Windows Updateで失敗するのはなぜ?原因と対策を徹底解説

目次
「Windowsをアップデートしたいが失敗してしまう」「いつもWindowsアップデートがうまくいかない」と困っていませんか。スムーズにアップデートを行うためには、最初になぜうまくいかないのか原因を知り、それに合わせて対処する必要があります。
またWindowsアップデートで失敗しても一からやり直す方法もあるため、対処法をわかった上で再度トライすることで正常にアップデートが完了する場合があります。
そこでこの記事では、Windowsのアップデートで失敗する原因と対策を徹底的に解説します。Windowsアップデートが失敗する原因の探し方まで詳しく紹介するので、Windowsのアップデートでお困りの方はぜひとも参考にしてください。
1.Windows Updateで失敗する5つの原因

Windowsアップデートで失敗する原因は、以下の5つです。
- 管理者権限のないアカウントでログインしている
- パソコンの空き容量が不足している
- 常駐しているプログラムが邪魔をしている
- インターネットの接続が安定していない
- Windowsのバージョンが古い
この章では、それぞれの詳細をご説明します。
1-1.管理者権限のないアカウントでログインしている
複数人が使用するオフィスや自宅のパソコンの場合、余計な設定変更をされないように、特定のユーザーにしか管理者権限を付与していない可能性があります。
その場合、Windowsのアップデートを進められません。管理者権限がないと、一部の更新プログラムには対応できないからです。管理者権限のあるアカウントでログインする、もしくは管理者権限のあるユーザーに依頼すれば、Windowsのアップデートを進められます。
1-2.パソコンの空き容量が不足している
アップデートを進めようとしても「空き容量が不足しています」などの表示が出る場合、文字通り、パソコンの空き容量が不足しているため、Windowsのアップデートが失敗してしまいます。
細かなアップデートではどれだけ容量が必要になるかわからないものの、大型のアップデートでは数十GBが必要になることもあります。Windows 10更新・アップグレードに必要な空き容量の目安は、以下の通りです。
- 32ビットOSのアップグレード:16GB以上
- 64ビットOSのアップグレード:20GB以上
大型更新にそなえて、パソコンの空き容量は不足しているのか、定期的にチェックしておきましょう。
1-3.常駐しているプログラムが邪魔をしている
「再起動のタイミングで更新が中止」「数回インストールのやり直しが繰り返された」という場合、常駐しているプログラムが邪魔をしている可能性も考えられます。パソコン内のソフトが競合し、Windows アップデートの失敗につながっているのです。
セキュリティソフトなど、普段あまり意識していないバックグラウンドで動いているプログラムによりアップデートを進められない場合は、ソフトを一旦停止しましょう。
1-4.インターネットの接続が安定していない
アップデートのためのプログラムは、インターネット上からダウンロードされます。そのため、インターネットを途中から接続していない状態、あるいはインターネットの接続が安定していない場合、ダウンロードが完了しません。
オフィスのインターネット環境であれば、仕事でパソコンを用いるため安定しているケースが多いですが、自宅の場合、インターネット環境に費用をかけていないと不安定な状態でアップデートが完了しないケースがあります。
1-5.Windowsのバージョンが古い
古いバージョンのWindowsではサポートが終了しているため、アップデートの更新プログラムが正常に動作してくれない可能性もあります。具体的には、以下のようなケースが考えられます。
- バージョン1803および1709は、サポート終了のため更新プログラムの実行不可
- 古いIntel RSTのバージョンの場合、Windows 10の1903アップデートはできない可能性あり
上記の対処法として、1についてはWindowsパソコン上から更新プログラムを実行できなくなっているだけなので、MicrosoftのソフトウェアダウンロードからWindows 10の最新バージョンに手動で更新することで解決します。
2に関しては、使用してるパソコンにIntel製のCPUが搭載されており、それを最新バージョンに更新することでWindowsアップデートが可能になります。最新バージョンへの更新方法は、
インテル ラピッド・ストレージ・テクノロジー (インテル RST) 用のページからダウンロードできるので試してみてください。
2.Windows Updateが失敗する原因の探し方

