富士通のパソコンがウイルスに感染したら?対処法をチェック!
富士通のパソコンがウイルスに感染したときは、どのような対処をしたら良いのでしょうか。パソコンのウイルス感染は、個人情報や機密情報の流出などといった大きな被害につながりやすいため、早めに適切な対処をする必要があります。ここでは、富士通のパソコンがウイルスに感染したときの対処法や防止法について説明します。
富士通のパソコンがウイルスに感染するとどうなる?
富士通(FUJITSU)は日本を代表するコンピューターの総合メーカーです。大手企業向けのシステム開発を得意としており、著名なスーパーコンピューター「京」を理化学研究所と共同開発したのも富士通でした。
一方、LIFEBOOKシリーズやFMVシリーズといった魅力的な個人向けのパソコンを提供していることでも知られています。
富士通のパソコン事業は、2018年から中国のパソコン大手メーカー「レノボ」の傘下に入りました。
はじめに、富士通のパソコンがウイルスに感染すると、どんな症状や被害が出るのかについてみていきましょう。
ウイルス感染のサイン
パソコンのウイルスは非常に多種多様です。
明らかな症状が出てすぐにウイルス感染に気付くケースもあれば、感染していることに気付きにくいケースもあります。
変化のスピードが非常に早いという特徴があり、次々に新種が出てくる大変やっかいな存在です。
「勝手に大量のメールが送信されてしまう」「何も操作していないのに関係のないサイトに飛ばされる」といった明らかに異常な症状があれば、ウイルス感染に気付きやすいでしょう。
「ファイルがいつの間にか削除されていた」「書き換えられていた」というケースも、比較的わかりやすい症状です。
逆に、見覚えのないファイルやアプリケーションが入っていたというケースも少なくありません。
一方、パソコンの起動が遅くなったり起動しなくなったりする場合や、「Windowsが勝手に終了してしまう」「操作していないのに再起動やシャットダウンが何度も繰り返される」といった症状は判断が難しいでしょう。
「パソコンは起動するが動作が異常に遅い」というケースも同様です。
原因がウイルス感染なのかパソコンの故障なのかで悩んでいるうちに、被害が拡大してしまうおそれも出てきます。
日本ではウイルスという言葉が定着していますが、マルウエアと呼ばれることも増えています。
マルウエアとは、悪意のあるソフトウエア(Malicious Software)を意味する略称です。
病気のウイルスのように自分自身の複製を作って自己増殖するものも少なくありませんが、「トロイの木馬」のようにパソコンの内部にひっそり身を隠して悪さをするウイルスもあります。
パソコン内のデータを暗号化して操作不能にしたうえで、「もとに戻したいならお金を払え」と要求する手口も登場しています。
これがランサムウエア(身代金ウイルス)です。ランサムウエアに感染すると、データが一切取り出せなくなってしまいます。
ウイルスに感染によって起こりうる被害
ネット上には悪意をもって作られたサイトが多数あり、メールやドキュメントにウイルスが仕掛けられているケースも珍しいことではなくなりました。
どんな人でもトラブルに巻き込まれる可能性があるのです。
ところが、「怪しいサイトにアクセスしないから」「自分が狙われるはずはないから」といった理由で、ウイルスに対してあまり警戒していない人もいるのではないでしょうか。
ウイルスによる被害は増加傾向にあり、セキュリティ意識の低い中小企業や個人がターゲットにされるケースも出てきました。
通常、新種のウイルスがみつかると、それに対処するための修正プログラム(セキュリティパッチ)が開発されて、ユーザーに配布されます。
ウイルスがみつかってから対処法を考える流れになるため、どうしても攻撃する側が有利になり、対応が後手後手に回ってしまいがちです。
修正プログラムが配布されるまでの期間に、OSやソフトウエアの脆弱性(セキュリティホール)を利用したサイバー攻撃を受けてしまうこともあります。これがゼロデイ攻撃です。
ウイルスに感染すると、パソコンに記録されている情報が盗まれて悪用される可能性が出てきます。
個人情報の価値が非常に高まっているので、取引先や友人の連絡先や自分自身の個人情報、クレジットカード情報などは特に狙われやすいでしょう。
勝手にクレジットカードが使われてしまう事例も少なくありません。
「パソコンに大事な情報は入れていないから安心だ」と思っている人もいるかもしれませんが、自分のパソコンが犯罪の踏み台に使われてしまう可能性についても留意する必要があるでしょう。
自分の関知しないところで勝手に他人のパソコンに攻撃を仕掛けた結果、加害者になってしまうおそれがあるのです。
連絡先を登録しているすべての人に感染したメールを発信してしまうウイルスも存在します。
パソコンのウイルス感染は自分だけのトラブルではありません。「周囲の人にも迷惑をかける大問題なのだ」と捉えることが大切です。
富士通のパソコンのウイルス感染を防止する方法
ここからは、富士通のパソコンがウイルスに感染するのを防止する方法について説明します。
パソコンやソフトを常に最新版にする
富士通のパソコンがウイルス感染するのを防ぎたいなら、「パソコンやソフトウエアを常に最新版にする」ことがポイントです。
