iPhoneの便利なパスワード管理アプリの紹介【アプリレビュー】

ネット通販や動画配信サービスなど、アカウントを作成していく内に大量のパスワードを管理する必要に迫られます。面倒だから全部同じパスワードを設定しているけど、セキュリティー的にサービスごとにパスワードを変えたい…。自動的にログインできるようにしたい…。とお悩みではないでしょうか。

今回はiPhoneで使用できる、便利なパスワード管理アプリをご紹介します。

アプリによってはiPadやAndroidにも対応している場合がありますが、当記事ではiPhoneで使用することを想定しています。

パスワード管理アプリとは？

パスワード管理アプリとは、様々なサービスで使用しているパスワードを一括で管理することができるアプリのことです。パスワード管理アプリを使用することでサービスごとにパスワードをメモしたり、同じパスワードを設定してセキュリティーリスクを犯す必要がなくなります。

それでは各アプリを順番にご紹介します。

1Password

「1Password」はAgileBits Inc.が提供しているパスワード管理アプリです。

有料な分非常に高機能で、2段階認証やログイン情報以外の情報の管理もすることができます。

このアプリは月額課金制で、30日間の試用期間があります。課金したくない場合は、試用期間が過ぎる1日前に解約する必要があります。
※アプリを削除するだけでは解約になりません。

動作環境

デバイス	条件
iPhone	iPhone 5S以降であること。

それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 6S（iOS 10.3.3）での手順です。

1. iPhoneにアプリをインストールする

まずはApp Storeで「1password」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」に切り替わるので続けてタップします。

1Password

「このAppの旧バージョンをダウンロードしますか？」というメッセージが表示された場合は「ダウンロード」をタップします。

インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。

2. 初期設定をする

アプリを起動させると「Get started with your free trial of a 1Password.com subscription（1Passwordの定期契約の試用を開始する）」と表示されるので「Start my trial（使用を開始する）」をタップします。

ここでは使用を中止しやすいように「¥400 Monthly（月額400円）」を選択して「Try free for 30 days（30日間無料で試す）」をタップします。
続けて登録確認のメッセージが表示されるので「OK」をタップします。

最後に「OK」をタップします。

次の画面でメールアドレスを入力して「Continue」をタップします。

メールアドレスの作成方法がわからない場合は、有料サポートの依頼をご検討ください。

入力したメールアドレス宛にメールが届くので、記載されているコードを入力して「Continue」をタップします。

ここで、アプリにログインするためのマスターパスワードを設定します。
マスターパスワードを忘れるとアプリを使用できなくなるので、忘れないように気を付けます。
入力できたら「Continue」をタップし、次の画面でも同じくマスターパスワードを入力して「Sign In」をタップします。

Touch IDを使用する場合は、トグルボタンで有効にして「始めましょう！」をタップします。
これで初期設定は完了です。

3. ログイン情報を追加する

それでは試しにAmazonのログイン情報を追加してみましょう。
カテゴリーメニューの「Logins」をタップし、続けて次の画面で「Login」をタップします。

サイトの一覧が表示されるので「amazon」と入力して「Amazon.co.jp」を選択します。

次の画面で、Amazonに登録しているメールアドレスとパスワードを入力します。

ログイン情報の登録が完了するとウェブサイトのURLが表示されるので、URLをタップします。
Amazonのログイン画面が表示されて、メールアドレスとパスワードが自動入力されれば成功です。

登録したログイン情報は「Logins」の一覧に表示されます。

もしAmazonで2段階認証を使用しているなら、設定することで「1Password」でワンタイムパスワードの発行も可能になります。

以上が「1Password」を使用する手順です。

ここから別のアプリのご紹介です。

パスワードマネージャー：パスワード管理アプリ

「パスワードマネージャー：パスワード管理アプリ」はトレンドマイクロ株式会社が提供しているパスワード管理アプリです。

トレンドマイクロ株式会社はウイルスバスターを開発している会社なので、比較的安心して使用することができます。

動作環境

デバイス	条件
iPhone	iOS 9.0以降を搭載していること。

それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 7（iOS 11.2.1）での手順です。

1. iPhoneにアプリをインストールする

まずはApp Storeで「パスワードマネージャー」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」が表示されるので続けてタップします。