Windows アップデートがうまくいかない原因を見つけるためには、表示されるエラーコードやログインしているアカウントの権限をチェックしましょう。ここでは、Windows アップデートが失敗する原因の探し方についてまとめました。
2-1.失敗したときに表示されるエラーコードを調べる
表示されたエラーコードの種類によって、失敗の原因がわかります。
エラーコードの種類 | 失敗の原因 |
---|---|
0x800F0923 80073712 0x800f0922 |
|
0x80072F8F |
|
エラーコードにより、何がWindowsのアップデートの失敗原因かを把握できるため、問題を解決しやすいです。
上記は一例になりますが、他のエラーコードが出た場合はコピーしてMicrosoftのサポートでエラーコードを検索してみましょう。そうすることで、原因と対処法の両方を知ることができます。
2-2.ログインしているアカウントの権限を確認
ログインしているアカウントのユーザー情報に管理者権限があるかどうか調べるときは、以下の手順で進めましょう。
- 「Windows」マークをクリック
- 「設定」を選択
- 「アカウント」をクリック
- 「ユーザーの情報」に「管理者」の表示があれば管理者権限あり
「ユーザーの情報」に管理者の表示がなければ、管理者権限は別の人にあります。
その場合は、管理者に設定している方へログインを促し、権限のあるユーザーにログインしてもらい、アップデートを進めましょう。
3.Windows Updateが失敗する時の対処法

Windowsアップデートを成功させるためには、以下の方法を取り入れてみましょう。
- Windowsアップデートのため空き容量を作る
- パソコンに追加で接続している機器を外す
- セーフモードで起動をしてアップデートを実行する
- トラブルシューティングツールを使う
失敗したときは、いずれかの対処法によって問題解決を試みてください。
3-1.Windowsアップデートのために空き容量を作る
パソコンの空き容量不足を解決するためには、以下のようなさまざまな方法があります。
- Windowsのクリーンアップをする
- OneDrive上にデータを移す
- 外付けのストレージを用意する
- 不要なアプリはアンインストール
Windowsのクリーンアップをすることで、ファイルを削除できるため、容量を空けられるでしょう。
また、無料でクラウド上にファイルを保存できるOneDriveにデータを移す方法もおすすめです。OneDriveはWindows8.1以降のパソコンであれば、簡単にアクセスできます。
ほかにも、USBメモリなどの外付けのストレージを用意して、データを移行させることで、空き容量を増やす方法もあります。
どの方法も手軽に行えるため、やったことがある、あるいは慣れているやり方で、Windowsアップデートのために空き容量を作っておきましょう。
3-2.パソコンに追加で接続している機器を外す
Windowsアップデートを成功させるためには、次のような接続機器を外しておくことも重要です。
- 外付けドライブ
- USBメモリ
- プリンタの接続
上記のような基本機能に必要のないものは、すべて取り外しておきましょう。というのも、Windowsをアップデートする際、互換性のないデバイスが影響し、アップデートが失敗してしまう場合があります。
ですので、Windowsアップデートを実施する前には、不要なデバイスや接続は取り外しておきましょう。
3-3.セーフモードで起動をしてアップデートを実行する
機能を限定して最小限のシステム環境でパソコンを起動する「セーフモード」を活用するやり方もおすすめです。「パソコンが正常に起動しない」「動作が不安定」という場合に、セーフモードは役立ちます。
そんなセーフモードで起動する手順は以下の通りです。
- 「スタート」をクリック
- 「設定」を選択
- 「更新とセキュリティ」を選ぶ
- 「回復」をクリック
- 「PCの起動をカスタマイズする」欄の「今すぐ再起動」を選択
- 「オプションの選択」が表示されたら「トラブルシューティング」を選ぶ
- 「詳細オプション」をクリック
- 「スタートアップ設定」を選択
- 「再起動」を選ぶ
- 「4」キーを押して「4)セーフモードを有効にする」を選ぶ
- サインインする
- 「セーフモード」と表示される
セーフモードを実行することで、Windowsのシステム内で構築されているキャッシュやデータベースが再作成されます。それにより、場合によってはセーフモードで起動するだけでアップデート問題が解決する可能性があります。
手順通りに行えば、セーフモードでの起動は難しくないので、ぜひ試してみてください。
3-4.トラブルシューティングツールを使う
Windowsアップデートが失敗する時の対処法として、トラブルシューティングツールの使用もおすすめです。トラブルシューティングツールを起動させる手順は以下の通りです。
- 「スタート」をクリック
- 「設定」を選択
- 「更新とセキュリティ」を選ぶ
- 「トラブルシューティング」をクリック
- 「Windows Update」を選択
- 「トラブルシューティングツールの実行」ボタンを押す
- 「この修正を適用します」を選ぶ
修正が終わったら、「トラブルシューティングが完了しました」を表示されます。トラブルシューティングはどのエラーに対しても効果的な対処法です。
もしもこのツールでも問題が解決しなかった場合は、ご自身で解決することが困難な可能性があるので、専門の業者に依頼することも検討してみましょう。
ドクター・ホームネットへのご依頼はこちら。
4.Windows Updateを一からやり直す方法

