バッテリー故障や画面割れなど、スマホの故障の原因にはどんなものがある?
スマホの軽量化が進むとともに、画面サイズも大きくなり使い勝手が日ごとに良くなってきています。
銀行の振り込みやショッピング、スケジュールの管理やカメラ・動画機能など、多くの方が日常生活のさまざまな用途にスマホを利用しています。便利な機能がそろっているスマホを1度使い始めると、手放せなくなるほどの重宝なデバイスです。
それだけに、スマホが急に故障して使えなくなってしまうと、日常生活に支障が出てしまうのではないでしょうか。
バックアップなどを取っておけば、故障前の状態をある程度は復元することが可能ですが、復元までの少しの時間だけでもスマホを使えないことは不便です。
スマホは精密機器のため、ふとしたきっかけで故障してしまうこともあります。
スマホの故障の主な原因を事前に知っておくことで、故障を回避するための対策ができるでしょう。
今回は、バッテリーの故障やタッチパネルの画面割れなどの、スマホの故障の原因についてご紹介します。
スマホのバッテリーは劣化する
スマホが故障する原因の1つにバッテリーの不具合があります。
長い間同じスマホを使用していると、充電にかかる時間が長くなってくることをご存じでしょうか。
実際に、スマホの充電回数には寿命があり、ある程度の回数を過ぎると充電に時間がかかり、最悪の場合は充電できなくなってしまうことがあります。
結果として、スマホの電源が入らない事態になり、日常生活に支障が出てしまうのです。
ここでは、スマホのバッテリーを長持ちさせるコツをご紹介します。
充電のタイミングに注意
スマホが故障する原因として、スマホの充電の仕方によってバッテリーが早く劣化して故障につながることがあります。バッテリーは、通常の状態でも少しずつ劣化が進みますが、充電をすることにより劣化がさらに進むのです。
つまり、充電の回数が多くなればなるほど、バッテリーの劣化は激しくなります。
しかし、充電しなければスマホは使えないため、できるだけ充電の回数を少なくする工夫をすることが大切です。
多くの方は、充電したバッテリーを完全に使い切らないうちに、次の充電をしているのではないでしょうか。
例えば、家に帰ってから、就寝前など毎日決まったタイミングでスマホの充電をしている方も多いでしょう。
しかし、バッテリー残量がある状態でも、毎日の習慣で次の充電をしてしまうと。結果的に充電の回数が多くなってしまいます。バッテリーの残量を確認して、完全に使い切ったタイミングで充電を開始すれば充電回数によるバッテリーの劣化を最小限にとどめられます。面倒だ、と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、スマホが使えなくなるときの不便さを考えれば惜しくない労力でしょう。
充電中の使用に注意
充電と同じく、放電しているときもバッテリーは劣化します。
スマホを充電しながら使用している方を見かけますが、実はこの行為はバッテリーにとっては非常にダメージの大きい行為なのです。
外出先でバッテリーがなくならないように、自宅では充電したままスマホを使用したいという気持ちは分かります。見た目にはバッテリー残量が減っていないため、賢い使い方のようにも思えます。
しかし、残量は一定かもしれませんが、バッテリー自体は「充電」と「放電」を繰り返し行っている状態を続けているのです。
バッテリーの劣化を早めてしまう充電・放電を行っているため、この状態で使い続けることは、自らスマホの故障を早めているのと同じです。
バッテリーを使い切ってから充電することが、バッテリーの故障を少なくするための適切な対策です。
液晶画面が割れてしまった
スマホを落として液晶画面を割ってしまった経験がある方は少なくありません。
スマホ表面のほとんどの部分は液晶のタッチパネルになっています。画面が割れると表示が見えなくなり、タッチパネルも指に反応しなくなってしまいます。画面の一部が無事だったとしても、スマホとして使用できる状態ではありません。
ここでは、液晶画面が割れないようにするコツをご紹介します。
割れない工夫をする
液晶画面を割らないためには、割れづらくする工夫が必要です。
液晶画面に対する衝撃を吸収するフィルムを、画面に貼り付けておくだけでも液晶画面の保護に効果があります。カバー付きのスマホケースも流通しているため、フィルムと併用することで、画面をより保護することが可能です。
カバンにスマホを入れて持ち運ぶときなどは、金属製の硬いものと一緒に入れないなどの注意も必要です。例えば、自宅の鍵など、固くてとがっているものと一緒に入れておくと、ぶつかった衝撃で液晶画面が割れてしまうことがあります。
ズボンのお尻のポケットなどにスマホを入れることも避けたほうが良いでしょう。
その状態のまま座ってしまうと、圧迫されて画面が割れてしまうことがあります。
スマホを落とさない工夫をする
液晶画面を保護するためには、スマホを落とさない工夫をすることも重要です。
まずは、「歩きスマホ」を絶対にしないことです。人とぶつかった衝撃でスマホを落としてしまうこともあるでしょう。
何よりも歩きスマホは、周りの迷惑になる行為のため控えましょう。
万が一落としてしまったときのことを考えて、スマホにストラップを付けておくことも有効です。
本体の高温化が原因の不具合・故障
スマホを使っているときに、本体が熱くなってしまっていることはないでしょうか。
熱い状態のままスマホを使い続けていると、不具合や故障の原因になります。スマホが熱い状態のままだと、故障の危険性があるだけではなくバッテリーにも悪影響を与えます。
バッテリーは非常に熱に弱い部品のため、そのままにしておくと劣化が早く進んでしまいます。
また、「熱暴走」と呼ばれるスマホ内部にあるCPUが動作停止してしまい、スマホが動かなくなってしまうこともあります。
ここでは、スマホを故障させずに使用するコツをご紹介します。
長時間の使用を控える
スマホは小さなデバイスのため、使い続けていると熱を帯びやすくなります。しかし、発熱した状態で長時間使用することはおすすめできません。
いったんスマホの使用を中止して、電源をOFFにするなど、スマホを冷ます対策をしましょう。
スマホの負担を軽減、放熱する
アプリケーションや動画などを多く起動していると、スマホの発熱が大きくなることがあります。
そのような場合は、不要なアプリケーションをOFFにして、スマホにかかる負荷を軽減してください。
また、発熱した機体を冷ますときにはスマホケースを外しましょう。ケースを付けたままだと熱を効率的に逃がすことができません。
スマホを長く使うために注意ポイントを抑えておきましょう
今回は、バッテリーの故障やタッチパネルの画面割れなどの、スマホの故障の原因についてご紹介しました。
スマホは日々進化して、強度が高くなっていますが、故障のポイントを押さえておかないと思わぬときに使えなくなる可能性があります。
充電の方法や、画面割れの付属品を利用するだけで、故障の可能性を少なくすることができるため、なるべく万全の対策をしてください。
また、故障が疑われる場合でも実際は故障していないこともあるため、慌てて修理に出す前にいろいろ確認してみましょう。
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得