ぎ、突然のシャットダウンを防ぐことができます。

綺麗な状態であれば冷却ファンで高熱を防ぐことができますが、ホコリがたまり冷却ファンが機能しなくなると熱を下げることはできません。

つまり、掃除をすることで通気がよくなり熱が下がるので、パーツが正常に機能し、突然シャットダウンしてしまうという不具合は起きにくくなるのです。

掃除自体は簡単ですが、ファンなどはPC内部にあるものなので準備をせずに適当に行うと故障の原因にもなるので、心配な方は通気口の掃除だけに留めておき修理業者へ依頼した方がいいでしょう。

下記で掃除に必要な道具と手順を簡単に解説していますので、下記を参考に判断してみてください。

掃除の時に便利なアイテムは、除電ブラシ・ハケ・ピンセット・エアダスター・静電気防止手袋などです。

PCの掃除手順
  1. PCの下に新聞紙などを敷き、静電気防止手袋を着用
  2. ハケで外側の通気口のホコリを落とす
  3. PCカバーを外し、パーツに触れないように除電ブラシでホコリを掃く
  4. ケーブル部分などはハケで軽く掃く
  5. ファン回りはピンセットでホコリを取り除く
  6. 基盤と言われる部分をエアダスターで吹く

以上が、簡単ではありますが基本的な掃除の手順となります。

PCの帯電ならケーブルを抜いて放置

帯電している場合は、放電することで改善する場合があります。

放電方法は下記の通りです。

放電手順
  1. 放電を行う前に金属類を触るなどをし、自身の静電気を除去しておく
  2. シャットダウンをする
  3. 周辺機器などを取り外す
  4. 1分以上放置する

1を行う理由としては掃除の時と同様、静電気によって故障させてしまう可能性があるためです。意外と人間の身体は電気を留めているので、しっかりと除去しておきましょう。

3で取り外す周辺機器の目安はデスクトップPCの場合、電源ケーブル・USB機器・プリンター・ディスプレイケーブルなどの取り外して問題ないものはすべて取り外します。

ノートPCの場合、取り外すのは電源ケーブル・USB機器・ACアダプタ・バッテリーなど取り外せるものはすべて取り外しましょう。バッテリーに関してはマニュアルや使用している機器の公式サイトのサポートで外し方をご確認ください。

また、MacBookなどはバッテリーが取り出しにくいので、帯電を自身で除去するなら修理業者へ相談した方が安心です。

アップデート中なら終わるまで待つ

OSのアップデートによってシャットダウンしてしまった場合は、アップデートが終わるまで待つしか方法はありません。

この際に、無理やりアップデートを止めようとすると不具合が起きる可能性があるのでやめましょう。

不要なアプリの動作を止める

シャットダウンした原因である追加したアプリはアンインストールしてみましょう。以下がアプリのアンインストール手順です。

Windows 10でアプリをアンインストールする手順
  1. 画面左下のWindowsマークをクリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「アプリ」をクリック
  4. アプリを選択し、「アンインストール」をクリック
  5. 再度「アンインストール」をクリック
Windows 11でアプリをアンインストールする手順
  1. 画面下のWindowsマークを右クリックしてメニューを表示
  2. 「インストールされているアプリ」をクリック
  3. アンインストールしたいアプリの「…」をクリック
  4. 「アンインストール」をクリック
  5. 再度「アンインストール」をクリック

また、常駐アプリが原因の場合は1度バックグラウンドでの動作を停止させましょう。以下が手順です。

Windows 10でバックグラウンドの動作を停止する手順
  1. 画面左下の検索ボックスに「バックグラウンド」を入力
  2. 「バックグラウンドアプリ」をクリック
  3. 必要ないアプリをクリックしてオフにする
Windows 11でバックグラウンドの動作を停止する手順
  1. 画面下のWindowsマークをクリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「アプリ」をクリック
  4. 「アプリ」をクリック
  5. 「…」をクリックして「詳細オプション」をクリック
  6. 「バックグラウンドアプリのアクセス許可」の「このアプリをバックグラウンドアプリで実行する」で「電力最適化(推奨)」をクリック
  7. 「常にオフ」をクリック

必要なアプリまでアンインストールや動作変更をしてしまうと、その後使用する際に影響が出てしまうことがありますのでご注意ください。

ウイルスの疑いがあるなら駆除

ウイルス感染した疑いがある場合は駆除が必要です。

やはり大変重要な役割を果たしてくれるのはウイルス対策ソフトなので、インストールし綺麗に駆除しましょう。

原因不明の場合はPCホスピタルに依頼

ここまでで、確認し調べてみても原因の特定が難しい場合には、パーツの破損の可能性もあるのでPCホスピタルに修理をご依頼ください。

突然シャットダウンを繰り返していると大切なデータが消えてしまう、PCが故障して使えなくなる可能性もあるので、PCホスピタルに相談してみることをおすすめします。

PCホスピタルではPCが突然シャットダウンする原因を確かめるのはもちろん、データが破損してしまった、起動できないなどのトラブルにも対応しています。

PCホスピタルにパソコンの電源が落ちるトラブルの解決サポートをご相談いただく場合はこちら

PCが突然シャットダウンするのを防ぐ予防策

PCが突然シャットダウンするのを防ぐ5つの予防策

原因と対処法をご理解いただいたと思いますが、日頃からできる予防策を知ってPCの負担をなるべく軽減させてあげましょう。

主に予防策としては下記が挙げられます。

  • 定期的にPCの掃除
  • PCが高温にならない環境を整える
  • PCがアップデートされる時間帯を設定
  • 最新のウイルス対策ソフトを更新・導入
  • 高負荷に耐えられるスペックのPCに買い換え

