ファン回る?自作PCが起動しないときに考えられる原因とは

起動しないPC

自作PCは個人で自由にカスタマイズできる楽しみがあります。しかし、メーカーが組み立てたものではない分、動きが不安定になるリスクは避けきれません。自作PCが起動しないときの現象はいろいろとあります。電源を入れてもファンだけが回り、起動ができないという状態も多いでしょう。本記事では、自作PCが起動せずファンだけが回る原因、およびその解決策を紹介します。

1.自作PCの組み立て手順

自作PCが起動しないときは、組み立ての手順をなにか間違っている可能性が高いです。起動しない原因を追究するためにも、自作PCの組み立て手順をしっかりと理解しましょう。この段落では、組み立ての工程を詳しく説明していくので、自身の作業工程と見比べ、抜けている手順がないかどをチェックしてみてください。

1-1:必要なパーツを確認する

自作PCはパーツを自由にセッティングできますが、その前に、最低限必要になるものを用意しましょう。OS、CPU、メモリ、マザーボード、PCケース、電源ユニット、SATAケーブル、ハードディスクなどのストレージは、どのようなPCでも使用されます。また、CPUやマザーボードのチップセットにグラフィック機能が実装されていなければ、グラフィックボードも準備してください。自作PCの性能をアップさせるアイテムとして、CPUクーラーや光学ドライブもおすすめです。

1-2:CPUを取り付ける

CPUはマザーボードに取り付けます。CPUソケットのレバーを押し込んで動かし、手でつまみあげてCPUソケットを開きましょう。マザーボードについている切り欠けと、CPUについている切り欠けを合わせるようにして、ソケットにCPUを乗せます。ソケットのカバーは閉めて、レバーできっちり固定してください。固定する際、黒のソケットカバーが外れるようになっていますが、捨てずに保管しておきましょう。このカバーはマザーボードを修理する場合の保証となります。

1-3:CPUクーラーを取り付ける

CPUクーラーの設置方法は種類によって少し変わってきます。基本的には、マザーボード上のCPU付近にある穴を利用して、CPUクーラーを固定することになるでしょう。CPUクーラーのベースとなるリテンションや、ファンが別になっているモデルも存在するため、マニュアルを見ながら対応してください。また、モデルによっては、CPUグリスが元から塗布されている場合もあることを覚えておきましょう。

1-4:メモリを取り付ける

メモリはマザーボードのメモリスロットに取り付けます。メモリスロット両端の留め具を開いてから、セットしてください。メモリの切り欠け位置と、メモリスロットの形を重ねて、メモリの両端をバランスよく押しながら、メモリスロットに差し込みましょう。奥まで差し込むことができれば、カチットと音がするはずです。そして、留め具が自然に閉じられます。

メモリモジュールの取り付け

1-5:PCケースにマザーボードを取り付ける

マザーボードをPCケースに取り付けるには、まず両サイドのサイドパネルを外してください。そのあと、バックパネルをPCケースへ取り付けていきます。バックパネルとマザーボード、両方の端子の場所が一致するように、向きを意識しましょう。マザーボードの取り付けをする際には、スペーサーが必要です。使用するマザーボードに適応するスペーサーを取り付けていきます。スペーサーやバックパネルの位置から、マザーボードの場所を確認しましょう。このとき、バックパネルのツメが端子に入りがちなので、注意しなくてはなりません。場所のチェックが終わったら、ドライバーを用いて、マザーボードのネジ止めを行います。

1-6:電源ユニットを取り付ける

電源ユニットは、PCケースの下側に付けるのが一般的です。ファンの向きは下にして、吸排気口と接するようにしましょう。その前に、必要なケーブルをつけておいてもよいです。位置を確認しながら、付属のネジで電源ユニットは固定します。ネジ穴の位置が綺麗に四隅にあるとは限らず、若干ズレていることも多いです。その場合は、ズレを考慮しながら固定してください。

1-7:ストレージを取り付ける

ハードディスクやSSD、どちらか好きな方、もしくは両方をPCケースのスロットに取り付けましょう。取り付け方はさまざまです。ストレージをスロットに差し込み、ネジで止めるものもあれば、専用のマウントで固定するものもあります。専用のマウントタイプであれば、ネジは必要ありません。

