ハードウェアについてパソコン初心者向けに講座形式でPCホスピタルが解説いたします

ハードウェアについての解説

CPUとは

CPUCPUはパソコンのデータ処理を行うパーツで、「中央演算処理装置」とも呼ばれています。システムやアプリケーションからの命令を解釈して演算します。また他のパーツに指示を出す制御機能の役割も持っています。

CPUの性能は主にクロック周波数とコア数/スレッドに左右されます。クロック周波数は2.6GHzなどといったように表記されることが多く、数値が高いほど高速にデータを処理することができます。

コア数は、同時の処理できる数のことです。X(Twitter)のタイムラインを表示させながらインターネットで調べ物をしながらWordで文章を書くといった同時に並行してアプリケーションを動かす場合にもそれぞれのコアが処理を分散して実行することができます。またスレッドは1つのコアの中で処理できる領域が空いている場合に、その部分を活用してデータの処理を行うことができる数です。どちらも数が大きいほど高速に処理できます。

パソコンのCPUは主にIntel社とAMD社製のものが使われています。一般的に処理能力が高いモデルは消費電力が大きくなり、価格も高価です。性能の高さだけで選ぶのではなく、自分の用途に合わせたCPUを選ぶようにしましょう。最近ではスマートフォンで使用されているCPUの技術も高まってきているためIntelやAMD以外のメーカーによるCPUが採用されたパソコンも増えてきました。Macも2020年以降、自社開発のCPUを使用しています。

基本的にMacはCPUの交換ができません。

  • データを処理するパーツ
  • 数値が高いほど高性能で消費電力も大きい
  • 用途に応じたCPUを選ぼう
Intel AMD TSMC Qualcomm
Core i9 Ryzen 9 M1 Snapdragon 8cx
Core i7 Ryzen 7
Core i5 Ryzen 5
Core i3 Ryzen 3
Pentium Athlon
Celeron
Atom

マザーボードとは

マザーボードパソコンで使用されるすべてのパーツを接続する基礎となる基盤です。他のパーツへの回路が張り巡らされていて、パーツ間の連動やデータの受け渡しを担当しています。

パソコンを組み立てる際、まずはマザーボードを用意してその上にCPUやメモリー、ストレージや電源など必要なパーツを組み込んでいきます。メモリーの交換や増設もこのマザーボード上で行います。メモリーなどはオンボードと呼ばれるものがあり、パーツがあらかじめマザーボードに取り付けられているモデルもあります。オンボードになっているモデルは増設や交換ができないので注意しましょう。

主な仕様はサイズが異なるATX、Micro-ATX、Mini-ITXなどの種類があり、右に行くほどサイズが小さくなります。サイズが大きいマザーボードはフルサイズのパーツが使えたり、スロット(パーツを接続で切る部分)の数が多く、高い性能を実現できます。サイズが小さなものは省スペースのパソコンで使われます。またCPUソケットによって、搭載できるCPUの種類が異なります。

マザーボードはメインボード、システムボードと呼ばれる他に、Macの場合はロジックボードという名が付けられています。

  • すべてのパーツがつながっている基盤
  • ATX、Micro-ATX、Mini-ITXなどの種類がある
  • Macではロジックボートと呼ばれる
ATX MicroATX Mini ITX
マザーボード
サイズ
305mm
×
244mm
244mm
×
244mm
170mm
×
170mm
パソコン
サイズ
フルタワー、ミドルタワー ミドルタワー、ミニタワー ミニ、コンパクト
拡張性 高い 低い
性能 高い 低い

ストレージとは

ストレージストレージは、「主記憶装置」でデータを保存するパーツのことで、ファイルやデータを保存しています。WindowsのOSももちろんストレージに保存されています。

パソコンで使用される内部ストレージとしてはHDDやSSDが一般的ですが他にも種類があります。

HDDは開発されてから年月が経ち技術が確立されているため、大容量でありながら低価格なことが特徴です。写真や動画、CGの加工などサイズの大きいデータを大量に保存する場合に便利です。

SSDはHDDとは異なり稼働部品がないので高速に読み書きでき、耐衝撃性もHDDに比べて高くなっています。その分、容量当たりの単価が高いのでHDDに比べると高価です。

