外付けHDDが外せない?その時の対処法について解説します

パソコンに接続した外付けHDDを取り外すときに、安全な取り外し操作でエラーが発生する場合があります。このようなときに「無理やり取り外しても大丈夫なのか」と疑問に思っている人も多いでしょう。この記事では、USBに接続した機器を安全に取り外す際に発生するエラーの原因や対処方法と、無理やり外したときに起こりうるトラブルについて解説します。

1.HDDを安全に取り外すには

パソコンに接続した外付けHDDを取り外す前には「安全な取り外し」という操作を実行する必要があります。これは、接続機器への読み書きが完了する前に取り外してしまうと、データが失われたり、接続機器が故障したりする危険性があるからです。たとえば、外付けHDDへのファイルコピー中に取り外してしまうと、ファイルコピーが失敗するだけではなく、不完全な情報がファイルシステムに残ってしまい、深刻なエラーにつながる可能性があります。

では「ファイルコピーが終了すれば、外付けHDDを取り外しても大丈夫か」というと、それでもデータ破損の危険はあるのです。WindowsをはじめとするOS(オペレーティングシステム)には、システムの処理能力を高めるために、書き込みキャッシュ(書き込みデータをある程度蓄積してから一気に書き込む機能)が採用されています。そのため、ファイルコピーが終了していても、実際にはまだHDDにデータが書き込まれていない状況があるのです。そのようなタイミングで外付けHDDを取り外してしまうと、正常な処理を行えずに、システムエラーが発生する原因になってしまいます。

この問題を回避するために、Windowsの場合は「ハードウェアの安全な取り外し」という機能があります。タスクバーの通知領域のアイコンや、Windowsの設定画面、エクスプローラーからも操作できます。Macの場合はデスクトップに表示された接続機器のアイコンや、Finder(ファインダー)から「○○の取り出し」という項目を選択することで実行可能です。これらの操作を行うことで、接続している機器へのデータ書き込みを完了し、パソコンとの接続を完全に切り離します。こうして、外付け機器を安全に取り外しできるようになるのです。

なお、Windows10の場合、2018年秋にリリースされたバージョン1809以降では、USB接続機器の取り外しポリシーの規定が「高パフォーマンス」から「クイック削除」に変更されました。これは、USB機器を取り外す際のトラブルを少なくするために、書き込みキャッシュを無効にする設定です。この変更によって安全な取り外し操作を行わなくても、USB機器の取り外しが可能になっています。ただし、外部機器へのアクセス中に取り外してしまえば、データの破損やシステム障害につながることに変わりはありません。また、自分ではアクセスしていなくても、バックグラウンドで動作しているプログラムが外付けHDDにアクセスしている可能性もあります。外部機器の取り外しによる障害を避けるためには、やはり、安全な取り外し操作を行ったほうが安全です。

2.外付けHDDを外そうとするとエラーが?

外付けHDDを安全に取り外すための操作を行うと「USB 大容量記憶装置の取り外し中にエラーが発生しました」といったメッセージが表示されて、取り外し操作に失敗することがあります。このエラーが起こる原因は複数考えられますが、多くの場合はパソコンから外付けHDDに読み書きしようとしている状態が、完全に解除できていないパターンが多いようです。具体的には以下のようなケースがあげられます。

  • 外付けHDDにデータ書き込み中(書き込みキャッシュ機能による遅延書き込みを含む)
  • エクスプローラーで外付けHDDのフォルダを開いている
  • 実行中のアプリケーションが外付けHDDに保存されているファイルを開いている
  • バックグラウウンドで動作するプログラムが外付けHDDにアクセスしている

バックグラウンドで動作しているプログラムには、セキュリティ対策ソフト、自動バックアップ、プリンターのドライバーやUSB監視ユーティリティーなどがあります。安全な取り外し操作でエラーになった場合、まずは、すべてのアプリケーションを終了して、すべてのフォルダを閉じてから、再度、安全な取り外し操作を行ってみましょう。これで、解決しない場合は次に説明する対処方法を試してみてください。