1-8:ケーブル配線を行う

自作PCを組み立てる際にはケーブルの配線もポイントになるでしょう。配線の種類は電源だけでなく、SATAケーブル、USB、フロントオーディオなどがあります。マニュアルをよく見ながら、どのケーブルをどのパーツに繋げるのか、ひとつひとつ確認して進めてください。間違った場所にケーブルを差そうとしても、サイズや形状が合わないので、基本的には差せません。ただし、力づくで無理やり挿入すると、差さってしまうことがあるので気をつけてください。

マザーボードの裏にあるスペースはケーブルを隠す際に有効活用できます。ケーブルを整理できれば、見た目がきれいになるのはもちろん、空気の流れもよくなり、PCが熱くなるのを防ぐ効果も期待できるでしょう。USB3.0のケーブルは太い傾向にあり、やや配線がしにくいので、最後に接続するのがよいかもしれません。

CPUファン

1-9:グラフィックボードを取り付ける

グラフィックボードを取り付ける際には、端子がきちんとみえるように、拡張スロットのプラケットをPCケースから外しておいてください。マザーボードにあるグラフィックボード取付用のスロットを確認し、端の留め具を開きます。切り欠けの位置に重ねるようにして、グラフィックボードをスロットに差しましょう。補助電源がいるタイプのグラフィックボードであれば、電源ケーブルなどの接続も忘れず実施します。

ここまでできれば、組み立ての基本的な工程としては終了といえます。最後にPCケースのサイドパネルを閉じますが、その前に動作確認をしておきましょう。

2.最小の構成で原因を特定する

パソコンが起動しない理由を明確にするためには、自作PCを分解し、最小限の構成にして動くかどうか確認するアプローチが有効です。パソコンは、マザーボード、CPU、CPUクーラー、メモリ、電源ユニットさえあれば動作します。これが最小限の構成です。グラフィックボードなどを取り付けてしまうと、不具合の切り分けがしにくくなるので、いったん除外しておくようにしましょう。

最小限の構成でディスプレイを接続し、画面が表示されれば、その他のパーツを徐々に追加し原因を調べていきます。これから自作PCを組み立てる人は、既に解説した手順の「4:メモリを取り付ける」が終わった時点で電源ユニットを取り付け、動作のチェックをしておくのがおすすめです。

3.ファンだけが回っている主な原因と解決策

電源をいれた際、パソコンが立ち上がらず、ファンだけが回るような状況があります。このようになってしまう原因はさまざまですので、一概にはいえません。この段落ではファンだけが回ってしまう主な原因を説明していきます。

電源ファンの取り付け

3-1.単純なミス

ケアレスミスが原因でパソコンが起動しなくなるケースも多いです。まず、ディスプレイの電源スイッチが入っているか確認しましょう、次に、ディスプレイの電源ケーブルがコンセントにしっかり差さっているか、ディスプレイの本体にケーブルが差さっているか、確認してみてください。DisplayPortやHDMIケーブルの差さり方が、ゆるくなっている状況もよくあるのでチェックします。

マザーボードに電気を供給するケーブルの差さり方も併せてみていきましょう。メモリやグラフィックボードがスロットにしっかり挿入されていない場合も問題の原因となります。グラフィックボードが補助電源を必要とする形式であれば、補助電源ケーブルの接続も必ず確認してみてください。

3-2.熱暴走

熱暴走とは、パソコンが誤動作を起こすことによって、CPUやハードディスクの温度が異常に上昇し、冷却ファンで冷やし切れなくなった結果、暴走する現象のこと。熱暴走を起こす原因としてよくあるのは、パソコン内に蓄積したほこりです。吸気口やPCケース内のほこりを掃除するのが熱暴走の解決策となります。ファンの汚れが目立つようであれば、専用のブラシを使ってきれいにしましょう。専用ブラシがなければ、綿棒で代用してもよいです。

掃除だけでなく、パソコンを節電モードに設定したり、クーラーなどをつけて部屋の温度を落としたりするのも効果的でしょう。パソコンの使用歴が長くなっているのであれば、CPUのグリスを塗りなおしておくと安心です。

3-3.帯電による動作不良

パソコンは内部に静電気が充満することで、動作がおかしくなったり、電源が入らなくなったりする性質があります。そのような場合は、放電を実施すると、動作が安定するかもしれません。パソコンの電源を一度切り、約1~5分程度放置してみましょう。

