パソコンの寿命は何年?部品ごとの寿命や故障した時の対処法を解説!

目次
近年、スマホの性能が大幅にアップしているためパソコンを使わない人も増えていると言われていますが、パソコンがなくなると困る人も少なくないでしょう。
パソコンの性能は年々向上していますが、どんなものにも寿命があります。予期していなかった時期にパソコンが壊れたということのないように、この記事ではパソコンの寿命と故障したときの対処法を解説します。
1.パソコンの寿命は5年程度

一般的にパソコンの寿命は5年ほどと言われています。国の減価償却資産の耐用年数に関する省令は4年と定めていますが、年数にはそれなりの根拠があるはずです。パソコンの寿命を判断するいくつかのケースを見ていきましょう。
1-1.OSの寿命は発売日から10年
パソコンの寿命には、パソコンそのものの故障だけでなくパソコンを動かすための基本的なソフトであるOS(オペレーションシステム)がサポート終了するケースもあります。
パソコンのOSサポートは、発売されたときから10年程度が一般的です。サポートが終了してしまうと、ウイルスやスパイウェアに感染し個人情報の漏えいなどのセキュリティ上の問題が発生する可能性が高まります。
サポートが終了する前にOSのバージョンアップをするか、性能上それができないときは買い替えが必要です。
1-2.パソコン本体の寿命は3年~5年
パソコン本体の寿命は3年〜5年ほどです。1日の使用時間や使い方によって異なるものの、使い続けているうちに、クリックしたときの反応が遅くなる、ファイルの破損が増える、使っている最中に突然電源が落ちる、固まるなどのトラブルが増えていきます。
そうした不具合のほとんどは、ハードディスクなどの部品に問題があります。修理に出しても費用が高額になるケースが多いので、買い替えた方が安いことも多いでしょう。
もちろん、使い方によってはそれ以上の期間使うこともできますが、技術の進歩は日進月歩です。4年も経てば、同じ価格でもハイスペックなパソコンが買えるようになっています。充電池式のノートパソコンなら、本体に問題はなくてもバッテリーの寿命が先にやって来ることも十分に考えられます。
2.ノートパソコンとデスクトップパソコンのどちらが寿命が長いのか

ノートパソコンとデスクトップパソコンの寿命を比べると、一般的にはデスクトップパソコンの方が、寿命は長いと言われています。
パソコンは使うと熱が発生します。使ってしばらくすると、パソコン本体が熱くなっていたり、ファンが回っていたりするのを見たことがある人も多いのではないでしょうか。
中の熱を逃がすには、外の空気を取り込みやすい大きなケースのデスクトップ型のパソコンの方が有利です。また、キーボードやディスプレイなどの周辺パーツもデスクトップ型なら不具合のあるものだけを交換すればよいので、結果としてデスクトップ型のパソコンの方が長持ちする傾向にあります。
3.パソコンの寿命を伸ばす6つのポイント