3.エラーが起こった時の対処法

ここでは安全な取り外し操作でエラーが発生したときの対処方法をいくつか紹介します。比較的簡単に実行できる方法から記載しているので、順番に試してみると良いでしょう。以下の対処方法はWindowsパソコンを対象として説明していますが、Macパソコンにも適用できるものもあります。Mac固有の対処方法については次の章で説明します。

3-1.しばらく待ってみる

エラーが発生する原因として、書き込みキャッシュ機能による遅延書き込みが発生しているケースがあります。ファイルのコピー処理やアプリケーションが終了していても、外付けHDDにまだアクセスしている途中の状態があるのです。この場合はある程度、時間が経てばアクセスが終了するので、しばらく待ってみると解決することもあります。HDDのアクセスランプが点滅している場合はアクセス中なので、アクセスランプが点灯または、消えるのを待ちましょう。

3-2.取り出し手順を何度も試してみる

通常の安全な取り外しの手順を繰り返すと取り外せる時もあります。また、安全な取り外しの操作方法はいくつかあるので、同じ方法だけではなく別の方法も試してみましょう。Windowsの場合は、タスクバーの通知領域のアイコンから操作する方法の他にも、Windowsの設定画面から行う方法と、エクスプローラーから操作する方法があります。Macの場合はデスクトップに表示された接続機器のアイコンから操作する方法の他に、アイコンをゴミ箱に移動したり、Finder(ファインダー)から操作したりする方法も用意されています。

3-3.タスクマネージャーを閉じる

Windowsの場合、パソコンの動作状況を確認するために、タスクマネージャーを利用する機会が多いでしょう。特にトラブルが発生しているときの使用頻度は高くなります。しかし、タスクマネージャーを起動していると、USB機器の取り外し操作が阻害され、安全な取り外し操作でエラーが発生するケースがあるようです。この場合はタスクマネージャーを終了することによって、取り外しができるようになります。意外とよくあるケースなので覚えておくと良いでしょう。

3-4.エクスプローラーを再起動する

なんらかの原因でエクスプローラーが動作不良を起こし、外付けHDDへアクセスしたままの状態に陥ることがあります。このケースではエクスプローラーを再起動することで解決できる可能性が高いです。エクスプローラーの再起動は、タスクマネージャーから以下の操作手順で行います。

  1. タスクバーまたは、スタートメニューを右クリックして 「タスクマネージャー」を起動する
  2. タスクマネージャーが「簡易表示」になっている場合は「詳細表示」に切り替える
  3. 「プロセス」タブの名前の一覧から「エクスプローラー」を探す
  4. 「エクスプローラー」が見つかったら、右クリックして「再起動」を選択する

3-5.リソースモニターをチェックする

リソースモニターを利用すると各プログラムがどのファイルを利用しているかを確認できます。リソースモニターを起動して、もし外付けHDDに保存しているファイルを開いているプログラムがあれば、そのプログラムを終了させることで、取り外しができるようになります。リソースモニターを確認する手順は以下の通りです。

  1. スタートメニュー横の検索ボックスに「リソース」と入力する
  2. 「リソースモニター」というアプリケーションが表示されるのでクリックして起動する
  3. 「ディスク」タブをクリックすると「ディスク活動」の一覧に動作中のプログラムと利用中のファイルが表示される
  4. 外付けHDDに保存されているファイルはドライブ名で確認する

3-6.サインアウトする

ここまでの方法で解決できない場合は、作業中のアプリケーションをすべて終了したうえで、一度サインアウトを行いましょう。Macの場合はログアウト操作を行います。再びサインインすることによって、外付けHDDの安全な取り外しができるようになります。ほとんどのケースではこれで解決できるはずです。

3-7.シャットダウンする

サインアウトやログアウトをしても解決できない場合は最後の手段です。パソコンを「シャットダウン」してください。Macの場合は「システム終了」という操作です。シャットダウンした状態であれば、未完了のデータ書き込みはすべて完了しているか、強制終了していることになります。どちらにしてもデータの書き込みは終了しているので、外付けHDDを取り外しても問題ありません。

