パソコンがウイルスに感染したらどうする?駆除方法や予防法を紹介!

パソコンにウイルスが感染したとわかったとき、どうすればよいのかわからずパニックになる人も多いのではないでしょうか。しかし、二次感染を防ぐためには冷静な行動がなによりも重要です。冷静な行動を取るために、ウイルスについての知識を深めておくとよいでしょう。本記事では、ウイルスの種類や駆除方法などについて詳しく解説していきます。
1.パソコンがおかしい?ウイルス感染の症状とは
ウイルスに感染すると、さまざまな症状が発生します。例えば、順調に動作していたパソコンの動作が突然重たくなったときは要注意です。さらに、症状が悪化するとパソコンが起動しなくなることもあるでしょう。ウイルスがシステムの深部まで到達すると、起動処理ができなくなる場合があるのです。ウイルスの影響で、特定のホームページにつながらなくなる現象が発生する可能性もあります。ウイルスのなかには、駆除されるのを防ぐためにマイクロソフト社やセキュリティソフトを扱う企業のホームページをブロックするものが存在するのです。また、パソコンを起動時にアダルトサイト利用料の請求が出るようなウイルスもあります。
こういった現象が起きても、お金を払う必要は一切ありませんので、慌てないようにしてください。迷惑メールが山ほど届くようになるのもウイルスが原因の可能性が高いです。悪質なものになると、大事なファイルを改ざんされたり削除されたりといったこともあります。少しでもおかしい現象が発生したら、ダメージが深くなる前に対策を取るようにしましょう。ウイルスに感染しているかどうかを確認するアプローチとして、タスクマネージャーが有効です。タスクマネージャーを起動時、見知らぬプログラムが動いていないか確認してみてください。Web検索を利用して、インストールされているプログラムのなかに不審なものがないかをチェックしてみるのもよいです。

2.たくさんある!ウイルスの種類
パソコンに感染するウイルスの種類は、膨大です。すべてを把握するのは困難ですので、まずは代表的なものを押さえていきましょう。
トロイの木馬
有名なウイルスの一つとして、「トロイの木馬」があります。トロイの木馬は、普通のソフトウェアを装っていますので感染してもなかなか気づくことができません。感染源は、インターネットやメールの添付ファイルが多い傾向です。自己増殖はしないものの、大切な個人情報を流出させる可能性があるため、厄介なウイルスといえるでしょう。
ランサムウェア
トロイの木馬と同じぐらい知名度があるウイルスに「ランサムウェア」があります。ランサムウェアに感染すると、ファイルが次々に書き換えられ、開くことができなくなるでしょう。身代金の支払いを要求するようなメッセージが表示されるケースもよくあります。感染したパソコンのみならず、他のパソコンのデータまで書き換えるので、二次感染には十分に注意しなくてはなりません。ランサムウェアの感染ルートは、インターネットといわれています。
ワーム
自己増殖力の高いウイルスである「ワーム」の特徴も知っておいたほうがよいでしょう。感染ルートは、インターネットやメールの添付ファイルです。ワームに感染してしまうと、パソコンの内部データを外部に流したり、他のパソコンにメールを送信したりすることで感染を広げていきます。