ウイルスは常に変化しており、パソコンやソフトウエアの弱点を探して攻撃をしかけてきます。
そのため、修正プログラムをしっかり当てて、常に最新の状態にしておく必要があります。これが、Update(更新)です。
パソコンやソフトウエアの更新要求が届いているのに、こまめに実行しないという人もいるかもしれません。
これは弱点が残ったままのパソコンを危険な場所に放置するような行為といえるでしょう。
攻撃を仕掛けたい側の格好のターゲットになってしまいます。
最新のウイルスの脅威に備えるため、利用しているソフトウエアのバージョンを常に最新版にしておくよう心がけましょう。
最新のソフトウエアを正しく作動させるためには、パソコンのOSも最新のバージョンにしておくほうが安全です。
たとえば、Windows 7は2020年1月14日、Windows 8.1は2023年1月10日にそれぞれサポートが終了します。
これは、修正プログラムの対象外になってしまうことを意味します。
サポートが終了したWindowsや修正対応がされていない古いプログラムは、最新のウイルスへの備えができていない状態なのです。
OSやソフトウエアのなかには、自動更新の設定ができるものがあります。
自分で更新状況を確認したり手動で更新したりする必要がなく、常に最新の状態をキープできるのがメリットです。
WindowsのUpdateを実施すると長い時間がかかってしまうこともありますが、自動設定を利用してこまめに更新することが安全性を高めることにつながります。
正規のセキュリティソフトを利用する
個人情報やセキュリティに対する関心が高まり、有償のセキュリティソフトを使う人も増えています。
ところが、セキュリティ機能がまったくない偽物のソフトが、セキュリティソフトとして販売されていることがあるのです。
セキュリティ機能がないだけでなく、ウイルスのような悪質な動作をするものも混在しているので十分に注意しなくてはなりません。
ランサムウエアが仕込まれていると、データにアクセスできなくなって金銭を要求されることがあります。
「トロイの木馬」に感染して外部から自由にアクセスするための裏口(バックドア)を空けられてしまうと、個人情報などのデータが流出したりパソコンを乗っ取られたりする可能性が高まります。
偽物を購入するトラブルを防ぐためには、Microsoftが提供しているソフトウエアやMicrosoftと提携している信頼できる企業のソフトウエアを使うことが重要です。
「Windows」や「Microsoft」などの名前を勝手に使って正規のセキュリティーソフトであるかのように装っているものもあるため、必ず信用できる企業の公式サイトから入手することを心がけましょう。
Windows 8以降のOSには、「Windows Defender」というWindows用のセキュリティソフトが標準搭載されています。
Microsoftが開発したアプリケーションで、性能が良く無料で使えるのがメリットといえるでしょう。
ファイアウォールやウイルスのブロック、デバイスのスキャンなどの機能があり、ランサムウエアへの対応も可能になりました。
OSがWindows 10の場合なら、スタートメニューからアプリの「Windowsセキュリティ」を選ぶと詳細が確認できます。
一方、富士通のパソコンには、「マカフィー リブセーフ」や「マカフィー マルチアクセス」、「Norton Internet Security」などのウイルス対策ソフトが添付されているものがあります。
ウイルス対策ソフトを有効にすると「Windows Defender」はオフになり、併用できません。
「Windows Defender」の画面から、どのウイルス対策ソフトが有効になっているのかが確認できます。
期限切れになった有償のウイルス対策ソフトをアンインストールしないでそのまま放置しても、「Windows Defender」は自動的には有効になりません。
ウイルス対策が一切できない空白の期間ができてしまうおそれがあるため、十分注意しましょう。
問題が起きても冷静に対処する
富士通のパソコンがウイルス感染するとあわててしまいがちですが、まずは落ち着くことが大切です。
正しい対処ができないと、ダメージがさらに大きくなってしまいます。
偽物のセキュリティソフトのなかには、実際にはウイルスに感染していないのに、あたかも感染しているかのようなメッセージを表示して利用者の不安をあおるものが存在します。
「ウイルスを検出しました。削除するにはOKボタンを押してください」「ウイルス対策ソフトをバージョンアップしましょう」というメッセージが出て、不安になった経験のある人もいるのではないでしょうか。
このようなウイルスをスケアウェア(scareware)と呼びます。
ウイルスに感染しても、それだけですぐに被害につながるとは限らないので、淡々と必要な対処を進めましょう。
会社で使っているパソコンが実際にウイルス感染していると被害が広がりやすいため、すみやかに担当部門に報告することが大切です。
富士通のパソコンがウイルス感染したときの対処方法
ここからは、富士通のパソコンがウイルス感染したときの対処方法について説明します。
二次被害を防止する
