ThinkPadが熱い!熱暴走の原因・対処法を解説

ThinkPadが熱い!熱暴走の原因・対処法を解説

ThinkPadを使っているうちに本体が熱くなり、急に電源が落ちたり、画面がフリーズしたりするといった現象に悩まされていないでしょうか。そんなときは熱による誤作動、いわゆる「熱暴走」が起きている可能性があります。内部の導線が熱を持つと、焦げて発火する恐れもあり非常に危険です。この記事では、熱暴走の症状が出るときの原因や対処方法、自力では手に負えない場合の修理会社の選び方について解説します。

ThinkPadが熱い・発熱する状態とは

「機械を動かすと熱くなる」というのは、多くの人が日常生活の中で経験したことのある現象でしょう。パソコンのみならずスマホやゲーム機、DVDやブルーレイのレコーダーなど、電気で動く機械に通電させると多かれ少なかれ熱を持ちます。しかし、熱くなりすぎると不具合を起こすことがあり、これを「熱暴走」と呼びます。特に、内部に多くの精密なパーツが組み込まれているパソコンは熱暴走が発生しやすく、十分に注意しなくてはなりません。熱暴走が起こると、「突然シャットダウンする」「フリーズする」「勝手に再起動する」といった致命的なエラーが出ます。

電気で動く機械が熱を持つのは、電気を流す(通電させる)ことによって電子の摩擦が起きるためです。パソコンに必要不可欠な集積回路は、限られた面積の中にさまざまな回路が組み込まれているため、特に熱を持ちやすい性質があります。そのため、表面積を広くして放熱させるヒートシンクや、空気の流れによって熱を冷ますファンを組み込んで、冷却効果を高めています。しかし、何らかの理由で放熱がうまくいかないと内部の温度がどんどん上昇してしまい、熱暴走に至るというわけです。

ThinkPadが熱い・発熱する原因

冷却ファン

熱暴走はヒートシンクやファンによる放熱がうまくいかないと起こります。ここでは、放熱が妨げられる原因について解説します。

内部の部品の発熱

熱暴走の直接的な原因は、パソコン内部の部品が熱くなることです。パソコンはほかの機器と比べると内部でやりとりするデータの量が格段に多く、多くの電力を消費します。データのやりとりによって電子の摩擦が起こるとそれが熱となり、その量が放熱性能を上回ってしまうと熱暴走が発生するというわけです。パソコンパーツの中でも特に熱を持ちやすいのがパソコンの頭脳であるCPUで、CPUの温度をチェックするツールも存在します。そのほか、データを読み書きするHDD(ハードディスクドライブ)、バッテリ、冷却用のファンも熱を持ちやすいパーツだといえるでしょう。ファンは放熱のために組み込まれている部品ですが、モーターで回転しているため、それ自体が熱暴走の原因となっていることもあります。

ほこりや汚れ

パソコンには、冷却ファンが回転して熱を排出するための吸排気口があります。そこが塞がっていると放熱がうまくいきません。意図的に塞いでいるつもりがなくても、使い続けている間にほこりや汚れがついてしまい、吸排気口が狭くなったり覆われてしまったりすることがあります。そうなると必然的に空気の流れが悪くなり、排熱性能が落ちてパソコン内部の温度が上がり続けてしまうというわけです。また、ファンそのものにほこりが付着すると、空気抵抗によって回転スピードが落ちてしまいます。ファンは扇風機のようなものですので、回転数が落ちればそのぶん効率も落ち、排熱性能も下がってしまいます。

部屋の室温

パソコンの内部から発生する熱ばかりではなく、周囲の気温も熱暴走の原因となります。パソコンには正常な動作に適した推奨温度があり、取扱説明書や製品仕様書に記載されています。数値は機器によってばらつきがありますが、一般的には5度から35度程度です。周囲が暑すぎたり、反対に寒すぎたりすることが誤作動の原因になるというわけです。使う前に動作推奨環境を確認しておくといいでしょう。基本的に、人間が快適に過ごせる気温であればパソコンも快適に動きます。

