地震時のモニター転倒が不安…パソコンの転倒防止対策

デスクトップパソコンを使用している方は、モニターやPCケースに十分な転倒防止対策を実施していますか?対策をしていない場合、地震などによりモニターやPCケースが転倒して故障してしまう可能性が考えられます。
パソコンは転倒の衝撃に対して非常に脆弱です。こちらではパソコンの転倒防止対策の必要性や、具体的な転倒防止対策についてご紹介します。
パソコンの転倒防止対策は必要?
多くのデスクトップパソコンは、マザーボードやファンを保護するPCケースとディスプレイなどその他の付属品で構成されています。PCケースは高さ30cmを超える大きなものです。
近年、大型地震が相次いでいる背景から、人々の防災意識が高まっていて、本棚や大型家電などに転倒防止対策を施している方は少なくありません。しかし、パソコンのPCケースに転倒防止対策を実施する方はそれほどいないようです。
確かに、大型家具や家電に比べると、パソコンの転倒によって命が脅かされる可能性は低いかもしれません。しかし、留意しなければならないのは、パソコンに保存されている大切なデータです。パソコンはデリケートな機器であり、物理的な衝撃によって保存されているデータが消失してしまうことも考えられます。
各サービスのIDやパスワードをパソコンで一括管理している場合、消失してしまうと再設定が大変な手間です。仕事で使用する重要なデータが消えてしまえば、業務への悪影響は免れないでしょう。思い出の写真や動画など、お金では代えられない大切なデータが消えてしまうことも考えられます。
もちろん、データだけではなく、パソコンのシステム自体が再起不能になってしまうこともありえるでしょう。故障の状況によっては内部のパーツ交換のみで復旧可能な場合がありますが、いずれにせよパソコンがしばらく使えなくなってしまうことは事実です。
上述したデータの消失、パソコンの故障といった事態を回避するためには、他の家具・家電だけではなくパソコンにも転倒防止対策が求められます。転倒防止対策自体はそれほど手間や費用がかかるものではありません。パソコンを日常的に使用している以上、「万が一の事態」に備えてパソコンの転倒防止対策を実施しておくのがおすすめです。
パソコンの転倒防止対策

パソコンに転倒防止対策を実施する重要性について、お分かりいただけたと思います。以下では、具体的な転倒防止対策についてご紹介します。手軽な対策から始めてみましょう。
耐震マット
パソコンの転倒防止対策で最も基本的な方法といえるのが、耐震マットの使用です。強力な横揺れでない限りは振動を吸収し、パソコンのズレを防いでくれます。机の上でパソコンを載せるマットとして使用すれば、横ずれでパソコンが落下してしまう事態を回避できるでしょう。近年は繰り返し使用でき、寿命も長いジェルマットがスタンダードとなっています。
耐震用ストッパー
PCケースの外側を物理的に固定し、転倒を防ぐものが耐震用ストッパーです。耐震マットのように振動を吸収するのではなく、強固に固定するため、ある程度大きな衝撃にも耐えられます。また、経年劣化は考えられるものの基本的に耐久性が高いため、一度装着すれば10年程度は継続して使用できます。
耐震用ストッパーは、しばらく買い替える予定のないスペックの高いパソコンの固定におすすめです。使用するストッパーは、パソコン専用のものではなく、家電・家具用のものでも問題ありません。
耐震粘着ゴム
ジェルタイプではなく、ゴムタイプのマットもあります。用途や効果はジェルタイプのものとほとんど同じです。多くの製品には粘着性があるため、強力にパソコンを固定できます。
固定ベルト・テープ
ラックや机にフックを取り付け、ベルトやテープでパソコンを固定する方法もあります。対象物の形を選ばないため、PCケースだけではなくディスプレイなども固定可能です。また、一部の特殊な形状のPCケースにも対応できます。
耐震用固定フット
耐震用固定フットは機器の底面と床を固定することにより、衝撃による転倒や落下を防ぎます。機器同士を積み重ねて固定することも可能です。複数のPCサーバを積み重ねるような業務環境で使用するのが一般的ですが、何台もパソコンがある一般家庭であれば導入を検討しても良いかもしれません。
モニターストッパー
モニターの固定用に使用されるものがモニターストッパーです。モニターは基本的に薄く軽いことから、原則としてPCケース以上に振動に対して脆弱な設計となっています。そのため、モニターにはPCケースとは別途転倒対策を実施する必要があります。モニタースタンドの安定性を補強するような金属製のモニターストッパーが一般的です。


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置き場所の工夫や無線化など…他にも転倒対策はいろいろ

ここまでは主に地震による転倒の可能性について考えてきました。一方、家庭には地震以外にもパソコンが転倒する可能性は考えられます。パソコンの転倒を回避するために、以下のような対策も検討してみましょう。
パソコンの置き場所を考える
パソコンを高い場所に置いている場合、当然ながら落下による故障の確率は高くなります。落下のダメージを最小限にするためには、パソコンを低い位置に設置するのがおすすめです。
ディスプレイを机の上に、PCケースを足元に設置するようなレイアウトは、スタンダードな置き方の1つです。ただし、パソコンが低い位置にある場合、ホコリを巻き込みやすくなるため、ホコリ吸着マットを使用するなど工夫をしましょう。
無線化でケーブルによる事故防止
ノートPCは無線でネットワークに接続するタイプが主流になっていますが、デスクトップPCではまだ無線化されていないタイプが少なくありません。LANケーブルなどPCから突き出たケーブルで転倒してしまうことがあるため、特にこだわりがない場合は無線化をおすすめします。
デスクトップPCを無線化する方法としては、マザーボードの交換やUSBのアダプタ接続が挙げられます。手軽に無線化したい場合は、USBアダプタを購入しましょう。
小さな子どもがいる家庭では、特にケーブルの無線化による恩恵は大きいはずです。上述したのはLANケーブルを無線化する方法ですが、気になる場合はキーボード、マウス、スピーカーなど無線化を徹底しても良いかもしれません。
バックアップは日常的に
どれだけ転倒対策を実施しても、転倒による故障やデータ消失の可能性は否定できません。転倒を含めた万が一の事態に備え、バックアップを頻繁にとっておくのは基本です。一度消失したデータは、パソコンを買い替えても戻ってきません。特に重要なデータは、複数のストレージにバックアップをとっておくようにしましょう。
PCモニターの地震・転倒防止対策ならPCホスピタルにお任せください
デスクトップパソコンは、ノートパソコンに対して大きなサイズですが、決して堅牢というわけではありません。他の精密機械と同様、転倒すると深刻な故障が起きてしまうことがあります。
保存されているデータやしばらくパソコンが使えなくなってしまう不便さ、修理や買い替えの費用を考えると、今回ご紹介した転倒対策は決して過剰な対策ではありません。
日本全国で地震が多発している現在、転倒対策は一般家庭でも必要な「物理セキュリティ」の1つ。今回の内容を参考に、簡単に始められる転倒対策から実践してみてください。
PCホスピタルでは、パソコンの転倒防止対策以外にも電子機器に関するさまざまなお役立ち情報をお届けしています。ぜひ、その他のコラムもチェックしてみてください。


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濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得