パスワードマネージャー：パスワード管理アプリ

インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。

2. 初期設定をする

アプリを起動させると「”ﾊﾟｽﾜｰﾄﾞﾏﾈｰｼﾞｬｰ”は通知を送信します。よろしいですか？」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。

次の画面で「今すぐ試す」と「同意する」を続けてタップします。

次の画面で「初めて使用」をタップします。
マスターパスワードの作成画面に移るので、マスターパスワードと忘れた時のヒントを入力して「今すぐ作成」をタップします。

3. ログイン情報を追加する

それでは試しにYahoo! JAPANのログイン情報を追加してみましょう。
一覧にある「Yahoo!Japan」をタップします。

パスワードの追加画面になるので、アカウント名とパスワードを入力して「保存」をタップします。

保存できたら一覧に表示されるので、タップするとサイトに移動してログイン情報が自動入力されます。
元の画面に戻る場合は、右上のアイコンをタップします。

4. パスワードの強度を確認する

「パスワードマネージャー」には登録しているパスワードの強度をチェックする機能もあるので、一度チェックしてみてください。脆弱なパスワードを使用しているかもしれません。

チェックが終わったら右上の「閉じる」で元の画面に戻ります。

以上が「パスワードマネージャー：パスワード管理アプリ」を使用する手順です。

ここから別のアプリのご紹介です。

パスワード管理帳（パスメモ）

「パスワード管理帳（パスメモ）」は日本システムウエア株式会社が提供しているパスワード管理アプリです。

アプリ名の通り、パスワードをメモすることに特化していて、自動ログインなどの機能は搭載されていません。

動作環境

デバイス	条件
iPhone	iOS 7.0以降を搭載していること。

それでは使用する手順を順番に見ていきましょう。
※iPhone 7（iOS 11.2.1）での手順です。

1. iPhoneにアプリをインストールする

まずはApp Storeで「パスワード管理帳」と検索して「入手」をタップします。
すると「インストール」が表示されるので続けてタップします。

パスワード管理帳（パスメモ）

インストールが完了したら「開く」をタップするか、ホーム画面に追加されているアイコンをタップしてアプリを起動させます。

2. 初期設定をする

アプリを起動させると「”パスワード管理帳”は通知を送信します。よろしいですか？」というメッセージが表示されるので「許可」をタップします。
続けて使用承諾書が表示されるので、内容を読んで「同意する」をタップします。

「マスタパスワードが登録されていません～」というメッセージが表示されるので「OK」をタップします。
続けてマスタパスワードを設定するので「マスタパスワード作成」をタップします。

マスタパスワードを入力して「確定」をタップします。
確認のためにもう一度入力して「確認」をタップします。

「マスタパスワードを登録しました」と表示されるので「確定」をタップします。

あとは「アプリ起動時認証」と「パスワードを隠す」をトグルボタンで有効にします。
これで初期設定は完了です。

3. ログイン情報を追加する

それでは試しにYahoo! JAPANのログイン情報を追加してみましょう。
一覧画面の右上の＋アイコンをタップすると登録画面になるので、必要な情報を入力して「完了」をタップします。

登録が完了すると一覧に表示され、タイトルをタップするとログイン情報が表示されます。
各項目をタップすると、内容をコピーすることができます。
自動入力機能はないので、自分でコピー&ペーストする必要があります。

