iPhoneの便利なWebブラウザアプリの紹介【アプリレビュー】

インターネットで調べ物をする時はパソコンではなくiPhoneを使う、という方は多いのではないでしょうか。
しかし、手軽にインターネットを利用できても「iPhoneに標準搭載されているWebブラウザ(Safari)が使いにくい」「いかがわしい広告を非表示にしたい」「Flashで作られているWebサイトを表示できない」という問題に遭遇することがあります。
今回は、iPhoneでインターネットを利用する時に便利なWebブラウザアプリをご紹介します。
アプリによってはiPadやAndroidにも対応している場合がありますが、当記事ではiPhoneで使用することを想定しています。
Webブラウザアプリとは?
Webブラウザアプリとは、Webサイトを閲覧するためのアプリです。
iPhoneには初めから「Safari」というWebブラウザが搭載されていますが、別のWebブラウザをApp Storeからインストールして使用することができます。
それでは各アプリを順番にご紹介します。
Smooz (スムーズ) ブラウザ
「Smooz (スムーズ) ブラウザ」はアスツール株式会社が提供しているWebブラウザアプリです。片手で快適に操作できるように設計されています。
プレミアム会員になれば、Webサイト上の広告を非表示にする機能を使用できるようになります。
動作環境
デバイス | 条件 |
---|---|
iPhone | iOS 9.0以降を搭載していること。 |
それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 7(iOS 11.2.1)での手順です。
1. iPhoneにアプリをインストールする
まずはApp Storeで「smooz」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」に切り替わるので続けてタップします。
インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。
2. 初期設定をする
アプリを起動させるとスタート画面が表示されるので「始める」をタップします。
続けて「”Smooz”は通知を送信します。よろしいですか?」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。
説明の動画が表示されるので「次へ」「はじめる」をタップします。
しばらく説明が続き、最後に「さぁ、はじめましょう!」と表示されるので「同意して利用する」をタップします。
3. キーワードを入力して検索する
それでは検索してみましょう。
今回はPCホスピタルのWebサイトを表示させるために「PCホスピタル」と入力します。
検索を実行すると「”Smooz”の使用中に位置情報の利用を許可しますか?」と表示されるので「許可」をタップします。続けて「”https://www.google.co.jp”が現在の位置情報を利用します。よろしいですか?」と表示されるので「OK」をタップします。
検索結果のタイトルをタップするとWebサイトが表示されます。
右にある「新規タブ」をタップするか、タイトルを長押しすると別タブで表示することができます。
4. ブックマーク(お気に入り登録)する
一旦開いているWebサイトをブックマーク(お気に入り登録)しましょう。
下の星アイコンをタップし、次の画面で「ブックマークする」をタップします。これでブックマーク(お気に入り登録)は完了です。
5. ジェスチャーを設定する
次に、このアプリの一番の特長であるジェスチャーを設定しましょう。
右下のアイコンをタップするとメニューが表示されるので、続けて歯車のアイコンをタップします。
設定画面が表示されるので「ジェスチャー」をタップし、次の画面で「ジェスチャー操作を利用する」のトグルボタンを有効にします。
ジェスチャーに好きな機能を割り当てることができます。
余っているトリプルタップに、スクリーンショット機能を割り当てるのが便利でおすすめです。
6. カメラで撮影して検索する
このアプリは、カメラで文字などを撮影して検索することもできます。
検索するために下の虫眼鏡アイコンをタップ、または画面を左にスワイプして検索画面を表示させます。
検索画面が表示されたら、カメラアイコンをタップしてカメラを起動します。
「”Smooz”がカメラへのアクセスを求めています」と表示されるので「OK」をタップします。
続けて「はじめる」をタップします。
文字を撮影する場合は「文字」を選択してから丸ボタンをタップします。
撮影後に、検索窓に文字が入力されれば成功です。
7. 閉じてしまったタブを元に戻す
ジェスチャーに慣れていない間は、間違えてタブを閉じてしまうことがあるかもしれません。そんな時は「元に戻す」をタップすることで元に戻すことができます。
少し前に開いていたタブを元に戻したい場合は、右下のアイコンからメニューを表示させて「タブの管理」をタップします。すると過去のタブが表示されるので、元に戻したいタブの右にある「復元」をタップします。
これで閉じてしまったタブを元に戻すことができます。
8. 広告を非表示にする
このアプリでは、プレミアム会員になるとWebサイト上の広告を非表示にすることができます。
右下のアイコンからメニューを表示させて、歯車のアイコンをタップします。
設定画面が表示されるので「広告ブロック」のトグルボタンを有効にします。
するとプレミアムサービスのご案内画面になるので「プレミアム会員の詳細」をタップします。続けて次の画面で「プレミアム登録する」をタップし、後は表示される指示に従って進めます。
ただし、Webサイト上の広告を非表示にする機能はiOS 11以降にしか対応していないので注意が必要です。
iOSのアップデート方法がわからない場合は、有料サポートの依頼をご検討ください。
以上が「Smooz (スムーズ) ブラウザ」を使用する手順です。
ここから別のアプリのご紹介です。
Puffin Web Browser
「Puffin Web Browser」はCloudMosa, Inc.が提供しているWebブラウザアプリです。クラウドサーバー上で実行した結果が表示されるので、表示速度が速く、しかもiPhoneが対応していないFlashを実行することができます。
クラウドサーバーはアメリカのIPアドレスでWebサイトにアクセスするため、アクセス制限がかけられているWebサイトは表示できないことがあります。