富士通のパソコンがウイルス感染したときに、はじめに考えなくてはならないことが二次被害の防止です。
他のパソコンにウイルスを伝染させてしまうと被害が拡大します。
まずは、LANケーブルを外したりワイヤレス機能をオフにしたりして、ネットワークからパソコンを切り離しましょう。
再起動のときに問題を起こすウイルスもあるため、電源のオンオフは避けたほうが無難です。
感染しているパソコンで使っていたUSBメモリやCDなどの媒体を他のパソコンで使うと感染が広がる可能性があるので、すみやかに取り外してしっかり保管しておくことをおすすめします。
偽物のメールやWebサイトなどを使って、クレジットカードの番号やパスワード、IDなどを抜き取る手口をフィッシング詐欺といいます。
パスワードの流出が疑われる場合は、すみやかにパスワードを変えるほうが安心です。
ただし、パスワードの再設定を狙って情報を盗み取るキーロガーというウイルスもあるため、慎重に対処しましょう。
同じパスワードを複数のサービスで使い回している場合、被害が拡大する可能性が高まります。
一方、クレジットカード番号が流出した場合は、利用履歴を確認して不審な取引がないかをチェックしたり、クレジットカード会社に連絡してカード利用をストップしたりする必要も出てくるでしょう。
ウイルスを駆除する
ウイルス感染した富士通のパソコンを隔離できたら、ウイルスの駆除を試みます。セキュリティソフトを利用している場合は、スキャンを実行してウイルスに感染しているかどうかをチェックできる可能性があります。
ウイルスを発見したら駆除しましょう。セキュリティーソフトの種類によって操作方法が異なるため、指示に従って作業を進めます。
ただし、ウイルスの種類によってはセキュリティーソフトでも駆除できないものもあります。その場合、リカバリーが必要になってくるでしょう。
パソコンをリカバリーする
リカバリーとは、パソコンを購入したときの状態に戻すことです。
リカバリをするときは、外付けハードディスクやUSBメモリなどの外部記憶装置を外しておきましょう。
接続した状態でリカバリを実行すると、リカバリ後にパソコンが正常に動作しなかったり外部記憶装置のデータが消失したりすることがあるためです。
一部の富士通モデルに付属している「トラブル解決ナビ」が利用できる場合は、その機能を使ってリカバリを実行できます。
「バックアップナビ」や「マイリカバリ」、「システムイメージのバックアップ」によってウイルスに感染する前のパソコンの状態を保存している場合は、そのデータから復元できるケースもあるでしょう。
MicrosoftのWordやExcelなどを利用している人も多いかもしれませんが、これらのアプリケーションで使えるマクロにウイルスが仕込まれているケースもあります。こ
れがマクロウイルスです。リカバリした後にウイルスに感染したファイルを復元すると、再びウイルスに感染する可能性があるので注意しましょう。
セキュリティー策を実施する
富士通のパソコンをリカバリすると、Windowsやプリインストールされているアプリケーションの設定がすべて購入時の状態に戻ります。
そのため、セキュリティ対策を再度やりなおす必要があるのです。ファイアウォール機能を持つ「Windows Defender」が搭載されている場合はその状態を確認して、無効になっているなら有効化しておきましょう。
これによって、第三者によるデータの盗み出しや破壊のリスクを防ぎやすくなります。
さらに、Windows Updateを実行して、Windowsの脆弱性をカバーするための更新プログラムを適用します。
富士通のパソコンに添付されていたアプリケーションやウイルス対策ソフト、ドライバー類もすべて最新の状態にしておきましょう。
ウイルス駆除を依頼するのも一つの対処法
記載の対処法で富士通のパソコンからウイルスが駆除できない場合、複数のウイルスに感染している、ウイルスに合わせて適切な対処法ができてない等が考えられます。
ウイルスの種類に合わせて適切な方法で対処しなければ、遠隔操作で乗っ取られることや情報漏洩など様々なトラブルが発生する可能性があります。
自力の改善が難しいとお考えの場合はウイルス感染によるトラブルを防ぐためにも、プロのパソコン修理業者のPCホスピタルにご依頼いただくことをおすすめいたします。
富士通パソコンのウイルス駆除とセキュリティー対策ならPCホスピタルにお任せください
富士通のパソコンがウイルス感染したときは、被害が広がる前に確実な対処をすることをおすすめします。
「自分で対処するのは難しい」と思った場合やプロに確実な対処を依頼したい場合は、ぜひPCホスピタルにウイルス駆除やセキュリティー対策をご依頼ください。
修理対応 | 出張/持込/宅配(出張の当日サポートは予約枠が早く埋まるため、お急ぎの場合はなるべく早い時間にご依頼ください) |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンのウイルス駆除実績を当サイト掲載中 |
料金 | ウイルス駆除・セキュリティー対策 8,800円 + 基本料金 8,800円~11,000円 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得