以上が「パスワード管理帳（パスメモ）」を使用する手順です。

各アプリのレビュー

1Password

有料でも良いから様々なサービスでログイン情報を自動入力したい人向け！

料金	400円/月と4,100円/年から選べます。 30日間は無料です。
設定	所々英語で表示されるので、英語が苦手な人には難しく感じるかもしれません。しかし、重要な個所は日本語で表示されるので、手順通りにすれば問題ありません。
コメント	普段無料のアプリしか使用しない人でも、課金する価値のある非常に便利なアプリです。 様々なサービスの自動ログインに対応しているだけでなく、iOS、Windows、Mac、Android向けにもアプリが提供されています。アカウントを大量に取得している人は、このアプリを選択すれば間違いないでしょう。

パスワードマネージャー：パスワード管理アプリ

信頼できる国産のアプリでログイン情報を自動入力したい人向け！

料金	無料です。
設定	直感的に設定できるので、難しい操作は必要はありません。
コメント	アプリを提供しているトレンドマイクロ株式会社はウイルスバスターの開発会社なので、セキュリティー的に安心感があります。無料かつ高機能なパスワード管理アプリを使用したい場合は、このアプリを選択すれば間違いないでしょう。

パスワード管理帳（パスメモ）

ログイン情報を管理したいけど自動入力は必要ない人向け！

料金	無料です。（広告あり）
設定	メモ帳感覚で使用できるので、難しい操作は必要はありません。
コメント	ログイン情報はiPhoneにしか保存されないため、自分のiPhoneを守っていれば情報が漏えいしないという安心感があります。ただし、画面の下に広告が表示されるので、広告を気にしない人におすすめです。 ※バックアップにはiCloudを使用します。

今回ご紹介したパスワード管理アプリが自分の環境に合わない場合は、App Storeなどで探してみてください。きっと条件に合う、素敵なパスワード管理アプリが見つかると思います。

これまでの内容についてのFAQ

「iOS 11.0が必要です」と表示されてインストールできないのですが？

iPhone 7以上をお使いで、iOS 11.0以前のバージョンのOSを搭載しているためです。
インストールするにはiOS 11.0以上にアップデートする必要があります。
OSのアップデート方法がわからない場合は、有料サポートの依頼をご検討ください。

アプリでパスワードを管理することに抵抗感があるのですが？

ご紹介しているアプリはパスワードを暗号化しているので、万が一流出してもパスワードを読み取れないようになっています。しかし、パスワード管理アプリに限らず、100%不具合や脆弱性が存在しないと言い切れるアプリはありません。ですので、パスワード管理アプリの使用に抵抗感がある場合は、パスワードを記載している紙を金庫に保管するのがおすすめです。

覚えやすいパスワードの作成方法はありますか？

覚えやすいパスワードを作成するコツは「サービス名＋共通の記号＋共通のキーワード」のように、自分でパターンを決めることです。こうすることで、良く使用されるパスワードを避け、辞書攻撃にも強い覚えやすいパスワードを作成することができます。
覚えるために「12345678」や「password」というパスワードにすることは、パスワードを設定していないことと同然なのでお止めください。

アプリのマスターパスワードを忘れたのですが？

マスターパスワードを忘れた場合は、基本的にアプリを再インストールするしかありません。

「1Password」の解約方法がわからないのですが？

有料アプリはApp Storeのアカウント情報ページで解約することができます。
有料アプリの解約方法がわからない場合は、有料サポートの依頼をご検討ください。

アプリをダウンロードする際に使用するApple IDがないのですが？

Apple IDを新規作成する必要があります。
作成方法がわからない場合は、Apple社のサイトで確認するか有料サポートサービスをご利用ください。

おわりに

今回は、増えていくパスワードを管理するためのパスワード管理アプリをご紹介しました。
パスワード管理アプリを使用すれば、簡単にログインできるようになる上に、セキュリティーリスクのあるパスワードの使いまわしをする必要もなくなります。ただし、各サービスのパスワードとマスターパスワードを両方忘れてしまうと、各サービスでパスワードの再発行が必要になるので、取り扱いにはご注意ください。

もし設定が上手くできない場合は、ＰＣホスピタルで有料のサポートサービスを提供していますので、ぜひご利用ください。