IoTのセキュリティ対策としてスマート家電を安全に利用するには?
近年は、冷蔵庫・スピーカー・掃除機といった家電も、インターネットに接続できるようになりました。
ネットワークに接続することで、遠くからでも操作できる家電を「スマート家電」と呼びます。スマート家電を使うことで、離れた場所から電源を入れたり、スマートフォンの映像をテレビで再生したりすることができます。
スマート家電により快適な生活が実現できますが、家電をインターネットにつなげることで、不正アクセスによる個人情報の漏えいが懸念されます。
今回は、スマート家電の利用で想定されるリスクや、スマート家電を安全に利用する方法についてご紹介します。
スマート家電とは
スマート家電とは、ネットワークに接続することで遠隔操作が可能になったり、ほかの機器と連携して自動制御できたりする家電製品のことです。スマート家電の中には、スマートフォンの専用アプリと連携可能な製品が多く登場しています。
スマート家電には、「スマートフォンとテレビをつないで大画面で動画を観る」「外出先からスマートフォンでエアコンの電源を入れる」「部屋のライトやエアコンのつけっぱなしをメールで教えてくれる」など、さまざま便利機能があります。
スマート家電にはどんなものがあるの?
インターネットに接続できる家電として販売されているものは、「冷蔵庫」「ミニコンポ」「電話」「洗濯機」「掃除機」「デジタルカメラ」「BDレコーダー」などです。自分の身の回りにある多くの家電が、スマート家電として活用できるので、暮らしも大変便利になるでしょう。
いま話題のスマートスピーカーも、スマート家電のひとつです。スマートスピーカーは、音声アシスタントが人の言葉を認識し、リクエストに応じて音楽やニュースを再生してくれるもの。スマートスピーカーを照明やテレビと連動させれば、音声で電源を入れることが可能になります。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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対応エリア | 出張修理は全国47都道府県/持込修理は全国15店舗/宅配修理は全国47都道府県 |
実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中 |
料金 | パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
スマート家電の利用で想定されるリスクとは?
スマート家電により日常生活は便利になりますが、実際に使用する際は下記について注意したほうが良いことがあります。
- ハッキングによる情報漏えい
- フィッシング詐欺メール
スマート家電は、ネットワークにつないで管理するため、ハッキングによる情報漏えいなどの可能性があることを知っておきましょう。
ハッキングによる情報漏えい
インターネット上にはハッカーという人物が存在し、ウイルスを増殖させて情報を盗んだり、いたずらをしたりしています。ハッカーによりハッキング被害を受けると、スマートフォンに登録しているクレジットカードの情報や銀行のパスワード、家族や友人の連絡先といった情報が盗まれてしまいます。
さらに、スマート家電の場合、遠隔でスイッチのオンオフができるため、家主の不在時に電子レンジやヒーターの電源を入れ、火事を起こされる可能性も。
また、ハッキングにより位置情報を知られることで、自分の行動パターンが分かってしまいます。そのため、普段の行動パターンから家にいない時間を予測し、不法侵入や盗難の被害に遭う可能性も否定できません。
フィッシング詐欺メール
音楽の再生履歴から持ち主の好みを割り出し、フィッシング詐欺メールが届くケースがあります。例えば、スマートスピーカーがハッキングされると、音楽ストリーミングサービスに登録しているメールアドレスのほか、再生中の曲やライブラリがのぞき見されてしまいます。その結果、持ち主が使っている音楽ストリーミングサービスを偽って、好みの楽曲の宣伝メールを送り、フィッシングサイトへ誘導する詐欺メールが届いてしまうのです。
これらの想定されるリスクは、スマート家電をパソコンやスマートフォンと連携したあと、セキュリティ対策を行わず、何年も使い続けてしまうことが要因といえます。スマート家電がウイルス感染することなく、安全に使い続けられるよう定期的なメンテナンスを実施しましょう。
スマート家電の脆弱性
下記の機器のOSやファームウェア(ROM化されハードウェアに組み込まれているプログラムの総称)には、プログラムの記述ミスや穴をつくことによるセキュリティ上の弱点(脆弱性)が存在します。
- Wi-Fiルーター
- スマートテレビ
- 無線接続型マウス、キーボード
詳細を解説いたします。
Wi-Fiルーター
Wi-Fiルーターの脆弱性を狙ったサイバー攻撃(不正アクセスやデータの盗難・改ざんなど)は起こっています。仮に攻撃を受けると、管理画面に入るためのIDとパスワードが盗まれたり、通信内容をのぞき見られたりする恐れがあるのです。
また、ファームウェアの脆弱性を突いて、DNS設定を書き換えられる事件も発生しています。DNS設定が書き換えられることで、正規サイトのURLにアクセスしても不正サイトに誘導されてしまうといった事態が起こり得ます。
スマートテレビ
インストール可能なアプリの中には、OSの脆弱性を狙った不正アプリの存在が確認されています。不正アプリがインストールしてしまうと、スマートテレビが乗っ取られ、ほかの不正アプリが勝手にインストールされてしまう可能性があります。
無線接続型マウス、キーボード
ワイヤレスマウスやキーボードに、セキュリティ上の脆弱性が確認されています。サイバー攻撃を受けると、離れたところからパソコンを乗っ取られたり、キーボードの入力内容を読み取られたりして、パスワードを盗まれる可能性があります。
スマート家電を安全に利用するためには?
