CPUが故障する前に問題を解決しよう!兆候から対策まで解説

CPUが故障する前に問題を解決しよう!兆候から対策まで解説

「パソコンの調子が悪く、もしかしたらCPUが原因かもしれない」と困っていませんか。CPUは、パソコン上のハードウェア・ソフトウェアから受け取る指示を処理する重要なパーツです。

人間の体でたとえれば、「脳」といえるほど、パソコンの動作に欠かせないものです。そんなCPUが故障している場合、パソコンで作業できないだけではなく、起動すらしないリスクもあります。

この記事では、CPUの故障について詳しく紹介します。CPUの故障している時の症状や、故障してしまった場合の対処法、故障率を下げる3つの方法、故障してしまう前に日頃からやっておくべきことをまとめました。

この記事を読んでいただければ、CPUの故障について知識を深められ、無駄な修理費用などを抑えられるでしょう。

CPUの故障している時の症状

ノートパソコン

故障しているCPUは一般的に、次のような症状を引き起こします。

  • 作業中にフリーズしてしまう
  • パソコンの電源が急に落ちてしまう
  • 電源を入れてもパソコンが起動しない
  • ビープ音が鳴っている

この章では、こうした症状になってしまう原因について詳しく解説します。

作業中にフリーズしてしまう

パソコンが頻繁にフリーズしてしまう場合、CPUが故障している可能性があります。フリーズとは、動作が遅くなったり、画面が固まって動かなくなったりすることです。CPUが故障した場合、処理能力が落ちていき、フリーズしてしまう症状がみられます

ただし、動画編集などのパソコンに負担をかける作業や、データをたくさん保存している場合も、フリーズする可能性があるため、必ずしもCPUが故障しているとは言い切れません。

パソコンの電源が急に落ちてしまう

CPUが故障していると、急にパソコンの電源が落ちる症状もみられます。CPUの温度が高くなった場合、パソコンの電源が自動的に落ちますが、これはCPUに搭載されている安全装置による対応の可能性もあるでしょう。

つまり、急にパソコンの電源が落ちた際は、故障ではなく、安全装置が働いているとも考えられます。もともとCPUは、安全装置があるからこそ、故障しにくいものです。

電源を入れてもパソコンが起動しない

パソコンの電源が入らなかった場合も、CPUの故障が原因かもしれません。パソコンを起動させるためには、以下の構成が必要です。

  • CPU
  • 電源
  • マザーボード
  • メモリ

これらがひとつでも欠けていると、パソコンは正常に起動しませんまた、CPUが故障している場合は、画面すらも映りません。いずれにしても、電源を入れてもパソコンが起動しない場合は、CPUの故障と判断してもいいでしょう。

ビープ音が鳴っている

CPUに問題があった場合、パソコンからビープ音が鳴ります。ビープ音とは、パソコンの不具合を知らせる警告音のことです。

そしてビープ音は、パソコンのBIOS(Basic Input Output System)やメーカーよって意味が異なります。一例として、Dell製のInspironデスクトップのビープ音を以下で紹介しましょう。

音の回数 症状
1回 マザーボード・BIOS ROMの障害
2回 メモリ(RAM)が認識されない可能性あり
3回 マザーボード・チップセットのエラーや障害
4回 メモリ(RAM)の障害の可能性あり
5回 リアルタイムクロック電源の障害
6回 ビデオカード・チップの障害の可能性あり
7回 CPUに障害がある可能性あり

このようにCPUに障害がある場合も、ビープ音は鳴りますただ、ビープ音はパソコンのメーカーよって異なるで、お持ちのパソコンの公式サイトよりビープ音別の症状を確認しましょう。

CPUのトラブル解決を依頼

CPUが故障してしまった場合の対処法

2台のノートパソコンを活用

CPUが故障しても、簡単に交換できません。なぜなら、本体のケースを開いたり、CPUクーラーを取り外したりするため、パソコン初心者の方が行うには難易度が高いからです。

この章では、CPUが故障してしまった場合の対処法を詳しく紹介します。

専門の業者にパソコン修理を依頼する

CPUが故障している場合、CPUを交換するなどの対策が必要です。自分で修理できそうにない人や、パソコンの他の部分を壊してしまうかもと心配な人は、専門の業者にパソコン修理を依頼しましょう。

一般的に修理代は、技術料とパーツ代がかかります。オプションを追加することで、コストはかかるものの、新品のような仕上がりになる可能性があるでしょう。また業者によっては出張での修理にも対応しているため、来店する時間を作れない人やパソコンを持ち運べない人は、出張サービスを活用してみてください。

