Macがフリーズする原因と強制終了する方法
安定したOSとして信頼感のあるMacでも画面がフリーズして作業がすすまないことがあります。Macが不安定になることは珍しいだけに突然画面が固まると焦ってしまいます。焦ってすぐ強制終了などをすると本体を痛める原因にもなります。ここではMacがフリーズする原因と対処法について紹介していきます。
落ち着いて適切に対応することで、本体を傷つけずにフリーズを解消しましょう。頻繁にフリーズする場合には故障も考えられます。故障している場合の修理に出すポイントも紹介しているので参考にしてください。
なぜMacがフリーズするのか
MacはWindowsに比べてフリーズしにくい安定したOSなだけに原因を特定しにくい面があります。それでもフリーズした状況を詳しくみることで原因を推測できます。ここではMacがフリーズするのには2種類あることと、その原因、フリーズ時に行ってはいけないことについて紹介します。まずは落ち着いて状況を分析しましょう。
Macのフリーズには2種類ある
Macのパソコンの画面が固まる症状には実はフリーズとハングアップの2種類があります。フリーズは一般的に高い負荷がパソコンにかかって一時的に作業ができない状態を指します。しばらく作業を停止して放置しておくと回復する状態です。
一方、ハングアップは高い負荷がかかってシステムが固まった状態から回復しない状態を指します。しばらく放置しても固まった状態から回復しない状態です。ハングアップした場合は、強制終了か再起動を試すしかなくなります。
フリーズする原因は
フリーズする原因は主に高負荷な作業を行った場合に生じやすいです。他にも、スリープ状態から復帰したときや画面が消えているとき、作業中に急にフリーズしたという報告もあります。
また、Mac公式以外のサードパーティ製のアプリをインストールして使用していたり、内蔵のハードディスクに不具合が生じている場合にもフリーズしやすくなります。フリーズする直前にどのような作業をしていたか思い出して原因を突き止めましょう。
やってはいけない対応
フリーズしたときには本体を叩く、すぐに強制終了する、やたらとアプリをクリックすると故障の原因になるほか、かえってフリーズが長引くこともあります。これらの行為は避けましょう。
特に強制終了は本体のアクセスランプが点灯・点滅している状態で行うとハードディスクが故障する原因になります。アクセスランプがついているときは消えるまで待って強制終了を行いましょう。
まず試したい3つの対処法
パソコンが不安定な状態で強制終了や再起動を行うのはシステムに高い負荷をかけるのでできるだけ避けたい行為です。再起動や強制終了をする前に行える簡単な対処法を紹介していきます。フリーズしたからすぐに強制終了すると思っていた方はまずはこちらの対処法を試して様子をみましょう。
スリープにしてしばらく待つ
フリーズして操作ができない場合はシステムの処理が追いつかない状態がほとんどです。スリープ状態にしてしばらく放置することで解消することが多いです。ノートパソコンなら蓋を閉じるとスリープ状態になります。本体のアクセスランプをみて処理が落ち着けば消灯します。処理が終わったらスリープを解除して正常に作動するか確認しましょう。
しばらく待っても操作ができないときにはハングアップしていることが考えられます。アクセスランプが点灯していないようなら強制終了を行って、正常に起動するか試しましょう。
アプリを強制終了する
作業中のアプリ画面がフリーズしているが、キーボードやマウスが動くなら起動しているアプリを強制終了させると解消する場合があります。ただし、アプリの強制終了を行うと保存していないデータは失われてしまいます。できる限りデータを失わずに済むよう、まずは通常の終了方法から試してみましょう。
まずはDockにあるフリーズしたアプリのアイコンを右クリックし、「終了」を選びます。マウスやトラックパッドが操作できない場合は、ショートカットキーを使うとよいです。「command」キーを押しながら「tab」キーで終了させたいアプリを選びます。次に、「command」キーと「Q」キーを同時に押すと、アプリを終了させます。
通常終了でアプリを終了させられない場合はアプリの強制終了を試します。Dockで該当するアプリのアイコンを右クリックしたあと、「option」キーを押しながら「強制終了」を選びます。ショートカットなら「option」キー、「command」キー、「esc」キーを同時に押して「アプリケーションの強制終了」画面を表示します。この画面では、アプリの一覧の中から強制終了させたいものを選ぶことが可能です。
