NEC VALUESTARの動作が重い!原因と対策を徹底解説
VALUESTARはNECが手掛けていたデスクトップパソコンのブランドですが、2014年で発売が終了しました。
そのため、機種によってはスペックが古く、サクサクと動かない場合があります。あまりに動作が重く、困っている人もいるのではないでしょうか。
本記事ではVALUESTARが重くなる理由、およびその対策について解説します。この記事を参考にし、少しでも快適にVALUESTARが使えるよういろいろと工夫していきましょう。
VALUESTARの動作が遅くなる原因
VALUESTARはさまざまな要因で動作が重くなります。
単純にスペックが悪いと決めつけず、常駐ソフトのボリュームやウイルス感染なども疑ったほうがよいでしょう。ここではVALUESTARが重くなる主な原因を簡単に紹介していきます。
VALUESTARの動作を軽くするためには原因特定が必要です。この段落を参考に使用しているパソコンが重くなっている原因を考えてみてください。
VALUESTARのメモリ不足
VALUESTARの処理能力を左右する要素としてメモリがあります。
メモリが大きいほど、マルチタスクで動作を実施できることを覚えておきましょう。
メモリが少ない状態でウィンドウをたくさん開いたり、ソフトを複数立ち上げたりすると、通常のメモリ領域をオーバーします。それを補うため、ハードウェアのメモリを引っ張ってくるのですが、これは本来あるべき動作ではないため、パソコンの動作速度が大幅に減少するのです。砂時計表示のまま、いつになっても次の処理に進まないケースや、そのまま機能が停止してしまう恐れも出てくるでしょう。
常駐ソフトの多数稼動
VALUESTARは使用者が意図的に起動中のソフト以外にも、自動で動作しているものがたくさんあります。セキュリティソフトなどはパソコンを守るために必須なので常駐も仕方ないですが、ほぼ使用していないようなソフトはできるだけ停止しましょう。
不要なソフトが裏で長時間稼働することで、VALUESTARのパフォーマンスを落とす可能性が高くなります。
ウイルスの感染
前日まで調子がよかったのに、突然VALUESTARが重くなったようなときはウイルスに感染した可能性を考慮しましょう。
ウイルスに感染したからといって、それが画面上にわかりやすく出てくるとは限りません。使用者にまったく気がつかれていない状態で、ウイルスが裏で悪さをするケースもよくあります。
害のないソフトウェアの振りをしている場合も多いため、いくら役立ちそうに見えても知名度の低いサイトからソフトをダウンロードするのはできるだけ避けた方が無難です。
VALUESTARの重さへの対処法
使用しているVALUESTARが重くなる原因は分かったでしょうか。ここでは動作が重くなったときの具体的な対処方について説明していきます。
VALUESTARのメモリの使用状況をチェックする
VALUESTARが重たいと感じたら、かかっている負荷を正しく認識するためにメモリの使用状況を確認しましょう。
Windows 10の場合は「設定」のなかにある「システム」を選択し、「ストレージ」の項目を開けばメモリの使用状況が表示されます。
各タスクのメモリ使用量が100%に近いほど、容量が圧迫されている証拠です。メモリが足りないようであれば、立ち上げているソフトをいくつか終了させ、どのソフトが負荷の原因かチェックしてみてください。不要なアプリは削除してしまってもかまわないでしょう。
現状のまま、VALUESTARのパフォーマンスを上げたいのであれば、メモリの増設をするのも悪くありません。
メモリを増設する際には、VALUESTAR本体のカバーなどを外す作業が必要になります。カバーの外し方やメモリの装着方法は機種によって違うので、VALUESTARのマニュアルを確認してみてください。
間違ったメモリを挿してしまうとVALUESTARがまともに動かなくなる場合があります。新しいメモリを購入したとしても、動作の確認が取れるまでは、古いメモリを捨てずに保管しておくことが大切です。
メモリは静電気にとても弱いことも忘れてはいけません。
メモリに触れる前には、ドアノブなどの金属に触れて静電気を必ず除去しておいてください。
また、電源ケーブルを付けっぱなしで作業すると、VALUESTARが故障してしまうので電源ケーブルやバッテリーなどは外してから作業するようにしましょう。
VALUESTARを再起動する
VALUESTARを再起動するだけで、動作の重さが改善されるケースも珍しくありません。
一時的な問題が発生しているようであれば、再起動を試してみましょう。何らかのアプリで作業中に再起動を実施する際には作業の保存を求められるので、保存するか、そのまま閉じるかを選択します。