HDDをSSDに換装するとパソコン全体の動作の高速化が期待できます。

他にもモバイル性を重視しているノートパソコンの中には、M.2 SSDやeMMCと呼ばれるさらに小型のストレージが使われているパソコンもあります。M.2 SSDはSSDよりもサイズが小さく、接続方法がSSDとは異なりさらに高速なデータ転送が可能です。eMMCはフラッシュメモリーなのでSSDと似ていますが、抜き差ししないSDカードをイメージするとわかりやすいかもしれません。容量は少ないですが省電力で、サイズもSDカードほどしかありません。

  • ファイルやデータを保存するパーツ
  • HDDとSSDが主に使用されている
  • 容量と読み書き速度によって価格が変わる
HDD SSD M2 SSD eMMC
容量
データ転送速度
消費電力
サイズ
価格

メモリーとは

メモリーメモリーは「補助記憶装置」と呼ばれます。アプリケーションなどのデータは上述の通りHDDやSSDなどのストレージに保存してありますが、ストレージは頻繁にアクセスすると速度が低下してしまうのでCPUがデータの演算を行う際に一度メモリー上にデータを展開してから処理します。

メモリーは作業机に例えられることが多く、メモリーが多ければ多いほど(作業机が広い)ので、作業が進みやすくなります。特に最近は、リモート会議アプリケーションのZoomを開きながらエクセルの資料を見て、インターネットブラウザを開いたり、さらにリラックスのために音楽を再生していることもあるでしょう。複数のアプリを起動させながら作業をすることが多くなっているため、メモリーは多ければ多いほど遅延が少なく快適な動作ができるようになります。

パソコンの動作が遅くなってきたなと感じた時には、不要なファイルの削除やバックグラウンドアプリケーションの停止など設定の見直しで対処することもできますが、メモリーの増設も検討しましょう。アプリケーションの動作だけではなく、起動や終了時間も高速になります。パソコンによって増設できるメモリーの容量や枚数が決まっているのでメモリー換装の際には注意してください。

メモリーの容量は、GBで表現されます。HDDの容量もGBと表記されるので間違えないように区別しましょう。

WindowsのOSが32bitの場合は、最大で約4GBまでしかメモリーが認識されないという点も覚えておきましょう。

Windowsでは主に4GB以上のパソコンがありますが、一般的な仕事で使用する場合で8GB、高度な処理をする場合には16GB以上のメモリーが搭載されているとパソコン全体の動きが快適になります。

  • 作業机の役割をする補助記憶装置
  • 容量が多ければ多いほど快適さが向上する
  • HDDと単位が同じなので間違えないように注意

光学ドライブ

光学ドライブ光学ドライブは、光ディスクを使用した記憶装置のことです。CD、DVD、ブルーレイなど皆さまもなじみがあることと思います。CDプレーヤーではCDを再生して音楽を聴くことができますが、パソコンの場合にはプレーヤーではなくレコーダープレーヤーの役割を持っているドライブがほとんどです。CDドライブ、ブルーレイドライブなどと呼びます。

CDは音楽、DVD(ブルーレイ)は映画などの映像ファイルという印象も強いですが、ディスクはデータを保存しているものなので、CDやDVDにデジカメで撮影した写真や動画、オフィスソフトで作成したパワーポイントやエクセルファイルを保存することもできます。例えばCD-Rには、データを書き込むこともできますし、音楽プレイヤーで再生できる音楽CDのように書き込むこともできます。これは書き込む際のフォーマットによって変えることができます。

デスクトップパソコンでは光学ドライブがついているものも多くあり、内蔵型とよばれます。一方で最近のスリムなノートパソコンでは光学ドライブが搭載されていないモデルも増えてきました。その場合は、外付け型の光学ドライブを使用します。

