Macが重い…そんなときは「メモリ解放アプリ」で対策!

Macが重い…そんなときは「メモリ解放アプリ」で対策!

「Macでの作業中、頻繁にマウスカーソルが虹色のアイコンに変わって回転し始める」「アプリを開くのにやたらと時間がかかる」このような経験をしたことはありませんか?

Macがこのような状態では、作業をしていてもモチベーションを保つのが難しくなってしまいますよね。

そこで今回は、Macを軽くするための「メモリ解放アプリ」と、メモリ解放アプリを使用する際の注意点、その他おすすめの高速化アプリ3つをご紹介します。

「メモリ解放アプリ」とは?

「メモリ解放アプリ」は、キャッシュに残って消費され続けているメモリを解放することでメモリの空きを作り、パソコンの動作を軽くするソフトです。実際、パソコンが重くなった際の対策として「メモリ解放アプリ」の導入を挙げるMacユーザーも少なくありません。

この「メモリ解放アプリ」を導入すれば、現在のメモリの使用状況をひと目で確認しつつ、適宜パソコンの動作を回復させることができます。「スペック不足は承知の上だけど、今すぐは買い替えられない……」という方には、特におすすめのアプリといえるでしょう。

しかし、この「メモリ解放アプリ」の利用に際して、最近は少し事情が変わってきました。以下で詳しく見ていきましょう。

「OS X 10.9.x(Marvericks)」以降はメモリ解放をするべきではない?

メモリ解放アプリを紹介する前に、最初に伝えなくてはならないことがあります。実は、Macのバージョン「OS X 10.9.x(Marvericks)」以降では、メモリ解放アプリを導入する必要がなくなっているのです。近年のMac OSでは、「メモリ解放アプリ」に頼らざるを得ない状況が改善されているためです。

そこには、Macの新しいメモリ管理方法、「圧縮メモリ」の存在が大きく関わっています。OS X 10.9.x以降では、本記事で紹介する「メモリ解放アプリ」を導入すると、かえってこの処理の妨げとなる可能性があると指摘されているのです。

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「メモリ解放アプリ」は圧縮メモリの動きを妨げるおそれがある

Mac OS X 10.9以降、採用された管理方式である「圧縮メモリ」。簡単に説明すると、圧縮メモリとは、「一度開いたアプリに使ったメモリを圧縮して保存しておくことで、もう一度同じアプリを開いた際に即時展開できる」というものです。

この方式では、アプリを開くときにドライブを経由する必要がなくなるため、高速処理を行えるというメリットがあります。通常、圧縮というと大きなファイルのサイズを、送信できるサイズまで縮小させる方を思い浮かべるかと思います。「圧縮メモリ」は、それをメモリとして再現する管理方式です。

この方式では、もしメモリの使用量がかさんでしまっても、古い圧縮メモリを解放していくことで、メモリ領域を増やすことができます。そのため、「メモリ解放ソフト」によってメモリを手動、または自動で開放する必要がなくなるのです。

さて、ここまで「メモリ解放アプリ」は不要だとお伝えしてきましたが、それは新しいMacに限った話であり、古いMacではまだまだメモリ解放ソフトが活躍します。

今回は、数あるメモリ解放ソフトの中から「無料で使えて」「評価の高い」メモリ解放アプリを2つ厳選しました。ぜひ好きな方を試してみてはいかがでしょうか。

おすすめ無料メモリ解放アプリ

以下、おすすめのメモリ解放アプリをご紹介します。

【1】Memory Cleaner X

「Memory Cleaner X」は、Macユーザーの間ではポピュラーなメモリ解放アプリです。ワンクリックでメモリを解放してくれるだけではなく、見やすいアイコンによるメモリ監視機能も搭載されています。また、アプリ自体が非常に軽いことも魅力の1つといえるでしょう。

重いアプリを終了した際に自動でクリーンアップする機能や、一定時間ごとに自動でクリーンアップしてくれる機能も備わっており、手軽に利用することができます。

【2】Memory Clean

「Memory Cleaner X」と似通った点が多いメモリ解放アプリ「Memory Clean」。大きな違いは、空きメモリをグラフだけでなく数値で確認できるという点です。大まかな数値しか分からないグラフ表示形式とは異なり、どの程度空いているのかを定量的に判断できるため、こちらの方が肌に合うという方も多いのではないでしょうか。