再起動したあと、すぐに操作するのではなく、アクセスランプが完全に消えているかどうかをまず確認します。起動中のアプリがあるようであれば一旦すべて終了してください。まっさらな状態で操作を行い、スムーズに動作すれば、とりあえずは問題が改善されたといえるでしょう。
視覚効果を変更する
画面表示のデザインやパフォーマンスを高める視覚効果の設定に影響されて、パソコンが重くなるケースも時折見られます。
視覚効果のおかげでアニメーションしたり、文字が綺麗になったりするのですが、その分、VALUESTARに対する負荷は重たくなりがちです。視覚効果を「パフォーマンスを優先する」設定に変更すれば、VALUESTARの動作の改善が期待できるでしょう。視覚効果の設定を変える方法は下記のとおりです。
- まず「Windows」キーを押しながら「X」キーを同時押しします。すると、「コントロールパネル」に該当するメニューが出てくるので、そこをクリックします。
- 次に「コントロールパネル」のなかの「システムとセキュリティ」を選択します。
- 「システム」メニューが表示後、「システムの詳細設定」をクリックしましょう。
- 「システムのプロパティ」が開くので、タブが「詳細設定」になっていることを確認してください。
- 表示された「パフォーマンス」欄にある「設定」をクリックします。
- 「パフォーマンスオプション」が表示された際に、タブが「視覚効果」になっているかどうかチェックしましょう。
Windowsのバージョンによって操作は多少異なりますが、基本的にはこの手順で視覚効果を変更できるようになります。
視覚効果のメニューまできたら、あとは視覚効果の設定を行い「OK」をクリックするだけです。
動作を軽くするのが最優先であれば「パフォーマンスを優先する」を設定すればよいでしょう。見た目が簡素になりますが、VALUESTARに対する負担は軽くなります。
視覚効果に多少でもこだわりたい人は「カスタム」を選択し、任意の設定を行いましょう。
アニメーションや影の演出をOFFにするだけでも、負荷はそれなりに軽くなります。
VALUESTARの周辺機器を確認する
VALUESTARに接続している周辺機器も、VALUESTARの動作に影響を与えます。
マウスやキーボードなどを接続している程度では問題ないのが普通ですが、さらにルーターやモデムなどを繋ぐと動作が重くなるケースがあるでしょう。
また、周辺機器のドライバーが古い場合もVALUESTARのパフォーマンスを落とす要因となり得ます。周辺機器のドライバーが最新でなければ、最新バージョンへの更新を試してみてください。
ドライバーの更新はWindowsの「デバイスマネージャー」で可能です。
- 「デバイスマネージャー」を経由し接続されているドライバーの種類を表示させましょう。
- そこで、更新したいドライバーを右クリックすると、「ドライバーソフトウェアの更新」が出てきますのでクリックします。
- 更新の方法として、ネットワークで検索するか、ローカルにあるものを使うかを選べます。
既にドライバーがダウンロードされているなら後者でよいでしょう。ドライバーがない場合は、ネットで最新版を自動検索します。最新のドライバーが見つかったら、画面の指示に従ってバージョンアップをしてください。
このとき、ドライバーの更新は標準ユーザーでは実行できない点に注意しましょう。標準ユーザーで更新しようとすると、管理者アカウントでサインインするよう促されます。標準ユーザーでログインしているのであれば、管理者アカウントで入りなおしてください。
ハードディスクの空き容量を確認する
ハードディスクの空き容量が少なくなると、VALUESTARの動作は全体的に遅くなります。
ハードディスクの空き容量不足を伝えるメッセージが表示されるようなときはハードディスクの空き容量を増やすようにしましょう。
使用頻度の低いファイルは削除してしまうか、圧縮してまとめておくと容量を節約できます。削除はゴミ箱から消した時点ではじめて空き容量としてカウントされる仕組みです。ゴミ箱にファイルが残ったままだと、いくら削除を繰り返しても容量は増えないので注意しましょう。
ゴミ箱から消したファイルは基本的には元には戻せませんので、消す前にはよく確認をしてください。
そのほかにも、不要になったアプリのインストール、ディスククリーンアップの実行など、ハードディスクの空き容量を作る方法はさまざまです。
ディスクのクリーンアップはハードディスク内に作成された一時的なファイルや不必要なファイルを安全に消すアプローチです。容量がどの程度増えるかはパソコンの状況次第ですが、試してみる価値はあるでしょう。
頻繁には閲覧しないものの、どうしても消したくない写真や動画がたくさんある場合は、外部ストレージに移行するのがおすすめです。ハードディスクの容量を減らせるだけでなく、バックアップの観点からもメリットがあります。
デフラグを行う