3.ウイルスを駆除しよう!感染したときの対処法
ウイルスに感染してしまったら、即時駆除しなくてはなりませんが、二次感染を防ぐのも大切です。この段落では、ウイルスに感染してしまったときに実施すべき手順を説明します。
3-1.セキュリティソフトをアップデートする
ウイルスは日々、新種が生まれているといっても過言ではありません。古いセキュリティソフトのままではいつか役立たずになってしまいます。新しいウイルスを確実に検出し、駆除していくためには、最新版のセキュリティソフトを使用するのがベストです。セキュリティソフトが古かったり、まだインストールしていなかったりするのであれば、最新版をすぐにダウンロードしましょう。セキュリティソフトは、常に最新へアップロードすることを忘れないでください。
自動更新してくれるものもありますが、自分でも意識することが大切です。また、長い間パソコンを開かなかったりすると、気がつかないうちにセキュリティソフトの期限が切れていることもあり得ますので注意しましょう。
3-2.ネットワークから切断する
ウイルスに感染したら、それ以上拡散することを防がなくてはなりません。怖くなって思わずパソコンをシャットダウンする人もいますが、それでは対応として不十分です。友人や業者に相談して解決しようとするのも悪くありませんが、その間にも感染リスクは消えておらず危険です。ウイルスは、インターネットを媒体にして拡大していく性質を持っています。しかし、感染しているにも関わらず、インターネットや家庭内のLANに接続したままだと、ネットワークを介して他のデバイスに感染が拡大する恐れがあるでしょう。
LANを使用しているのであれば、すぐにLANケーブルを抜いてください。Wi-Fiを使っている場合は、ワイヤレススイッチを切りパソコンをオフライン状態にしましょう。ネットワークケーブルやワイヤレススイッチの位置は、パソコンによって異なります。わかりにくいようであれば、取扱説明書で確認してください。ネットワークを遮断することで、感染したウイルスが他のウイルスを呼び込んだり、個人情報を流出したりするのを防ぐことができます。
3-3.ウイルスの特定をする
ウイルスは、種類によって対処方法が変わってくるため、ウイルスの種類を特定する必要があります。セキュリティソフトの機能であるウイルススキャンを使えば、「ウイルスに本当に感染しているのか」「どのようなウイルスに感染しているのか」などを特定することができるでしょう。ウイルススキャンは、感染した可能性があるすべてのパソコンに対して実行し、コンピューター全体をスキャンしてください。ウイルスが発見できれば、感染したウイルスの名称が画面に表示されるはずです。
3-4.駆除方法を確認してウイルスを駆除する
ウイルスが特定できたら、セキュリティソフトの指示通りにウイルスを駆除します。ウイルスの感染源になったメールや、ダウンロードしたファイルなどは削除し、ゴミ箱からも消去しましょう。ファイルの修復機能が実装されているセキュリティソフトであれば、改ざんされたファイルの復旧も可能です。ウイルス駆除の処理が終了したら、念のため最後にもう1度ウイルススキャンを行います。その際、セキュリティソフトのアップデートが漏れていないかどうかもあわせて確認するとよいでしょう。

4.ウイルスの駆除に失敗してしまったらどうする?
ウイルスの駆除を手順どおりに実施したとしても、状況によってはうまく駆除できないケースもあるでしょう。どうしてもウイルスを駆除できない場合は、パソコンを初期化するのがセオリーです。この初期化する作業は、リカバリーといいます。ハードウェア自体に障害が発生した場合はお手上げですが、ソフトウェア関連のトラブルであれば効果が期待できる手段です。この段落では、パソコンの初期化方法について詳しく説明していきます。
4-1.大切なデータのバックアップを取る
初期化をすると決めたら、必要なものはすべてバックアップするようにしましょう。パソコンを初期化するとパソコンに入っているデータは、すべて消えてしまいます。大事な写真やファイルは、外付けのハードディスクやDVDなどの外部メディアにコピーしてください。インターネットなどの設定などもバックアップしておくと、リカバリーの作業がスムーズになります。ちなみに、ワードやエクセルなどのアプリケーションソフトはバックアップできません。
データが大量になると、バックアップをするのがとても大変です。そのため、重要なデータは普段から小まめに、外付けハードディスクやブルーレイディスクなどに保存しておくのが望ましいでしょう。データをコピーする際には、ウイルスの駆除に失敗したデータを間違って持ち込まないよう細心の注意を払ってください。せっかく初期化をしても、バックアップデータにウイルスが残っているいれば、元の木阿弥となりかねません。
4-2.パソコンのリカバリーをして初期状態に戻す
バックアップが一通り終わったら、リカバリーディスクを用意しましょう。リカバリーディスクをパソコンにセットし、リカバリーを実行すれば初期化状態に戻すことが可能です。具体的な操作方法は、使用しているOSやバージョンによって異なるため、取扱説明書をよく確認するようにしましょう。Windows10であれば、リカバリーを内部プログラムで実行できるため、ディスクがなくても問題ありません。スタートメニューの設定で「更新とセキュリティ」をクリック後、「回復」を選択し「このPCを初期状態に戻す」を実行するとリカバリー処理が開始されます。
リカバリーが完了すれば、OSが初期化されるのでOSのセットアップを再度行います。必要なソフトウェアもあわせてインストールするようにしましょう。外部メディアに保存したバックアップデータを戻す前に、セキュリティソフトでスキャンしておくと安心です。スキャンの結果に問題がないのを見届けてから、データをパソコンに戻してください。このバックアップしていたデータを戻すことを「復元」といいます。

