Windows Updateが進まない時の9つの対処法と注意点を紹介

目次
2020年5月にWindows 10 May 2020 Updateがリリースされました。このアップデートでも、大幅に機能の改良やインターフェイスの改良や追加などが行われています。
Windowsからは2015年のWindows 10の発売以来、年2回のペースでアップデートが提供されています。マイクロソフトはしばらくの間、Windows 10の後継OSの登場を予定しておらず、アップデートによって最新の状態に保つと発表しました。
ところが、そのアップデートが「進まない」という事例も報告されています。そこでこの記事では、Windowsのアップデートが進まない原因と対処法を解説します。
1.Windows Updateが進まない原因

Windowsのアップデートが進まない原因には次のようなものがあります。
- 更新プログラムが多く時間がかかっている
- Windowsのシステムに一時的なエラーが発生している
- WindowsUpdateのサービスが停止している
- Windows Updateの一時ファイル・プログラムに問題が発生している
- Windowsのシステムファイルが破損している
アップデートが進まない原因には上記のようなものが考えられるものの、よくあるのは更新プログラムのダウンロードやインストールに時間がかかっているケースです。ただし実際には複数の問題が絡んでいることも多く、原因を特定するのは難しくなっています。
ですから、原因を特定するにはアップデートが進まない時の対処法を1つ1つ試していくしか方法はありません。
2.Windows Updateが進まない時の9つの対処法