光学ディスクは非接触なので耐久性に優れ、薄型なので持ち運びや保管にも便利です。しかし熱や光に弱いので保管場所には注意が必要です。

ディスクはその用途に応じて非常に多くの種類があります。

  • ドライブは複数の種類が読み書きできるものが多い
  • データ書き込み時には複数のフォーマットがある
  • CD<DVD<BDの順に保存できる容量が大きくなる
CD 容量 700MB
種類 CD-ROM CD-R CD-RW
DVD 容量 4.7GB、8.5GB(片面2層)
種類 DVD-ROM DVD±R DVD±RW DVD±RW DVD-RAM
BD 容量 最大 25GB(片面1層)、50GB(片面2層)、100GB(片面3層)
種類 BD-ROM BD-R BD-RE BD-R DL BD-R XL

ディスプレイ・モニター

ディスプレイパソコンのディスプレイやモニターは映像を映し出すので「出力装置」と呼ばれています。一般的に、デスクトップパソコンでパソコン本体とは別の機器をモニターと呼び、パソコンと一体型になっているものをディスプレイと呼ぶ傾向があります。

以前は、昔のテレビのようにブラウン管が使用されていましたが、最近のモデルはほぼ液晶パネルが採用されています。

ディスプレイは、サイズ、アスペクト比、解像度、種類、反応速度、入力端子、表面加工で選びます。

サイズ:「インチ」または「型」でディスプレイの大きさを表します。ノートパソコンでは15インチ程度、デスクトップパソコンでは21インチ程度がよく使われています。

アスペクト比:縦と横の比率のことで、以前のパソコンは四角いスクエア型(画面の縦横比率が4:3)が主流でしたが、ここ最近は横に長いワイド型(画面の縦横比率が16:9)の液晶が増えてきました。スクエア型はオフィス作業で使いやすいものですが、ワイド型は映画などの映像を見る際に重宝します。

解像度:画面はドットと呼ばれる点で表現されていますが、その点の数が解像度です。大きければ大きいほど細かな評者が可能になります。画面のサイズに対して解像度が高ければ高いほど事務作業では文字が細かすぎて見づらくなるため、主流は1,920×1,080程度です。

1,280×720 ハイビジョン(HD)
1,920×1,080 フルハイビジョン(FHD)
3,840×2,160 4K
7,680×4,320 8K

液晶の種類:パソコンで使われるディスプレイは液晶として主にTN、VA、IPSの3タイプがあり、さらに最近では有機ELディスプレイを採用するものもあります。TNは安価で反応速度が速い、VAはコントラスト比が高く黒がきれい、IPSは色再現度が高く、視野角が広いといった特徴があります。有機ELは反応が早く、コントラスト比も高く、映像の品質でも液晶を凌駕します。その点、まだ新しい技術であるため高コストでハイエンドモデルでしか採用されていません。

反応速度:反応速度は映像を映し出す際にドットの色が変わるまでの時間のことを指します。液晶ディスプレイでは「ms(ミリセカンド)」と呼ばれる単位が使用されていて、この速度が早ければ早いほど残像が残りにくく、動きの多い映像でもブレが少なくくっきり表示することができます。

表面加工:グレアとノングレアの2種類にわかれます。グレア(光沢)は、ツヤのある液晶といえばわかりやすいかもしれません。発色が良いので動画のような映像に向いています。ノングレア(非光沢)は、艶消しされたような液晶で、光の透過率が低くなるため、暗めに見えることがあります。その分画面の販社が抑えられているため、目に優しく、映像の映り込みもほとんどありません。ノングレアの液晶は美しさを求めない事務作業などに向いています。

入力端子:ノートパソコンの一体型液晶では気にしなくていい部分ですが、外部モニターであれば、入力端子の種類や数は重要なポイントとなります。

VGA端子(D-Sub15ピン) VGA端子(D-Sub15ピン)
DVI端子(DVI-D、DVI-I) DVI端子(DVI-D、DVI-I)
HDMI端子(HDMI、Mini HDMI) HDMI端子(HDMI、Mini HDMI)
Display Port端子(Display Port、Mini Display Port) Display Port端子(Display Port、Mini Display Port)

※図は簡略化しています。※サイズ感は実際とは異なります。

マウス・キーボード

マウス・キーボードマウス、キーボードはいずれもパソコンの入力装置で、操作する上でかかせないものです。

マウスは、カーソルを移動させ、左クリック、右クリック、ホイールを使ってメニューの選択やスクロールを行います。ノートパソコンは、マウスを使用せずに操作するためにタッチパッドが搭載されているものもあります。操作方法は異なりますが、できることはほとんど同じです。