デフラグとはデフラグメーションの略称で、簡単にいうと、ファイルの断片化を解決することです。
パソコンはハードディスク上でデータの書き込みや読み込みを頻繁におこなうのですが、ときどき1つのファイルが連続した領域に収まらないケースが出てきます。分断化されたファイルは複数の領域に散っていくことになり、こういったデータが蓄積すると、VALUESTARの動きは悪くなってしまうのです。この断片化したデータを配置・整列し直し、できるだけ連続したファイルに戻すアプローチを「デフラグ」と呼びます。
データの整理を実施することで、動作が軽くなるか確認してみてください。
常駐ソフトを無効にする
VALUESTARを起動時に自動で立ち上がる常駐ソフトがパソコンの動作を重くしているケースもよくあります。
常駐ソフトを一通りオフにし、動作が改善するかどうかを確認してみてください。常駐ソフトにはセキュリティソフトや更新ソフトなども含まれます。セキュリティソフトを停止した状態でネットワークに繋げるとトラブルが発生する恐れがあるため、停止する際にはLANケーブルを抜く、もしくは無線LANを一時的に遮断するなどしておくと安心です。
常駐ソフトはタスクマネージャーやサインイン画面から停止させられます。
基本的にはタスクマネージャーで停止するのが簡単です。
- タスクマネージャーのメニューはデスクトップで「Windows」キーを押しながら「X」キーを押せばすぐに見つかるでしょう。
- タスクマネージャーに遷移し「スタートアップ」タブを選択します。
- 起動時に自動で立ち上がるソフトの一覧が表示されるので、停止したいソフトをクリックします。
- 画面右下に表示される無効ボタンを押せば、そのソフトは自動起動しなくなります。
自動的に起動するソフトがあまり多く、負荷がかかり過ぎると、サインイン画面で正しいパスワードを入力してもログインできないケースがあります。
デスクトップにすらたどり着けないとなると、タスクマネージャーの起動ができません。そのような状況であれば、サインイン画面で一度シャットダウンしたあと、セーフモードを起動して常駐ソフトを停止させることになります。
ウイルスの感染を確認する
ウイルス感染の疑いでVALUESTARの動作が遅いような場合はもちろん、一見異常がないようなときも、ウイルス対策ソフトで定期的にチェックを実行しましょう。
そこでウイルスの感染が判明したら、画面の指示に従い駆除すればよいです。
ウイルス対策ソフトの操作や設定方法などに戸惑うようであれば、利用しているソフトのメーカーに問い合わせをするか、PCホスピタルにサポートをご依頼ください。
PCホスピタルにNEC VALUESTARのサポートを依頼する
システムを復元する
何らかの要因でVALUESTARが重たくなったものの、その理由がわからないときはVALUESTARが正常に動作していた状態に戻してみると、問題が解決するかもしれません。
ただし、システムの復元を行うためには正常に動作していた時点の復元ポイントが必要です。復元ポイントはWindowsアップデートや新しいアプリをインストールした際に自動で生成されますが、手動で設定することもできます。VALUESTARのトラブルを解決する方法としてシステムの復元は有用ですが、実施したからといって必ず問題が解消されるわけではなく、ハードディスクの整合性を歪めるリスクがあることも認識しておきましょう。
VALUESTARを初期化する
上記の対策を実施しても効果がなかった場合は、VALUESTARを初期化すると解決するかもしれません。ただし初期化するとバックアップしていないデータは全て消えてしまうので、実施する際はHDD内のデータをバックアップしましょう。HDD内のデータをバックアップしても、初期化後にインターネットの接続設定などは自動で設定されないため、ISPなどのアカウント情報を控えておきましょう。
初期化自体はハードディスク領域、または再セットアップディスクを使用して指示に従って進めることで実施できます。しかし初期化後のデータ移行や環境の再設定が初心者の方にはハードルが高いため、初期化作業は自分で行おうとせずにプロに依頼することをおすすめします。
NEC VALUESTARの動作が重い時はPCホスピタルにお任せください
VALUESTARが重くなる原因と、その対処法について説明してきました。
役に立つ内容もいくつかあったのではないでしょうか。紹介した方法をご自身で試すのは不安がある場合や、すべて試したにも関わらずVALUESTARが重いままであれば、ぜひPCホスピタルにご依頼ください。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中 |
料金 | 動作が遅いパソコンの修理 6,600円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得