また、設定した空き容量を下回ると、自動でメモリを解放してくれる機能なども備わっており、愛用者も多いアプリの1つです。

上記2つのうちいずれかが、実際に使用した中でおすすめのメモリ解放アプリです。それでは、続いて「OS X 10.9.x」向けに、メモリ解放アプリ以外の高速化アプリをご紹介します。

「OS X 10.9.x(Marvericks)」以降のバージョンは下記の「高速化アプリ」を使ってみよう

冒頭でもお伝えした通り、最新のOSでは、Macが重くなる原因がメモリではなくなっています。メモリ解放ソフトを使うことで一時的に動作が軽くなる場合もありますが、それはあくまで短期的解決に過ぎません。

Macが重くなる原因としては「常駐アプリが多い」「メンテナンスが不十分」など、さまざまな要因が考えられます。その原因を視覚化して、解決できるようにサポートしてくれるのが、以下で紹介する「メンテナンスアプリ」です。

高速化のためには、普段からMacを気遣ってあげる必要があります。以下の中から、ご自身に合いそうなものを試してみてください。

重いMacの高速化に役立つ「定番アプリ」3選

古いMacでも、パソコンの動作が遅くなる根本的な原因がメモリ以外の部分にあることがあります。そのため、もしMacが重いと感じるときは、以下のアプリを使ってみましょう。

OnyX

Macユーザー定番のメンテナンスアプリ「OnyX」。簡単な操作でMac全体のクリーニングが行える、優れたアプリです。初心者ユーザー向けにも分かりやすいUI(ユーザーインターフェース)と、簡便な操作で行えるクリーニングは、雑然としていたMacの動作性能を飛躍的に向上させてくれます。もちろん無料のためご安心ください。

ただし、徹底的に掃除してくれる分、間違えてクリーニングで必要なアプリ、キャッシュまで消してしまう可能性があります。そのため、マニュアルや日本語の解説をしっかりと確認しておきましょう。

【2】AppCleaner

「AppCleaner」は、不要なMacアプリをまとめて・全部・迅速に削除してくれるアプリです。アプリをドラッグ&ドロップでゴミ箱に捨てているユーザーも少なくないと思いますが、その削除方法では不要なファイルがいくつか残ってしまいます。

しかしAppCleanerであれば、不要な関連ファイルも含め、アプリに関わるすべてのファイルを一括削除してくれるため、手間なくアプリの整理を行うことができるのです。

ストレージ容量を素早く空けたい、不要な常駐アプリを削除して軽くしたい、というユーザーにおすすめします。

【3】smcFanControl

「smcFanControl」は、ファンの最低回転数を上昇させるアプリです。たったそれだけのアプリですが、ファンの回転数を上げることはCPUの温度を下げて、CPUの性能低下を防ぐことにつながるため、高速化に貢献するアプリといえるのです。

ただし、このアプリを使うとファンの音がうるさくなるため、周囲に人がいない環境での使用をおすすめします。

また、ファンの回転数を無理に上げることは、ファン自体の寿命が短くなってしまう原因の1つでもあります。あくまで一時的なものとして、CPUの温度が高いときのみ利用しましょう。

さて、上記3つのアプリを使いこなせば、少なくとも「不要なファイルまみれで動かない」という問題は解決することができるはずです。Macが重くて困っているという方は、クリーニングアプリだけでも試してみると良いでしょう。

PCホスピタルはMacの動作が重いトラブルのサポートが可能です

Macが重い場合は、そもそも今やっている作業にMacのスペックが追いついていない可能性があります。その場合は、パソコンの買い替えも視野に入れる必要があるでしょう。

しかし、大抵の場合は、今回ご紹介したアプリで改善できる傾向にあるため、もしMacが重いと感じたときは、ぜひ一度試してみてください。

PCホスピタルでは動作が重いMacの修理を承っています。ご希望の際はぜひご依頼ください。

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監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

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