症状
- パソコンの電源を半年振りに入れたが起動しない
- 黒い画面に「Reboot and Select proper Boot device」が表示されている
今回は半年振りに電源を入れたところ、黒い画面に白いメッセージで英文が表示され起動しなくなったというご依頼です。通常であれば電源ボタンを押すだけですぐに起動してくるのに、見たことがないメッセージが表示されると驚きますよね。なぜ今回のトラブルが発生したのか、原因を究明して元の状態で起動できるように対応いたします。
目次
表示されているメッセージの意味は?
メッセージは以下のとおりです。
Reboot and Select proper Boot device
or Insert Boot Media in selected Boot device and press a key
メッセージの意味は、「再起動して正しい起動先を選択してください、もしくは選択した起動先に正しい媒体を挿入しキーを押してください」というような内容です。つまり、本来はWindowsを保存しているHDDやSSDを読み込み起動しますが、何らかの問題が発生していて起動先が見つからない状態になっているため、正しい起動先を用意してくれとパソコン側が訴えかけているという状況です。今回対応したパソコンはNEC製のPC-LZ550SSBなので、WindowsがインストールされているのはSSDです。SSDが認識できず起動できないということもありますが、今回の原因はSSDではなかったです。
エラーの原因一覧
このエラーメッセージが表示されて、起動できない不具合の場合、下記が原因として考えられます。
- BIOSの設定トラブル
- デバイスを起動する順番がおかしい
- 内蔵HDD、SSDの故障
- 内蔵HDD、SSDがBIOSに認識されてない
- 外付けHDDやUSBメモリーのトラブル
- Windowsのシステムファイルの破損
- ケーブルの破損
- マザーボードの故障
ちなみにBIOSとはBasic Input Output Systemの略で、パソコンのマザーボードに搭載されているシステムです。
BIOSはパソコンを起動すると一番最初に作動してマウス・キーボード・CPU・メモリーの制御及び管理を行ってくれます。
「Reboot and Select ・・・」の対処法一覧
「Reboot and Select ・・・」の主な対処法一覧が下記になります。
デバイスを外す
手順
- パソコンに接続されている全ての外部デバイスおよびケーブルを外す
- 再起動
BIOSを初期化
手順
- 起動後にF2・DELキーどちらを押下
- 「Setup Defaults」「Reset to Default」「Factory Default」「Setup Defaults」のどれかを選択してEnterを押下
- 設定を保存して再起動
BIOS起動順位を変更する
手順
- 起動後にF2・DELキーどちらを押下
- 1st Boot DeviceにOSをインストールしているHDD・SSDを指定する
- 再起動
メモリーの抜き差し
手順
- パソコンの電源を切って断線しないように気をつけながらケーブル類を全て外し、ケースを開けます。
- メモリーを抜いて、差します。2つある場合は2つどちらも抜き差ししてください
- ケースを閉じて再起動
HDD、SSDのケーブルの差し直し、破損してるならケーブルを交換
手順
- パソコンの電源を切ってケーブル類を全て外し、ケースを開けます
- HDD、SSDのケーブルを差し直し、もしくはケーブルを交換
- ケースを閉じて再起動
ボタン電池の交換とBIOSのリセット
手順
- パソコンの電源を切ってケーブル類を全て外し、ケースを開けます
- マザーボードに設置されているボタン電池を交換
- ケースを閉じて再起動
- Windowsを起動時に日付や時刻などBIOSの設定を実施
ブートファイルを修正する
手順
- Windowsインストールディスクを立ち上げる
- 「コンピューターを修復する」を選択して修復
順番に行うと原因究明及び解決できる可能性が高いです。
今回はBIOSの設定トラブルの可能性が高い
診断を進めると、今回の原因はBIOSの設定トラブルの可能性が高いとわかりました。先程のメッセージから、まずはSSDが認識しているか判断するためパソコンの基板設定であるBIOSを確認したところSSDは認識していました。しかしながら、Bootタブ内のBoot Modeが[Legacy]になっていました。Windows 8以降のOSでは[UEFI]が標準設定であり、Windows導入時がUEFIであればLegacyにしているとWindowsは正しく認識されません。※Windows 7機種の場合はLegacyが標準の場合もございます。写真はUEFIに変更した後です。何らかの理由でこちらの設定がUEFIからLegacyになってしまったことで起動できなくなったということです。
CMOS電池の消耗でBIOS設定がリセットされた
冒頭にも記載しています通り、今回のパソコンは半年以上使用されていませんでした。使用しなくなる前には正常起動していて、半年後に電源を付けると起動しなかった、ということからBIOSの設定情報がリセットされた可能性があります。そのため予防としてCMOS電池の交換も行うことをご提案し、ご了承いただけたので、CMOS電池の交換を進めます。
CMOS電池の交換開始
上記の画像はPC-LZ550SSBの裏面です。CMOS電池交換のためにパソコンを開ける必要がありますが、この状態ではネジが1つも見当たらず、全て隠れているので黒丸のカバー下にあるネジを取り外します。
写真では左側が黒丸カバーを剥がした状態です。ネジのサイズは全て同じでプラスドライバーで取り外しが可能です。合計で12カ所ありますので全て取り外します。
カバーを外すと中央にCOMS電池がありますので新しいものに交換します。ノートパソコンについてはコンビニなどでも販売されているボタン電池が使用されていることもあれば、今回のようにコネクタが付いたものもあるため機種に合わせて対応が必要です。
CMOS電池の交換とBIOSの再設定後、正常に起動
CMOS電池の交換とBIOSの再設定後、無事に正常起動することを確認いたしました。念のためバッテリーを取り外した状態やシャットダウン、再起動を繰り返した後にBIOS設定が変更されないか確認しましたが異常ありませんでした。データ・設定もそのままで起動したためお客さまも安心です。突然見たことがないメッセージが表示されると慌ててしまうと思いますが、そんなときは当店までお気軽にご相談くださいませ。
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修理対応 | 出張/持込/宅配 |
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「エラーが発生する」の修理実績
Unlock Computerが表示されてパスワードがかかった!
今回は最近はやりのサポート詐欺で画面ロックされてしまったケースについてご紹介いたします。
続きを見るご依頼いただいたお客さまの情報
都道府県 | 愛知県 | 市区町村 | 名古屋市東区 | 年齢 | 40代 | 性別 | 女性 |
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※上記以外の地域にお住まいの方でもサポートサービスをご利用いただけます。
今回のサポートをおこなった店舗の情報
PCホスピタル 名古屋店
連絡先
所在地
〒461-0033 愛知県名古屋市東区大松町5-2 林レジデンス 1F
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