アプリを終了させることでフリーズが解消する場合は、使用していたアプリに不具合があるか、負荷の高い作業をしていたと考えられます。アプリを再インストールするか、パソコンの性能が足りているか確認しましょう。
再起動してみる
パソコンの再起動は、フリーズなどのトラブルを解消するために有効な手段です。複数の方法が用意されていますが、できるだけ本体へのダメージが少ない手順から試していきましょう。作業中のデータは保存されないのことを注意しておきましょう。
まずは、通常の再起動です。マウスが動く状態にならAppleメニューから「再起動」を選択します。電源ボタン(Touch IDセンサーは不可)を搭載したMacの場合は、「control」キーと電源ボタンを同時に押すと表示されるダイアログから再起動を行えます。
システム自体に問題が発生していない場合は直ちに再起動の処理が始まります。フリーズによって負荷が高い状態になっていると、再起動にも時間がかかります。しばらく待っても再起動できない場合は、強制再起動を行いましょう。
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頻繁に固まるときの5つの対処法
Macが頻繁に固まるときはシステムに不具合が生じています。Macには自動修復プログラムが内蔵されているので不具合の解消をしてみましょう。ここでは頻繁にMacが固まるときに試したい対処法について紹介していきます。システムの不具合を解消してフリーズを防ぎましょう。
セーフモードで起動して検査する
WindowsのようにMacにも「セーフモード」があります。システムが起動する最小限のファイルだけを読み込んで動作します。セーフモードは起動時に「Shift」キーを押しっぱなしにすることで切り替えられます。また、Macでは「First Aid」という簡易的な修復機能が自動的に起動してシステムの入ったストレージ(ドライブ)の問題を検査し、必要に応じて修復してくれるのです。
この「First Aid」は「ディスクユーティリティー」に入っています。ただし、システムの入っているディスクの検査は容量によって時間がかかります。通常の起動状態では修復作業でフリーズする恐れもあることから、セーフモード起動時におこないましょう。
起動ディスクの修復を行う
「First Aid」を使用しても不具合が解消されない場合は「MacOS復元」機能を使ってストレージの不具合を復旧できます。「MacOS復元」は、Macに内蔵されている復元システムの一部です。「MacOS復元」から起動して、そのユーティリティを利用し、特定のソフトウェアの問題から復旧したり、Macでその他の対策を行ったりできます。
「MacOS復元」ユーリティリティでは、「Time Machine から復元する」、「MacOSを再インストールする」、「ヘルプ情報をオンラインで取得する」、「ハードディスクを修復または消去する」の4つの機能から作業を選択できます。
「MacOS復元」を起動するにはMacの電源を入れた直後に、「command (⌘)」と「R」の 2 つのキーを押し続けます。パスワードを求められることがあるので、適切なパスワードを入力します。正常に利用できていた状態が分かっているなら「Time Machine から復元する」を利用します。正常に使用できた日付を選んで修復しましょう。
「Time Machine から復元する」を利用しても頻繁にフリーズして原因がわからない場合は、「MacOS を再インストールする」を検討しましょう。ただし、ストレージに問題があると保存しているデータが失われる可能性があるので、不安なときには一度、修理の専門会社に相談しましょう。
SMCをリセットする
SMCとは、システム管理コントローラのことです。Mac内部でバッテリーの制御や冷却ファンの熱管理などを行っている部品です。SMCに異常があるとフリーズが発生しやすくなります。SMCをリセットすることで問題が解消できる場合があります。ただし、SMCのリセットが推奨されるのは、アプリの強制終了やスリープ、システム終了や再起動を試しても不具合が解消しない場合です。
SMCのリセットは、モデルごとに決められた手順で行わなければなりません。最も手順がシンプルなのは、電源が入っていない状態で電源ボタンを10秒間長押しします。その後、指を離して数秒間待つだけです。もう一度電源ボタンを押すと、SMCがリセットされた状態で起動できます。