周囲の気温は、空調の効いた室内で使うときは、さほど意識する必要はありません。しかし、ノートパソコンを屋外で使う場合などは気にしたほうがいいでしょう。夏場の車内など、温度が上がりやすい場所で使う際も要注意です。また、屋内でもヒーターやストーブの温風が直接当たるような場所で使うのは避けます。思わぬ場所が高温になることもあるため、うっかり気温の高い場所に放置するようなことがないよう、日ごろから気をつけておくといいでしょう。

PCホスピタルはThinkpadが熱いトラブルのサポートが可能です
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ThinkPadが熱い・発熱する時にしてはいけないこと

熱暴走の症状が出たときには、早急にパソコン本体の熱を冷まし、原因を取り除く必要があります。しかし対処方法を間違うと、重大な故障にもつながりかねません。してはいけない対処法として下記があります。

  • パソコンを直接氷などで冷やすこと
  • 知識や技術がない状態で分解して掃除や修理をすること

詳細をご説明いたします。

直接氷などで冷やす

絶対にしてはいけない対処方法1つめは「パソコンを直接氷などで冷やすこと」です。氷で冷却すると、パソコン内部で結露が発生してしまうことがあります。結露によって精密部品が濡れると本格的に故障してしまうため、絶対にやめましょう。また、氷を入れた容器やビニール袋の外側についた水滴がかかってしまうリスクもあり大変危険です。同様に、冷蔵庫の中に入れて冷やすのも結露の原因となりますのでしてはいけません。

分解に慣れてない状態で掃除や修理を進める

やってはいけない対処の2つめは、「知識や技術がない状態で分解して掃除や修理をすること」です。パソコンのパーツはそれぞれが精密機器であり、小さな部品ひとつ欠けても致命的な故障につながる可能性があります。特にノートパソコンは内部が狭いぶん各パーツがすき間なく配置されており、構成が複雑です。知識がないまま分解すると元の状態に戻せなくなることもあり得るでしょう。パーツを壊したり、適当に配置したりすれば動かなくなってしまうことも考えられます。ほこりを掃除するためとはいえ、十分な知識のないままに分解すすることは高いリスクをともなう行為です。

熱暴走の対処法

これまで熱暴走が起きる原因や、起きてしまったあとの対処方法について紹介してきました。しかし、できることならばそもそも熱暴走を起こさせないようにするのがよりよい使い方だといえるでしょう。その対処法として下記があります。

  • パソコンの設定を変える
  • 設置場所を変える
  • 設置場所を変える

熱暴走を防ぐ工夫など詳細をご紹介していきます。

パソコンの設定を変える

熱暴走防止のための対策に、「パソコンの設定を変えてわざと性能を抑え、熱くなりにくくする」という方法があります。下記の通りです。

  • 電源プランを省電力にする
  • 負荷の高いアプリケーションは複数同時に立ち上げない
  • バックグラウンドアプリを減らす

パソコンに内部を冷やす機能が備わっているにもかかわらず熱暴走が起きるのは、CPUの性能が冷却性能を上回っているからだともいえます。そのため自主的にCPUの働きを制限し、そもそも高熱を持たないようにして熱暴走を防ぐというわけです。Windowsでは電源プランを「省電力」にするとパソコンの性能が制限され、熱くなりにくくなります。消費電力が下がればそれだけ熱を持ちにくくなるため、画面の明るさを調節するなど、こまかい設定も見直してみましょう。

また、パソコンのCPUは負荷がかかればかかるほど熱を持つようになります。3Dゲームをプレイする、動画を編集するといった負荷の高い使い方を長時間にわたって続ければ、それだけ熱暴走が発生しやすくなるでしょう。アプリケーションをいくつも同時に立ち上げたり、常にバックグラウンドでプログラムを動かしたりすることも負荷のかかる行為です。使っていないアプリケーションは閉じておく、高負荷なソフトウェアは長時間使用しないなど、使い方も工夫するといいでしょう。