上述のとおり、Windowsのアップデートが進まない原因にはさまざまなものがあります。しかし、原因を特定するのは難しいので、以下に紹介する対処法をしらみつぶしに試していきましょう。
2-1.終わるまでじっくりと待つ
システムやプログラムに問題がなくても、アップデートの量が多かったり、パソコンのスペックが低かったりすると時間がかかります。正常に進んでいても時間がかかることがあるので、アップデートはパソコンを使わない夜間や休日がおすすめです。
1日ほど待ってみて、それ以上かかってもアップデートが完了しないときはパソコンの空き容量が足りないか、故障の可能性があります。
その場合は、パソコン専門の業者に相談してみたり、パソコンの買い替えを検討してみてもよいかもしれません。
2-2.セキュリティソフトを一時的に停止させる
Windowsのアップデートが進まない理由として、セキュリティソフトによりネットワークのアクセスが制限され、アップデートが進まない場合があります。
もしもご自身でセキュリティソフトを導入している場合はアップデートの際に、一時的に停止させてみましょう。
設定方法はセキュリティソフトによって違いますが、ソフト提供元の公式サイトを確認すれば設定方法を確認できます。
もしもこの方法でWindowsのアップデートが完了した場合は、セキュリティソフトの停止を必ず解除しておきましょう。でなければ、ウイルスに感染する可能性があります。
2-3.Updateが保留中なら手動で操作
Windowsのアップデートが進まずに保留中になっているときは、次のことを試してみてください。
- Windows Updateの画面を開いて、「今すぐインストール」や「今すぐ再起動」のボタンをクリック
- Windows Updateサービスのスタートアップが「手動」や「無効」になっている場合は、「自動」に変更する
上述の対応をすると、アップデートが進むことがあります。
また、インストール先のドライブ容量が不足していると、アップデートが保留になってしまうことも少なくありません。
その場合は、インストール先のハードディスクドライブの空き容量を確認してみてください。Windows 10のハードディスクの容量を確認するには次の方法があります。
- 「スタートボタン」を右クリックし、「設定」に進む
- 「システム」を左クリックして「ストレージ」を左クリック
- HDDを左クリック
上記の手順でハードディスクの空き容量が足りないことが分かったときは、ディスクのクリーンアップを実行したり、不要なアプリケーションやデータを削除して空き容量を増やしてみましょう。
ただし、クリーンアップには長い時間がかかるので時間のあるときに作業するのがおすすめです。
2-4.Windows Updateのコンポーネントのリセット
問題がトラブルシューティングで解決しないときは、Windows Updateのコンポーネントをリセットすると解決することがあります。コンポーネントのリセットはスクリプト言語を調整するので初心者にはあまりおすすめできませんが、次の手順を参考にしてみましょう。
- 「Windowsマーク」を右クリックして「Windows PowerShell(管理者)」または「コマンドプロンプト」を起動
- ユーザーアカウントに関するメッセージが表示されたら「はい」をクリック
- 次のコマンドを順番に入力したらEnterキーを押す
net stop wuauserv
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
再度Windowsのアップデートを実行して、更新プログラムをインストールできるようになっていることを確認しましょう。
ただ、この方法はパソコン初心者には難しいので、自信がない方はなるべく他の対処法を試して、解決するか確認することをおすすめします。
2-5.ネットワーク環境をリフレッシュする
無線アダプタやBluetooth、USBコントローラーのドライバーの更新が原因でアップデートが進まないことがあります。
そうしたことが疑われる場合は、ネットワーク環境を一度すべて未接続状態にして、LANの設定をリフレッシュしてみてください。
2-6.リソースモニター上でプロセスが停止中なら再起動
アプリケーションの稼働状況など、Windowsのパフォーマンスが気になるときはリソースモニターを開いてみるのがおすすめです。Windowsスタートメニューから、リソースモニターを開く方法は次のとおりです。
- 「スタートボタン」をクリック
- 「すべてのアプリ」から「Windows管理ツール」フォルダを展開し「ソソースモニター」をクリック
リソースモニターでは、CPU、ディスク、ネットワーク、メモリの情報をリアルタイムで確認できます。メモリやCPUの負荷状況を確認するだけなら、タスクマネージャーでも確認できますが、よく詳しく見られるのがリソースモニターと考えておけば問題ないでしょう。
画面上ではアップデートが進行中なのに、リソースモニターを確認するとアップデートが止まっている場合は再起動してみるのも一つの方法です。
2-7.セーフモードでUpdateをする
何らかのエラーでアップデートが進まないときは、セーフモードでアップデートしてみましょう。セーフモードの起動方法は次のとおりです。
- 「Windowsマーク」→「電源マーク」の順にクリック
- 「Shift」キーを押しながら「再起動」をクリック
- オプションの選択画面で「トラブルシューティング」をクリック
- 「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」の順にクリック
- スタートアップ設定が開いたら、「セーフモードとネットワークを有効にする」を「F5」キーで選択
- Windows 10がセーフモードで起動したら、Windowsの設定からアップデートを実行する
この方法でWindowsのアップデートが進み始めることも多いので、ぜひ試してみてください。
2-8.Updateを止めて後日実行する
更新プログラムそのものに問題があって、アップデートが進まないこともあります。そのようなときは、修正プログラムが後日配信されるので、日をあけて再度アップデートを試みます。
2-9.トラブルシューティングツールを使う
何をやっても保留状態が解消できないときに有効なのは、Windows Updateのトラブルシューティングを利用する方法です。トラブルシューティングにはパソコンにはじめから搭載されているものと、マイクロソフトのHPからダウンロードできるものの2種類があります。
Windows 8と10はそれぞれ別のトラブルシューティングツールがマイクロソフトの公式サイトで配布されていますので、参考にしてみてください。
3.Windows 7.8.10でUpdateが進まない時の対処法が異なる

WindowsはOSのバージョンごとにアップデートの対処方法が異なります。Windowsは発売後、合計10年のサポートを受けられますがWindows 7は2020年1月にサポートが終了しました。
また、Windows 7からWindows 10へ無料でアップデートできる期間が2016年の7月28日に終了しており、更新方法がややこしくパソコン初心者の方には難しい内容になります。
また、5年以上使っているような古いパソコンの場合、Windows 10のOSが使えないなどの問題もあります。ですので、古くから使っているパソコンの場合は、買い替えを検討しましょう。
Windows 8と10でアップデートできないときの対処法は、基本的に同じなので上述した対処法を実践してみましょう。なお、Windows 8は2023年1月に延長サポートの終了が予定されています。
4.Windows Updateが進まない時にやってはいけないこと