3-4.CPUの不良

CPUの動作不良によって、画面になにも表示されず、ファンだけが回るようなケースもよくあります。代わりのCPUが用意できそうであれば、付け替えて動作チェックをしてみると原因がはっきりします。CPUが怪しいと考えられても、別のCPUがない場合は、パソコンの専門店に診断を依頼する方法もあるでしょう。

3-5.電源ユニットの故障

電源ユニットが故障すると、電力供給がすべて止まると思われがちですが、それは少し違います。一部のパーツで電力供給が止まるという形で症状が出ることがほとんどです。ディスプレイに電力供給ができなくなれば、電源ランプやファンの回転はしていても、画面にはなにも映らなくなります。この問題は、電源ユニットを交換することで解消できるでしょう。ただし、あまりに安い電源ユニットに交換するのはできれば避けたいところです。質のよくない電源ユニットは故障しやすいため、交換してもまたすぐにトラブルがおきるかもしれません。できるだけ評判のよい、しっかりしたものを選ぶようにしてください。

3-6.リセットスイッチの故障

自作PCには、電源ボタン以外にも、リセットスイッチが付いていることが多いです。リセットスイッチはトラブルが発生した際に、電源を切って再起動するためにあります。このリセットスイッチが故障する可能性もゼロではありません。もし故障してしまうと、ボタンが常に押しっぱなしになり、再起動をひたすら繰り返すような症状が出ることがあります。接続されたケーブルを取り替えるなどして、スイッチがまともに動くようなアプローチを試みてみましょう。

故障したパソコンの修理

4.BIOSが起動しない場合

BIOSとは、パソコン内部のハードウェアをコントロールするためのソフト。自作PCを組み立てて起動すると、BIOS画面がでるはずです。BIOS画面が表示されず、ファンのみが回るということは、BIOSが上手く動作できていない可能性が高いです。この段落ではBIOSが起動しない原因について説明していきます。

4-1.グラフィックボードやメモリの接触不良

グラフィックボードやメモリの接触に問題が生じることで、BIOSが起動しないことがあります。メモリの接触不良であれば、ハードディスクのアクセスランプが反応しなくなることもあるため、チェックしてみましょう。グラフィックボードやメモリがまともに接続されていたとしても、端子やその周りにほこりや汚れがあるときは、誤動作を引き起こす原因となります。エアダスターなどで念入りに掃除してください。接点回復剤を使用し、端子部分をきれいにするのも効果的です。グラフィックボード自体が壊れているようであれば、別の製品に交換します。

4-2.CMOSバックアップ電池の劣化

BIOSは起動した際に、CMOSと呼ばれる領域から保存されている情報を呼び出し、パソコンを起動させます。このCMOS情報の呼び出しが正常にできなければ、BIOSは起動できません。CMOS情報を呼び出せなくなる原因としてよくあるのは、CMOSバックアップ電池の劣化です。電池は約5~10年で電圧が不十分となり、BIOSシステムもそれに伴い調子が悪くなります。その症状が進んでいった結果、CMOS情報が呼び出せなくなるのです。

改善する方法としては、CMOSの電池の交換となります。CMOSの電池が付いている場所はマザーボードです。電池の種類はいくつかありますが、CR2032というボタン電池がよく使われています。手でボタンを外すのは難しいので、マイナスドライバーなどを使って、ソケットの爪を押してボタンを取り外しましょう。新しい電池に取り替えるとき、プラスとマイナスを間違えないように気をつけて、向きを合わせるようにしてください。

4-3.BIOSの故障

メモリなどの接触不良を確認したり、CMOSの電池交換を実施したりしても、状態が改善されないときはBIOSそのものに深刻な破損が起きているか、もしくはマザーボードの故障が考えられます。マザーボードの故障であれば、まったく同じタイプのものと交換することで、修理ができるかもしれません。BIOSの故障の原因を素人が判別するのは困難ですので、そのようなときは専門業者へ調査を依頼するのが望ましいです。

起動しない原因を1つずつ調べよう

ファンが回っているのに、自作PCが起動しない原因は1パターンではありません。本記事で紹介した内容をもとに、ひとつずつ原因を調べていってみてください。ドクター・ホームネットはパソコンのあらゆる修理を請け負っています。もちろん、起動しない場合も対象です。メーカー製のPCだけでなく自作PCの修理実績も豊富ですので、故障の原因が不明なときは利用してみることをおすすめします。

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