マウスの接続方式

USB接続 USB接続
PS/2接続 PS/2接続
Bluetooth接続 Bluetooth接続
無線接続 無線接続

マウスセンサーの違い

ボール式 ボール式
光学式 光学式
レーザー式 レーザー式
ブルーLED式 ブルーLED式

キーボードは文字入力に使用します。マウスと同様、入力装置として欠かせないものですが、最近では画面上にキーボードが表示されるソフトキーボードをメインで使用できるパソコンもあります。デスクトップパソコンでは外付けキーボードですが、ノートパソコンは内蔵キーボードに分類されます。

キーボードの接続方式

USB接続 USB接続
PS/2接続 PS/2接続
Bluetooth接続 Bluetooth接続
無線接続 無線接続
キーボード方式の違い
メンブレン式 ゴムの反発力を利用したキーボード・しっかり押し込む必要があります。打ちやすいとは言えませんが、非常に安価で入手できます。
パンタグラフ式 メンブレンの方式に、ひし形のパンタグラフを加えたものです。薄型にしやすく、キー全体が沈むので打ちやすさもメンブレンを上回ります。
メカニカル式 一つ一つのキーが独立しているため高い耐久性能があります。またキーボード下の軸を変えることができるので、タイピングの感触を変えることができます。
静電容量無接点方式 タイピング時の静電気を検出する方式のため、静かなタイピングができます。仕組み上、パーツが劣化しにくいので耐久性も高いといえます。静かで耐久性もあるのでオフィスでの使用に向いています。

接続端子

接続端子パソコンはデータの入手出力や映像出力、周辺機器との接続など、多彩な接続端子があります。無数にあるので、ここでは覚えておくと便利なよく使われる接続端子をご紹介します。

PS2端子 マウスとキーボードで使用されることが想定されている入力端子です。USBの普及であまり見かけなくなってきました。
USB2.0 近年の周辺機器はほとんどがUSBを採用しています。多くの人にとって一番身近な接続端子かもしれません。規格上の速度は480Mbpsです。
USB3.0 USB2.0と同じ形状ですが、USB3.0は基本的に内側が青色になっているのでUSB2.0と見分けることができます。より高速な通信が可能で給電電圧も上がりました。USB2.0に比べ、おおよそ10倍となる、5000Mbpsの転送速度となります。
IEEE1394
(i.LINK、Firewire)
デジタルビデオカメラとパソコンをやり取りするための端子として、事実上の標準端子となっていました。同じ端子でありながら、i.LINKやFirewireなど複数の呼ばれ方がありました。
HDMI端子 映像と音声をデジタルで入出力することができます。ほとんどのディスプレイモニターにもHDMIが使われているため、よく使用される端子です。
DisplayPort 映像のみで音声出力には対応していませんが、8Kの解像度まで扱うことができます。
DVI端子 映像をデジタル出力することができますがHDMIの採用が進んでいるため最近はあまり使用されなくなってきました。
D-Sub端子 アナログで映像を出力することができます。以前はほぼすべてのプロジェクタに搭載されていたため、ビジネス用パソコンでは今もこの端子が搭載されています。汎用性の高さが魅力です。
LAN端子 インターネット回線と接続するため、モデムやルーターとの間をやり取りするためのケーブルです。ノートパソコンでは薄型が進んでいるので、特にモバイル性能を重視したモデルでは端子が搭載されていないパソコンも増えつつあります。
モジュラージャック 電話線と接続するための端子です。ISDNやダイヤルアップでインターネットしたり、パソコンをFAX代わりに使用する用途で使われていました。今のパソコンにはほぼ搭載されていません。
アナログジャック アナログの音声を入出力するための端子です。外部スピーカーに接続したりして使います。
マイク端子 マイクを接続するための端子です。
光デジタル端子 光デジタル信号を入出力するための端子です。オーディオ信号をやり取りする際に使用され、高音質のスピーカーなどと接続します。
電源端子 電源を供給するための端子です。

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