設置場所を変える

空調設備

熱暴走を防ぐには、パソコンの排熱を妨げないようにすることも重要です。その場合、下記の方法があります。

  • 壁に密着しない場所で使用する
  • 涼しい部屋に移動して使用する
  • 暖房器具の温風が当たらない場所で使用する

パソコンの吸排気口をふさいでしまうと内部の熱が外へ出ていかなくなってしまうため、壁などに密着させた状態で使っているのであれば設置場所を変えたほうがいいでしょう。目安として10cm程度は離しておくと安全です。壁がない場所でも、何気なく置いたものが吸排気口をふさいでしまうこともあるため、日ごろから気をつけておきましょう。

また、日の当たる南側など、暑くなりやすい部屋ではそのぶん熱暴走を引き起こす可能性が高くなります。日の当たる南側など、暑くなりやすい部屋ではそのぶん熱暴走を引き起こす可能性が高くなります。空調を効かせたり、日当たりの影響を受けにくい部屋に移動させたりしましょう。直射日光が当たる窓際で使い続けるのも危険です。冬場はヒーターやストーブといった暖房器具の温風にも気をつけます。加えてACアダプターやコンセント、コード類など、熱を持ちやすいものはなるべく遠ざけておきましょう。

パソコン用の冷却アイテムを買う

「パソコンの性能はなるべく落としたくないけれど、熱暴走は防ぎたい」といった場合は、市販されている冷却用のグッズを使うという方法もありますが、ノートパソコンの熱対策グッズ下記の通りです。

  • パソコン本体を乗せて使えるファンつきの冷却パッド
  • 吸排気口に取りつける吸引式冷却ファン
  • 卓上ファン

上記がラインナップされています。ノートパソコンには冷却グッズが必須だと考える人も多く、性能や価格、サイズ、デザインなどもさまざまです。自分の使い方や使う場所に合ったものを選ぶといいでしょう。

パソコン本体を乗せて使うタイプのファンつき冷却パッドは、パッド内にファンが組み込まれており、ノートパソコンの底面にこもる熱を逃がす効果があります。キーボード部分を傾斜できるものもあり、単純なパソコン台としても使用可能です。ただしパソコン本体と同程度の大きさがあるため、持ち運ぶとなるとややかさばるかもしれません。吸排気口に取りつける吸引式冷却ファンは、パソコン内部の熱を吸引して冷却するタイプのグッズです。冷却パッドよりもコンパクトで、使う場所を選びません。しかし、ノートパソコンのサイズや吸排気口の形状によっては取り付けが難しい場合もあるため、購入前に確認しておくといいでしょう。

卓上ファンはパソコン専用のもののみならず、オフィスや外出先で手軽に使えるものが広く売られています。すでに持っているのであれば、一度ノートパソコンに風が当たるように設置して効果をチェックしてみるといいでしょう。スタンドやスペーサーを使い、ノートパソコンの底面と机の間にすき間を作ると、より冷却効率がアップします。このように、専用グッズを導入してエアフロー(空気の流れ)を整えれば、熱暴走を防ぎながらパソコンを使うことが可能です。

修理をプロに任せるのも一つの対処法

記載の対処法でThinkPadの発熱が改善しない場合、CPUファンの故障やシステムトラブルなど様々な原因が考えられます。

ThinkPadを分解してパーツを交換すれば改善するかもしれませんが、失敗すれば更に状態が悪化してしまうことも考えられます。また、ThinkPadのようなノートパソコンは分解の難易度が高く、知識が無ければ修復できない状態に陥る可能性があります。

自力の改善が難しいとお考えの場合はThinkPadやデータを守るためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。

PCホスピタルはThinkpadが熱いトラブルのサポートが可能です

熱暴走を起こしたThinkPadをそのまま使い続けるのは危険です。放置すればパソコン自体の寿命も縮んでしまいかねません。熱による不具合が出るときは、今回紹介した対処法を試してみてください。

それでも症状が改善されないのであれば、ぜひPCホスピタルに修理をご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン修理概要
修理対応 出張/持込/宅配
対応エリア 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県
実績 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの修理実績を当サイト掲載中
料金 パソコン修理 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円

PCホスピタルのThinkpad修理サポートについて詳細を確認する
監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

保有資格 パソコン整備士検定 取得

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