Windowsアップデートを失敗した場合、最初からやり直すことでうまくいく可能性もあります。この章では、上記で紹介した対策でもうまくいかない時のために、Windowsアップデートを一からやり直す方法について詳しく解説します。
4-1.ダウンロードした更新プログラムのアンインストール
Windowsアップデートを一からやり直すためには、最初にダウンロードした更新プログラムをアンインストールします。特定の更新プログラムだけをアンインストールする手順は次の通りです。
- 「設定」をクリック
- 「更新とセキュリティ」を選択
- 「Windows Update」を選ぶ
- 「更新の履歴を表示する」をクリック
- 「更新の履歴」で「KB◯◯◯◯◯◯◯」という失敗した更新プログラムの番号をメモ
- 「更新の履歴を表示する」に戻り「更新プログラムをアンインストールする」を選ぶ
- メモした番号からアンインストールするプログラムを探し「アンインストール」をクリック
- アンインストール完了後、パソコンを再起動
ダウンロードした更新プログラムをアンインストールする際、必ず失敗した更新プログラムの番号をメモしておきましょう。
アンインストールが完了すると、一度インストールが完了している更新プログラムについてはさ自動的に再インストールがかかります。それにより、アップデートをやり直せます。
4-2.Windows Updateが完了しているかを確認
更新プログラムのアンインストールが完了し、再インストールが入ったら、最新のWindows Updateが完了しているか確認しておきましょう。以下の手順で確認できます。
- 「スタート」をクリック
- 「設定」を選択
- 「更新とセキュリティ」を選ぶ
- 「Windows Update」をクリック
この手順で確認すれば、最新の状態になっているのか、利用可能な更新プログラムがあるのか、パソコン画面に表示されます。
また更新プログラムをアンインストールした後、何らかの不具合で自動的にインストールされていなかった場合は、手動で更新プログラムをダウンロードできます。手順は以下の通りです。
- Windows Update カタログにアクセスする
- 「検索」に更新プログラムの名前などを入力して、ダウンロードしたいものを選ぶ
- 画面の指示に従い更新プログラムをダウンロード
検索する際は、検索条件を追加することで範囲を絞ることが可能です。
Windows updateに失敗するなら原因を知ることから始めよう
Windowsアップデートは、管理者権限のないアカウントでログインしていたり、パソコンの空き容量が不足していたり、インターネットの接続が安定していなかったりして、失敗することがあります。
もしも失敗してしまう場合にはまず原因を調べ、この記事で紹介した対処法を試してみましょう。「原因を調べてもわからない」という方は、トラブルシューティングツールを使えば、アップデートに関する問題が解消される場合がありますので、積極的に活用することをおすすめします。
もし、それでも問題が解決しなかった場合は、ダウンロードした更新プログラムをアンインストールして、再インストールをかける方法もあるので、ご自身でできる限りの対処をしてみてください。
ただ、この記事で説明した解決方法を行える自信がない方は、専門の業者に依頼して対処してもらうことも選択肢の一つです。