新しいパソコンを購入する

パソコンを修理に出すのではなく、新しいパソコンを購入することも、CPUが故障してしまった場合の対処法です。全体的に価格が高めのデスクトップパソコンを購入する場合は、予算に合うものを選びましょう。

ノートパソコンを購入する際は、価格だけで選ぶことを避けてください。なぜなら、安いノートパソコンの場合、性能が低く使いづらい可能性があるからです。また、以下のCPUの種類もチェックしておきましょう。

CPUの種類 特徴
Core i7 高性能・高価格
Core i5 中間性能
Core i3 やや安い
Celeron・Pentium 安い・初心者向け

性能を重視している場合はCore i7、価格重視の場合はCeleronをおすすめします

相当古いCPUに限りますが、安全装置が搭載される前の古いCPUの場合、熱暴走によってCPUが焼けてしまう可能性があります。そのようなトラブルを避けるため、いつ発売されたパソコンなのかも併せてチェックしておきましょう。

CPUの故障率を下げる3つの方法

CPUファン

CPUの故障率を下げるためには、以下の方法を取り入れてみましょう。

  • パソコン内部を掃除して熱暴走をしにくくする
  • 落下などによる衝撃からパソコンを守る
  • CPUのオーバークロックをしない

今使っているパソコンを長持ちさせたい、修理費用や購入費用をかけたくないという人は、この章を参考にしてください。

パソコン内部を掃除して熱暴走をしにくくする

CPUの故障を防止するために、ファンなどに溜まるほこりを取り除きましょう

ほこりや汚れなどによって、熱の逃げ道がなくなり熱暴走してしまうと、パソコン内部やCPUの故障につながります。

パソコン修理業者に依頼すれば掃除してくれますが、費用を節約するために自身でクリーニングしたい場合、以下のグッズで掃除を行いましょう。

  • エアダスター
  • ウェットティッシュ
  • ドライバー
  • 綿棒
  • 除電可能なハケ
  • 静電気対策用手袋

掃除をするときはパソコンの電源を切り、周辺機器をすべて抜きます。そのあと、静電気を除去し、パソコンの外側のほこりをハケで落とします。静電気を除去する理由は、マザーボードなどが故障するケースも考えられるからです。

続いて、パソコンを解体し、ファンに溜まってしまったほこりを取り除きます。キレイにしたら、パソコンを組み立てて作業完了です。パソコン内部を掃除する際は、マザーボード・基盤近くには触らないように注意しながら、作業を進めましょう。

ただ、この辺も細かい作業が必要ですので、不安な場合は業者に依頼するのがおすすめです。

落下などによる衝撃からパソコンを守る

パソコンを落下させた場合でも、CPUの故障につながります。デスクトップであれば、落下して衝撃を与えるケースは少ないですが、持ち運びできるノートパソコンの扱いには、注意が必要です。

落下などによる衝撃からノートパソコンを守るためには、机の上では滑り止めシート、手持ちをする場合は、ホルダーなどのパソコングッズを利用しましょう

こうしたグッズは、数百円~数千円程度で入手できます。つまり、CPUの修理費用やパソコンの購入費用よりも、はるかに安いです。

また、ノートパソコンを持ち運ぶ際は、耐衝撃性のあるケースを使用することをおすすめします。ポリプロピレン製のハードタイプのケースであれば、耐久性に優れています。

ですので、万が一落下させてしまったとしても、パソコンへのダメージは少なくで済みます。ポリウレタン素材のケースも、衝撃吸収能力が高いので、おすすめです。

さらに、サイズの合うノートパソコンケースを選ぶことも重要です。そうすれば、移動するときの衝撃でパソコンが動かず、ホコリ付着の原因を防止できます。防水性に優れたケースであれば、さらに安心できるでしょう。

CPUのオーバークロックをしない

CPUの性能をアップさせる「オーバークロック」をしないことも、故障を未然に防ぐ方法です。「オーバークロック」とは、通常よりも高い電圧をかけて処理能力を上げるものですが、消費電力が上がり、電圧などによってパソコンのパーツに負荷がかかり、パソコンから発火する可能性もあります。

ただしオーバークロックは、自動で設定されるものではありません。自身で設定しない限り、CPUの故障の原因になることはないのです。

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CPUが故障してしまう前に日頃からやっておくべきこと

パソコンで困っているスーツの男性

CPUが故障してしまう前に、日頃からやっておくべきことは、次の通りです。

  • 重要なデータは定期的にバックアップをとっておく
  • HDDのクローンでシステムを保存しておく
  • リカバリディスクを作成しておく

無駄な出費を減らしたい人や、パソコンを大事に扱いたい人などは、お役立てください。

重要なデータは定期的にバックアップをとっておく

CPUが故障してしまうと、パソコンを使用できなくなり、大事なデータも消失してしまいます。そのため、重要なデータのバックアップをとっておくことは、CPUが故障してしまう前に日頃からやっておくべきことです。