では、ここからは予防策を詳しく解説していきます。

定期的にPCの掃除

2章で詳しく解説しておりますが、PCの掃除はシャットダウンなどの予防にも効果的です。

できれば年に1回は掃除したほうが望ましいですが、掃除が難しいと感じる方は見える範囲だけでもホコリを取るなどを行いましょう。

外部の掃除をする際も必ず電源を切って、コンセントも抜くことを忘れずに行ってください。

PCが高温にならない環境を整える

掃除の他に効果的なのは、PCが高温にならないように環境を整えることです。

ノートPCの場合、ほとんどが底に吸気口があるのでその通気口が塞がらないように、PCスタンドなどを用いて対策を行いましょう。

その他にも、熱がこもると不具合が生じやすくなるのでノートPCであれば、冷却パッドなどを活用し、デスクトップPCであればファンを増設するなどの手段もあります。

夏場は室内の温度が高温になると機器に悪影響を与えてしまうので、部屋の環境も換気をよくして温度設定も行えるとさらにいいでしょう。

PCがアップデートされる時間帯を設定

先ほど、アップデートの無効化に関して少し解説しましたが、無効にする場合には手動更新を行います。

手動更新であれば自身の都合でスケジュールを決められるので、大切な作業をしている時に自動更新が煩わしい方はお試しください。

Windows 10でアップデートする時間帯を設定する手順
  1. 画面左下の「Windowsマーク」をクリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「更新とセキュリティ」をクリック
  4. 「アクティブ時間の変更」をクリック
  5. スイッチを「オフ」にし、「変更」をクリック
  6. 希望の時間を設定
Windows 11でアップデートする時間帯を設定する手順
  1. 画面左の「Windowsマーク」をクリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「Windows Update」をクリック
  4. 「詳細オプション」をクリック
  5. 「アクティブ時間」をクリック
  6. 「アクティブ時間を調整する」の右側をクリックして「手動」を選択
  7. 希望の時間を設定

最新のウイルス対策ソフトを更新・導入

セキュリティソフトをインストールして稼働させていても、ウイルスパターンが古いと意味がありません。

というのも、ウイルスの種類も新たに増え続けているため、最新のウイルスに対応したものでなければ、ウイルスに感染してしまう恐れがあります。

使用しているセキュリティソフトにもよりますが、アップデートで最新の状態にできるウイルス対策ソフトは更新しておき、できない場合は最新ソフトの導入を検討しましょう。

高負荷に耐えられるスペックのPCに買い換え

気をつけながら熱暴走の対策を行っていても、スペックの低いPCで動画編集などの負荷がかかりやすい作業をしていれば熱暴走は避けられません。

動画編集やオンラインのゲームがしたい方は高負荷に耐えられるPCに買い換えることも検討してみましょう。

Windows 10/11のスペックとしてどの程度のCPUやメモリがあればいいのか、下記で簡単にまとめましたのでご参考ください。

やりたいこと スペック
動画編集がしたい CPU:Core i3 12100、Core i5 10400、Core i7 8700以上
メモリ:16GB以上
VRAM:6GB以上
ネットサーフィンや
Microsoft Officeなどの
日常使い
CPU:Core i3 10300、Core i5 8600、Core i7 6700以上
メモリ:8GB以上

突然シャットダウンしたPCで気になる疑問

さて、ここまでで原因から対策、予防まで解説してきましたが、突然シャットダウンすることでPCに悪影響はないのか、疑問を抱いた方もおられるのではないでしょうか?

ここでは、気になる疑問を2点に絞り解説していますので、解消するためにお役立てください。

PCのデータは破損しないのか?

物理的な故障なのでデータが破損してしまう可能性はあります。また、使用していたアプリでオートセーブ機能がなければ、直前の作業中のデータは消えてしまう場合が多いです。

ただし、保存していたデータであれば本体が破損していない限り復元できる可能性も0ではありません。

可能性が0ではないとも言えるのですが、実際のところ復元できる保証もないので、やはり日頃から定期的にバックアップは取っておくことをおすすめします。

突然シャットダウンしやすいPCはある?

実際の所、PCの機種によってはシャットダウンしてしまう不具合が発生しやすい場合もあります。

公式サイトなどのサポートを確認し、メーカーが対応してるか確認してみましょう。

PCシャットダウントラブルのサポートをプロに依頼するのも一つの対処法

前述の対処法でPCが突然シャットダウンするトラブルが改善しない場合、CPUファン・内蔵HDD/SSD等の内部パーツの故障やOSの不具合など複数の原因が組み合わさっている可能性もあります。

パソコンを分解してパーツを交換すれば突然シャットダウンするトラブルが改善するかもしれませんが、失敗すれば更に状態が悪化してしまうことも考えられます。また、ノートパソコンや一体型パソコンは分解の難易度が高く、知識が無ければ修復できない状態に陥る可能性があります。

自力の改善が難しいとお考えの場合はパソコンやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。

PCホスピタルはパソコンが勝手にシャットダウンするトラブルのサポートが可能です

PCが突然シャットダウンしてしまえば誰でも驚きますが、本記事の内容を知っておくことで実際に不具合が生じた際にも焦らず対応がしやすくなります。

また、この記事で紹介した対処法を試しても「頻繁にPCが突然シャットダウンする」場合はPC内部の故障も考えられるので、ぜひPCホスピタルに修理をご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン修理概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中
料金 パソコン修理 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円

PCホスピタルのシャットダウントラブルサポートについて詳細を確認する
監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

保有資格 パソコン整備士検定 取得

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