PRAMをクリアする
PRAM(パラメータRAM)とは、Macの内部で音量や画面解像度などの起動時に必要な情報を記憶しておく場所です。PRAMに保存されたデータが破損するとフリーズが発生しやすくなります。PRAMのデータをクリアすることによって問題を解消できる場合があります。
PRAMをクリアするには、Macを終了し、再び電源を入れてすぐに「option」、「command」、「P」、「R」の4つのキーを押したままにして20秒ほど待ちます。これでPRAMがクリアされます。なお、現在のMacBookではPRAMはNVRAMという部品に変わっています。どちらも似たような役割をもつ部品で、クリア方法も同じです。
ハードウェアの問題をチェックする
Macでフリーズが起こる場合にはアプリの負荷が高いことが考えられます。ただ、長い間使用しているとハードウェアに問題が起こることも考えられます。Macには、本体の問題を検出する「Apple Diagnostics(Apple Hardware Test)」という機能が搭載されています。Mac本体のメモリやドライブなどハードウェアに問題がないか確認するために、一度検査してみましょう。
Apple Diagnosticsを利用する場合は次の手順で行います。
Apple Diagnosticsを利用する手順 |
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ハードウェアに問題が見つかった場合は、修理のプロに相談しましょう。
まったく動かないときは強制終了
マウスもキーボードも動かなくなってしまったら、強制終了を試みましょう。本体に負担をかけるので頻繁に行わないよう注意します。ハードディスクのアクセスランプが消灯している状態が望ましいです。作業していたデータは保存されないので注意しましょう。
強制終了をする前には強制再起動できないか試してから行いましょう。本体への負荷をできるだけかけないように対処するのが基本です。
まずは強制再起動を試してみる
強制終了は作動している本体を物理的に電源を断って終了させます。その分、回路やハードディスクなどの故障の原因になりかねません。まずは強制再起動を試みて、指示を受け付けない場合には強制終了を行いましょう。
強制再起動は「control」キーと「command」キー、電源ボタンを同時に押すと実行されます。この作業は、「強制」といってもいきなり本体の電源を切ることはありません。プログラムがすべてのアプリを終了させて、再起動するという動作です。フリーズのしかたによっては、これでも再起動できない場合があります。しばらく待っても再起動できないようなら、強制終了を行う必要があります。
強制終了の方法
強制終了の方法は電源ボタンを長押しします。Touch Bar機種の場合は右端のTouch ID部分長押しします。再度電源を入れる際には10秒程度時間をおいてからにしましょう。
強制終了は最後の手段と思って気軽に行わないようにしましょう。頻繁にフリーズする場合にはアプリかハードウェアに問題があります。フリーズしたから強制終了をして解決するというのはパソコンの寿命を短くするだけでなく、データの破損の原因になります。強制終了以外の対処法を講じて極力行わないようにしましょう。
Macのフリーズトラブルをプロに任せるのも一つの対処法
Macのパソコンは安定しているOSなだけに不具合があると原因の特定が難しいです。
対処法を講じても症状が改善しないまま、フリーズを繰り返したり、不安定な状態で再起動を繰り返していると本体に負荷もかかります。Macは分解も難しいので、ご自身で解決しようと無理をすると別の故障を招きます。
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Macのフリーズでお困りの時はPCホスピタルにお任せください
トラブルの少ないMacだけにフリーズなどのトラブルに見舞われると作業が滞ります。Windowsほど細かく対処法が公開されていることも少なく、原因の特定も難しいのが難点です。まずはここで紹介した対処法を行ってフリーズを解消しましょう。
対処法を行っても不具合が続くようならPCホスピタルにぜひ修理をご依頼ください。
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濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得