バックアップとは、データを複製して別の場所に保存しておくことで、万が一パソコンにトラブルが発生しても、保存しておいたデータによって元の状態に戻すことができるものです。バックアップデータを保存できる機器やサービスは、以下の通りです。

バックアップデータを保存できる機器やサービス 詳細
ハードディスク(HDD) 金属の円盤に磁気でデータを記録大容量のデータを格納できる容量あたりの単価も高くない
ソリッドステートドライブ(SSD) 半導体メモリなどの電子部品の中に記憶衝撃に強く持ち運び可能読み書きなどの動作が高速
DVD・ブルーレイディスク 円盤状の記録層にレーザー光でデータを記録容量あたりの単価が安い持ち運びしやすく扱いやすい
USBメモリ 小型サイズで扱いやすい容量の大きい種類もある
SDメモリカード・microSDカード デジカメやスマホなどにも用いられている記憶機器コンパクトサイズで扱いやすい
クラウドストレージ ネットワーク上にデータを保管できるサービス「OneDrive」や「Googleドライブ」などの種類あり費用や使用容量は会社によって異なる

それぞれの特徴を把握し、自分に合ったバックアップデータを保存できる機器・サービスを選びましょう。

HDDのクローンでシステムを保存しておく

ハードディスク(HDD)のクローン(複製)によって、システム関係込みのバックアップを作成可能です。パソコンのHDDが壊れてしまった場合、HDDのクローンを取り付けることで、新しくパソコンを購入する必要がなくなるなどのメリットもあります。

HDDのクローンでもっとも手軽な方法は、HDDを丸ごとSSDへクローンすることです。HDDクローンフリーソフトをダウンロードして、手順通り作業を進めるだけで、簡単にクローンを作成できます。

ただし、やり方を間違えてしまうとデータを消去してしまったり、パソコンが起動しなくなったりするリスクもありますので、心配な人は専門業者に依頼することもおすすめです。

リカバリディスクを作成しておく

パソコンを初期状態にするためのメディア「リカバリディスク」の作成も、CPUが故障してしまう前に日頃からやっておくべきことです。

「リカバリディスク」があれば、システムが壊れても復旧できるため、大変便利なメディアとして知られています。

Windows10を例とした、「リカバリディスク」の作成の手順は次の通りです。

  1. 32GB以上のUSBメモリをパソコンに接続
  2. スタート
  3. コントロールパネル
  4. システムとセキュリティ
  5. セキュリティとメンテナンス
  6. 回復
  7. 回復ドライブの作成
  8. 「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェックして「次へ」
  9. 必要容量と使用できるドライブを確認し選択して「次へ」
  10. 作成
  11. 完了

Windows10では、「リカバリディスク」ではなく「回復ドライブ」と呼ばれていますが、どちらも役割は同じです。「リカバリディスク」を作成したら、大切に保管しておきましょう。

CPUのトラブルでお困りならPCホスピタルにお任せください

CPUの故障している時の症状は、作業中にフリーズしてしまったり、パソコンの電源が急に落ちてしまったり、電源を入れてもパソコンが起動しなかったりすることです。CPUが故障してしまった場合、専門の業者にパソコン修理を依頼したり、新しいパソコンを購入したりしましょう。CPUの故障率を下げたい場合、パソコン内部を掃除して熱暴走をしにくくすることと、落下などによる衝撃からパソコンを守ること、それからCPUのオーバークロックをしないことが重要です。

PCホスピタルはCPUが故障した時のトラブル解決を承っています。お困りのときはぜひご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン設定サポート概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中
料金 パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円

PCホスピタルのCPUトラブルサポートについて詳細を確認する
監修

家喜 信行日本PCサービス株式会社 代表取締役社長 兼 グループCEO、NPO法人 IT整備士協会 理事長
2003年、日本PCサービス株式会社を創業し、パソコン修理など、パソコンのフィールドサポート事業を開始。パソコンの緊急トラブル解決を主軸としたサービス「PCホスピタル」を展開するなど、20年以上に渡り業界で活躍し、同社をデジタル機器有料訪問サポート利用率No.1企業へと導く。近年は、デジタル機器の普及とともに、iPhone修理の「スマホスピタル」の代表取締役NPO法人「IT整備士協会」の理事長に就任。

経歴
日本PCサービス株式会社 代表取締役社長
株式会社スマホスピタル 代表取締役社長
特定非営利活動法人 IT整備士協会 理事長

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