増設できる方が得?パフォーマンスに差が出るPCのメモリ容量の決め方とは

増設できる方が得?パフォーマンスに差が出るPCのメモリ容量の決め方とは

パソコンのスペックを決定づける要素は、パソコンを構成しているパーツです。基盤となるマザーボードやCPUの性能が高ければ、それだけ処理能力も高くなります。

また、メモリもパソコンのパフォーマンスを引き出す重要なパーツの1つです。

パソコンにおいて、マザーボードやCPUは核となる存在のため、簡単には交換できません。特にマザーボードを交換する際は、ほとんどがパソコン自体の交換が必要となります。その点、メモリを交換することは比較的簡単です。パソコン購入時にメモリの空きスロットがあれば増設できるため、容易に処理能力の底上げが見込めるでしょう。

今回は、デスクトップ型パソコンやノート型パソコンにおいて、メモリの取り換えや増設のメリット、メモリの選び方などについてご紹介します。

パソコンにおけるメモリの役割

メモリとは?

メモリとは、処理しているデータを一時的に保管する場所です。データ処理自体はCPUの役割ですが、HDDにアクセスしてデータ処理を行うと時間がかかってしまいます。

そこで、処理データをメモリに一時的に保存し、CPUのデータ処理速度を速めているのです。

メモリはよくまな板に例えられますが、まな板が広ければ広いほど、さまざまな食材を一気に調理できるように、メモリ容量が多いほど大量のデータをまとめて処理できます。

基本的に、メモリ容量が大きいほうがパソコンの処理能力は高まると考えて問題ありません。または、CPUのパフォーマンスを発揮するためには、相応のメモリ容量が必要という認識でも良いでしょう。

メモリとは別物?HDDの役割について

メモリとは「memory」のことで、記憶という意味があります。メモリと混同されるものがHDD(ハードディスクドライブ)ですが、HDDの役割はデータを保存することです。

例えば、音楽やデジカメで撮影した写真などをパソコンに入れておく場合、データはパソコンのHDDに保存されます。しかし、HDDは物理的にデータを読み書きする仕組みのため、データ処理に時間がかかってしまうという欠点もあるのです。

メモリとマザーボードの相性

メモリは、パソコンを構成するパーツの1つとして独立した立場で扱われることが多いのですが、本質的にはマザーボードに取りつける部品の1つとして考えるべきです。

したがって、メモリ自体の性能で考慮すべき点は多くはありません。

メモリを選ぶ際に大切なことは、マザーボードとの相性です。

マザーボードの製造元とメモリの製造元が違う場合、規格は合っていても相性の問題で機能しないことがあります。そのため、メモリを選ぶ際は、同じ製造元の製品を選ぶようにしましょう。

市場には汎用(はんよう)的なメモリ製品を販売するメーカーも多く、相性保証が設けられていることも多々あります。相性保証とは、購入したメモリを取りつけて機能しなかった場合は返品に応じるという保証のことです。

もちろん、相性保証のメモリは問題なく機能することのほうが多いのですが、メモリが相性不良で使えないという事例もあるため注意してください。

メモリ容量とスロット数

メモリは、パソコンのマザーボードに取りつけます。マザーボードにはメモリを取りつけるスロットがあり、製品によってスロット数は異なるのです。

大型のデスクトップほどスロット数が多くなる傾向にありますが、コンパクトさを重視するノートパソコンでは、スロットが1つということもあります。

メモリ自体にも容量があり、メモリ1つで512MBの製品もあれば、1GB(1024MB)の製品があることも。当然、容量が大きいほど処理能力は高いため高額になります。

2017年現在、通販サイトなどを検索してみると、2GBのメモリが3,000円程度で販売され、1GBであれば1,500円前後、512MBであれば1,000円未満という価格帯になっています。

なお、メモリを取り換えることは比較的簡単です。また、メモリ容量が多いほどパソコンの処理能力が高まるため、空きスロットがある場合は増設し、メモリ自体はできるだけ大容量の製品を選ぶことをおすすめします。

メモリの接続規格

パソコン用のメモリには、デスクトップ用サイズとノートパソコン用サイズの2種類があり、接続規格にはDDR、DDR2、DDR3、DDR4があります。数字が大きいほうが新しい規格で、同じ1GBのメモリ容量でもデータの転送速度が優れているのです。

また、パソコンの対応規格に合っていないメモリは設置できないため注意してください。メモリの規格を確認するには、現在使われているメモリがどの規格なのか、パソコン本体を開いて実際に確認するか、インターネットでお使いのパソコンのスペックを調べることで確認できます。

メモリを取り換える際は相性の問題もあるため、今まで使用していたメモリと同じメーカーの製品がおすすめです。

メモリを交換するべきかどうかの判断

メモリ不足でパソコンが重い場合は増設・交換

パソコンを使用していて動作が遅いと感じた場合、メモリを増設すれば動作スピードが改善される可能性があります。なお、メモリ増設によるスピードの改善は、メモリの容量不足で動作が遅くなった場合のみ有効です。

パソコンを年単位で使用していると、利用しているソフトもアップデートで性能が向上されるため、求められる処理能力(スペック)は徐々に上がっていきます。また、仕事や趣味で必要になったソフトをいくつもインストールしていると、メモリ不足になることもあるでしょう。

メモリの使用状況を確認した上で、空き容量が少ない場合は、増設・交換をおすすめします。

メモリ使用状況を確認

メモリの使用状況を確認する場合は、以下の操作を行ってください。

【Windowsの場合】

1.「Ctrl」「Alt」「Delete」キーを同時に押して「タスクマネージャー」を開く

2.パフォーマンスのタブを選択する

3.パフォーマンスタブの画面の「メモリ」を選択する

これでメモリの全容量と、現在使用している使用容量が折れ線グラフで確認できます。

グラフはリアルタイムで表示されているため、このグラフを確認できる状態のまま、普段使用しているアプリを同時起動してください。パソコンで使用する最大のメモリ量を確認することができるため、必要なメモリ容量を想定することができます。

メモリを増設ならPCホスピタルにお任せくだしあ

メモリは一時的に必要なデータを保存し、CPUの処理速度を向上するためのパーツです。そのため、CPUの性能が良くても、たとえメモリ容量が少ないと十分なパフォーマンスが発揮できなくなります。

パソコンのパーツ交換は初心者には難しいかもしれませんが、メモリ交換の場合は抜き差しが主な作業なので比較的簡単ではありますが。油断すると静電気でショートさせてしまったり、メモリの相性問題でせっかく交換したのに失敗してしまうことがあります。

使用しているパソコンの動作が遅いと感じた場合は、パソコンの買い替えを検討する前にメモリの増設・交換を試してみてはいかがでしょうか。自分でやるのは心配…という場合は、PCホスピタルにご依頼ください。

PCホスピタルのパソコン設定サポート概要
修理対応 出張/持込/宅配(出張の当日サポートは予約枠が早く埋まるため、お急ぎの場合はなるべく早い時間にご依頼ください)
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監修

濱﨑 慎一日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事

2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。

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