動作環境
デバイス | 条件 |
---|---|
iPhone | iOS 8.0以降を搭載していること。 |
それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 7(iOS 11.2.1)での手順です。
1. iPhoneにアプリをインストールする
まずはApp Storeで「puffin」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」に切り替わるので続けてタップします。
インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。
2. 初期設定をする
アプリを起動させるとスタート画面が表示されるので「次へ」をタップします。
最後にデスクトップサイトとモバイルサイトのどちらで表示させるかを選択できるので、一旦「モバイルサイト」をタップします。
「”Puffin”は通知を送信します。よろしいですか?」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。
続けて、検索した時に「”Puffin”の使用中に位置情報の利用を許可しますか?」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。
3. Flashを実行する
それでは一番の目玉であるFlashを実行してみましょう。
Webサイトにアクセスしてみてください。Safariで表示されなかった部分が表示されているはずです。
※1枚目が「Puffin Web Browser」で、2枚目がiOS標準のWebブラウザ(Safari)です。
表示がおかしい場合は、右上のアイコンをタップします。
メニューが表示されるので「PC版サイトを見る」をタップします。
4. マウスカーソルを使用する
次はマウスカーソルを使用してみましょう。
右上のアイコンからメニューを表示させて「マウス」をタップします。
説明が表示されるので「次へ」をタップし、最後の画面で「トラックパッドを使用します。」をタップします。
画面にマウスカーソルとトラックパッドが表示されます。
トラックパッド上で指を動かして、マウスカーソルを操作することができます。
トラックパッドではなく直接動かしたい場合は、右上のアイコンからメニューを表示させて、歯車のアイコンをタップします。
設定画面が表示されるので「マウス」をタップし、続けて「スマートカーソル」をタップします。
トラックパッドが消えて、マウスカーソルを直接指で操作できるようになります。
パソコンとまったく同じ操作ができるわけではありませんが、これでFlashゲームなどもiPhoneで楽しむことができます。
以上が「Puffin Web Browser」を使用する手順です。
ここから別のアプリのご紹介です。
Sleipnir Mobile
「Sleipnir Mobile」はフェンリル株式会社が提供しているWebブラウザアプリです。すぐに切り替えられる最速タブが特長で、ジェスチャーで操作することもできます。
Fenrir Passを使用すれば、iPhoneで表示しているWebサイトをパソコンですぐに開いたり、一つのIDで様々なウェブサービスにアクセスすることができます。
動作環境
デバイス | 条件 |
---|---|
iPhone | iOS 9.0以降を搭載していること。 |
それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 7(iOS 11.2.1)での手順です。
1. iPhoneにアプリをインストールする
まずはApp Storeで「sleipnir」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」に切り替わるので続けてタップします。
インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。
2. 初期設定をする
アプリを起動させると「”Sleipnir”は通知を送信します。よろしいですか?」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。
このアプリは初期状態で広告ブロックの機能が有効になっているので、Webサイトにアクセスすると「広告をブロックしました」というメッセージが表示されます。表示された場合は「OK」をタップします。
3. タブを操作する
それでは一番の目玉であるタブを操作してみましょう。
まずは初めから開かれていたタブを閉じます。閉じる場合はタブを下にフリックします。
タブを閉じたら、試しにPCホスピタルにアクセスして開いてみましょう。
アクセスしたらタブをダブルタップします。ダブルタップすることで、間違って消してしまわないようにタブを保護することができます。保護されたタブには青いピンが刺さります。
タブはグループに分けることもできます。
グループを切り替えるには右下のアイコンをタップします。ここでグループを選択してタブを追加することで、大量のタブを同時に開くことができます。
次はタブを保存してみましょう。
タブを保存するとインターネットにつながっていないオフラインの状態でも、ページを見ることができます。中央下のアイコンをタップし、続けて「オフラインのために保存」をタップします。
続けて「このページをタブに保存」をタップするとタブが保存されます。
保存されたタブは、右上がオレンジ色になります。
4. ジェスチャーを確認する
最後に使用できるジェスチャーを確認してみましょう。
下にある本のアイコンをタップし、続けて左上の歯車のアイコンをタップします。
設定画面が表示されるので「TouchPaging」をタップします。
すると使用できるジェスチャーが表示されます。
このアプリでは有効と無効を切り替えるだけで、自分でジェスチャーを設定することはできません。しかし、快適に操作できるジェスチャーが設定されているので不便さは感じないことでしょう。
もしiPhoneではなくパソコンでFlashを実行できずにお困りの場合は、有料サポートの依頼をご検討ください。
以上が「Sleipnir Mobile」を使用する手順です。
各アプリのレビュー
Smooz (スムーズ) ブラウザ
ジェスチャーで操作したり、撮影した画像で検索したい人向け!