5.今後ウイルスの感染を防ぐためにできること
ウイルスに感染してから対応するのではなく、まずは感染しないための対策を立てておくことが望ましいです。対策が不十分だと、駆除したあとに再び感染という事態にもなりかねません。ここでは、ウイルスに感染しない方法を4つ紹介します。
5-1.OSやソフトウェアをアップデートして最新にしておく
ウイルスのほとんどは、プログラムの脆弱性をついてきます。ウイルスを防ぎたいのであれば、アップデートを定期的に実施しWindowsやMacなどのOSを常に最新の状態にしておくことが重要です。時間がかかるからといって、アップデートを先延ばしにするのはやめるようにしましょう。Windows10の場合、「設定」から「更新とセキュリティ」を選択することで、現状が最新になっているかどうかをチェックできます。OSだけでなく、Internet Explorerなどのブラウザも最新にしておいてください。ブラウザが最新であれば、すでに知られているウイルスの侵入経路をブロックすることができます。
5-2.セキュリティソフトを利用する
パソコンのセキュリティを向上させるためには、ウイルス対策ソフトの導入は必須です。「気を付けているから大丈夫」と思う人もいるかもしれませんが、ちょっとした隙をついて、ウイルスは巧妙に忍びこんでくるでしょう。ウイルス対策ソフトをインストールするとパソコンの性能が低い場合は動作が重くなったり、有料版ではそれなりにお金がかかったりすることはデメリットに感じる人もいるかもしれません。しかし、ウイルスの脅威から守るためにウイルス対策ソフトは欠かせないものです。
ウイルス対策ソフトは、ウイルスを駆除するだけでなく危険なサイトを事前に通知してくれるものもあるため、感染を未然に防ぐのに一役買ってくれるでしょう。Windowsアップデートなどと同じく、ウイルス対策ソフトのバージョンも常に最新を保ち、定期的にウイルスチェックを実行してください。
5-3.知らない人からのメールをむやみに開かない
ウイルスの侵入を防ぐために気を付けたいことの一つは普段使用しているメールです。メールを使っての攻撃は、昔から行われているため、やや古典的な方法に感じるかもしれません。しかし、いまだに迷惑メールからのフィッシングサイトへの誘導など、文面が年々巧妙化しているので、油断しているとうっかり開いてしまう可能性があるでしょう。怪しいメールの特徴は、お金が儲かりそうな甘い言葉や、入金をしなければ大変なことになるといった、脅迫じみた言葉を使ったものが多い傾向です。知らない人からのメールは、どんなに気を引く内容であっても開かないほうがよいでしょう。
そのため、基本的に迷惑メールフォルダに分けられたメールは、無視するのが基本です。送信元が不明なメールに記載されているリンクは、クリックしないようにしましょう。もちろん、添付ファイルを開くのもやめてください。知らない人からのメールを開くのは、ハイリスクであることを十分に意識することが大切です。
5-4.不審なサイトを閲覧しない
感染の予防策として、不審なサイトを閲覧しないことも大事です。ウイルスは、特定のサイトを閲覧するだけで感染する場合があります。掲示板やSNSに貼られているURLをクリックするだけで感染するケースもあるため、念頭においておきましょう。普段使っていて慣れているサイトでも油断は禁物です。サイバー攻撃を受け、サイトが悪意ある内容に書き換えられているケースもなかにはあるのです。閲覧時、なにか違和感を覚えたらリンク先をチェックしてみましょう。URLのチェックは専用のツールを使用すれば、簡単にできます。
違法なサイトの利用は、ウイルス感染して自分が被害を被るだけでなく、感染を広げてしまうことで、ウイルスを使った悪意ある第三者に加担するリスクもあるのです。興味深いサイトであっても違法だとわかれば、そのサイトは避けるようにしてください。
ウイルス駆除に困ったときにはトラブルサポートも利用しよう!
ウイルスを駆除するためには、手間と時間がかかります。また、ウイルスにはいろいろなタイプがありますので、大事なデータを保護しながら駆除するのは難易度が高い場合もあるでしょう。自分で対応することに自信がなければ、パソコンのプロである「ドクター・ホームネット」に相談してみてください。ウイルス駆除で困った際には、安心のトラブルサポートがおすすめです。