最後にWindowsのアップデートが進まないときにやってはいけないことを確認しておきます。
4-1.再起動中の強制終了
アップデートがはじまると途中で停止する方法はありません。更新が進まないと不安になって強制終了させてしまいたくなるかもしれませんが、途中で強制終了するとWindows 10が壊れて起動しなくなる可能性があります。
いくら待っても終わらないときは、電源ボタンを長押しして強制終了する方法もありますが、パソコンに負担がかかってしまうため、強制シャットダウンは望ましくありません。
もしもいくら待っても更新が進まない場合は、パソコンの修理業者に相談して、プロの意見を聞き対処しましょう。詳しくはこちら。
アップデートしたときに自動的にパソコンが再起動するのが困る、という人もいるのではないでしょうか。そのような人におすすめしたいのは、パソコンのアクティブ時間と強制再起動の時間を変更する方法です。
【アクティブ時間の設定方法】
- 「スタート」メニュー、「設定」の順にクリック
- 「更新とセキュリティ」メニューをクリック
- 左メニューが「Windows Update」が選択されていることを確認し、右画面の「アクティブ時間の変更」をクリック
- アクティブ時間の変更が開いたら「変更」をクリック
- アクティブ時間の「開始時刻」と「終了時刻」を設定
- アクティブ時間の変更を確認して「保存」ボタンをクリック
アクティブ時間とはパソコンを使う時間のことです。強制再起動をしたくない時間を設定しましょう。
【再起動スケジュールの設定方法】
- 「スタート」メニュー、「設定」の順にクリック
- 「更新とセキュリティ」メニューをクリック
- 左メニューが「Windows Update」が選択されていることを確認し、右画面の「再起動のスケジュール」をクリック
- 再起動のスケジュールが開いたら スイッチを[オン]にする
- 「時刻」と「日」を設定
- スケジュールの設定を確認する
4-2.Windows Updateを止めて更新しない
アップデートには時間がかかるので、ネガティブなイメージを持つ人は多いかもしれません。パソコンが使えなくなったり、これまで使えていたソフトやネットワークに支障が出るくらいならアップデートしない方がよいのでは?と考える人もいるでしょう。
しかし、アップデートをしない選択には多くのリスクがあります。セキュリティ対策が不十分なパソコンは、サイバー攻撃に対して無防備な状態です。
「まさか自分のパソコンが狙われるわけがない」と思うかもしれませんが、ウイルスへの感染やフィッシング詐欺などの被害に遭う可能性はできる限り減らしておきたいものです。
また、アップデートをしないとOSが不安定になったり、公式のサポートを受けられなくなったりすることもあります。ですので、基本的にはアップデートしないという選択肢はないと考えておきましょう。
Windows Updateが進まない時は簡単な対処法から始めよう
アップデート中にパソコンが操作できない状態が続くとイライラしたり、不安になったりしてしまいますが、単に処理に時間がかかっているだけかもしれないので、辛抱強く待ちましょう。待っても一向にアップデートが進まないようなら、この記事で紹介した対処法を試してみてください。
パソコンの容量に空きがないとアップデートがスムーズにできないことがあります。今後の大規模なアップデートに備えて、普段から定期的に不要ファイルの削除や小さなアップデートをしておくとよいでしょう。
もしも対処法を試してみてもアップデートが完了しない場合には、専門業者に相談してみましょう。ドクター・ホームネットではパソコンのトラブルをはじめ、アップデートができない原因などをお調べし、適切な対処を行います。
電話一本、全国どこでも駆けつけるので「Windowsのアップデートが進まない」「すぐにアップデートしたいけど、完了しなくて困っている」という方はドクター・ホームネットにご相談ください。