料金 | 無料です。 広告ブロックの機能を使用するには、月額380円(2018年1月現在)かかります。 |
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設定 | 難しい設定は必要ありません。 |
コメント | ジェスチャーがわかりやすく、片手で快適に操作することができます。また、カメラで撮影して検索できるのは大変便利です。入力して検索する時も、人工知能が検索キーワードを予測して表示してくれるので楽に検索することができます。気になったことをすぐに調べたくなる人は、このアプリを気に入ることでしょう。 |
Puffin Web Browser
Flashが使用されているサイトを見たり、Flashゲームをしたい人向け!
料金 | 無料です。 |
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設定 | 難しい設定は必要ありません。 |
コメント | このアプリの特長は、何といってもFlashを実行できることです。しかもマウスカーソルとゲームパッドも使用することができるので、外出先でもiPhoneでお気に入りのFlashゲームをプレイすることができます。ただし、あくまでPuffinのクラウドサーバー上で実行しているので、このアプリで入力した情報は、Puffinのクラウドサーバーに送信されているということを念頭に置く必要があります。 |
Sleipnir Mobile
同時に複数のWebサイトを開いたり、広告を非表示にしたい人向け!
料金 | 無料です。 |
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設定 | 難しい設定は必要ありません。 |
コメント | 広告ブロックの機能を無料で使用することができるので、広告が表示されることにうんざりしている人は気に入ることでしょう。また、タブをグループ化して複数のWebサイトを同時に開いておけるので、複数のWebサイトから情報収集をする時に便利です。 |
今回ご紹介したWebブラウザアプリが自分の環境に合わない場合は、App Storeなどで探してみてください。きっと条件に合う、素敵なWebブラウザアプリが見つかると思います。
これまでの内容についてのFAQ
広告ブロックの機能を有効にしても広告が表示されるのですが?
- 広告ブロックの機能が対応していない広告だと思われます。
アプリの開発者に要望を出すと対応してもらえる可能性があります。
- 広告を非表示にすると何かデメリットはありますか?
- 見ているWebサイトが将来的に閉鎖されるかもしれません。
Webサイトの運営費用を広告収益から捻出している場合、運営するための費用がなくなるためです。 動画を見たいのでWi-Fiの環境を構築したいのですが?
- ご自宅のWi-Fi環境の構築を有料で行っていますので、よろしければサポートサービスをご利用ください。
- 複数のWebブラウザをインストールしても大丈夫ですか?
- 大丈夫です。
普段使いは「Smooz (スムーズ) ブラウザ」で、Flashで作られているWebサイトを見る時だけ「Puffin Web Browser」という使い方でも良いと思います。 - アプリをダウンロードする際に使用するApple IDがないのですが?
- Apple IDを新規作成する必要があります。
作成方法がわからない場合は、Apple社のサイトで確認するか有料サポートサービスをご利用ください。
iPhoneの設定は問題なくできていますか?
今回は、iPhoneでインターネットを利用する時に便利なWebブラウザアプリをご紹介しました。
標準搭載されているWebブラウザ(Safari)ではなく、自分に合うWebブラウザをインストールすることで、快適なiPhoneライフを送ることができるでしょう。
もし設定が上手くできない場合は、PCホスピタルで有料のサポートサービスを提供していますので、ぜひご利用ください。
濱﨑 慎一(日本PCサービス株式会社 常務取締役 兼 NPO法人 IT整備士協会 理事)
2010年8月、日本PCサービス株式会社に入社。パソコン修理などデジタルトラブルを5年で4500件以上解決。その後、サポート人材育成など、事業責任者として、個人向けデジタルトラブル解決に8年半携わる。2019年より同社にて、法人向けサポートの取締役に就任。また特定非営利活動法人 IT整備士協会の理事として業界活性化のため正しいデジタル知識の普及、スマートフォンなどの新しい整備士資格の構築に携わる。
保有資格 パソコン整備士検定 取得