ここからは、パソコンの寿命を伸ばすポイントを解説します。
3-1.暑さ対策をする
パソコンは高温に弱い機械です。そのため、室内の温度に気をつける、通気口をふさがない、日光が直接当たらない場所に置くなどの対策を心掛けましょう。
構造的に熱を逃がしにくいノートパソコンの場合は、冷却台を使ってみるのもよい方法です。
3-2.パソコンに衝撃を与えない
パソコンは精密な機械です。持ち運びしやすいのが魅力のノートパソコンですが、落としたりぶつけたりしてしまいやすいのが難点でもあります。ノートパソコンを持ち運ぶ際は、ケースに入れてできるだけ衝撃を与えないように工夫してみましょう。
3-3.こまめに掃除をする
パソコンは熱に弱い機械であると上述しましたが、ホコリや髪の毛などのゴミが吸排気口にたまると、冷却効率が悪くなります。パソコンの周りにはホコリが集まりやすいので、意識的に掃除を心掛けましょう。
3-4.露に注意する
冬場は結露に注意しましょう。ノートパソコンを寒い場所から暖かい場所へ移動させて使用した場合、パソコンに水滴がついている場合があります。その場合が、パソコン内部にも水滴がついている可能性があるために、極力電源をつけないようにしましょう。
結露が発生すると、故障の原因になります。ノートパソコンに電源を入れるのは、部屋の温度になじんでからがおすすめです。
3-5.バッテリーの使い方に注意する
ノートパソコンを使っている人はバッテリーの使い方に注意しましょう。バッテリーの寿命は100%になるまでの満充電、0%になるまで充電しない過放電、アダプターの挿しっぱなしで短くなっています。
バッテリーは繰り返し使ううちに少しずつ動作時間が短くなるものです。現在多くのノートパソコンに使われているリチウムイオン電池はこれまでに使われていた電池と違って、継ぎ足し充電をしても問題ありません。
バッテリーの劣化を防ぐには、充電回数を減らすのが近道です。バッテリーの残量は20〜80%の範囲になるように保ちましょう。
3-6.HDDとSSDの状態をまめにチェックする
ハードディスクの中にあるHDDとSSDの状態をこまめに確認することで急な故障が防げます。
次のような症状がないかチェックしてみましょう。
- パソコンが立ち上がらないことがある
- 反応速度が鈍い
- 突然シャットダウンしたりエラーになったりする
- おかしな音がする
HDDやSSDの寿命を調べるには、フリーソフトを使うのがおすすめです。
フリーソフトというと、有名な「CrystalDiskInfo」がありますが、診断ツールを使えばHDDやSSDの状態を調べられます。故障の前兆を発見しやすくなります。
ただし、HDDやSSDの寿命を判断するのは簡単ではありません。反対に上記のような問題があっても、HDDやSSD以外の部分に問題があることもめずらしくないのです。
パソコンの動作がおかしくなったときは、メーカーのサポートに問い合わせてみましょう。また、HDDやSSDの状態を確認する際、フリーソフトを使うのが不安であれば修理業者に依頼するという方法もあります。
修理業者に依頼すれば、診断から修理、交換まで対応してくれるので、パソコン初心者の方は依頼してみてはいかがでしょうか。
また、修理業者を利用するなら顧客満足度1位を獲得している「ドクター・ホームネット」がおすすめです。専門のスタッフが最短即日で修理に対応してくれるので、「パソコンの不調をどうにかしたい」と考えている方でも安心です。4.パソコンの部品ごとの寿命と症状

続いて、パソコンの部品ごとの寿命とその時に現れる症状をご紹介します。
4-1.HDD・SSDは5年程度が寿命
パソコンの寿命は5年程度であることを上述しましたが、それはハードディスクの寿命と関係しています。パソコンの中でもHDDやSSDのあるハードディスクは物理的に動くので、他の部品よりも壊れやすいからです。
パソコンの動作が遅くなる、データがよく破損する、頻繁にエラーやフリーズが起こるようになったら、HDDやSSDの診断をしてみましょう。
4-2.バッテリーは2年程度が寿命
スマホの買い替えスパンは、2年くらいの人が多いでしょう。ノートパソコンのバッテリーの寿命も同じくらいです。
スマホのように毎日充電するものは、充電回数が多くなるため必然的にバッテリー持ちも悪くなります。
一般的なノートパソコンはフル充電の状態で8時間ほどは駆動しますが、毎日使っていると、少しずつバッテリーが劣化していき、数時間使っただけで充電がなくなってしまいます。
バッテリー持ちが悪くなってきたときは、新しいバッテリーとの交換を検討してみましょう。
4-3.ファンは7年程度が寿命
ファンはパソコンに内蔵されている冷却ファンのことで、パソコン内部にたまった熱を逃がしてくれる重要なパーツです。ところが、ハードディスクと同様に、ファンはよく動くため壊れやすいのが難点でもあります。
ファンの寿命は6万〜7万時間ほどで、ファンの軸がずれて異音が発生する、ほこりでスムーズに回転しなくなると、パソコン内の熱を排熱できなくなり、パソコンの故障につながります。
4-4.ディスプレイは8年程度が寿命
液晶ディスプレイの寿命は8年ほどです。液晶の場合、割れるなどの物理的な損傷がなくても、画面が点滅したり、暗くなったりするため分かりやすいでしょう。
液晶はガラスのような1枚の板ではなく、中に入っている小さな液晶分子を2枚のガラス板で挟んだ構造になっています。そのため、部分的な故障が起こりやすくなっているのです。
4-5.キーボードは5年程度が寿命
キーボードの寿命は5年ほどで、故障するとキーをタッチしても反応しない、押してないキーが入力されるなどの症状が出ます。
キーボードの故障も、液晶ディスプレイと同じように分かりやすいでしょう。
4-6.CDやDVDのドライブは5年程度が寿命
CDやDVDのドライブも可動する部分なので、壊れやすいパーツです。CDやDVDの読み込みが遅くなったり、取り出しボタンを押しても反応しなくなったりしたら、ドライブの故障を疑ってみましょう。
5.パソコンの寿命が来たときの対処法
続いて、上記のトラブルが発生したときの対処法を紹介します。