スマート家電を安全に利用するためには、下記の点に注意しましょう。
- OSを定期的に更新する
- ルーターのファームウェアをアップデ-トする
- セキュリティに配慮する
- 個人情報の公開に注意する
このことに気を付けることでスマート家電の安全性が高められるため、詳細をご説明いたします。
OSを定期的に更新する
スマート家電を安全に使うためには、OSのアップデートが欠かせません。脆弱性を修正するプログラムが配信されたら、すぐに適用しましょう。自動更新できる場合は、設定しておくことをおすすめします。
ルーターのファームウェアをアップデ-トする
IoT機器はWi-Fiルーターを経由してインターネットに接続するため、ルーターのセキュリティが破られると、接続しているすべての機器に侵入される可能性があります。そこで管理者アカウントの初期値は必ず変更し、ファームウェアをこまめにアップデートしておきましょう。
セキュリティに配慮する
スマート家電を選ぶときは、セキュリティに配慮したものを選ぶようにしましょう。
プライバシー保護機能があるか、サポートがついているかなどを確認してから購入することをおすすめします。購入したら必ずセキュリティに関する項目を一読し、インターネットにつなぎましょう。
個人情報の公開に注意する
SNSで指名や居住地、メールアドレスといった情報を公開している方がいますが、ハッカーに狙われる可能性があります。プロフィールや人間関係を把握して、もっともらしい迷惑メールを送ってくるケースがあるため、個人情報の公開には十分注意しましょう。
おわりに
今回は、スマート家電の利用で想定されるリスクや、スマート家電を安全に利用する方法についてご紹介しました。
スマート家電にはセキュリティ上のリスクがあるため、使用する際はセキュリティ対策の実施が必要です。セキュリティ対策が不十分な場合、家電を通して個人情報が盗まれるなどの被害を受ける可能性があります。
スマート家電のセキュリティを強固にするためには、IoT機器のOSやファームウェアを定期的に更新したり、Wi-Fiルーターの初期値を変更したりするなどの対策が必要です。
セキュリティ対策を万全にしながら、スマート家電を安全に利用しましょう。PCホスピタルはスマート家電の設定サポートに対応しています。ご希望の際はぜひご依頼ください。
スマート家電設定サポートはPCホスピタルにお任せください
スマート家電にはセキュリティ上のリスクがあるため、使用する際はセキュリティ対策の実施が必要です。セキュリティ対策が不十分な場合、家電を通して個人情報が盗まれるなどの被害を受ける可能性があります。スマート家電のセキュリティを強固にするためには、IoT機器のOSやファームウェアを定期的に更新したり、Wi-Fiルーターの初期値を変更したりするなどの対策が必要です。セキュリティ対策を万全にしながら、スマート家電を安全に利用しましょう。
PCホスピタルでは、スマート家電の設定における不明点に関してのサポートサービスを行っています。スマート家電の設定に困っている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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実績 | 年間約10万件サポートの実績。様々なメーカー製パソコンの設定サポートを当サイト掲載中 |
料金 | パソコン設定サポート 3,300円~ + 基本料金 8,800円~11,000円 |
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得