パソコンを再起動してから、再度外付けHDDを接続し、安全な取り外し操作ができるかどうかを確認してみましょう。再度エラーが発生する場合は、外付けHDDが故障している可能性があります。必要なデータのバックアップを保存してから、パソコン修理の専門店に相談するか、メーカーに修理を依頼しましょう。

4.Macの場合の対処法

ここからは、Macパソコン固有の対処方法について説明します。

4-1.Finderを強制終了してみる

外付けHDDの安全な取り外し操作でエラーが発生するのは、外付けHDDにアクセス中のプログラムがあることが原因になることが多いです。Finder(ファインダー)を利用して、実行中のアプリケーションがないかどうかを確認し、実行中のものがあれば終了してみましょう。簡単な操作手順を以下に紹介します。

  1. アップルメニューから 「Finderを強制終了」を選択する
  2. 実行中のアプリケーションの一覧が表示される
  3. 実行中のアプリケーションがあったらすべて終了する

実行中のアプリケーションは強制終了しないで、なるべくアプリケーションから終了操作をしたほうが良いでしょう。強制終了すると未保存のデータが失われる可能性があるからです。すべてのアプリケーション終了後、再度、外付けHDDの安全な取り外し操作を試してみます。これで解決できれば問題ありません。

4-2.Spotlightを使ってみる

Spotlightは、コンピューター上のさまざまなデータをインデックスしておくことで、すばやく検索してアクセスできる便利な機能です。Spotlightの検索対象から、外付けHDDを除外することで、エラー発生を解決できる場合があります。操作手順は以下の通りです。

  1. システム環境設定から「Spotlight」をクリックして起動する
  2. 「プライバシー」を選択する
  3. 検索から除外したい外付けHDDのアイコンをドラッグ&ドロップでSpotlightへ入れる
  4. 「Spotlight」を終了してMacを再起動する

Macの再起動後、再度、外付けHDDの安全な取り外し操作を試してみます。これでエラーが発生しなければ問題解決です。

5.無理やり外すとどうなる?

外付けHDDの安全な取り外し操作でエラーが発生している状態で、もし、無理やり取り外しを行った場合はどうなるのでしょうか。

5-1.データを読み込めなくなる

無理やり取り外しを行うことによって、外付けHDDに書き込んでいたデータが読み込めなくなってしまう可能性があります。データ書き込み中にHDDが取り外されてしまうと、ファイルシステムの更新が正常にできずに、一部のファイルだけではなく、ハードディスク全体に影響を及ぼす場合もあります。特にWindowsのバージョンが異なるパソコンが混在している職場などで、外付けHDDを共有している場合は注意が必要です。不完全なファイルシステムへ、違うバージョンのWindowsからアクセスすることによって、深刻な不具合が発生する確率が高くなるのです。最悪の場合、外付けHDDの中にある全てのデータが使えなくなってしまいます。

また、ハード的な故障を引き起こす危険性もあります。HDDのファイルシステムが壊れただけなら、ディスクのフォーマットをやり直せば再度使えるようになります。フォーマットによってデータは失われてしまいますが、バックアップや他の場所に元のファイルが保存してあれば復元することも可能です。しかし、外付けHDD自体が故障してしまったら、修理に出すか買い替えるかしか方法はなくなってしまいます。

5-2.どれくらいの確率で起こるのか

外付けHDDを無理やり外したからといって、必ずデータの破損が起こるわけではありません。むしろ何も問題が発生しない場合のほうが多いでしょう。では、どのくらいの確率で発生するのでしょうか。その確率は10回に1回や100回に1回など、いろいろな情報がありますが、正確な確率は定かではありません。しかし、たとえ起こる確率が低かったとしても、データ損失の被害は大きいものです。特に仕事で利用しているHDDが破損してしまったら大変です。仕事の遂行に影響するだけでなく、信用や信頼も失くすことにもつながってしまいます。基本的に無理やり外すことはおすすめしません。

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