5-1.購入して3年未満のパソコンなら修理を依頼する
パソコンの寿命は5年ほどです。使い方にもよりますが、買ってから3年未満でトラブルが出たときは寿命ではなく、故障と考えて問題ありません。公式サポートやパソコンショップなどの修理を依頼しましょう。
修理に出すときは、データのバックアップを取ってデータ移行しておくことを忘れないようにしてください。
5-2.購入して4年以上のパソコンなら買取や処分を検討する
買ってから4年以上のものはリサイクルショップでの買取や処分を検討してみてもよいかもしれません。
その理由は、修理や交換でトラブルを一時的にしのいでも、その他の部分もすぐに寿命を迎える可能性が高いからです。
5-3.新しいパソコンに買い替える
新しいものへの買い替えもおすすめです。パソコンは1〜2年違うと性能も大幅にアップします。4年経つと、最新モデルのパソコンとの性能差は大きくなっている可能性も高く買い替えた方が、作業効率もアップするでしょう。
OSのサポートが切れたときも、古いパソコンでは性能的にアップデートできないことが多いので買い替えをおすすめします。
6.パソコンの買い替えのポイント

次に、パソコンを買い替えるときのポイントを2つ紹介します。
6-1.ハードディスクはSSDを選ぶ
これまでのパソコンでは、データの書き込みはHDDに行われてきました。ところが近年はSSDの人気が高まっています。
HDDは1ドライブで保存できるデータ量が大きく安価なのがメリットですが、高速で回転する記録ディスクに物理的にデータを書き込むため、破損やデータ消失が起こりやすいという欠点があります。
一方、SSDは半導体メモリを使ったドライブで、HDDに比べると単価は高いものの衝撃に強く発熱や消費電力が少ないなどのメリットがあります。読み書きの速度が速く、動作音もしないので作業性が高いのが特徴です。
6-2.買い替えの期間を定めてスペックを選ぶ
予算が限られているときは、次の買い替えまでの期間を決めてから選ぶのも1つの方法です。長く使うならハイスペックな高価格帯でも元がとれますし、短期間で買い替えるならコストパフォ−マンスを重視することになると考えられます。
ドクター・ホームネットへのご相談はこちら。
7.寿命の尽きたパソコンの処分方法

最後に、パソコンの処分方法を解説します。
7-1.リサイクルに出す
ほとんどの自治体ではパソコンをゴミとして出すことができません。資源有効利用促進法でリサイクルが義務付けられており、パソコンメーカーや家電量販店などが回収を行っています。
パソコンメーカーのホームページまたは家電量販店の店頭で調べてみましょう。
7-2.自治体による回収を利用する
まれに自治体でパソコンの回収をしてくれるケースがあります。住んでいる自治体で回収があるかをチェックしてみるとよいでしょう。
7-3.パソコンの買取業者に買取を依頼する
リサイクルやゴミとして出す以外に、買取業者に買い取ってもらうという方法もあります。パソコンそのものは使えなくても、部品取りに使えるので常に需要はあるのです。
いずれのケースでも、注意点は残っているデータをすべて消去して初期化または工場出荷時の状態にリセットすることです。情報流出を防ぐために、自分でできることは対応していきましょう。心配なときはHDDを物理的に破壊してから処分するという方法もあります。
使い方次第でパソコンの寿命は変わります
パソコンの寿命は5年ほどです。しかし、寿命は使い方に大きく左右されます。毎日8時間使う人と、週に数回、ちょっとした調べ物や、ネットショッピング程度にしか使わない人とではまったく状況は違うでしょう。
いずれのケースでも、パソコンは「いつかは壊れるもの」と考えて普段からメンテナンスを心がけることが大切です。壊れてからだと、大切なデータがなくなってしまったり、使いたいときに使えなくなったりします。
パソコンを長持ちさせる方法を取り入れつつ、壊れたら適切に処分を行いましょう。ただ、パソコン初心者の方は不調を感じても重い症状なのか、はたまた単なる操作ミスによる不具合なのかはわからないこともあるはずです。そんな場合はパソコンの修理業者に相談してみましょう。相談だけなら無料で対応してくれる場合もあるので、まずは自身のパソコンの状態を知ることが大切です。